兄は弟を守りたい。(過去編)   作:夢食いバグ

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前半だろ、次後半向かうぜ。


俺の大切な弟。

緑谷インコ、義母さんとなったひとに歩いて連れられて一軒家に入った……車を使わなかったのは多分俺の事を思って、そこは綺麗なフローリングにテーブルには綺麗なクロスがかかっておりそこには乾燥され長期飾れる花が花瓶の中にあった。

 

義母さんはしばらく進むと知り合いまたはヘルパーであろうか1才程度の子供があやされている、それが俺と弟との最初の出会いであった。

 

「本当に出久をすみません、今迎え終わりましたこのこ曲といいます。」

 

「えぇ大丈夫ですよ、夫さんが子供で忙しいときに海外単身赴任だと大変よねぇこういうときは助け合いよ助け合いっ。

 

曲くんねインコさんは優しいからそんなに固まらなくてもいいのよ。」

 

とおばさんは俺の方を向き、腕や目にある包帯を見て悲しそうな表情をする前に笑顔を向けた。

 

「はい、大丈夫です、ありがとうございます。」

 

と返事をした、受け入れられた事はわかったがまた捨てられてしまうかもしれないという感情が頭の中をぐるぐるにぐちゃぐちゃ捻れるように漂う。

 

笑うしかない、

 

イイコ でいるしかない、俺が ワルイコ だったからすべてがこうなってしまったんだ、親がいなくなったのも全部。

 

そうやってニコリと作り笑いのような表情を浮かべた大丈夫です、自分は不満はありません一生懸命やります。と必死に表して。

 

「さて、おばちゃんは一足先に帰っちゃいますかー」

 

と1才の子供のお守りをしていた女性は荷物をまとめ、風のように去っていってしまった。

 

「えっと……家族を紹介するわね、ここにいる子供が出久君から見たら弟になるかな……?」

 

「ママ?」

 

と子供は状況が読み込めてないのか、母親に純粋なる疑問を込めて言葉をいった。6才だった俺は

 

「そうですか……」

 

と出久と名がついた緑谷インコの子供の前に少し屈み。仮面を被った(作り笑いをした)

 

「お兄ちゃんだよ、緑谷曲よろしくね。」

 

急に兄になったことの実感が湧かなかった、よろしくという感覚はあったそもそも自分より年齢が低い人間と今まで接したことがなかった、一人っ子故だった為にいまいち兄弟というのが分からなかった。

 

「あーあー」

 

と出久と名のついた子供は手を伸ばす、それは俺のように泥で固めたような偽りがない純粋な笑顔だった。

 

俺はその手に 曲げる ことしかできない親指と人差し指にテーピングされた右手を差し出した。

 

「さて、曲君の好きなもの作るよ何がいい?」

 

と義母さんは弟?と俺が手を結んでいた間にエプロンに着替えたらしく何がいいか聞いてくる……長い間病院にいたので病院食ばかりで急になにがいいと聞かれてもわからなくなってしまったが一つ言葉が出てしまった。

 

「お母さんのハンバーグが食べた……」

 

最後まで言いきれなかった、それが 無理 なのこだったし義母さんにとっても イケナイ ことだと口から出てしまった瞬間に思ったからだ、その事を認識した瞬間。

 

「…ごめんなさい、ごめんなさい大丈夫です。」

 

と頭を抱えてうずくまってしまったんた、だけど義母さんが側によって目線を合わせて

 

「大丈夫、ハンバーグ大好きなんでしょ?とびっきりに美味しいの作って上げる、だから顔あげてゆっくり待っていなさい。」

 

「………………」

 

俺はその言葉に黙るしかなかった、そして居場所が無くなったかのようにぼーと食卓に座る。

 

義母さんは玉ねぎ、ニンジンを細かく切って炒めてそれを冷ましている間にパン粉を牛乳でふやかしてそして合挽き肉にいれてこねて大判か小判型に丸めて熱したフライパンで焼いていた。

 

ジュージューと音がなる、お母さんはハンバーグは特別な日に作ってくれていた誕生日、運動会前、賞を貰ったとき会えない日でも手紙を添えてそこにあった。

 

「出来たわよ」

 

と義母さんの声と一緒にトマトソースのかかった大判型のハンバーグが出てくる出久には、なにもかかっていない小判型のハンバーグ。

 

「いただきますしてから食べましょうね。」

 

「いただきます……」

 

義母さんが出久のそばについたのを見て出されたハンバーグに口をつける、食べなれていたお母さんの物とは味は当然違うけれども にたような暖かさを感じた。

 

「ぐすっうえっうぁ……」

 

思わず泣き出してしまった、大号泣という程ではないがポロポロとテーブルに涙の粒が堕ちる。包帯に隠されている左目にも涙がにじんで濡れていた。

 

「曲君どうしたの?」

 

心配そうに義母さんが近づく、食事を楽しんでいた出久もその手を止めてしまう。

 

「いえ、なんでもないんですとても美味しいです。」

 

と残ったハンバーグを食べた。

 

 

そして緑谷一家にそれなりに馴染んだ、俺が9才で出久が3才だった夏休みのある日。

 

俺は小学生3年生で特に問題なく過ごしていた、個人的に友達と呼べる人は居ないこと以外はやはり左腕の欠損と左目に包帯をつけているのと………そしてあの事件が尾をひいていた、苛めは受けなかった個性がゆえに何をしてがすかわからないことと……多分しても苦しいとか嫌だとか反応もなく只ダメだよということだけで無かったことの二つだったと思った。

 

あの時は俺なりの イイコ になっていた、また置いていかれるのではないかと表上は平然としていたが気が気で無かった、家に寄り道もなにもせず。

 

まっすぐ帰りすぐに宿題をして終わらせ風呂掃除や皿洗い洗濯物の取り込み等を目につくところをまるで執着するようにやっていた義母さんにもういいよと言われると。部屋にご飯の時まで閉じ籠り、忘れ物がないか3回程明日持っていくものすべてを引っ張り出して確認し終わったかと思えば教科書ばかりを読んでいた。

 

学校でも 先生 にとってユウトウセイのような行動を行っていた。クラス長への立候補、黒板消し、朝の掃除……花壇への花の水やり、通学路のゴミ掃除等々

 

運動も苦手だけど頑張っていた、毎日毎日体力が続くまで走って学校では長距離走のみトップだった。

 

今思えば義母さんが度々もう疲れたでしょ?休みなさいと言っていたがそれはその様子がなにかに追い込まれたように見えていたのかもしれない、だってクリマスプレゼントにゲームとも漫画ともヒーローグッズも書かず「サンタさんお願いします俺に物はいりません欲しがりません只今の生活ずっとが続きますように、ずっといいこにしてるから。」と七夕と勘違いしたような願いを書き記た。男子の3年生らしい遊びもイタズラも忘れ物も宿題忘れ物ほとんどしていなかった。

 

そんな頃の俺に出久が話しかけた。

 

「お兄ちゃんっヒーローショー、一緒にいこうっ。」

 

と目を輝かせながら、チケットらしい物を二つ持ってテコテコとこちらに歩いてきた。

 

この世界にはヒーローという職業があるがそれでもヒーローショーの人気は今でも強い、ヒーローが戦うのは 個性を使った犯罪者 だ幼い子供が近くで見ている場合には警察や親によって確実に引き離される。

 

だからこそ 本物のヒーロー がやる、子供向けのヒーローショーは人気がある。個性を使った、派手な戦闘は魅力と共に個性の恐ろしさも伝える、そしてヴィラン役も強くだが倒されてしまうとお約束の勧誘善悪も。

 

ヒーローショーの最後には本物のヒーローへのサインやグッズの販売等々……行われている。

 

「義母さんからもらったの?お前本当にヒーロー好きだなぁ毎回オールマイトの救助の動画見てるし…………うーんわかった、少し待ってて今から支度するよ。」

 

弟はその中でもヒーローいやオールマイトが好きだった、グッズもクリマスプレゼントや誕生日プレゼント等で自ら購入したものも含めてかなりの数を持っているだろう。俺は 自らに出した課題 を見た、あと軽くやり20ページぐらいであろうか、だが俺の自身で出した課題よりも弟の兄と一緒に行きたいという願いの方が優先されるだろうと思い財布やハンカチ等々持って準備を始めた。もちろん予備のテーピング用のテープも入れて。

 

「やったぁ、早くきてねっ」

 

と走って去っていったがドッシーンと音がしたのでコケてしまったのだろう………

 

「…そこまでヒーローショー楽しみなのはいいが慌て過ぎるなよ……」

 

と指のテーピングをきつく巻き直す、いや今回は人混みなのですべての指に巻く片腕だがその生活にもとっくに慣れてしまってある程度の早さで終わった。

 

「よしっ終わった、待たせてごめんなさい今から行こう。」

 

と弟と義母さんののる、車に乗り込んだ………自動車事故で車に乗れなくなっていたが、少しづつ慣らしていった最初の頃にお世話になった松林先生に頼み込んで。

 

昔の家族よりも今を大事にしたかったから、本当に最初の頃は乗るだけで吐いていたが今では隣に人がいる程度の事で落ち着いて乗れている。

 

「じゃあ、出発するわよっ二人とも忘れ物はない!?」

 

「「もちろん」」

 

と俺と弟の声が重なる、それを合図に車は速度違反のない安全なスピードで自宅を出ていった。

 

車が着いたのは少し遠い大きな公園、そこの中央には大きなステージが建てられており。人混みでごった返している。

 

「やっぱり人が多いわねぇ………」

 

と義母さんがその人混みに多少の困惑を示すが、弟は……

 

「………………………」

 

人混みすらも気にせずその目を輝かせていた。

 

「俺、チケットの席確認してくる義母さんと弟は休めるところで待ってて。席見つけたら電話して、そこに向かうから。」

 

と俺は、人混みの中にチケットで指定された席を確認しに突っ込んでいった。

 

「えっちょっと待ちなさい、曲っ……あぁ行っちゃった………迷子になったらどうするのよ。あの子しっかりしているから迷子になったら携帯で連絡しそうだけど……」

 

 

 

 

5分程かかり席を確認した、やはり本ステージよりも遠い場所であった見えにくいのは設計者からもわかっているのかステージを写すスクリーンが配置されている。弟用に小さい双眼鏡持ってきて正解だったと安心した。

 

そして母親に電話をかける。

 

「もしもし、席見つかったので戻ろうと思います。今どっちにいますか?」

 

「今はステージの外の休憩所にいるわよ、後この人混みなんだからちゃんと一緒に行動することいいね?」

 

「はい、ごめんなさい……」

 

と電話が切れた、ヒーローショーが始まるまで時間に余裕はあるが急いで向かう。家族を待たせるわけにはいかない………

 

 

 

 

 

「席確認し終わったから、弟と一緒にいってきます。」

 

「行ってくるねー!」

 

「はぐれないようにするよっ」

 

と休憩所にはいる時に弟の手をとり、人混み避けてゆっくり歩きながら確認した席へと向かう。

 

「はい、コレ双眼鏡。見てみたら席遠くて弟はスクリーン越しより生で見たいだろ。」

 

「ありがとうお兄ちゃん。」

 

「所でさなんでそんなにヒーローが好きなんだ?まぁヒーローといえば俺も少しは憧れるけど………」

 

「……うんそれはねっ。」

 

とがさごそとなにかを探し取り出して掲げる平和の象徴オールマイトのフィギュアを。

 

「皆を笑顔で助けるの、本当にカッコいいなぁって個性まだ出てないけど……個性が出たらそんなにヒーローになりたいなって。」

 

俺は笑って、弟の夢を聞いた。向き合って片方しかない手で肩を叩き。

 

「あぁなれるよ、お前なら。皆を救うヒーローに。」

 

「うん………だけど、お兄ちゃん怒らずに聞いてくれるかな?」

 

その言葉に、俺は何かの失敗をおかしてしまったか気にくわないことをしてしまったか今日の出来事から順に思い出す。

 

「お兄ちゃん……辛いなら、辛いって。悲しいなら、悲しいって言ってよ。心の中で助けてって叫んでる。」

 

と弟は俺に感情をあらわにした、俺が助けを叫んでいる?  ドウシテ?

 

「うーん、そんなことはないと思うが……気のせいじゃないか?今で十分幸せだよ。」

 

と作り笑いをする、言葉は本心 義母さんと弟がいて俺はとても幸せ。

 

「いや違う、違うんだ。お兄ちゃんが………

 

自分で自分を追い詰めて、いるんだ…………」

 

弟は下を向きそして、俺の方を見つめるようにするそして静かに溢した。

 

「だから。

 

お兄ちゃんが辛いときに側に居て、そして笑顔で救うんだ。

 

もう大丈夫 僕がきたって。

 

だからさ………もう怖がらなくていいんだよ。」

 

…………………その3才の弟が溢した言葉は俺の救ってくれた、あの事件からずっとかかってきた霧が晴れたようだった。

 

「……………ありがとう」

 

そういってまた弟の手を握りステージの席へと向かった、そのヒーローショーの内容は覚えていない……




事故からの病気が治った瞬間そして重度のブラコンへ(出久はまだ3才)
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