再編世界の特異点   作:Feldelt

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第2話 紫一閃、十六天刃

「はぁ!」

 

突出したのは影であった。デュアライザーのスロットカバーにあたる部分にあるボタンを押して、ネプテューヌの力として刀を顕現させて手に持ってネプギアに向かっていく。

 

「甘いです...」

 

逆にネプギアはS.M.P.B.L(セパレイテッドマルチプルビームランチャー)の射撃でもって、それは当たればそんじょそこらのモンスターは一撃で撃破できるほどの威力で迎撃する。

 

「なるほど殺す気ですか...」

 

放たれたビームは三発。避けようと動いた瞬間に移動方向を見切られてお釈迦だろう。

 

「わかりやすいねぇ...!」

 

避けない。顕現した刀でビームを斬り突撃を続ける...つもりだったが振り下ろされるS.M.P.B.Lに対応するために突撃を止めざるを得なかった。

 

「見切った...!?これがシェアデュアライザー...」

「デュアライザーの力だと思わないでくれよ...悪いがこの勝負、貰った!」

 

刀を振り払い距離を取った後にもう一度先と同じボタンを押し、力を増幅させて刀に纏わせる。紫電となったその力をネプギアのいる方向へ刀を振るう。

 

「唸れ、《紫一閃》!」

 

カットインが出てきそうな稲妻の一閃がネプギアに向かう。当然ネプギアはそのまま受けるはずもなく右への跳躍で避け、S.M.P.B.Lを分離。ビームを連発しながらこちらへ向かってくる。

 

「戦闘上手になったな...ちっ...」

 

ビームを切り払いながら先程とは違うボタンを押し、左手にネプギアと同じS.M.P.B.Lを顕現、分離して銃部分を腰にマウント、二刀流となって対応する。

 

「私の武器まで...それでも!」

 

再び振り下ろされるS.M.P.B.Lの剣部分。先程までのビーム連発はこの攻撃までの布石...!

 

「私の勝ちです!」

 

二刀をクロスさせて受けた...はいいものの、そこを中心として円運動。右手に握ってた銃部分をこちらに向ける。両手が塞がっている上に制空権も向こうが持ってる。避けようがない。

 

「やる...!」

 

二刀を払うのと後ろに回った銃口からビームが出るのと、どちらが早いかはほぼ明白。確実な直撃コース。

 

「避けて、みせろよぉ!」

 

右足の義足をパージ、意図的にバランスを崩してビームをギリギリのところで避ける。

 

「だとしても!」

 

剣での追撃がかかる。倒れていく方角から振りかえりざまに斬らんとする剣が向かってくる。

 

「ぐっ...!」

 

刀を逆手に持ち直撃は防ぐものの。

 

「やぁぁぁッ!」

 

重心の定まってない不完全な防御では女神の踏み込み付きの一撃など止められるはずもない。

 

「がっ...ぐぅ......」

 

かくして吹き飛ばされた俺は変身維持時間があと1分であることに気づく。しかもネプギアの追撃は止まらない。

 

「賭けるか...」

 

刀を上空へ投げてマウントしていた銃を装備。数発ビームを撃ち込んでネプギアを牽制、動きが少し鈍ったと思われたところで左脚の義足に仕込まれたカートリッジを使うことで渾身の跳躍、投げておいた刀を回収する。

 

「上...!」

 

ネプギアはこちらの大移動に少し驚愕したか。まぁいい。デュアライザーのボタンを三つ押す。刀を顕現したボタン、S.M.P.B.Lを顕現したボタン、そしてイジェクトボタン。これによりディスクが回転して空気中に漂っているシェアエナジーの残滓すらエネルギーに変換する。そしてある程度集まったところで再びディスクをデュアライザーの中へセットする。

 

「受けろネプギア!」

 

刀と剣を合体、それにさらにシェアエナジーを纏わせる。その様はネプテューヌの技の如く。

 

「お姉ちゃんの...32式エクスブレイド...!?」

「ちと違うけどな...《十六天刃》ッ!!!」

 

避けようがないシェアエナジーの奔流の刃。これがネプギアを飲み込む。飲み込んだのだが。

 

「ここで強制解除かよ...!」

 

十六天刃がネプギアを飲み込んで2秒後に活動限界により強制的に変身解除させられる。これではいくら大技、必殺技の十六天刃といえどもネプギアは仕留めきれない。万事休す...!

 

「そこまでです。」

 

どうにか上空からの落下ダメージを高木につかまることでほぼ0にして『シャドウ-C』を取り出そうとしたところでイストワールからの静止、終了宣言がおりる。

 

ネプギアもまだ戦える状態だというのに。

 

「これで今回の模擬戦、影さんの戦力テスト...影さんの言葉を借りるなら、世界を救うための共闘をするための小手調べは終了です。」

「...それで結果はどうなんですか、いーすんさん。」

「当初の予定通りです。影さんにはネプギアさんの保護者兼同行者、戦闘戦力として旅に出てもらいます。犯罪組織から、女神を救出するために。」

 

沈黙。

 

「納得出来ません!なんでですか!私は...私は負けてません!それにそもそも私より弱かったら同行させられないって...まるでこの人が私より強いみたいじゃないですか!人間なんですよ!?」

 

まーそらそうなるだろうな。やっぱり強制終了じゃあまだ納得はできないだろうて。

 

「喚くなよ、可愛げがなくなったな、妹よ。」

 

『シャドウ-C』を装備して撃鉄をおこす。

イストワールもネプギアも完全に気づかない不意打ち。だから敢えてイストワールを狙って撃った。そうすればネプギアの方が早く反応するし、確実に弾丸を防御する。そしてその防御は『雷銀式炸薬弾』の前では意味を成さない。

 

『え...?』

 

爆発。

ニトログリセリンと同じく発火性のある雷銀を中に込めた弾丸は、一定以上の物理衝撃を受けた時に雷銀を発火させ、弾丸そのものを爆発させる。

 

これでネプギアの変身が解除される。

ただの鉛弾ではプロセッサユニットには傷もつかない。だから腕をクロスして防御する。

 

「たかが鉛弾と、括った高がそうさせる。」

 

膝から崩れるネプギアと、次弾を装填する俺。それをまだ驚愕から立ち直れていないイストワールがみる。

 

「俺の勝ちだ。」

 

 

 

 




次回、第3話「凸凹コンビvs犯罪組織」

感想、評価等、お待ちしてます。
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