この話にはオーバーロード『亡国の吸血姫』に関する情報が一部あります。
『亡国の吸血姫』に関して一切のネタバレは止めてほしいという方はここから先は見ないで下さい。
また作者の独自設定、捏造設定もあります。苦手な方はご注意下さい。
『亡国の吸血姫』を読んだことある方は設定の間違いなどが気になるかもしれませんが、どうか温かい目で見て頂けたら嬉しいです。もしそれでも気になる点などがあればメッセージでどうかご指摘下さい。感想だと『亡国の吸血姫』ネタバレに触れてしまうので。どうかよろしくお願いします。
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ここから先は本編です。
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それではどうぞ。
かつて『十三英雄』と呼ばれた者たちがいた。
傷つきながらも剣を振るい続け最後には誰よりも強くなったリーダーであるカイズ。
四本の魔剣を使いこなした悪魔との混血児とされる暗黒騎士と呼ばれるダアク。
死霊術を司り、死者を操る老婆リグリット。
白銀の鎧を操り彼らと旅を共にし共に闘うツアー。
その他多くの仲間たちがいた。
『十三英雄』の中には人間種以外、亜人種や異形種もいた。
全ては「魔神」の登場から始まった。
ある者は故郷を守る為に
ある者は故郷を奪い返す為に
ある者は滅ぼされた故郷の仇の為に
そして集まった集団は傭兵の如く各地を転々とした。やがて彼らは『英雄』と呼ばれるようになる。
『蟲の魔神』や数多くの魔神を倒した。
全ての魔神を倒した時点で彼らの旅は本来終わるはずであった。
「故郷に帰ろう」
そう誰かが言った。多くの者はそれに賛成した。
中には故郷を失った者を誘い自身の故郷に連れ帰ろうとした者もいた。
そう言って去っていた仲間の中に一人の少女もいた。とても泣き虫なことが印象的な少女だ。
「これで俺たちの旅は終わりだな……」
「あぁ…そうだな」
多くの者が故郷に帰っていった。
それから一月経った頃であった。
仲間の故郷が次々に滅ぼされたのだ。
みんな仲間だった。あんな死に方していいような奴らではなかった。
そんな仲間が故郷ごと滅ぼされた。
残った『英雄』たちはその原因を突き止めた。
それは一つの山を中心に起きていた。その山の名前はケイテニアス山である。
それが彼らの旅の最後の敵である「神竜」の居場所である。
『神竜』は『強さ』を求め続けた。
しかし『神竜』は今の自分に限界を感じていた。
その結果『神竜』の出した答えは……
自身のアンデッド化である。
だがアンデット化しても『神竜』は更に強さを求め続けた。
その結果、周辺国家の多くを滅ぼした。
だが死体は一つも残らなかった。
何故なら……
全ての者はアンデット化されてしまったからである。
全ては自分の使う魔法の為であった。
それが彼ら『十三英雄』、最後の敵『神竜』である。
ケイテニアス山
ここで『英雄』たちは『神竜』と戦っていた。
ある者は尻尾の一撃で死亡し、
ある者はアンデットに取り込まれて、
ある者はブレスで消失した。
「汚物め!!!」
そう言って真っ白い姿をした竜は叫びブレスを吐いた。
そのブレスに触れて消失していく仲間たち。
「お前ら!!!」
カイズの叫びも空しく仲間たちは消失していった。
そんな中、『神竜』と戦うのは『暗黒騎士』であった。
既に
「ほう……悪魔の癖にやるではないか!」
「それはどうも」(不味いな……このままじゃ俺たちは全滅だ。かくなる上は……)
「リーダー!!!『アレ』をやれ!!」
「だが『アレ』は……」
「次はお前だ!!汚物め!」『神竜』がカイズ向けてブレスを吐き出した。
「邪魔だ!!」それを暗黒騎士が行ったあることにより完全に封じられる。
「なっ!?…貴様!それは<
「悪いな。人が話している途中だ。邪魔するな!」
・・
「人だと……貴様がか!?」
「俺の種族はどうだっていいだろう?蜥蜴野郎!」
「……そうか、所詮貴様も『汚物』だったな!!」
「汚物一つ消せねーで何がドラゴンだ!蜥蜴野郎!!」
「リーダー!!早くやれ!!もう『アレ』しかない!!」
「これを使えばお前ごとダメージが!!」
「俺ごとやれ!!」
「嫌だ!!!」
「じゃあ誰があいつを倒すんだ!?」
「!っ……」
・・・
「お前しかいないんだよ!!だから早くやれ!!……カイズ」
それは初めて俺の名前を呼んでくれた。
『十三英雄』と呼ばれた俺の名前を。
今まで皮肉を込めて『リーダー』としか呼んでいなかったのに。
・・・
カイズと呼ばれた男は両手でしっかりと握った剣を全ての力を振り絞り振り上げた。
「俺は……でも……」
「これ以上誰も悲しまないようにここで全てを終わらせろ!!お前が『全部背負う』って『あの時』決めたんだろうが!!しっかりしろ!!」
「っ!!」
リーダーは剣を振りあげた。それを見た暗黒騎士が口元を大きく広げた。いや正確にはそういう風に感じた。
そしてそれはリーダーにしか分からない類のものであった。
「それでいいんだ」
カイズと呼ばれた男は両腕を空高く振り上げた。
自分の全てをこの一撃に込める。
カイズと呼ばれた男はこの世界で『
本来ならそれは皮肉でしかなかった。何故なら彼は『勇者』などではなく、むしろ勇者とは真逆な位置に君臨していたからだ。これを取得した理由も『とある武器』を複数破壊したからである。
だが今の彼にとって『
自身の剣……『武器』に全てを込める。
剣が光を纏っていく。チャージ時間は10秒。
10……
「時間は俺たちが稼いでやる!手を貸せ!!ツアー、リグリット!少しでいい!時間を稼げ!」
二人は返事をすることなく行動に移す。
9……
「年寄りをコキ使いおって!!」
「小言は後だよ!リグリット!!」
8……
「<デスナイト召喚>!!」
「消えろ!!」
「そうはさせないよ!!」
ツアーが左腕を大きく振り上げるとあらゆる武器が『神竜』に飛んでいく。
7……
「この程度の攻撃で満足か?」
「くっ!尻尾が!!」
「リグリット!!」
6……
「リグリットは?」
「死んでない。ただ意識を失っただけだ」
「良かった」
5……
「ツアー、一瞬でいい。アイツの隙を作れるか?」
「やってみよう!」
4……
「ツアー!!」
「まだ大丈夫だ!!」
「何故『貴様』がそこの男と協力する!お前は!」
「……人は変わる」
「!っ。悪魔でないからといって!!貴様は人間にでもなったつもりか!?」
「……最初から『人間』なんだよ。俺も……リーダーも」
「くっ!邪魔するな!!」
3……
「竜帝の
「彼らは仲間だ。それだけだ!!それより君は何故戦う!!?もう十分のはずだ!!」
「十分だと!?ふざけるな!!まだ終わっていない!!」
「終わったんんだ!!もうあの争いは終わったんだよ!!」
「何ひとつ終わってなどいない!!」
「何故彼が生きてると思う?彼は本来、竜王に倒されてもおかしはないはずだろう!?」
「!!?確かに……
「彼のことを……彼のしたことを
「あの奴がか!?ありえぬわ!!」
「全て事実だ!!でも君には分かるまい。あの時逃げた君には!!」
「っ!!言わせておけば!!」
2……
「ありがとう。ツアー」
「……僕は君たちと旅を出きて良かったと思う」粉々に砕け散った鎧が地面に倒れ伏す。
「あぁ。俺もだ」
「消えろ!!汚物め!」
「そうはさせるか!!」
「なっ!!?デスナイトを盾に!!?」
「経験不足なんだよ!!蜥蜴野郎!!」
1……
「今までありがとう。___________。」
・・・
「俺こそありがとう。カイズ。」
リーダーと暗黒騎士がそれぞれお互いの名前を言った。
0……
「<
それは黄金の一閃。まるで曇天を照らす太陽の如く輝きを放っていた。
その最後の一撃はあまりに切なかった。
(あぁこれで……やっと……)
そう思って暗黒騎士は微笑んだ。
その一撃は全てを飲み込んだ。黄金に輝く光が世界を照らした。
それはまるで『夕日』の如く切ない印象を持たせた。
「何故!!一度ならず!!二度までも貴様は!!貴様ら!!汚物は!!!……かっ」
やがて神竜の赤い目が光を失い、身体が崩壊していった。
意識を失っていたリグリットが目を覚ました。
「終わった?『神竜』を倒したのか!?」
「……あぁ」
その言葉を聞いてリグリットは安心する。だがすぐに違和感を覚えた。どこを見ても暗黒騎士がいないのだ。意識を失う前は確かにいたはずだ。
「リーダー?暗黒騎士はどこに!?」
「……あぁ」
リーダーは剣を持っていない左手で空高く指さした。
それを見てリグリットは察した。つまり暗黒騎士は……
「……あぁ」
「リーダー?」
明らかに様子がおかしい。その瞳には今までの様な力強さは無かった。瞳には何も映していなかった。代わりに表情は乾いた笑顔だけがあった。
「リーダー……?」
「あぁ……あぁ……あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!!!!!」
リグリットは目の前で起きたことが信じられなかった。
「よせ!!リーダー!!」
自分たちのリーダーが突然自分自身の両腕で勢いよく胸を突き刺したのだ。
「よせ!!ツアー、手を貸せ!!リーダーを止めろ!!」
「あぁ!!」
リーダーが剣を突き刺した。
「よすんだ!!リーダー!!君は『彼』の分まで生きるんだ!!」
「よせ!!リーダー、そんなことしても暗黒騎士は!!」
リーダーが剣を突き刺した。それを止めようとするリグリットとツアーの身体が血塗れになっていく。
「あぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!!!!!!!あっぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
リーダーが剣を突き刺した。
(あぁ……そうか……ようやく理解した……)
剣で自分の首を突き刺した。
(俺なんかがこの世界にいちゃいけなかったんだ……)
もう何も聞こえなかった。視界がボンヤリする。
倒れ伏した身体で必死に手を伸ばした。自分の血液で光が反射していた。そこには月があった。
(綺麗な月だな……)
・・・
意識が朦朧とする中、カイズはその月に向かって手を伸ばした。
(俺も……そっちに行けるかな?……______________。今度はお前が俺を『仲間』に入れてくれ。____________。)
こうして十三英雄の旅は終わった。
リーダーと暗黒騎士、そしてその他の仲間たちという多大な犠牲の上で・・・
こうして旅は終わった。
残された者たちはただ泣いた。
「何でお前みたいな若い者が老いぼれ残して死んでいくんじゃ……」
「……リーダー」(せめて……『彼』の元に行けるように祈ろう)
独自設定のネタバレです。暗黒騎士の正体はスルシャーナ。リーダーの正体は八欲王のリーダー。彼ら二人は色々あって500年前から共に旅をしていた。200年前に起きた魔神暴走の理由はスルシャーナの所属ギルド変更が原因。そのため第一の従者たち(スルシャーナ自身が作成したNPC)は暴走せずスレイン法国にいる?のもそのため。恐らくスルシャーナに制作されたことで彼らは繋がりを持っていたので自我を失わずに済んだ。しかし他のNPCからすればギルドを捨てたと思われたので暴走。しかしスルシャーナが故意に所属ギルドを変更したかどうか。スルシャーナが入ったこのギルド。果たしてギルド名は……
深すぎる傷だけを残して、彼ら『英雄』と呼ばれた者たちの旅は終わった。
そして彼らの旅の記録はスレイン法国に持ち帰られ、一つの物語が出版されることになる。
それが後の『十三英雄』である。
※注意※
作者の独自・捏造設定が多くあります。
『亡国の吸血姫』に関しての情報もあります。
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『神竜』
ケイテニアス山の頂上に君臨するドラゴン。
とある理由でアンデッド化し、周辺国家の者をアンデッド化していき滅ぼしていった。
その正体は……
『クラス関連』
破壊者<ブレイカー>
『ある武器をいくつか破壊すること』で取得できる特殊な職業<クラス>。
勇者<ブレイバー>
ブレイカーの上位クラス。
ブレイカーよりも取得条件は厳しい。
『ワールド』の名を冠していないがこのクラスが取得する非常に強力なスキルがある。
終閃<ファイナルスラッシュ>
ブレイバーを最高レベルまで上げることで取得できるスキル。
100時間に1回のみ使用可能。必中ではない。
どんな対象ですら一撃で倒す斬撃。
「即死」「クリティカル」などの扱いではなく、あくまで通常攻撃によるスキルのため防ぐことは不可能。ただし回避することは出来る。そのため誰かが対象を足止めしておく必要がある。ユグドラシルならば問題ないが、同士討ちが解禁されてしまった異世界では……。