鳥のさえずり、木々の間に差し込む日光……虫の声、落ちる葉を踏むザクッとした音…
俺は森にいた、いや急に言われてもとやっても訓練に一番ちょうどいいと思ったからで………人も殆ど入らないし……まぁ立ち入り禁止の場所だから当然と言えば当然なんだけどねっ、義母さんにはいつものランニングでこういうこと時間的な事を誤魔化せるからまぁやり易いかなぁ…?
とりあえず入門書だそう、それからだ。
と俺はリュックサックをおろし、お昼と飲料水が入っているのを確認してから入門書を取り出す脱水症状でこんなところで倒れるなんて笑えないを通り越して死の危険性があるからだ。
「ふーん………うんっ。」
本を置いて構えをとる、左腕がないがそれを存在していると仮定し右腕へとあしを踏み込み体を入れすべての体重を力を流れるように移動させるっ
シュッンッ
と一つ風を切るような音が聞こえた、コレを精神を統一して100セット×10を目標……100終わる毎に必ず水分補給、満足出来なかったらカウントは無し。基本は大切まずは型に乗っとる、そこから自身に合うものを探していき改造をくわえる。最初から右手の個性に合うものを作ろうと言ってもこっちはずぶの素人だ、歪んだものになりかねない。
肉体改造と平行して行うためにちょうど裂く時間は半分半分ぐらいでよいだろうか?
段々腕の感覚が……いや全身の感覚が麻痺していく、風の切るような音が近くなのに遠くに感じる。
「…………87……88………89……90」
ただ、ひたすらに一つ一つ丁寧に……辛いと言う自らの意思を押し込め魂を削るように一撃を籠める。コレは練習ではない、相手を倒すかも知れない一撃だそれを気を抜いて行う等出きるわけがない。
誰もいない景色を見る、そこに相手がいると思い全てを籠める……誰かが練習は本番だと思って、本番は練習だと思ってやるとか言ってたっけな。
「……90………91………92………93」
呼吸さえも崩してはいけない、今は止まってそこで調えているだけなのだから今ここで崩れてはきっと動いたときにはもうダメになってしまう。ふぅと一呼吸おきまた構える。
「……94………95……96………97」
最後まで繋がる、額に一つつうっと汗が伝い気分が悪い……タオル持ってくればよかったと言う後悔を残す。
後三つと拳を握り目の前の景色を睨む。
「………98……99………100!!」
と100まで行った辺りでトテーンと効果音がつきそうに倒れてしまった、手を空に掲げる……木と木の間に入る光がより眩しく見える。
「はぁ………コレを後9セットか……、中々きついぞ……思ったより遥かに…。」
構えだけで軽いジョギングよりも疲れるとはなぁ………それにジョギングと違って全身を使っているような気がした、でもまだ思考は出来ているから平気だ思考が出来なくても無意識としてこの行動が出来たら次っ
と1Lペッボトルのお茶を口に含み、ゆっくりと水分補給をする急にだとしている気がしない。水の流れる感触が喉を伝い潤す。
そしてまた空へと向かった、まだ9セット900回程残っている。俺はまた拳を握りしめた。
「………ふぅ…。」
と100セット10回の系1000回目が終わる、腕がだらりと下がる………一本の鉄を入れたように重い。ペッボトルの1Lのお茶もすぐに飲み干してしまった、採算が甘かった………と考えながら構えの反省と塩分補給に塩を舐める しょっぱい。
あっ……
「つっ取れ欠けてやがった……」
構えに、集中していて気がつかなかったテーピングがぺらりと取れ欠けている。俺は急いで予備を取りだし巻き直す…………気かつかずに物に人に触れてしまったら曲げてしまう所だった。
………疲れた頭は妙に冷静で、正直この個性は大きくヒーロー向きだと言われるものでは無いだろうと雑な考えが感情を揺らす。破壊しか出来ない……いやそんなことはないだからこそいまこうやって思考をしているんだ……
「今はその考えはいらないっ」
あっうんそこまで、叫ぶ必要は無かったな喉が痛くなった。とりあえずジョギングして帰ろう………まだ足は動く最初の重しのせてのジョギング程ではないいけるいける、大丈夫俺ならいける。
◇
結論 無理ですた\(^o^)/
前にこんなの見たことあるってうん、門限には家に帰れはしたけどさ…………
家だーわーいって安心した瞬間に……
ぶっ倒れたんだよね、うんいや俺の部屋で倒れたかったんだけどさ色々と面倒だし……よりにもよって玄関だよ?怒られるに決まってるじゃん。
「……………………」
気絶はしてないけど、ひたすらに体が動かないのフローリング冷たいなーぐらいの程度が低すぎる現実逃避をしながら。
「お兄ちゃんが死んでるーっ」
ここで会うなら、義母さんとあってむっちゃ怒られる方がましだったな……弟に超絶カッコ悪い姿見せてるよ一生とはいかないが半生ぐらいの恥だ。
てっ死んでるってオイオイ確かに体は死体のようだが意識はある。
「いやーちょーと生きてるっ生きてるってば、足がー腕かー本の少し格闘技やろうとして練習したらこの有り様でアハハっ」
と声をあげた叫んだりなんかしたせいか妙に声がガラガラだ、致し方ない喉痛い。
「生きてるーっ」
そりゃ最初から生きてるよっ存命してるよっそんなに驚かないで、弟驚きすぎて可笑しな顔になっとるぞっと言うかそろそろ起き上がれるか!?起き上がれるかどうかでこの後の展開は大きく変わる。
俺は力を籠めた、右手で這いずるように動き起き上がろうとする。
「おらぁぁぁぁこんにゃろおぉぉ。」
ビギィと変な音がなりそうになるがなんとか立ち上がり、壁に体を向けて支える。
セーフセーフ、足とか腕ガックガックだけど立ち上がれてるからセーフえっ色々とアウトだって?俺は知らない。
「驚かせてすまない弟、少し部屋に戻る。」
と叫びとかで呆気にとられている弟の横を通って、俺の部屋に向かう。鍵を開けすぐに閉め今度は後ろ向きに倒れるが………リュックサックが打撃となる。
「つぅぅぅっ」
じみに痛い本とか当たった。背中がじーんとする、とりあえずリュックサックを外し、疲れで痛む右腕で格闘入門書を取りだし先程のはあっているか等の考察もし次の段階にいけたとしてどこに向かうか等を思考する。
そういえば軽く学校で流しで聴いただけだがコレがある程度終わったらパルクールというのを見てやってみるのも良いかも知れない。パルクールなんだか知らないから後で動画を見るが。
「頑張ってるけど元々運動苦手だったつけがきたか………お母さんお父さんがいた頃は研究者目指すーって言って運動なんでいらないから問題ないって思ってたなぁ……」
ずっと部屋に閉じ籠っててたまには外に出て運動しなさいってよく言われてたっけ………懐かしいなぁ、まさか俺でも今の様子を想像できるとは思わなかったよ過去に向けて手紙でも書いてやりたいぐらいだ。
「……お父さん、お母さん俺は今元気にやっています。心配せずに夫婦仲良く天国から見守ってて下さい……今弟がいるんです、自慢の弟ですいつか紹介してあげたいな。」
てっ何一人語りしているのだが、まぁこんなときの少しぐらいいいか………
「………………本当に……お父さん、お母さん…何で逝ってしまったんだが、俺を置いて……」
と本音がぽろりと漏れる、まるで水が貯まりきったコップに水滴が一つ入りこぼれだすように。
「………何言ってるんだろうな俺は、生きているだけで幸せなのに。本当に生きたくても死んでしまった人に対して失礼なのに……」
まるで死にたいって思ってるみたいだ、置いて逝かれた事をずっと引きずっている。こんなに思ってくれる義母さんにもヒーローのような優しい弟にも囲まれて過ごして幸せなのに。
目から涙がでる、悲しみか哀しみかわからない……何ででるのか分からない……とりあえず冷静な頭で頭の包帯を取ってぬぐった。
「俺は、やっぱりお母さんお父さんに生きててほしかったな……もっとお話を聞きたかった、もっと家族でいたかった………緑谷曲としてそれぐらい思ってもバチはあたらないよね……。」
と落ち着けるためにそう呟きながら、手をかざし届かない星に伸ばす当然掴めるはずもない。
「…………動けないし、ご飯まで休もう。」
涙を止め、包帯を巻き直す………その結論はどこか諦めと似ていた。
◇
夜が迫る、上に墨汁を撒いたような空だ雷鳴がたまになり響き光を全体に示す。ゴロロロロという音と光の感覚が近い…………もしかしたら停電になるかもと思いつつ大丈夫かな?と思い腰を上げた……
腕や足が少し辛いがなんとか普通には動ける、このまま筋トレしろと言われたら確実に却下するが。
そして下に降り、義母さんの手伝いをするえーと挽き肉とニンジンと卵とパン粉と玉ねぎと牛乳……
「今日は曲が好きなハンバーグよ。」
と義母さんは驚いた?とでも言うように俺の方に向かって宣言した。
「えっ本当?何でっえっ」
としどろもどろになってしまう、全体的に疲れていることもあるが……
「今日は挽き肉が安くてねどうせなら、好きなもの作ってあげようかなって。」
と義母さんは言うため、挽き肉を見るとセール30%OFFと書かれていた。しかも量がかなり多い……確かにミートソースとかで使うよりもハンバーグの方が使いやすいだろう。
「何か手伝うことある?」
「うーんじゃあ、玉ねぎとかニンジンとかみじん切りにしてもらえる?」
と頼まれる、俺はまず玉ねぎを冷蔵庫に突っ込みニンジンの皮をピーラーで剥いてヘタ?の部分を取り輪切りにしてから横にして交差するように切っていく………中々ずれて難しい……最終的には手順なぞ気にせず細切れにしていた。次に玉ねぎを冷蔵庫から取りだし……皮を剥いて半分に切りそこから縦横に切り込みをいれて切っていくコレは大分ニンジンよりもやりやすいが
目が痛い、冷蔵庫入れたのに涙が出てくるゴーグルとか持ってくるという最終手段はなんとか使わずにクリア。
「お疲れ様、次はちょっと待っててね?」
といい刻んだ物をフライパンで炒め出した、俺は椅子に座り。その様子を眺める、そうすると弟がよってきた。
「……なんだい弟、何かお話でも聞きにきたか?大体の物は言えると思うぞ。」
「いや、今日ハンバーグでしょ?だから一緒にお手伝いしてってお母さんがっ。」
うん?義母さんは今種捏ねてる………ってあぁ。
「お母さん焼くから、出久と曲はハンバーグの形を作ってねお願い。」
とハンバーグの種と形成する為に使うサラダ油、形成し終わったものを置く皿が置かれた。弟はこういうものの形成は初めてであるため少し歪だ、俺も初めての為歪んでしまっているいや俺は片手でやってるからハンデあるからと内心言い訳をした。
それをそのまま義母さんが窪みをつけて焼いた為、歪な形ばかりのハンバーグが食卓に並んだ。
「歪んでるなぁ……」
「お兄ちゃんもねー」
と出来たものを見てお互い笑い、はいタッチをして義母さんと弟と俺で食べ始めたが。
「お母さん、お兄ちゃんが玄関で倒れてたよ。」
「…………曲?後でお話ね。」
何いってるんだ、弟よと思ったがコレが幸せなんだなと俺確信したちなみに食事後の説教は長かったと本人は回想する。
お母さんと義母さんとの言葉の違いは案外大きい。
最初っからは技出したりとか無理なんで構えをひたすらに行っています。
肉体改造もまだまだなので本当に平行して行っている感じですね。まだまだへなちょこポンコツボーイです。
出久の好きなものも食卓に出す話も作るつもりです。