兄は弟を守りたい。(過去編)   作:夢食いバグ

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チマチマヒーローになるための修行


今日は随分と××××

「義母さん、俺ヒーローになるよ。」

 

と言った、そのあと寝た………夕御飯も食べずに義母さんも多分作るような気力は無かったと思う。

 

で宣言したあとに布団の中でまずこれから何をするべきかを目を瞑り軽く羅列した。

 

1.人命救助の知識や人を安心させる対応。

 

2.右手の個性に合わせた、格闘技術的等の対ヴィラン用の戦闘法をあらかた確立させる。

 

3.左目のコントロール。

 

4.現在またはこれからの各ヒーローに対する個性や戦闘スタイル等の理解。1.との関連で振る舞い方等を纏める。

 

5.身体能力の底上げ、肉体改造。

 

であろうか?

 

1.は当然ヒーローにはヒーローらしい人格等が求められる、ヴィランを倒すだけの存在ではない災害時の人命救助も大きな仕事だ。人の印象は振る舞い方等に大きく左右される今のうちにそういうものを身に付けても損はない。

元気な挨拶返事でご近所回り、花壇の水やり等を今まで通りこなしながらどこで水害や地震等などが起きやすいかまた非常時の時の飲み水確保の方法等を覚え込むのがいいだろうか?

 

2.は対ヴィラン戦闘に関する事だ、俺は個人的にだがヒーローは戦闘においては自らの個性を使った手加減の達人たと思う。オールマイトは強力な殴りを放つがヴィランは死んでいない、あんなに強く撃ったらうっかり死んでもおかしくはないのに……

他のヒーローでもエンデヴァーは強力な火を使うが相手を丸焦げにはしてない、死なないような手加減ができる。で俺の個性を見てみよう、触れたものを曲げる物だ………触れたものを曲げる物だつまり強弱が効かないうっかりヴィランの頭や首等の生命に関わる部位に触れたら、一発アウトである(ヴィランの方が生命的な意味で)。

つまり、俺の個性はヴィラン等の対人において手足を簡単に折る(曲げる)為の物だと現段階で仮定してそれに合わせた、左腕の欠損による不利も考慮した接近格闘技術の習得が必要だと考えた。

 

3.はそのまま、事件の時に暴走したこの左目のコントロール。武器を増やす意味合いとヒーローの癖に暴走する可能性のある個性をそのままにしてよいのか?という個人的な面もある。

使ったのは一度だけ、しかも暴走なので感覚が全く掴めてない………本心はもう一度使うのが怖い、またグッチャグチャに曲げてしまいそうで。制御の為の施設はあるが……使えるかどうか分からないあの事件のことも伝わるだろう、制御の施設を破壊しつくす可能性があるのだから。それと義母さんや義父さんの金銭的な負担をかけたくない。

 

4.は将来の連携そしてコネ作りのためだ、弟は今は無個性後で個性が芽生える事があるかも知れないが無個性としたときに最初は俺の事務所で弟が拒否しなければサイドキッカーとして雇う、その後の問題 無個性 という異質にたいする各方面のヒーローへの抵抗感を緩和する。顔を知っていると知っていないとでは安心感が違う。

俺は弟がどんな道をゆくかは知らないが個人的には指揮官、即興で構成されたヒーローチームを纏めるがあっていると思う。ヒーローは基本的に個人業務だ、仕事として基礎的な連携はできてもアラはでるそしてチームならではの個性の衝突……そこで一人、個性に理解の深く作戦立案能力が高いそして各種戦闘スタイル等もきちんと理解している者がいればどうだろう?

後は自身のヒーローとしてのなり振る舞いの習得、ヒーローの戦闘スタイルや個性を理解することで似たような個性を持ったヴィランへの弱点をつくことや、2.の自身の個性を生かした接近格闘技術の助けになるのではないか?

 

5.これもそのまま、ヒーローは体力勝負であり今のままでは確実に足らない。長距離走は今でも得意だが……それ以外がそれなり握力も走力もぜんぜん足りない、コレをおそろかにすれば2.の戦闘方法の確立にも悪影響がでるだろう。

 

そのため5.は2.と並行的に行う必要がある、どちらが欠けていてもダメなのだ。

 

あぁ、軽く想像しコレだ優先順位があるとすれば1.>5.=2.>4>3であろうか。正直左目のコントロールは今すぐ出来るものではないと諦めている、練習出来る場所がない…………

 

ゆっくり沈み行く意識の中思ったのは明日図書館に学校終わったら寄って本を借りよう、という思考であった。

 

 

ジリリリジリリリというすこし、朝軽いジョギングするために学校に行くよりも早く設定した目覚まし時計がなる。

 

「…………お腹すいた。」

 

と寝巻きから服を着替えて部屋の鍵を開け、本心を呟いて下に降りるそりゃそうか夕飯ろくに食べずに寝ちゃったんだから。

 

そのまま下の階に弟や義母さんを起こさないようにソロリソロリと降りる、そしてツナ缶と食パンマヨネーズとキャベツを台所と冷蔵庫からもらってツナサンドを作ってそのまま外出する。

 

今日は天気がいい………と思いながら、所々に水溜まりができている道を走る。

日課みたいな物でキツいと思うことは無い夏は熱中症が怖いと思うことは多々あるが。そして最終目的地は近所の公園ここにあるベンチで食事を取ってまた家に帰る、家に帰ってから歯みがきをしてトイレットペーパーの点検床に落ちてるゴミを拾って捨てる。そして自分の部屋からランドセルを持って降りる、それをいつも自分が座っている席に引っ掛けた。

 

コツコツと音がする、横からだから義母さんかな?と思って。

 

「おはよう、義母さん今日は外いい天気だったよ。」

 

となるべくいつものように話す、ランドセルを忘れ物がないか覗きこみながら。

 

「うん………そう…。」

 

と昨日のこともあってか反応が暗い……まぁ当然だろうか、と自分もいつものようにしているが悲しいのは一緒だ弟は大丈夫だろうか……

 

「……俺行ってくるね、いってきます義母さん。」

 

と弟が来るのを待っていたが、学校に行く時間になってしまい俺はランドセルを背負い出ていった。

 

 

「……曲の考えている事が分からない…」

 

私は曲が出ていくと、思わずそう口にしてしまった何ですぐにあんなに平然としていられるのだろう。

 

いつものように、動けるのだろう。

 

確かにあの夜にあった曲はヒーローになると宣言した曲は酷い笑顔だった、まるで最初に引き取った時のような何かに追い詰められているような……これが笑顔という写真を顔に張りつけたような感情が見えない笑顔。

 

「出久………曲………」

 

私は二人の子供の名前を呟き、項垂れた。

 

 

学校は滞りなく終わった、強いて言えば予習がおろそかだった問題を質問されて書いてうっかり間違えてしまったぐらいであろうか。そうして図書館に来ていた、欲しいものは1.関係して良い関係の作り方、2.関係の格闘技術、人体の急所5.関係の正しい走り方のフォーム等の各種トレーニング方法であろうか?

 

とりあえず5冊までしか借りられないので、司書さんに

 

「ヒーローの本と人の良い関係の作り方の本と格闘の本と鍛え方の本が欲しいです。」

 

と言ったら、後半になるにつれて一瞬エッ?て表情をされたがすぐに案内された…………案内されたけど難しい漢字ばかりだ、まさか読めないという問題に直撃するとは思いもよらなかった。

 

とりあえずなるべく簡単に読めそうな【人付き合いもこれひとつでバッチリOK】【初心者格闘入門書】【正しいフォームはコレ(1ヶ月でタイムを速くっ)】【鍛える食事】【ヒーロー全書、今を輝くヒーロー達】という本を借りた。

 

そのままの気分で家に帰って、自室に鍵をつけて勉強机で読んでみたが…………俺は暗号の本を持ってきてしまったらしい専門用語ばかりで全く中身がつかめない、【鍛える食事】とかワケわからない、とりあえずプロテインの多い食べ物しか分からないというか今言ってることがあってるかすら分からない。なんとか解読できた物は【人付き合いもこれひとつでバッチリ】と【初心者格闘入門書】だけだけだった、後はまだ専門用語や読めなかった漢字が残っている。

 

「……………ムズい。」

 

…………勉強不足を実感した、うんこれでも頑張ってるんだよ専門用語とかまだ小学生だよ、コレは致し方無いよね、最初から何でも出来る訳じゃないし……とりあえず読めた二つ以外の解読は後にするとして、トレーニング器具はどうしよう誕生日プレゼントで貰おうかな……

 

本は一旦ここまでとして、義母さんに本来は勉強用に買ってもらったノートを3冊ヒーロー研究用に分ける、各種戦闘スタイル/個性/振る舞いとして分けて使うためにこれからもちろん増えるであろうからナンバリングして置くための場所の確保もしておく。そして三冊のノートと【初心者格闘入門書】を普段はしないがトレーニングの為に重りになりそうなものをリュックサックにいれて、走りに行った。

 

「いってきます義母さん。」

 

 

うん、無理入れすぎた。重し入れすぎた。

中距離ぐらい走ったけど、重しでここまで辛くなるとは思わなかった。少しずつ増やせば良かった戻るとしても帰るのが辛い、どうせ辛いなら最後まで逝った方がよくないかうんそうしようと疲れ故のイカれた思考(根性)でほぼ歩きのスピードで走る。

 

「…………………」

 

本当に疲れた時は声すら出ないって本当だったんだなぁとどこか冷静に思いながら、自身の呼吸音を聞きながら最終目的地にたどり着いても喜びも達成感もなく引き返し帰りの道を進む。足が木の枝のようだ、痛いという感触すらない。

 

日が沈んできた、早く帰らないと義母さんを心配させる………怒られちゃうな…。

 

やっと家についた黒色の絵の具を塗りたくたような夜だ、玄関の扉を開けると義母さんに飛び付かれて頭に一つ拳骨を喰らった。

 

「あいたっ」

 

と殴られた痛みが残る頭に右手をのせてしゃがむ。

 

「遅れてごめんなさい、自分の走るスピード見謝ってました、義母さんを心配させました。」

 

と謝罪の言葉をのべる、義母さんはあの時とは違うように泣いていた。抱き締められた。

 

「曲っヒーローになるっていってもね、そんなに無理しなくていいのよ!?お母さんはね、貴方も大切な子供なの身体壊したりしないか心配なのよっ」

 

「義母さん、俺無理はしてないよ?ヒーローになるためには必要な事だからやったんだ。」

 

となるべく笑顔で言った、人付き合いの本をもう少し読まないとなっと思いながら。

 

「曲……私から一つ条件をつけるわ、きちんと日がくれる前に家に帰ってくること…まずコレを守って。」

 

と真剣な表情で言われた、俺は………

 

「分かった、義母さんを心配させたくない。」

 

「うん、お腹すいたでしょ?ご飯できてるわよ。」

 

夕飯の匂いが漂う、思わず腹をギルルュとならし一つ思った

 

今日は随分と………




ヒーローノート(兄バージョン)
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