いちかたちがクッキー作りに励む中、俺、コルネリア、メズの三人はというと……
「ねぇ、私達は手伝わなくていいの?」
「俺達がやるべきことじゃない。これはいちかたちがやりたいって思ったことだから、いちかたちがやるべきことだからな」
「そうそう、変に手を出すのはまずいからね~」
俺とコルネリアがそう言うが、メズは思いっきり呆れた顔をしていた。
「ただ単にお菓子作りとかできないからじゃ……」
「「そういうわけじゃない」」
「まぁなんでも良いけど……というか早いところ先輩たちと戦いたいな~もしくはお父さんと」
「お父さん?」
「あぁクロトは知らなかったね。メズは私達の選抜組の……まぁ指導者ね。その人の娘なの」
選抜組ね……コルネリアたちがいた所だっけな
「強いのか?」
「うん、すごくね」
メズは嬉しそうに言った。一度だけでも良いから会って、戦ってみたい
「まぁとりあえずみんなの様子でも見てよっか」
コルネリアの言う通りにして、俺達はいちかたちの様子を見た。
いちかたちは本当に楽しそうにクッキー作りをしている。俺たちがここに混ざったら、今の空気が台無しになっちまうな
次の日、例の告白をするという男の近くにお店を開いたいちかたち。
「君たちは昨日の……ってあれ?おかしいな、ここにお店なんてなかったはずなのに」
「最近のお店は移動できたりするんですよ」
まぁ本当のことは言えないよな。いちかはクッキーを男に渡した。
「昨日ご用意できなかったクッキーです。よかったらどうぞ」
「えっ?クッキーって……」
「食べてみてください」
男は箱を開けて、クッキーを取り出した。
「これで勇気を出してくれたら、うれしいなって」
「ありがとう。みどりちゃんに気持ちを伝えてみるよ」
「頑張ってください。応援しています」
男は立ち去り、いちかたちは嬉しそうにしていた。何というかキラパティはみんなに幸せを届けるお店なんだな。
とはいえ……
「邪魔なやつがいるみたいだな」
「えっ?」
「あら?あれのこと?」
俺とゆかりはある方を見ると、いちかたちも同じように見た。そこには悪妖精の姿がいた。
俺たちは悪妖精を追いかけていく、さっきの客の男が襲われ、クッキーを取られていた。
「スイーツにかけた思いの邪魔はさせない!キュアラモード・デコレーション!ショートケーキ!元気と笑顔を! レッツ・ラ・まぜまぜ! キュアホイップ! できあがり!」
「キュアカスタード! できあがり!」
「キュアジェラート! できあがり!」
「キュアマカロン! できあがり!」
「キュアショコラ! できあがり!」
「「「「「キラキラ☆プリキュアアラモード!」」」」」
いちかたちはプリキュアに変身し、俺、コルネリア、メズも戦闘態勢に入った。
「何だお前らは!邪魔を……」
「オラッ!!」
一撃で終わらせようとしたけど、悪妖精はすぐに攻撃を避けた。
「な、何だ?急に攻撃なんて……!?」
「今回はあいつらは出てこないみたいだな」
「それじゃさっさと倒しちゃおうか」
「そうだね。つまらないし」
俺たち三人同時攻撃を喰らい、悪妖精は思いっきりふらついた。その瞬間、奪い取ったクッキーが地面に落ちた
「あっ……」
「クロトさん!?」
「ダメじゃないですか!?」
「攻撃を選んで」
「全く……」
「気をつけたほうがいいですよ」
「全くクロトは」
「注意不足なんだから」
いや、コルネリア、メズ。お前らも悪いんだからな。とりあえず逃げ出そうとしている悪妖精を思いっきり金棒で殴り飛ばす俺であった。
砕けたクッキーをみた男は落ち込んでいたが、砕けていても味は変わっていない。クッキーを作ったいちかたちの優しさが伝わったみたいだな。
それから男は例の告白する女性にクッキーをキラパティで食べ、気持ちを伝えるのであった。
「まぁ一件落着だな」
「一件落着ではないけどね……」
「クロトさん、あとでお説教ですよ」
「はいはい」