ある日、いちかたちは知り合いのスイーツショップの娘のまりこと言う人に差し入れを送るということでキッチンでシュークリームづくりをしていた。
「何というかいつの間にか仲良くなったね」
「あおいか?まぁプリキュアになったからじゃないのか?」
「クロト、それだけじゃないからね」
俺、ナタラ、コルネリアの三人でその様子を見ながらそんな事を話していた。するとひまりが俺の所に近寄り
「あのクロトさん、一緒に作りませんか?」
「何でまた……」
「あのだって……その……」
ひまりはもじもじしながら何かを言おうとしていた。俺は仕方ないと思いため息を付いた。
「仕方ねぇな。ほら、お前らもやるだろ」
俺はナタラとコルネリアの二人にも声をかけた。二人は何故かやれやれといいながら、いちか達と一緒にシュークリーム作りを始めるのであった
とある場所にて
「ふぅ~プリキュアたちに負けっぱなしね。あの妖精……」
カノンは一人でそうつぶやいていると、ポケットからあるものを取り出した。
「まぁあのオウガデーモンを使ってる子と臣具を使ってる二人が邪魔だし……私一人だと結構疲れちゃうから……助っ人でも呼びますか」
そう言いながら白い輪っかを取り出し、地面においた
「ユートピアの簡易版だけど大丈夫ね」
白い輪っかが大きくなり、そこから四人ほど召喚された。
「初めまして。生き返ったばっかりで悪いけどお仕事頼めるかしら?羅刹四鬼のみなさん」
シュークリームの生地づくりはドタバタで大変だったが、無事に生地を完成できた。いちかがオーブンに生地を入れ焼き上がるのを待つだけだった。
「それにしても結構汚れちゃってるね」
「それだったら片付けるまでだろ」
「いちかちゃん、それでいいかな?」
「はい」
俺達は汚れたキッチンを片付け始めた。6人と一匹でやるとすぐに片付けが終わった。
あとは焼き上がるのを待つだけだったが……
「あっ!みなさん、ここを離れてください」
「何?」
「もしここでオーブンを開けてしまうようなミスをすれば……シューの皮は全滅です」
確かにここまで苦労したのにミスしたらここまでの苦労が水の泡だな。そう思った瞬間、突然棚の上に置いてあったボウルが落ち、立てかけておいたモップに当たり、モップはオーブンの方に倒れ込むとオーブンのドアが開いてしまい、シューの皮は全滅してしまった。
「こんな事あるんだな」
「いや、クロト、落ち込んでる三人に声をかけないと……」
「まぁもう一回やればいい話だし……」
「そうだな。ほら、落ち込んでる場合じゃねぇぞ」
「そうだね。こんなことであきらめなーい!」
「おー!」
「はーい!」
もう一度シューの皮作りを始め、オーブンに入れて焼き上がるのを待っていると今度は破裂し、それでもまた作り始めるが何度も失敗で終わってしまった。
「どうしてだろう?全然うまくいかない」
「何だか私達じゃ作れないんですね」
「うん……」
いちかは諦めていなかったが、ひまりとあおいの二人だけは諦めていた。二人はそれぞれ用事があるといい、帰っていくのであった。
「二人共帰っちゃったわね……どうするのいちかちゃん……ってあれ?」
ナタラは声をかけるがいつの間にかいちかの姿がなかった。上手くいかないときほどショックは大きいだろうけどな……
「やっぱりあいつらはまだ子供だな」
「ちょっとクロト、こういうときは追いかけたりしないの?」
「俺が教えるよりかはあいつらが自分で気がついたほうがいいだろう」
「自分で気がつくって……」
まだ会ってからそう経ってないが、何となく分かる。あの三人はこんなことで諦めないだろうって……俺だってそうだったからな
『できない。できないって思ってるから駄目なんだよ。最後まで諦めずに頑張ればきっとだいじょうぶ』
あいつにそう教えられたからな……