いちかがキラパティに来ると何故か驚いていた。
「な……何してるの?」
「ん?お店の準備だよ」
「それに掃除もな」
「いや、ゆかりさんが……」
いちかがゆかりの方を指さした。ゆかりは何故かカウンターの中にいた。
「これがないとスイーツのお店に見えないじゃない」
「あっ、これって……」
「そう、あたしが失敗したテーブル。朝一番に来て、カウンター用に長テーブルをリフォームしたんだ」
「このお店にいれば、私も退屈しないでいられるみたい。期待してるわよ。無謀な店長さん」
無謀な店長さんか……確かにそうかもしれないな。だがそれがいちからしいしいいか。
それからあきらとひまりもやってきて材料を買ってきた。みんな協力してくれるみたいだし、俺の方は……
俺はナタラたちを呼び出し、戦力アップについて話をした。
「い、いやそれは……」
「というかクロトらしいね。その発想……」
「だがそれで通じるかどうか……」
「おいおい、ナハシュ……通じるまでやり続けるんだろ」
俺はそう言うと何故かナタラたちは物凄く引いていた。
「クロトって警備隊出身だよね」
「あぁ、だけど……なんというか……」
「悪党だな」
「誰が悪党だ!」
ナタラたちとそんな事を話していると街の方に変なのが飛んでいるのに気が付いた。あれはまさか……
「悪妖精か……丁度いい、誰でも良いから出てきてもらいたいものだな」
俺たちはすぐさま悪妖精が降り立ったところまで向かうのであった。
悪妖精のところにたどり着くといちかたちが既にプリキュアに変身して戦っていた。
「スポンジケーキの方はどうなったんだ?」
「クロトさん、あの妖精にキラキラルを……」
「全く欲望に忠実な奴らだな。さっさと終わらせるぞ!」
「あぁ、悪いけどあんたたちの相手は私だよ」
声が聞こえた瞬間、俺はホイップを後ろへ突き飛ばし、金棒で襲ってきたやつの攻撃を防いだ。
「あはは、覚えてるよね、私はメズ」
「丁度いい。ホイップ、そっちは任せたぞ」
「う、うん」
ホイップたちに悪妖精のことを任せ、俺、ナタラ、ナハシュ、コルネリアはメズと対峙しながら……
「全員で相手?多人数相手はそれなりになれてるけど……」
「戦う前にちょっといいか」
「何?」
「こっちの仲間にならないか?別にカノンについていなくてもいいだろ」
「そりゃまぁ……でも先輩たちはそっちにつくと思えないから……悪いけど」
「説得は失敗だな。だったら……ボコボコにして言うことを聞かせる!!」
『えっ!?』
コルネリア、ナタラ、ナハシュ以外の戦っていたホイップたちや悪妖精まで驚きを隠せないでいた。
「クロトさん、それかなり悪役の……」
「それと笑顔が怖いです」
「あの人、悪人だったっけ?」
「ふふ、面白い人ね」
「いや、笑い事じゃ………」
「嫌だポーン!?あんな奴と戦いたくないポーン!?早くプリキュアを倒して……」
何だよ。全員のこの反応は……ボコボコにすることのどこが悪いんだ?
「あはは、面白いね。それだったら……貴方と一騎打ちして勝てたら……」
メズが言い終える前に俺は胸ぐらをつかみ、顔面を思いっきりぶん殴った。
「こふっ!?」
「あぁ、悪い悪い。女だから顔はやめておく。それ以外だったら……」
後ろに回り込んでバックドロップをぶちかまし、何とか起き上がるメズに対して追撃に蹴りを喰らわした。
「ほら、負けを認めろ……」
「こふっ、ちょっと……ひ…きょう……じゃ……」
「卑怯?どこがだ?ほら、更にボコボコにされたくなければ……負けを認めろ」
「ひぃ!?」
怯えるメズ。ナタラとナハシュが俺の両腕を掴んできた。
「クロト」
「やりすぎだ」
「えっと、もう負けを認めたって感じね」
怯えに怯えながら泣きじゃくるメズをコルネリアがなだめるのであった。気がつくと悪妖精との戦いが終わったホイップ達が思いっきり引いていた。
するとカスタードは……
「クロトさん、やりすぎです……」
「これでも優しくしたつもりだがな……」
『あれで優しくしたんだ!?』
キラパティに戻り、いちかたちがお店の制服を着替え終える中、何故かメズまで制服を着ていた。
「えっととりあえずお店の手伝いって言うことでいいんですか?」
「あぁそれと脱走しようとしたときは……」
「えいっ!」
俺が何かを言いかけるとひまりが俺の頭を叩いた。
「もう脅すのは禁止です。メズさんも勝負に負けた以上は従うって言ってますよ」
「何だかクロトさんとひまりんって……」
「主従関係みたいね」
ゆかりが笑顔でそういうのであった。俺は別に飼われてるつもりはないんだけどな……