あれからパーティについて考えた。
ミミッキュは問題ない。
枠さえ空いていればパーティに入れといていい。
レートではうまく使えなかったがこの世界では、『ばけのかわ』が周知されていないこの世界なら十分活躍できると思う。
問題は、如何にパーティを組むかだ。
例えば有名な構築にラティハッサムと呼ばれるものがある。
ざっくり説明すると、ハッサムが苦手な炎タイプにラティオスを繰り出して高火力で負荷を掛け、ラティオスで突破できない耐久ポケモンをハッサムの剣の舞の起点にするものだ。
確かにこの構築は強い。
メガリング所有者なんて限られている。
最強候補の一角といってもいいだろう。
だが、ラティオスを捕まえられるトレーナーがどれだけいるのか。
という問題点に陥る。
伝説のポケモンだ。
主人公レベルになってようやく捕まえられるポケモン。
こういうパーティを組むのは良くないだろう。
他に、バシャラグと呼ばれる構築がある。
ラグラージでステルスロックやあくびをして相手をじわじわ削り、バシャーモで全抜きする構築だ。
これもまた、アチャモやミズゴロウを連れているトレーナーがどれだけいるかという話である。
ようするに、伝説ポケモン以外でも、簡単に手に入るポケモンとそうでないポケモンに分かれるということだ。
そしてもう一つ、カバルドンやカビゴンを使った場合だ。
この二匹を並べて察した人もいるかもしれない。
そう、食費だ。
お金を稼ぐためにバトルをする予定が、バトルをするためにバトルすることになってしまう。
そんな戦闘狂染みた人間になるつもりはない。
ヤンデレルート回避して戦闘狂ルートってなんだよって話だよね。
そういえば本編ではノーマルタイプが好きと言っていたが私は言う程好きというわけではない。
タイプ統一するならノーマルを選んでもいいかなっていうくらいだね。
だから普通にバランスのいいパーティを組もうと思っている。
とりあえずガルガブアローを使いたいなと思う。
アゴギャラもチルナットも好きだったけどアゴギャラはアーゴヨンが捕まえれないし、チルタリスナイトを手に入れるならガルーラナイトが欲しいよね。
あの頃のガルガブアローは強かったなぁ。
ちなみに最初に思いついた並びはヤドクマッキュだった。
けれどフラットルールが存在しないこの世界でトリックルームが機能するのか、火炎玉の入手経路などから判断してやめた。
このロジックは五秒で解けますな。
あり得ない。
あとは夢特性をどうするかなんだよな。
フカマルは夢島で捕まえれるけどヤヤコマは……待てよ?
もしかして夢島で出るんじゃない?
ゲームだとデータが存在しなかったから出てこなかったが、現実なら出てくる可能性は十分ある。
いや、待てよ。
夢島が出るのはもう少し後だったかな。
BW原作が始まるのはカントーの一年後のはずだから……あと一年も待つの?
どうしようか……。
とりあえず行ってみようか。
*
というわけでやってきましたサンヨウシティ。
マコモさんこんにちはー!
ゲームシンクさせてくださーい。
え、何で知っているかって?
あははー。なんでだろうね。私も分からないや。
「ごめんなさいね。何度か実験に成功してはいるのだけど、基本的に失敗ばかりなのよ。どうやら夢は夢でも正夢が関係しているみたいなのだけれど……」
それをどう解決するかが今後の課題なのよねというマコモさん。
これは使うしかないよね。原作知識を。
「ゆめのけむりって知っていますか?」
「ゆめのけむり?」
「はい。ムンナやムシャーナが吐き出すけむりなのですが……」
夢の塊であること、夢を実体化させることを伝える。
そしてそれでポケモンを眠らせてみたらどうかと。
「それだわ! ありがとう! さっそく貰ってくるわ!」
「あ、私が行ってきますよ」
「あら? 本当に? ありがとう」
一回断るとかしないんですね。
悪いですよー、みたいなの。
まあサクサクでいいんですけどね。
「あ、やっぱり一緒に行きましょう。ここでじっと待っていられる気がしないわ」
「そうですか、なら一緒に行きましょう」
二人で夢の跡地に向けて歩みだす。
しかし都合いいところに都合いい建物があるよね。
物語の進行上必要だから当然だけど。
ん? もしかしてまずいの?
本来プラズマ団を阻止するはずの主人公たちが会わなくなっちゃったら……。
あわわ、どうしようか。
あ、違うのか。
あの時は結局ムシャーナが助けてくれたんだったかな。
なら大丈夫でしょ。
なんか普通に居たので普通に貰ってきました。
ゆめのけむり、ゲットだぜ!
「マコモさん! 実験しましょう! 実験!」
「そうね! これで先に進めるわ! 君には感謝よ」
急いで帰って実験した。
結果は成功。
無事私のレポートがミミッキュの夢から送信された。
レポート……単位……留年……ウッ、頭が……。
「あれ? 夢の中で出会ったポケモンとはどうやって出会うんでしたっけ?」
「え? 夢の中で出会ったポケモンと出会う?」
「え?」
「え?」
ありゃ、これやばいんじゃない?
「たしか、ルリちゃんっていったわよね」
「いえ、ルッコラです」
「いいえ、ルリちゃんと聞いたわ。あなた、この研究の先を知っているの? どこで知ったの?」
「えと、あの、その……」
落ち着け私。
私はできる子。
やればできる子。
弁が立つ自分を演じ切るのよ。
「実は、この前ムシャーナと出会ったんです。その時、夢でゲームシンクの事を見て」
「ハッ! まさか最初にゆめのけむりの話題を持ち出したのも……」
「はい。夢でその方法を知ったからです」
「そんな! いえ、まさか予知夢? ムシャーナの夢にはそんな効果もあったの?」
いいえ、無いです。
そんな大発見みたいな表情やめてください。
なんでそんなに素直に受け入れちゃってるんですか。
「分かったわ。それで、その夢だとどこかで夢で現れたポケモンが現実に現れることになっていたのね?」
「はい」
「なにか、思い出せることは無い? こう、風景とか」
「確か……森の奥……だった気がします」
「森、夢、現実、繋がる、もしかして、ハイリンクの森? 行ってみましょう!」
ハイリンクに向かった。
ワープでだ。
この世界の化学力は本当にばかげていると思う。
マサキなんてタイムマシンを開発してるからね。
「この奥ね! 行くわよ!」
「はい!」
奥にはポケモンがいた。
私のミミッキュが見た夢と、マコモさんの実験途中で現れた子だろう。
ミミッキュはフカマルと出会っていた。
ゲームだと少しめんどくさかったような気もしなくないけど、まぁ手に入るなら素直に手に入れよう。
あ、ボール……はドリームボールがあるんだったね。
よし! おいで! フカマル!
ミッションコンプリート!
逆鱗を覚えていたら完璧なんだよね。
また今度確認しておこう。
マコモさんの方は……ヤヤコマじゃん!
羨ましい……。
く、早くドリボで捕まえてくれ!
私の理性が保っているうちに……!
え?
ヤヤコマを捕まえる気がない?
このまま逃がすつもり?
「ください」
「え、ええ。いいわよ」
「本当ですか! ありがとうございます!」
フカマルとヤヤコマが仲間になりました。
想像以上に読んでくれている方がいらっしゃるみたいで本当にうれしいです!