黄瀬の軌跡   作:比古

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初めて書いたので変なところもあると思いますが広い心で見てやってください。ご意見、ご感想、アドバイスなどがあればぜひお願いします。


1話 海常高校バスケ部

春ーそれは始まり

出会いや別れを遂げ、各地で新たな物語が幕を開ける季節である。

ここ海常高校でも1人の新入生によって新たなる物語が始まろうとしていた。

 

 

海常高校 入学式 当日

 

「ラグビー興味ない!?」

「将棋とかやったことある?」

「日本人なら野球でしょー」

「水泳!! チョーキモチイイ!」

 

中学を卒業し、新しい学園生活に胸を踊らせている全国の新入生に訪れる最初の関門

ーそう、部活勧誘である。

 

激しい新入生争奪戦はここ海常高校でも例外ではなく、新入生は身動きが取れないでいた。

 

「進め〜ん!! ラッセル車持ってこい!」

「さっきから10分で5mも進んでね〜泣」

 

そんな中、

「あ! キミ本好きなの? 文学部とかどうですか?」

「いやコレ、雑誌なんスよ。 自分が載ってるから事務所がくれたんス。」

「いや、雑誌も立派な本だよ。ていうか自分が載ってるって…

あ〜!! 君もしかしてモデルの黄瀬くん!?」

「そうっスけど…」

 

その男の声で周りも黄瀬の存在に気付く

 

「ねえ、あれモデルの黄瀬くんじゃない!?」

「なんでうちに⁉」

「キャー! 黄瀬くーん!!」

 

ダダダダッ

「写真撮って〜!」

「サインちょーだい!!」

「すっげー! うちにこんな有名人がいるなんて!!」

 

一気に黄瀬の周りに人が集まりモミクシャにされる。

 

黄瀬「ちょ、ちゃんとして…あげるか…ら、ちゃんと順番まも…ってくだ…さいっス…」

グチャグチャ…

 

 

30分後

「ありがとうございました!」

 

最後の1人が貰ったサインを嬉しそうに抱えて走っていった。

 

「い、いや〜 大変な目にあったっスわ…」

 

その最後のコを見送り、疲労した体を動かして黄瀬はある場所に向かって歩きだした。

 

「着いたっスね」

 

黄瀬が来た場所は体育館。中からは部員の声、ボールをつく音、バッシュのスキール音が聞こえてくる。

 

「熱心っスね〜」

 

中の練習を見て黄瀬が感心していると、中から先輩らしき人が出てきて黄瀬に声をかけた

 

「1年か? おせーぞ! 」

 

「すいませんっス。ちょっとトラブルに巻き込まれちゃって…」

 

初日から遅刻してきた黄瀬を怒った先輩だが、シワシワになった黄瀬の制服と疲労しきった黄瀬自身を見て、黄瀬の言っていることを信じこの場は許してくれた。

 

「まあいい。そこが更衣室だからさっさと着替えてこい!」

 

これ以上先輩を怒らせないためにも黄瀬は言われたとおり更衣室に急いで向かっていった。

 

 

黄瀬「すいません、遅れましたっス」

 

「よし、全員揃ったな! 新入部員は一列にならべ!!」

 

黄瀬の準備が終わったところでキャプテンの笠松が一年を整列させた。

 

「オレは3年キャプテンの笠松だ。最初にウチの目標を言っておく。今年の目標は全国制覇だ!! 厳しい練習になることは覚悟しとけ!!」

 

笠松は自分の自己紹介とチームの目標をつげ1年にも同じ様に自己紹介させた。

 

「本田大輔、摂津中出身、ポジションはPGっす」

「甲斐恭平、 岩居中出身です。 ポジションはSGを希望です!!」

 

「おい! あれ全国ベスト8の本田じゃねーか?」

「その隣はワンマンチームながらチームを関東大会に導いた甲斐だぞ!」

森山「また強力な新入生がはいったな〜 けどアイツの前じゃそんな2人もかすんじゃうけどな…」

 

新入生の自己紹介の中で強力な選手の名前を聞きざわつく上級生。この2人は例年ならばトップクラスの新入生だが今年はそんな2人を凌駕する新入生がいる。

 

そして最後の1人、その新入生の自己紹介に注目が集まる。

 

「よし次!」

 

「オレっスね。じゃーせっかくのトリだし…

1年黄瀬涼太っス!! 趣味はバスケ、特技はカラオケ あ、 逆だった。テヘッ 帝光中出身!! ポジションはどこでもOK!! モデルの仕事もやってるから練習あんま出れないかもだけどヨロシクっ」

 

ザワッ

「あれがキセキの世代の…!!」

 

一同(そしてチャラい…)

 

ブチッ!

「うるせーよ! 聞いたのは名前・中学・ポジションだけだ! 聞いたことだけハキハキ答えろや、チャラ僧が!!」

 

バキッ

「いってぇ ちょっ…スカウトされてきた期待のルーキーにこのしうちはなくないっスか!?」

 

黄瀬の自己紹介にざわつく上級生。そしてチャラチャラとした自己紹介をした黄瀬に笠松の怒りの飛び蹴りが炸裂!その蹴りに対して黄瀬な当然の抗議をした。

 

「知るか!! 1年が先輩命令に口ごたえしてんじゃねーよ」

 

笠松はこれを一蹴するがこの言葉に黄瀬が反応する。

 

ピクッ

「そーゆーカタ苦しいの苦手なんスよねー 1,2年早く生まれただけでそんな偉いんスか? それにバスケもたぶんオレの方がうまいんスけど」

 

「えれーよ 上手い下手の前にまずここは海常高校バスケットボール部だ 早く生まれたからじゃねぇ ここにいる2,3年はみんなお前より長くこのチームで努力し貢献してきた そのことに対する敬意を持てっつってんだ! "キセキの世代"だろーがなんだろーがカンケーねんだよ お前はもう海常1年黄瀬涼太 そんでおれは海常の3年キャプテン笠松幸男だ なんか文句あんのか」

 

黄瀬「…」

 

笠松は黄瀬の言い分に答え、その後ある1人の女の子に話をふった。

 

「最後にマネージャーの紹介をしとく。よろしく」

 

「はい! 朝香なつきでーす! 一生懸命がんばるんでよろしくお願いしまーす。」

 

モジモジ

「よ、よろしく…」

「けっこうかわいいな」

「あ、あぁ」

 

海常のバスケ部にはマネージャーがいない。加えて青春のすべてをバスケに懸けている男子高校生にとって女子は免疫がないのかどこか照れくさそうである。

 

笠松「1人女子が入っただけでデレデレしやがって、情けない! なあ森山?」

 

ピクピクッ

森山は震えている。

 

笠松「も、森山?」

 

森山「うおおおー!! ついに、ついにウチにも女子マネージャーが!! しかもかわいい!! 彼女が今年の1番の新入生だ!!」

 

小堀「まさかお前が言ってた2人がかすむ新入生って彼女のことだったのか!?」

 

「当たり前だろ! あのルックス! あの巨乳! あの太もも! どこに文句があるんだ! 将来有望どころか即戦力だ!! おれはこれからあの娘のためにがんばる!!」

 

「そ、そうか…」

 

森山の熱い語りにただただ引く小堀だった。

 

「はぁ…、まあ、ともかく今年はこのメンバーで全国制覇まで一気にいくぞ!! 」

 

一同「おぉ!!」

 

なにはともあれ笠松が最後に締め、練習が再開された。

 

 

 

 

「ふぅ… 今日はなんか疲れたっスね…」

練習が終わり黄瀬は1人帰路についていた。

 

バチィ!

「っと!? ちょ… 何スか〜!?」

 

いきなりボールを投げつけられた黄瀬。ボールの飛んできた方向を見ると本田と甲斐が立っていた。

 

黄瀬「君は確か… 新入生の…」

 

本田「ちょっと相手してくれへん? イケメン君」

 

甲斐「悪いな、止めたんだが聞かなくてな… それにおれも君の力を見てみたいな」

 

本田は闘志をむきだしで黄瀬に勝負を挑んできており、甲斐もそれを望んでいるようだ。

 

が…

 

「んー、おれ基本的には女の子の誘い以外はは断らないタイプなんスけど今日はごめんね」

 

黄瀬はそんな闘志をむきだしにしている本田をさらりとかわし再び帰路についた。

 

本田「ちょ、ちょい待てや!」

 

黄瀬は少し止まり、

黄瀬「それに…」

 

甲斐(…?)

 

黄瀬、ニコッ「やらなくても結果はわかってるしね」

 

本田「なっ…!?」

 

「じゃあ、また明日練習で」

 

そう言い残して黄瀬は去っていった。

 

本田「クソッ! 舐めくさりやがって!」

 

甲斐(今日の練習を見る限り本田の実力はかなりのものだ。結果がわかっていると言うのはただの驕りか、それともそれほどに実力がかけ離れているとでもいうのか…)

 

勝負をかわされ下に見られた本田はイラ立ちを隠せずにしており、甲斐は中学時代戦えなかった強者の実力のほどを予測していた。

 

 

「海常1年黄瀬涼太かぁ… 」

 

笠松に言われた言葉を納得してないながらもどこか良い響きを感じながら帰った黄瀬の部活動初日であった。

 

 

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございました。これからも一生懸命書くので読んでいただけたら光栄です。
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