オーバーロードともふもふしっぽ   作:kaenn

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ストックなくなり更新が遅れてしまい申し訳ないです。

原作開始までに玉藻ちゃんの戦力が恐ろしくなりそうですが、まぁこの娘はカルマ値500確定なのでそんなに悪いことにはならない気がしますが……。


ペロロンチーノと2人でお出掛け?

「風が気持ち良いのでしょうね、本当にこんな景色の場所に行けたら……」

 

海辺の断崖絶壁の上で、自らのしっぽをもふもふしながら女性はそう呟いた。

何故こんな断崖絶壁の上に居るのかは分かっているのだがどうしようもない、実はこの場所……と言うか島は玉藻の意思で来た場所ではなかったからだ。

 

本来ならばフライの魔法やアイテム使用などで飛んで帰れば良かったのだが、生憎その手のアイテムは使用不可に設定されておりどれもが効果を発揮することは無かった。

 

先日、ギルドメンバーの武人建御雷と一緒にプレイして獲得した"武神"の職業レベルを上げる為に1人でフィールドに出ようとするが、背後から誰かに呼び止められられた気がして狐耳をピクッ、とさせ振り向くとペロロンチーノが立っていた。

 

「この間はゴメンね!リアルで姉ちゃんに用事頼まれちゃってさ!今日は何時まででも何処でも付き合うよ!」

 

バードマン特有の右手を上げると、何処に行こうか?と、元気に聞いて来るペロロンチーノに、玉藻は素直にレベル上げがしたいと話す。

すると、最近解禁されたエリアがなかなか良い狩場になっている、との情報を得ていたペロロンチーノに案内され上位ランカーがよく使うレベルの狩場へと来ていた。

 

「ちらほらとプレイヤーがいるけど気にするほどじゃないし、レベル上げ始めようか?」

 

「はい、では今日はコレで行きます。」

 

そうペロロンチーノに言うと玉藻は装備のセットを変更した。

赤と白で構成された巫女服風の術衣から緑色の中華風の着物の様な装備に変わる。

装備を変更した際に隠れていたしっぽが、ファサ…と現れるとペロロンチーノは

 

「んー……いつ見ても気持ちよさそうなしっぽだよねー、ただ…俺が触ったら流石にハラスメント警告か垢BANされそうだよなぁ…。」

 

と、呟くと、しっぽと触りたいと言う単語だけ聞き取れた玉藻は嬉しそうにしっぽの生えている部分をペロロンチーノの方へと突き出しながら振り返り笑顔で、

 

「しっぽ……触りたいのでしたらどうぞ?やまいこ様や茶釜様は良くもふもふしたい!と、言って撫でてくれますが……そう言えば他の皆様は遠目で見る事はあっても触りに来る方は居ませんでしたし……どうぞ?」

 

さぁ…どうぞ?と突き出している臀部でしっぽがゆらゆらと期待する様に揺れているのを見てペロロンチーノは自分の中の悪魔と悪魔と悪魔と天使と格闘していた。

 

『ほら!触っちまえよ!良いじゃねぇか本人がいいって言ってんだから!』

 

『いやいや、しっぽ触るだけだぜ?もし他の所に手が当たっちまってもしっぽに隠れて見えないだろうからあわよくば中まで触ろうとか思ってないぜ?』

 

『良いじゃないか、据え膳食わぬは男の恥って昔から言うだろ?さぁやっちまえ!』

 

『おい!良いのか?姉ちゃんにバレたら殴られるじゃ済まないぞ!』

 

…………訂正、悪魔だけだったが……それでもなんとかペロロンチーノの理性が玉藻のもふもふしっぽへ伸びる手を引かせた。

撫でてくれないんですか……気持ち良いのに…、と言いながら不満そうな顔のアイコンを出しつつ正対して向き直ると耳としっぽをピンッ!と立て歩き出した。

その様子を見た周りの反応は、

 

おい、通報事案じゃないか?

 

いや、アレ女の子の方から突き出してなかったか?

 

じゃあ痴女か?やべっ、ユグドラシルで初めて見た、追っかけてみようか?

 

辞めとけって美人局とかだったら目も当てられないぞ?

 

ん?アレってナザリックの爆撃機じゃね?

 

「やばい、バレる前に移動しよう、待って〜玉藻ちゃ〜〜ん!」

不穏な空気を感じたペロロンチーノは急いで玉藻を追いかけた。

 

 

「…………ふう、これで武神が8レベルになりました、ありがとうございますペロロンチーノ様」

 

普通の女性なら嫌がるような昆虫型のモンスターが徘徊するこのフィールドでラッキースケベを狙っていたペロロンチーノは何故こうなったのかを考えていた。

前提条件として女性は昆虫が苦手であるという先入観でいたペロロンチーノは玉藻が「可愛いけど仕方ないですよね?」と言いながらおぞましい姿の昆虫型モンスターを絶・無双方天戟で振り回し、叩き潰し、切り裂いて行った。

……そう言えばエントマの虫形態を可愛いと言って撫でているのを見た事を思い出した。

 

第2に、ゲームを始めてそう時間が経っていない玉藻が、このフィールドの狩りが上手く出来るとは思わなかった。

しかし、現実は方天戟と盾剣を巧みに使い分け、敵からの魔法を方天戟で弾く、攻撃にカウンターを決めて1人でトドメまで刺すこともしばしばあり、アレ?俺…いらない子状態になってしまった。

それでも玉藻の援護を、と奮闘していると何度か感謝をされる。

それと……さっきから敵から出るドロップアイテムが殆どレアな気がするのは気のせいだろうか?レアリティ高いアイテムしか見てない気がするんだが…………。

などと考えていたペロロンチーノは、玉藻が目の前で「ペロロンチーノ様?」と、不安そうな声で小首を傾げながら掛けてきた声で我に返った。

取り敢えず目標に達したと言う事なのでナザリックへの帰路につくことにした2人は出口の方へ歩き出す。

 

 

 

「……でね?モモンガさんがそこで…………!?玉藻ちゃん伏せて!」

ペロロンチーノからギルドメンバーのエピソードを聞いていた玉藻は楽しく聞いていたが、急にペロロンチーノが玉藻の頭を下げて伏せるように言う。

 

「どうしたのですか?」

 

伏せながら玉藻がペロロンチーノに聞くと、敵だ…と一言。

確かに、"気配を読むと"フィールドのストラクチャーに隠れて十数人の人間種プレイヤーに囲まれているようだった。

明らかに友好的ではない雰囲気にペロロンチーノが「誰だ!」と声を上げる。

 

「ちっ…狐のお嬢ちゃんだけじゃなかったのか……まぁいい、概ね計画通りだ。」

 

大きな木の影から出てきたのは、冒険者!と言うよりは黒いスーツの方が似合いそうなガタイの良い男だった。

その男は、バードマンの方はテメェらで押さえとけ、と周りのメンバーに命令すると大きな地図を懐から取り出した、その地図は綺麗な海と真ん中に大きな島が描かれた不思議な地図だった。

 

「さぁ!招待してやるぜ、狐の嬢ちゃん……歓迎が激しすぎて泣きわめくかもしれねぇがな?」

 

男は地図をこちらに向けるとニヤッとしながら玉藻に向かって言う。

それを聞いた玉藻は、

 

「えっ?招待ですか?お断りしま「イエ」す?」

 

自分が話している時に男の仲間が何か大声で叫ぶ、どうしたんだろう、と考える間も無く私のアバターは地図の中に吸い込まれた。

 

そして現在は何故か飛べず、転移できず、マップも機能しない四方を海に囲まれた島で、先程の人達を相手に戦闘していた。

ここに来る前のレベル上げやここに来てからの何度かの戦闘により方天戟も盾剣も予備の武器も殆ど耐久値が無くなってしまいどうしようか困っていると、遠くから大きな声で私をこの場所に連れてきた男が叫ぶ。

 

「残念ながら此処は!俺たちのギルドのワールドアイテム"ロストアイランド"の中だから逃げ場はないぞ!大人しく俺たちの生贄になれ!」

 

叫んでいる方の言葉を解釈していくうちに、此処がワールドアイテムの中で、このアイテムの中に閉じ込めるられるとリスポーン地点もこの島の中になり、延々と倒し続けて私の持っているアイテムを根こそぎ奪って自分達のものにする、という事だ。

 

逃げ場も味方も居なくなってしまい、本当にどうしようかとイベントリを見たり、符術の項目を確認していると、ふと見慣れない召喚術が増えていることに気がついた。

その術の名称を見てみると"戦鬼神"呂布…と、書いてあり説明を見てみると……

戦の鬼となった荒ぶる呂布を鎮めた証を持つもののみが召喚できる、召喚資格者との幾多の闘いにより戦鬼から戦神に昇華した存在。

と、書かれていた。

 

私は一縷の望みを託して"戦鬼神"呂布を召喚する為に装備を巫女服風の物に変え、魔法攻撃・防御を物理攻撃・防御と入れ替えるアクセサリーを外した。

装備変更時のエフェクトで居場所がバレてしまったようで包囲網がどんどん狭まって来る。

 

「急がなくちゃ…発動……後30秒……25秒……20秒……18…16…13秒……」

 

「やぁ〜〜っと見つけたぜ!お嬢ちゃん!アイテム差し出すのが嫌なら、俺らの持ってるちょっと布面積の少ない装備着たスクショ撮らしてくれたら見逃してやっても…って何してんだ小娘ぇ!!」

 

男はやっと私が何をしているか気づいたようだがもう遅い、どれだけ強いかは判らないが少なくとも今よりは状況が良くなるはずだ。

 

「…。3…2…1…今!顕れよ!」

発動がなんとか上手く行って召喚陣が私のアバターの前に刻まれる。

すると……急に暗雲が立ち込めてきて、暗雲の中では雷鳴が轟き稲光も見える。

どうやって出て来るのかなぁと思っていると目の前の召喚陣が輝きだしそこに稲妻が落ちる。

盛大な土埃を巻き起こし、土埃が晴れると其処には…………

 

何故か赤兎馬に乗った、イベントボス戦鬼呂布を更に強化した様な偉丈夫が顕現していた。

戦鬼呂布と何度も戦った私はそんなに気にならないが男達には強烈なインパクトだったようで、何人か腰を抜かしている人が見えていた。

 

「…な…なっ、何だこいつ!?こんな召喚術見た事ねぇぞぉ!!!!」

 

「リーダー……こいつ知ってる…呂布……戦鬼呂布だぁ〜〜〜〜!!」

 

「戦鬼ってあの荒野に出るバグ野郎じゃねぇか!何でこんなところにぃ!!」

 

後で知ったのだが、実は戦鬼呂布は攻撃を一撃でも食らったら瀕死確定で、繰り出される攻撃は避けるか弾かなければ防御していても防御ごとHPを持っていかれるという、パリィという技術がほぼ必ず成功するような最上位ランカークラスでなければ太刀打ち出来ない化け物だったのだ。

それを知らない玉藻は、建御雷の見よう見まねでパリィを成功させて周りの武人たちを驚かせていた。

それはともかく、そんな戦鬼呂布を更に強化し、更に赤兎馬に搭乗した状態で召喚された為、威圧感が物凄かった。

 

「えーと、取り敢えず宜しくお願いします。」

と、いうが早いか、戦鬼神となった呂布は周りにいた敵勢力をなぎ倒していった。

 

 

 

 

2時間くらい過ぎた頃、また何人かこの島に転移して来た反応があった。

敵の増援が来たのかと思った私が警戒を強めていると、空から見慣れた豪華な軽鎧を来たバードマンが降りてきた。

 

「玉藻ちゃん大丈夫だった?怪我してない?なんかやな事されなかった?」

 

ペロロンチーノ様は凄く心配してくれていたのだろう、降りてきた直後に今まで見たこともないくらい心配そうな様子で話し掛けてくれた、不謹慎だろうが私は少し嬉しかった。

 

「モモンガさん達も連れてきたからもう安心!……ってこいつ何者?!?!」

 

私の頭を撫でながらやっと私の横に仁王立ちしている戦鬼神に気がついたのだろうペロロンチーノ様に事情を説明すると、

 

「えっ?玉藻ちゃん建御雷さんとどっかいったと思ったら呂布と戦いにいったの?……やべー…呂布とかマジ鬼畜…………。」

 

そうこうしているうちに、モモンガ様達が男達を鎖で繋いで私とペロロンチーノ様の前に現れた。

 

「………………確かにユグドラシルはPK推奨のゲームだ……私と仲間達もその点においては何も言うことはない。」

 

モモンガ様の言葉をビクビクしながら聞いていた男達はもしかしたら助かるかも?と考え始めているとモモンガは唐突に絶望のオーラを出し始めて言い放つ。

 

「だが………俺たちの仲間に手を出してタダで帰れると思うなよ!!!」

 

その言葉を皮切りにアインズ・ウール・ゴウンが鎖で繋がれて囚われている男達に攻撃を加えていった。

結局男達はリスポーンキルを繰り返されて、装備もアイテムも殆どなくなった頃に解放されたが、ほぼ放心状態になっていたようだ。

 

「それで結局このアイテムどうする?なんか……ワールドアイテムらしいんだけど?」

 

ペロロンチーノの手には、男達から奪った中でも唯一のワールドアイテムがあり、どうしようかギルドのメンバーに相談しているところだった。

 

「それなんですが、玉藻さんにもらって頂いてはいかがでしょうか?我々は奴らからの戦利品があるし、熱素石や拠点NPCの御礼をまだしていないですし…玉藻さん、この間赤兎馬達の遊び場を欲しがっていたでしょう?ここならちょうど良いんじゃないんですか?」

 

皆も納得しているようで、貰っちゃいなよ。と言ってくれたので有り難くいただくことにした。

その後、このアイテムの出入り口が第6階層の森の中にトラップとして配置され、入った瞬間に戦鬼神呂布の目の前という恐ろしい状況を作り出すことも、3000人のプレイヤーがナザリックに攻めてきた時に500人程が餌食になる事も誰も知らなかった。

 

 




呂布は玉藻の持つ最高戦力でたっち・みーさんにも一対一では負けない破格の性能を持ち、玉藻から赤兎馬を借り受ければナザリック上位3人位なら抑えられる化け物戦力です。

ナザリックへのプレイヤー侵攻の際は多大なる貢献を果たす事になるでしょう。


追記
ワールドアイテムの効果が解りずらかった為、説明と名称を追加しました。

次回の話で玉藻の取る作戦は……

  • わたしの歌を……キケ……の音響兵器作戦
  • 野郎ども!波に乗るぞぉ!……の物理突攻
  • まさかのメタルヒーロー?投入
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