ソーナSIDE
最後に兵藤君が顔を見せてから、二週間ばかりしたころ、
私たちはとある高級マンションの前にいる。
彼が現れてから遂に昨日、彼の住所を突き止めることができた。
流石に堕天使の組織に属しているだけあっていい場所に住んでいるわね。
「よろしいんですか?行き成り、押しかけてしまったら、何をするかわかりませんよ」
椿姫は心配そうに言う。
彼との約束で深い接触は大変な目にあうことになるのだから。
・・・・・・それに、
「ねえ、リアス。本当に会うつもりなの」
そう、ここにいるのは私たちシトリー眷属だけでなく、リアスの眷属もいる。
相良君に力を貸したことがばれて、今日のことを話したらついてくるといった。
彼女の眷属と兵藤君の間には一悶着あった故に心配です。
「ええ、今回の件で助けてもらったとは思わないけど、敵となる存在の拠点を知ってるに越したことはないわ。何か問題でもあったら、今度こそ・・・・・・」
「まったく、いい加減にその性格を直さないとまたひどい目に合うわよ。
今の私たちでは勝てないことくらいあなたたちが一番分かっているはずでしょ」
私はそういうと、インターホンを押した。
少し経つと、ドアが開いた。
「あの~、新聞なら間に合っているんですが・・・・・・どちらさまですか?」
出てきたのは私たちと齢の変わらないおっとりとした感じの女性だった。
「私はソーナ・シトリー、隣の紅髪の女性はリアス・グレモリー。
後ろの彼女たちは私たちの眷属です。兵藤一誠さんはご在宅ですか?」
「あら、悪魔の方たちでしたか。少しお待ちください。
・・・・・・イッセー様~、悪魔の皆さんが来てしまいました」
来てしまいました、て、まあ、間違いではないですね。
私たちはとにかく、部屋の中に入った。
リビングに出ると、そこには寝ているステラさんとぬいぐるみで遊ぶルイちゃんと
知らない金髪の女の子が一緒に遊んでいる。
でも、兵藤君の姿が見えないわね。
「すみません。おそらく、工房にいると思いますので少し呼んできます。
・・・・・・あ、ついてこないでくださいね。あそこには防犯対策もしてありますので
誤って、純度100%の改良型聖水シャワーが作動してしまいますので」
・・・・・・当然とは言え、恐ろしいものを使っているわね。
みんな、顔が青くなっているわね。
少し経つと、兵藤君が出てきた。
その格好は作業着のような服装だが、資料のようなものをポケットにはみ出るかのように入れていたり、肌に炭のような汚れがついていることから、おそらく徹夜でしょうね。
「どうしてここに来たんだ?」
「特に理由はありません。昨日やっと掴んだあなたの拠点の視察に来たんです。
この町の管理者である私たちには最低限のことを知る権利はありますから」
「・・・・・・了解。悪いがあまり長居はしないでくれ。
そこのフェリシア、ルイとアーシアは教会出身でな、悪魔のことをあまりよく思っていないんだ。
変な感情を作るようなら速やかにお引き取り願おう」
リアスや半分くらいのメンバーが顔を強くする。
でも、神を信じている彼女たちの信仰心は捨てきれないもの。
彼はそれを知っていて、あのようなことを。
そんな中、フェリシアさんが兵藤君にコーヒーを出した。
「どうぞ、イッセー様。今日はエスプレッソコーヒーであります。
最近、徹夜であまり寝ていないではありませんか。いくら、探していた者が見つかったといっても」
「そうかもな。だが、伝説の『元素回路〈エレメンタル・サーキット〉』の所有者が見つかった今、
あれを完成させることができる。別に夢とかじゃないがやってみたいんだ。
だから、多少の無理はする。だが、今日は夕方までで終わらせる」
「わかりました。早い完成を祈ります」
フェリシアさんは笑って兵藤君の頬にキスをする!
見た目とは裏腹になんて大胆な!
そうすると兵藤君は再び奥に戻っていった。
・・・・・・結局、何にも話せなかったわね。
「ねえ、さっき言ってた『元素回路〈エレメンタル・サーキット〉』て何かしら?」
突然、リアスが強気な姿勢で質問する。
確かに、クェイサーに関わる重要なものだと言うことは確かなはず。
「私からも説明を要求します」
「・・・・・・わかりました、説明しましょう」
作者SIDE
「『元素回路〈エレメンタル・サーキット〉』とは力を持った紋様のことです。
元素番号00番の賢者の石を使って作られたものです。
歴史や神話に残る伝説の錬金術師ヘルメス・トリスメギストスによって編まれた
始源の元素回路〈ハイエンシェント・サーキット〉が始まりとされており、
それは全部で7つあるのですが現在確認されているものは5つなのです」
「なるほどね。それでその中のどれかが見つかったのね」
「はい、その中の2つ『剣の生神女〈つるぎのマリア〉』、『雷の携香女〈いかづちのマグダラ〉』
この二つの所有者が最近になって確認されたのでイッセー様は何かを作っておられるのです」
「その所有者については?」
「私ではそこまでは・・・このことはイッセー様とアザゼル総督しか知らないことなので。
サーキットは神器とは違い、その所有者から抜き取っても死ぬことはなく、
別の肉体に移植が可能なだけでなく、それを単体として取り出すことができます。
だから、下の堕天使たちが変なことをしないためにも知らせないと思います」
色々なことをリアスやソーナ達に話すフェリシア。
サーキットのことについて理解し、色々と考える二人。
「ですが、きっとイッセー様なら大丈夫ですよ。
相手がたとえどんな女性でもイッセー様ならその方が悲しませない方法を選びますから」
フェリシアは満開の笑顔で言う。
ここで、リアスがこんなことを尋ねる。
「・・・・・・どうして、彼のことをそこまで?」
そういうと、フェリシアは懐かしくも悲しい顔をする。
「私とルイの故郷はイタリアの小さな教会でした。
貧しくも、同じ親のいない子供たちやシスター達と生活はとても幸せでした。
・・・・・・ですが、13歳の時、はぐれ悪魔とクェイサーがどういうわけか共に襲撃してきて、
シスターたちは食い殺されて、私は小さなルイを抱えて逃げました。
そして、力尽きてしまった時に、あの方が、イッセー様が私たちの前に現れたのです。
そして、イッセー様に事情を話すとその足で悪魔とクェイサーを狩ってくれました。
当時イッセ―様は修行も兼ねてはぐれやアデプトの残党を狩っていました。
その後、私たちの中に神器があるということが分かり、イッセ―様のマリアとなることを決め、
3番目ですがイッセ―様のマリアとなり、新しい家族が出来ました」
事情を聴く一同は静まり返る。
彼女やアーシア達も自分たちと同じ何かしらのつらい過去などを持っていることを。
そして、イッセ―はリアスやソーナのような人生を捧げることができる主であることを。
「・・・・・・そう。ありがとうね」
リアスは静かに答える。
「あの、すいません」
「なんですか?」
少し経ったら、イッコーがフェリシアに話しかける。
「あいつが、兵藤が俺の中の神器を覚醒させてくれたことはどうしてなんですか?」
「さあ、シトリ―さんの依頼だからじゃないからですか?・・・・・・
まあ、あの人のことですから何か面白いことでも見つけたからじゃないかもですか」
「そうですか。兵藤に、ありがとうございました。 と、伝えておいてくれますか?」
「・・・・・・わかりました。双龍の子よ」
イッセーSIDE
カンッ! カンッ! カンッ!
一定のリズムで聞こえる金槌の音。
暗い空間の中で大きく燃え盛る釜。
その中で、黙々と金属の塊を討ち続ける俺。
彼此、どれだけ経ったかわからないが延々とこの鍛冶作業を続けている。
この作業を始めたのはアザゼルからサーキットの所有者が見つかったと報告があった時からだ。
そう、俺が造ろうとしているのは剣である。
かつて、発見されたサーキットによって最高の錬金物が造られた。
その中でも俺が長年読んできた文献の中で印象深いものがあった。
それが武器の創造である。
俺が考える最高の武器を作るためにはサーキットの力を受け止められるくらいの
器となる剣を作らなければならない。
これで何十本失敗したかわからない。
その難しさナノ単位以上の狂いも許すことができないものである。
「ッ!だが、・・・こいつは!・・・もしかしたらッ!!」
そう、今打っているものは今まで以上の完成度を誇る最高作品。
こいつに俺の命を吹き込む勢いで打つ!
そして、遂に・・・・・・
「・・・・・・できたぞ。最高の器が・・・・・・」
遂に俺が思う最高の剣の器が完成した。
投稿遅れました。
頑張って、書いているんですが、どうもペースが出せなくて。
次はもっと早く書きます。