今回はヘリポートの人質奪還作戦、その開始直後までの話となります。
鎌倉の本部を中心とした話は、次々話で最後となります。(編自体はまだ続きます。)
それでは、どうぞ。
ー刀剣類管理局本部 ヘリポートー
夜も明けつつあるなか、激しい縦揺れ以降は特に大きな変化の無いヘリポート。
ただし、何か赤い彗星のようなものが二つ落ちてきた以降は、武装集団側も動きがどこか浮き足立っているようにも見えた。
ヘリポートには、刀剣類管理局本部にいた百数十名の職員が男女別に分けられて拘束されていた。この中には、本部内で実際に応戦した誠司も含まれていた。
男性の集団の周りには灯油のようなものが撒かれており、簡単には逃げ出せないように細工が施されていた。
「……早希達と別れて、もう八時間になるのか。無事、遠くまで逃げられているといいんだがな…。」
誠司は、自分の彼女のことを心配しつつも、反撃の時が訪れないか静観していた。だが、現状は武装集団がサブマシンガンやアサルトライフルを持って取り囲んでおり、容易に状況を好転させられるような雰囲気ではなかった。
「…にしても、時折臭うこの焦げ臭い感じは、一体何だ?さっきのやつが関係しているのか?」
ヘリポートからは刀剣類管理局本部の建物が邪魔をして、正門付近の惨状が見えないようになっていた。加えて、大門付近の方は威力が弱かったこともあり、何かが起きていることは分かってもその「何か」が分からなかったのである。場内に伝わったのが縦揺れであったために、地震と勘違いする者も多かったのだ。
展開中の『男性排斥運動』第二部隊は、データリンクへの通信障害や他部隊間の連絡が困難になっていることから、既に仲間達への異変を感じ取っていた。
「隊長、正門付近へ向かったのですが、黒煙が酷く、方向感覚が狂いそうだったために向かうことができませんでした。鳥居の方も、道が抉れており、確認に時間が掛かっているとのことです。」
「それはまあ、仕方ないわね。ともかく周囲の警戒は怠らないように。…さっきの揺れといい、地震でも起きたっていうのかしら。」
「データリンクが不調なのも、不気味ですね。」
「そうね…。万が一に備えて、ヘリが直ぐに飛べるよう警戒を続けて。」
「はいっ!」
第二部隊の隊長である
元々彼女は、組織のリーダーである圭こと真奈美とは、思想的に微妙な違いを抱いていた。真奈美を革新とするならば、北見はその対極、武力に訴えないような保守的な方針であった。
作戦開始前、真奈美とその取り巻きの判断により、刀使達も多くいる鎌府や折神家当主もいる特祭隊本部へは、部隊担当を血気盛んな者達へと委ねていた。そのため、それらの部隊に関しては刀剣類管理局側へ大規模な流血が生じるのではないかと危惧していた。また、占拠中に荒魂が現れた場合、一般的な武装はまるで歯が立たない此方の武装では、屋外で展開している関係でこの部隊には逃げ場が無い。つまり、北見の部隊は一番のババを引くことになってしまった部隊でもあった。無論それは、人質にも同じことが言えるわけである。
幸いなのか、荒魂が今の今まで出現することはなかったが。
(……撒いたのがガソリンでなく、灯油にして正解だったわ。撒いたら最後、人質どころか、私らまで危険な目に遭うところだったし。)
一応は北見も組織の人間であるので、彼女は真奈美達からのある程度の指示には従っていた。ただ、真奈美から男性の人質の周囲にガソリンを撒くような指示を受けた時には、それを無視して灯油を撒くように部下へ指示を出したのだ。
この指示の時にはっきりしたのだが、真奈美としては男性の人質を最初から生かして帰すつもりは無かったようなのだ。しかし北見は、ガソリンの持つ広範囲への揮発性の高さと、爆発的な燃焼力の恐ろしさを知っており、真奈美の指示は撒く側からすれば、暗に自殺しろと言われているようなものであった。加えて、人質を殺傷するような真似は、彼女個人としては避けたかったのだ。
このように、『男性排斥運動』の構成員の中での人質の方針一つ取っても、組織が一枚岩ではないことが分かるだろう。
北見は、彼女達の命を預かっている以上、死に直結しかねないようなことは指示できなかった。そこで彼女は、トンチを利かせることにした。どうせ遠くから指示を出しているのなら、油の種類など分かるはずもない、と。本来なら、サラダ油などの食料品向け油を撒く目論見があったのだが、そんなものが大量に置いてあるはずも無く、仕方なくガソリンよりも引火点の高い灯油、あるいは軽油を撒く決断をした。
人質に取っていた航空課の人間から、油の吸着剤の場所を聞き、あまりに広域に油が拡散しないよう対策を取っていた。これにより、北見ら第二部隊や人質の安全を確保する方針を取っていたわけである。
意外ではあるが、他のところで制圧を行っていた部隊と比べれば、この部隊は威嚇をあまり行わなかったためにまだマシであった。
それは、北見が非常に人格者であったこと、彼女の部隊の半数以上は彼女のシンパであったことも挙げられる。ただしやはり、彼女もまた男性への嫌悪感自体はあったそうだ。
データリンクの遮断が続いていたなかで、異変からおよそ三十分が経過しようとしていた頃に、ようやく首魁たる真奈美と通信回線が繋がる。
早速北見は、真奈美へと現状説明を求める。
「山崎、一体何が起きているのよ?状況を説明して。」
『北見、アンタの部隊は無事ね。…ということは、ヤバいわね…。』
「どういうことよ。」
『他部隊とのデータリンクが回復してないでしょ?…もしかすると、国の方がいよいよ奪還に動いたのかもしれない。』
「……いやちょっと待ちなさいよ。その場合、その役目を担うのは自衛隊でしょ!?なら、それに対しての対策は、貴女自身が打つって事前に言ってたじゃないの!幾ら私らが重武装だからといって、ガチの軍隊に勝てるわけないじゃない!」
『悪かったわねぇ、それについては謝るわ。…ただ、厄介なことにどこが仕掛けてきたのか、本当に分からないのよ。さすがにただの学生である刀使が、人質を射殺すると脅しているなかで突入してくるとも考えにくいし。……それか試しに、人質を一人撃ち殺してみる?』
「お断りよ。私の部隊はあくまでも貴女の作戦に協力こそすれ、人殺しなんて手には乗せさせないわよ。絶対に。」
『……ほんと、甘ちゃんだこと。そんなんだから、男にいいように扱われるのよ。』
「…どうぞ、いくらでも仰ってください。あくまでも、人殺し以外に私らは手を貸すだけだから。」
『……食えない女ね。まあいいわ。―第二部隊の全員に命令、人質を奪還するような動きがあれば徹底交戦。人質を盾にしても構わないわ。できるなら、相手に出血を負わせ続けるのよ。いい?』
「山崎!さっき私が話したことを聞いていたのかしら!それは、ウチの部隊を見捨てるということ!?」
『安心しなさい。私が生きているなら、死んだ時には殉教者として祀ってあげるから。それに、何のために格納庫とかにIED*1を複数設置したと思っているのよ。この期に及んで、まだ戦闘を避けたいとか抜かすんじゃないでしょうね?一度に多くの人間を殺傷できる力を、自分の手中に持っているっていうのに。』
「…っ、そ、それは…………。」
『…はぁ。まあいいわ。無線を傍受されていることを前提に話すけど、午前6時の回答期限をもって、どのみちそこの人質には死んでもらうから。……世間やマスコミには折神朱音は私達の要求を呑まなかった、だから人質は死ぬことになる、とね。』
「……!!―はあっ!?さっきから聞いてれば、事前の説明と全然話が違うじゃない!人質は誰も殺す気は無いって」
『誰がそんな与太話をほざいたかしら?アンタみたいな理想主義でやってられるほど、私も夢想家じゃないのよ。犠牲なくして、大義が得られると思っているの?』
そして真奈美は、冷ややかに、そして酷く呆れた表情で北見へと言葉を続ける。
『それに北見、もしもアンタが人質を撃たないと思ったところで無駄よ。私もIEDの起爆方法は別に持っているから。人質を撃たない場合は、午前6時5分を目処に燃料タンク傍のモノを起爆するわ。そのつもりで。じゃ、後よろしく。』
「…………了解。」
HUD上に表示されていた真奈美の顔が消え、画面はヘリポートの現在の映像に切り替わる。
真奈美との通信の後、北見はうなだれるように肩をすぼめていた。
「北見隊長、女王からは何と。」
「……犠牲は、避けられそうに無いわね。…私が無力だったばかりに、
「……北見さん、貴女はどうしたいのですか。」
「できることならば、投降したいわね。…でも、無理ね。山崎のシンパが、ウチの部隊にも数人混じっているもの。投降を試みようとした途端、私も含めてこの場の全員道連れよ。」
「…ならせめて、IEDを無力化できませんか?それなら、多少は時間を稼げるでしょうし。」
「……そうね。最低でも、燃料タンクのモノは外さなきゃね。」
自身の思想信条か、人の命か、ということを問われた時に、北見と上川は悩んだ末後者を選んだ。非常に遅くなってしまったが、真奈美の動きに対して、反旗を翻すことを彼女達は選択肢したのである。
ー刀剣類管理局本部 某建造物屋上ー
第二部隊の北見らが今後の方針を練っているなか、姫乃達は最後の作戦の準備を着々と進めていた。
足音を殺すように階段を進む、特別祭祀機動隊員たち。
「麻酔銃部隊は道路側、ヘリ破壊部隊は山側にそれぞれ展開してください!合図があるまでしゃがんで待機!」
屋上に展開する部隊に対し、女性の隊長が指示を出す。
ヘリポートと駐車場に通ずる道路は、『男性排斥運動』側が人質の武力奪還へ動いた時に備え、部隊の侵入を防ぐために区画ごとの門を遮断していた。この門に簡易的なバリケードを構築していたのだが、これが却ってヘリポート側から正門方向への視界を奪う結果となった。
展開中に銃撃を受けることも想定していたのだが、そこは地の利がある此方。セキュリティーの都合上、関係者のみが往来できる建物地下の通路を活用しつつ、武装や防具、人を搬入していく。この結果、建物と門が壮大な壁となって、第二部隊へ展開状況を悟らせなかった。
正門付近は未だに爆発炎上が続いていたなか、二十名ほどの特祭隊員が作戦支援のために、危険を省みずここまでやって来た。
「こっちの準備は整いました。刀使さん達、後はお願いします。」
場の指揮を執る女性隊長は、祈るようにその時を待つ。
ー同刻 ヘリポート外延部ー
ヘリコプターが離着陸を行うスポットから少し離れた位置にある、整備用の駐機スポット。ちょうどこの道路側は、ヘリの逸走を避けるために盛り土と部分的にコンクリート堤が設置されていた。
この僅かな稜線が、A群こと第二部隊へ刀使達が配置についていることを、まるで気付かせないように働いた。
ここに展開したのは、舞衣率いる美濃関隊である。
「皆、突入合図があるまで待機していてね。……あっ、中島さん、三原さん。」
突入前、里奈と早希が舞衣のもとへやってくる。
里奈はS装備以外は他の刀使と似たような姿だが、早希に関しては、89式小銃を身体と交差するように掛けていた。S装備は戦闘時の機動性を取ったのか、着ていなかった。代わりに、太股には拳銃用のホルスターが巻かれている。彼女の豊満な身体が、89式の紐により更に強調されているようにも見える。
「柳瀬さん、お疲れ様。美濃関の人は大丈夫そう?」
「はい。……ただ、その…、遺体を発見した時にショックを受ける娘もいましたから。その点では不安です。」
「柳瀬さん、貴女は?」
「…正直、動揺しています。紫様達のあたりにいた部隊の方達が亡くなった理由は、私達が手を出したわけではないことも。同時に、私達が介入しなければ……」
「誰も傷つくことはなかったかもしれない、かしら。」
「……はい。」
「…柳瀬さん。貴女は優しい娘よ。人の痛みに添えるような。…ただ、今から赴く先は紛れもなく戦場よ。それだけは覚えておいて。……狂気が漂う空間なんて、私も長居したくないから。」
「中島さん…。」
「柳瀬さん、先陣は私が切るから大丈夫。だから、柳瀬さんは柳瀬さんのできることをやってね。……制圧は私がやってみせるから。」
「…お願いします、三原さん。」
うん、と舞衣へ頷き返すと、里奈と早希は所定の位置へ移動する。
「…作戦、上手くいくといいな…。」
舞衣は、不安げにそう呟いた。
中高生に任せるにはあまりに重すぎる作戦。それでも、やるしかなかった。
回答期限の午前6時までは、残りあと数分まで迫っていた。
ー由比ガ浜海水浴場 臨時作戦本部ー
作戦を指揮する姫乃達のもとには、情報の統合が進んだことで各部隊の被害状況が届けられてきた。
「…はい、…はい、死者はなし、はい了解です。」
「総指揮、状況は。」
「今のところ死者もなく、此方が優勢です。ですが…。」
「負傷者の数ですか。」
「試算よりもだいぶ少ないので安心していましたが、やはり屋内での戦闘では怪我人が多く出る傾向にありますね。」
コンテナ着弾時の混乱であっさり自壊した第四部隊はともかく、特祭隊本部と鎌府女学院の方に関しては、一般の特祭隊員のみならず刀使にも負傷者が発生していた。
休養を多少取っていたとはいえ、荒魂討伐後により神経を使う戦闘に繰り出されるとなれば、死傷者ゼロのパーフェクトゲームなど不可能に等しかった。
その無茶を承知で動くしかなかったのは、多くの仲間達が置かれている状況にあったわけだが。
「水沢。これからどうする。」
「紫様。…そうですね。紫様は、鎌府と長船の刀使さんの指示をお願いします。綾小路はそのまま、木寅さんにお任せします。」
「ふむ。では、特務警備隊はどうする。」
「美濃関隊と連動して動いていただきます。ただし、一部は此花さんの指揮下に入ってもらう予定です。…まだ中等部の柳瀬さん一人に負わせるには、あまりにこの場の負担が大き過ぎますから。」
舞衣が有能な指揮官であることは、作戦参謀本部含めて多くの人間が認識している。だが、これ以上彼女に重荷を背負わせ続けるのは、こうした状況下なれば尚更酷な話である。
ゆえに姫乃は、舞衣の負担を下げつつ、比較的少人数で手の空いている寿々花に、現場指揮の一部を託すことにした。
(…それに、衛藤さんと燕さんが一緒なら、相手の攪乱と連携した攻撃が可能になる。今回の作戦の最後の核になるのが、お二人の力でしょうし。)
もちろん、真希や夜見、美濃関の刀使達の実力が劣っているとか、そんなことは思っていない。しかし、この二人は突出した実力を保持している。それならば、彼女達を軸に戦術を練るのは至極当然の話である。
「……もうすぐ、6時ですか。」
「回答期限とされている時間か。」
「はい。……数分以内で全てを終わらせたいところですが、相手がどう出るのか…。そこだけが気がかりです。」
「……肩に力を入れすぎるな。水沢。」
「お気遣い、感謝します。紫様。」
そして、作戦本部内のディスプレイ上に、各校の刀使、特祭隊員達の
「改めて、空前絶後の展開状況ですね。……二度と、こんな指揮を行うのは御免被りたいところですが。」
この光点一つ一つに、刀使や特祭隊員の命が表されている。姫乃は大きく深呼吸をすると、ただ一言、こう告げた。
「全特祭隊員、突入!!」
その号令とともに、画面上の光点が一斉にヘリポートへ向けて殺到していった。
ー刀剣類管理局本部 某建造物屋上ー
午前5時55分。
ぞろ目であるこの時に、いよいよ最後の作戦が開始された。
「作戦開始!まずは敵の羽を落とせ!」
女性隊長の指示のもと、エンジン稼働状態のヘリ四機に向けて、自衛隊から対荒魂対処目的で供与されていた91式携
狙いはヘリのメインローター部、あるいは排熱口だ。
「撃ち終わり次第、麻酔銃に切り替え!急げ!」
時間との勝負だが、あくまで自分達は後方支援。本命の投入部隊は
指示直後、轟音とともにヘリポートから爆炎が四つ上がる。発射したミサイルとロケット弾が命中したのだ。
「ヘリポートが明るくなったな。そろそろ照明弾が上がるぞ!暗視装置持ちの人間はすぐに外して、通常のスコープに切り替えて対応!」
「「了解!」」
女性隊長も麻酔銃を持ち、ヘリポートの戦闘員の狙撃を敢行する。ちなみに戦闘終結後に分かったことだが、屋上に展開した部隊は、ヘリポートに展開していた戦力の四分の一を麻酔銃により無力化していた。
とはいえ、屋上の部隊がこの支援を行えたのは、刀使達が戦場に突入する直前までの話だった。
ー刀剣類管理局本部 ヘリポートー
ほんの僅かに時間は遡り、臨戦態勢だった第二部隊。多くの人質はストレスが限界に達し、中には撒かれた燃料の匂いで吐き気を催す者も現れた。
「北見隊長。」
「どうかした?」
一人の隊員が北見のもとへやってくる。彼女も上川同様、北見の派閥の者だ。
「女王の派閥の者に気付かれないよう、燃料タンクのIEDを外そうと試みたのですが……。その。」
「その感じだと、上手くはいかなかったみたいね。」
「……設置した時には無かった、時限装置が組み込まれてました。」
「うそ…。…了解。それの残り時間は、あと何分?」
「タイマーの残り時間からだと、恐らく午前6時5分頃に起爆します。」
「……山崎ぃ。あの女、最初っから私らを殺す気だったのね。確認に行ってなかったら、巻き込まれて死ぬところよ。」
「上川さんがどうにかしようと足掻いておられますが、…どうします。」
「上川に急いで伝えて。『北見は山崎の派閥の人間を殺してでも止める』って。…多分、これで意味は伝わると思うわ。」
「急いで伝えてきます!」
もはや、真奈美の派閥の人間を排除しない限り、人質も、ましてや自分達の命も危ないと、北見は確信した。幸いにして部隊内の通信感度は良好であった。蜂起することを伝えるなら、今しかない。
「第二部隊、コードE2からE12まで通達。E13からE20は関係なし。通信遮断してよい。」
先に呼ばれた英数字のコードが北見の派閥、後が真奈美のシンパである。聞かれている可能性もあったが、北見は敢えてそう仕向けた。これから起こそうと考えていることを考えれば、だが。
「E2からE12へ。E13からE20を、
まだ完全な状況を知らぬ真奈美からすれば、まさかの裏切り行為である。北見の指示のもと、多くの戦闘員が真奈美のシンパを排除しに動いた、まさにその時だった。
ほんのりとした明け方の空が、照明弾によってオレンジ色に染まる。
ヒュールルルル
ドドドドーーンッ
遂に、刀剣類管理局側の人質奪還作戦が開始されてしまった。北見が行動を起こしたタイミングは、あまりに悪かった。
空高く吹き飛ぶメインローター。爆発の衝撃で逆への字にへし折れるヘリ。ミサイル着弾前の僅かな時間で、転げ落ちるように脱出するパイロット達。
ヘリポートは文字通り、カオスな状況へと進もうとしていた。その混沌のなかで、北見は最悪な結末を回避するべく、奔走する。
遂に、鎌倉での最後の戦闘が繰り広げられる。
果たして、刀使達は、特別祭祀機動隊員達は、自分達の居場所を取り戻すことができるのか。人質は無事に奪還できるのか。
それは、今はまだ分からない。
ご拝読いただき、ありがとうございました。
次話で本編の流れは一段落つきます。
今日更新のとじともでの美炎の話、一体どうなることやら…。(未プレイ)
それでは、また。