雪の音   作:UN・Scarlet

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おっほwwww
書いてた文消えたンゴゴwwwww

遅れてしまい申し訳ねぇ…すまねぇ…すまねぇ。


episode 6

 

あの後、錬金術師(キャロル)達との闘いは呆気なく終わった。

マリアさん達3人が命を賭けてチフォージュ・シャトーによる世界分解、万象黙次録を阻止してくれたお陰で崩壊の危機は去った。

 

そして、奏者6人で力を束ねてキャロルを撃破。この事件、魔法少女事変は終息した。

 

この事件が終わった後、奏者6人は無事に回収され、本部にて応急処置を施されたエルフナインという少女は病院に搬送される。

 

その間俺は緒川さん率いるキャロル捜索隊の一員としてキャロルの捜索に当たる。

結果は2日経っても見つける事は叶わなかったが。

 

本部に戻って司令に報告してる時、翼から連絡が入りキャロルがエルフナインを助ける為に自分の体を使った事が判明。これにより捜索隊は解体、俺は通常業務に戻る事になる。

これが魔法少女事変の大まかな流れである。

 

……さて、現実逃避するのはこれくらいにして、この状況を先ず解決する事にしよう。

 

◇◇◇

 

「……なぁ?」

 

「なんだ?」

 

「何時まで抱きついてるつもりなんだ?」

 

「いつまでも」

 

「はぁ…今仕事中だから帰ってからにしよう、な?」

 

「嫌だ」

 

「ダメだこりゃ…」

 

そう言いつつも、俺は無理矢理剥がすことなんて出来なかった。

抱きしめる腕が、体が震えていたんだ。きっと凄く不安だったんだろう。

まぁ…抱きつかれるのは良いんだが…まさかクリスがここまで人目を憚らずに抱きついてくるとは思ってもみなかったな。

 

「心配だったんだぞ…」

 

「うん」

 

「またアタシから大切な人が居なくなると思った」

 

「うん」

 

「でも、翔一は帰って来てくれた」

 

「ああ、ただいま。それと、看病してくれてありがとうな」

 

「うん!おかえり!」

 

「それじゃ、今仕事中だから離れてくれるか?」

 

「それはダメだ!!今日は絶対に離さないからな!」

 

「マジっすか…」

 

「マジだ!」

 

あー…こうなると意地でも動かないからなぁクリス。

……仕方ないか。このまま仕事をさっさと終わらせて帰る事にしよう。

 

あ、帰ったら今度2人で出掛けようって話すか。

温泉とか良いかもなぁ…よし、気合い入れて頑張るぞ!

 

◇◇◇

 

やっぱり翔一の背中はあったかい。

アタシだけの場所。

 

仕事中なのにも関わらず、アタシのわがままに付き合ってくれる。

このアタシを心配させたんだ、このくらい別に良いだろう。そう思いながら翔一の方に顔を乗せて翔一の顔を見る。

仕事に熱心に取り組んでいる顔を見ていると、何だか胸の奥からあたたかい気持ちが溢れてくる。やっぱりアタシは翔一が大好きなんだ。

 

「んん、クリス?そんなに見つめられると恥ずかしいんだけど…」

 

「あっ、ご、ごめん!」

 

「どうした?何かあるなら言ってくれ」

 

「い、いや、何でもない!それより喉渇いたろ?」

 

「え?まぁ少しだけ」

 

「そうか!今アタシが持って来てやるよ!」

 

「あっ、おい!……急にどうしたんだ?」

 

見惚れてたなんて絶対に言えねぇ…

しかも、振り向いたら顔がくっつく程近くて恥ずかしかった…

兎に角飲み物取りに行って落ち着かなきゃ心配されちまう。さっさと取りに行こう!

 

◇◇◇

 

あの後、結局抱きつかれたまま仕事を終わらせた。

今は帰宅する準備をしているところだ。

 

「これと、これ。後はアレも持って帰ってと」

 

よし、持ち帰るものは用意できた。後は着替えて帰るだけだ。

 

ズボンを履いて上を脱ぎ始めた時、痺れを切らしたのかクリスが入ってきた。

 

「なぁ、まだ…か?」

 

「うん?あぁ、クリスか。もう用意出来るから待っててくれ」

 

「クリス?」

 

「き、着替えてるなら早く言えよ!」

 

あ、出てった。

今更恥ずかしがる事ないのに、変な所で恥ずかしがり屋だなクリスは。

 

「悪い、待たせた」

 

「別に良いよ」

 

「それじゃ、帰ろっか」

 

「うん」

 

「ほら、手」

 

「…ん」

 

クリスと手を握りあう。なんて事ない日常の幸せを感じながら家に帰る。

この幸せを大事にしていこうと改めて思った1日だった。

 

◇◇◇

 

家に帰って来た俺達は先ず夕飯の支度からすることにした。

 

「クリスは何が食べたい?」

 

「アタシは翔一が作ってくれる物なら何でも良いよ」

 

「うーん…そう言われると困るなぁ」

 

「じゃあ…付き合った時初めて食べさせてくれたオムライスが良い」

 

「よし来た、それじゃチャチャっと作っちゃうからクリスはリビングでテレビでも見ててくれ」

 

「何か手伝える事無いのか?」

 

「ん?すぐに出来るし特に無いよ」

 

「そっか…分かった」

 

「その気持ちだけでもありがたいよ」

 

「そ、そうかよ」

 

「うん。だからクリスは待っててくれ」

 

そんな会話をしながらも俺は夕飯の支度をしていく。

30分も掛からずに2人分のオムライス、それに簡単な野菜スープを作り終え、皿に盛りつけリビングに持っていく。

 

「出来たぞー」

 

「はーい」

 

「それじゃ食べようか」

 

「「いただきます!」」

 

「おいしい…」

 

「そりゃ良かった。作った甲斐があるよ」

 

「やっぱり翔一の飯は最高だ」

 

「そこまで言うか?」

 

「言うさ」

 

「ははっ、ありがとうな」

 

あぁ、ぐちゃぐちゃだよクリス。もう少し落ち着いて食べなって、全く…

 

「ほら、クリス」

 

「んむっ…ありがと」

 

「どういたしまして。飯は逃げないからゆっくり食べな」

 

「でもおいしいから」

 

「そう言ってくれるのは嬉しいけど、綺麗に食べような?。よし、これからは少しづつ綺麗に食べられるようにして行こうか」

 

「わーったよ」

 

「って言ってるそばから散らかしてるじゃ無いか…」

 

「今日は良いんだよ」

 

「まぁいいか…あ、そうだ」

 

「なんだ?」

 

「キャロル達との闘いからもう少しで2週間経つだろ?」

 

「あぁ、そうだな」

 

「そろそろ落ち着いてきた頃だし、2人で旅行にでも行かないか?」

 

「……は?」

 

「あ、嫌だったか?てか学校もあるんだったな」

 

「いやいや!嫌な訳無いだろ!」

 

「え?いやだって」

 

「ちょっと驚いただけだっつーの」

 

「そ、そうか。良かった…でも学校あるんだったよな?」

 

「いや、学校は今夏休み中だ」

 

「マジ?」

 

「マジ」

 

「よっしゃ!じゃあ司令には俺から言ってみる!」

 

よし、そうと決まれば早速おやっさんに電話だ!

S.O.N.G.の専用端末では無く、おやっさん個人の番号に電話を掛ける。

 

数コールすると、おやっさんは電話に出てくれた。

 

「どうした?俺の電話に掛けてくるなんて珍しいじゃないか」

 

「おやっさん、夜遅くにすんません。」

 

「あぁ、気にするな。それで?」

 

「来週の金土日の3日間の間、クリスと俺の休みを取らせて頂きたいんです。」

 

「ふむ。それは何故だ」

 

「クリスとの思い出作りの為に」

 

「ふっ…良いだろう。S.O.N.G.の人員及び響君達には俺から言っておこう」

 

「ありがとうございます!」

 

「存分に楽しんでこい!」

 

「ありがとうおやっさん!それじゃ!」

 

通話を切って直ぐにリビングに戻る。

 

「おいおい、そんな急いでどうした?」

 

「休み。取れたぞ!」

 

「ホントか!?」

 

「あぁ!おやっさんに感謝しなきゃな」

 

「それで、いつ行くんだ?」

 

「来週の金土日の3日間だ」

 

「随分急なんだな…」

 

「まぁな。それで、クリスは何処か行きたい所はあるか?」

 

「ん?うーん。そう言われてもな」

 

「じゃあ、温泉にでも行かないか?」

 

「温泉?」

 

「確か行ったことないだろ?だからこれを機に体験してみようって思ってな」

 

「うん…そうだな」

 

「よし!それじゃ何処に行くかとか決めて予約とったりしないとな!」

 

その日は夜中まで旅行の事について話し合った。話し合っている間、俺とクリスは終始笑顔で話していた。

 

 




今日はこんな感じで!
クリス視点書いてみたんですけど、難しい…キャラが決まってると喋らすの大変ですね。
それに何気に今回が1番字数が多い…と言っても3000文字行かなかったけど。

お気に入りも徐々に増えてるし嬉しみが深い…
評価くれても、ええんやで?(殴

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