全く手こずらせてくれる。
「影、さん...!?」
「予想できたことだろイストワール...今の俺じゃあ、10分でネプギアを完膚なきまでに叩きのめすことは出来やしない...それほどまでに鈍ってるし、それほどまでにネプギアは強くなってる。それにこの性格だ。ねじ曲がっちまったこの性格だ、あれで止められて納得するわけはないだろうよ。」
シャドウ-Cに次弾を装填してネプギアに向ける。これ以上のドンパチは面倒だからな。
「...それは、そうですが...」
「それに目下の敵は俺じゃない、犯罪組織だろうて。だからそれだけは叩き込まにゃならねぇ。犯罪組織を潰すためなら俺は非情に徹する。無論、味方にもな。」
前に向けられたように冷ややかな目をネプギアに向ける。まだ敵意が消えていない。
「まぁいいぜネプギア...いつでも俺を斬ればいい。斬れるものならな。」
───────
数日後...
「で、犯罪組織をどうこうするためには4カ国にいるゲイムキャラの協力が必要ということか。場所もわかっていると。」
「はい。ただし付近に犯罪組織の構成員らしき人物ありとの情報です。至急向かった方が良いかと思われます。」
「...わかりました。1人で行きます。」
「...そうか行ってこい。俺は寝る。」
「...!?ネプギアさん!?影さんも、どうして止めないんですか!?」
「割と簡単な話だ。ネプギア1人でどうにかなると思っているから...なんて楽観はしない。ネプギア1人ではどうにもならないからだ。」
「だったらどうして...」
「言ったろ、俺は犯罪組織を潰す為なら味方にも非情だと。安心しろ、ゲイムキャラは回収するさ。」
立ち上がりシャドウ-Cとシェアデュアライザーを持って外に出る。
「さてまたこの手を血に濡らすとするか。外道を貫かないとな。この事態を招いたのは誰でもない俺なのだから...」
───────
一方その頃...
「あんだぁ?女神候補生といえどこの程度かぁ!?へへっ、アタイの敵じゃないね!」
「っく...」
(変身しないで戦うにはきつい...けど変身するために間合いを取っても詰められる...これがほんとに下っ端の動き...!?)
「だったら...!」
無理やり距離を取って変身するネプギア。
「本気で行きます...!」
「げっ、それはまずい...が、先にゲイムキャラをぶっ壊しちまえばこっちのものだよなぁ!」
「させません!」
交錯するネプギアと下っ端。だがそこに新たに一つの紅い閃光が駆けた。
『...!?』
ゲイムキャラと下っ端とネプギアと。その三者から等距離の位置に少女の形をした閃光は降りる。
「リンダ君は任務継続...教会が女神候補生1人で突撃させて来るわけはないからね、なにかあると思うよ。そう、私の勘が告げてるね。」
「貴方は...それに貴方がどうして
「答えないよ、プラネテューヌの女神候補生。少なくとも君にはね。...!」
大剣を顕現したその少女はリンダへ飛んでいく弾丸を切り払い、その弾丸が爆発したところでネプギアから離れた。
「んなっ...」
「...爆薬...自作だね...なるほどこっちが本命の、私たちへの対抗策...」
コツン、コツンと足音をたて、シャドウ-Cを構えた凍月影が戦場に姿を見せる。
「なんだ、もう一人いたのか...だとするなら善戦している方か、ネプギアにしては...」
「ふふ、まだ戦ってすらいないのだけど。」
足音が止まる。
それは閃光の少女と相対した瞬間であった。
「...これまた悪い冗談だろ...俺でも勝てる気しないって...」
シャドウ-Cを再びリンダへ発砲、それを少女が大剣を面にして受ける。
「...二人まとめてかかってきていいよ、邪魔するなら、排除するだけだからね。」
その提案に乗るしかない。
「...ネプギア。」
「...なんですか。」
「100秒で下っ端を片付ける。だからその間、赤いのを頼む。無理だとしても頼む。」
「無理ってなんですか...だったら私はその間に赤いのを倒しちゃえばいいんですよね。」
なるほどな...できるわけないと思いながらも影はネプギアに言う。
「そういうことだ...行くぞ、茜...」
この時また一つ、世界を救う為に青年は心を殺すことになった。
次回、第4話「失い続ける過去と未来と」
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