キラキラ☆プリキュアアラモード 黒の鬼神   作:水甲

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第14話 また集まるために……

キッチンに戻るといちかとペコリンの二人がドーナツ作りが終わったみたいで、二人の姿がどこにもなかった。

 

「どこ行ったんだ?」

 

「二人だったら多分いちご山に行ったんじゃないかな?」

 

あきらがそう言うが、あの二人だけって言うのがちょっと気にかかった。もしも悪妖精に襲われていたら……

 

「面倒事に巻き込まれてそうだな」

 

俺はそう言って出ていこうとすると、あきら、ゆかり、あおい、ひまり、ナタラ、ナハシュ、コルネリアも付いていこうとする

 

「私達も行くよ。いちかちゃんたちを心配しているのは君だけじゃないしね」

 

「えぇ、仲間はずれは良くないわよ。クロト」

 

「本当にお前らは……」

 

俺は呆れながらそういう中、ひまりだけは思いつめた顔をしていたけど、俺はそれに気が付かなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

いちご山の山頂にたどり着くと予想していたとおりいちか……というよりホイップが悪妖精に襲われていた。

ホイップは悪妖精の攻撃を喰らい、吹き飛ばされると俺たち全員でホイップを受け止めた。

 

「えっ?なんで……みんな?」

 

「あのまま本当にいなくなると思った?」

 

そういえばペコリンにドーナツづくりを手伝ってもらうために俺たちは帰ったことにされてたんだっけ?

 

「私達も行くよ」

 

あきらたち四人はプリキュアに変身し、俺もオウガデーモンを起動させた。

 

「みんな……よーし、行くよ」

 

「プリキュアが増えてるなんて!聞いてないぞ!」

 

「そりゃ言い忘れたからね~」

 

どこからともなく現れたカノン。俺たちの相手はカノンということか

 

「おい、分かってるだろうな」

 

「雑魚、足を引っ張るなよ」

 

「はいはい。口悪い二人こそ、自分で言っておいて油断しないでね」

 

「分かってるさ」

 

俺たち4人は同時に攻撃を仕掛けた瞬間、カノンの眼の前で攻撃が弾かれた。

 

「攻撃が通らない!?」

 

「防御だけが取り柄の皇具というわけか……ならば」

 

「力押しで!!」

 

「力で来るなら……こっちもね!!」

 

コルネリアとカノンの拳がぶつかりあった瞬間、コルネリアが思いっきり吹き飛ばされた。

 

「くっ!?」

 

「コルネリアの臣具粉砕王は使用者に怪力を与えるもの……カノンの皇具はそれ以上のものを……」

 

「だが妙だな。何故防御と同時に攻撃を仕掛けようとしなかったんだ?ヤツは……」

 

「あなたは知らないみたいだから言っておくけど、私は複数の皇具を扱えるようになってるの。とはいえ、相性が合うものだけだけどね……もうひとり、仲間がいたんだけどそいつは一個しか使えない。そして私の主は皇具を作り出した人……すべての皇具を扱える!!」

 

「つまり創造主というわけか……」

 

「その主とやらが誰だかしらねぇが……オウガデーモン!!疾風!」

 

俺は疾風の姿に変わり、カノンの周りを動き回った。

 

「速さで撹乱するっていうこと?それだったら……ってあれ?」

 

カノンに隙が出来た瞬間、俺はカノンの左腕を切り裂いた。カノンは特に痛がる様子もなく、切り落とされた左腕を拾い上げ……

 

「その速さに対応できるものを持ってくるのを忘れていたわ。まぁいいわ。また遊びましょうか」

 

カノンはそう言い残して姿を消すのであった。

 

「痛覚でも麻痺してるのか?あいつ……」

 

「だとしても厄介な存在だな」

 

「私達もこれからの事を考えて強くならないとね」

 

「ホイップ達は……」

 

ナタラはホイップ達のこと心配していた。俺たちはホイップ達の所へ向かうと既に戦いが終わっていた。

 

「あいつらも五人になって段々と強くなってるしな……これからの事を考えるのは良いことかもしれないな」

 

俺はそう言って微笑むのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一度戻るといちかがあることを思いつき、あることを言い出してきた。

 

「ここでお店やろうよ」

 

「お店?」

 

「私、ここをみんなが集まる場所にしたいの。そしたらペコリンの仲間のみんなもここに来るかもしれないでしょ」

 

「うわ~すごいペコ」

 

「お店の名前は……キラキラパティスリーで」

 

「おい、一ついいか?」

 

お店を開くのは良いことだが、一つだけ問題があった。それは……

 

「店を開くのは良いことだが、俺が住む場所がなくなるだろ」

 

「あっ、そっか……クロトさん、ここに住んでるんだっけ?」

 

「というか他に泊まれる場所を探せば良いんじゃないの?」

 

「それは面倒だな……」

 

住む場所を探すとしてもな……するとひまりが俺の袖を引っ張った。

 

「あ、あの、クロトさん」

 

「なんだよ」

 

「も、もしよろしければ……その……私の家に来ませんか?」

 

ひまりの突然の発言にその場にいた全員が驚いていた。引っ込み思案のひまりがそういう事を言い出すなんてな……

 

「いいのか?」

 

「は、はい、それに……クロトさんのイライラを解決できるかもしれませんし……」

 

ひまりは俺のことを思ってのことなのだろうか?まぁ別に困ることじゃないし、いいかもしれないな

 

「んじゃよろしくな」

 

「はい」

 

 

 


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