純粋な力のみが成立させる、真実の世界を   作:ティッシュの人

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バエルのコンボ覚えられないので初投稿です。

相手が強いと思ったから自分が使うと使い切れないこと、あると思います。


#2 新たなる力

 あの運命の日から5年が経った。マクギリスも15歳になり、立派な青少年へと成長した。

 あの後、織斑一夏の名を捨てた彼は整形手術をして、あの時のマクギリス・ファリドの顔そのもの……とは少し異なる部分も無い訳では無いが、ほぼそのものになっていた。確実に鍛えたと見える筋肉質の身体は、上司であるオータムやスコールも嘆息するほどであった。マクギリスは、生まれ変わってもやはり努力家なのだ。

 髪の毛も金に染めた彼は、スコールによって現場担当の指揮官に任命された。実働部隊であった女を口説き落としたことから、前で戦うよりも後ろから指揮させた方が良いだろうという目論見だった。そして、その目論見は見事に的中した。生前の地球外縁軌道統制統合艦隊司令官だった時の経験を生かした作戦により、資金や物資調達、現地での戦闘も全てが上手く行くようになった。

 

――――――

 

 ある日、実働部隊が敵のISを奪取したという無線をマクギリスに入れた。マクギリスは、それが本当かどうか確認するために外に出た。すると、目の前にトラックから格納されるISらしきパワードスーツが映った。女性しか扱えないIS、だが先日男性の操縦者が現れたと発表があり、各国が総出で男性の操縦者を血眼で探し始めた。もし居れば、彼をダシにして国際社会で強く出れるからだろう。

 マクギリスは、もし自分に適性があればと考えていた事は少なくなかった。あの力があれば、自分が望んだ真実の世界を……そして、アグニカ・カイエルに近づくことが出来るに違いないと、そう思っていた。そんなことを考えながらISの外装をポンポンと触り、部下達に労いの言葉を言おうとした時だった。

 頭の中に何かが流れ込み始め、気が付けば視点が高くなっていた。何が起きたのかとぼんやりしていると、部下達が口をあんぐりと開けて震え始めた。

 

「あ……あ…………!」

「……どうした?」

 

 首を傾げずには居られなかったが、その疑問は部下の次の言葉で砕け散った。

 

「オ、オータムさぁん!隊長が、隊長がぁ!」

『なんだ!?マクギリスがどうした!?』

「隊長が、ISを纏いましたぁぁああああ!!!!!」

『何ィィィイイイイイ!!!!????』

 

 無線の先ではどうやらオータムとスコールが阿鼻叫喚しているらしかったが、マクギリスは一人ほくそ笑んだ。この力があれば、世界を変えられる。

 自分は今度こそ、『アグニカ・カイエル(伝説)』になれると。

 

――――――

 

 次の日、マクギリスは『博士』と呼ばれる男と対面していた。もう70歳を過ぎた爺だが、ISに関しては組織内で誰よりも知っている男……らしい。

 

「マクギリスくん、実はISのコアには擬似人格が宿っていることはご存知かね」

「擬似人格だと?誰かが入封されているとでも言うのか?」

「違う違う、所謂AIみたいなものだ。製作者である篠ノ之束が何故入れたのかは分からないがね。でだ、マクギリスくんにはあのISを君好みの機体に改造してもらうプランを出して、それで君はIS学園に入学してもらう……というのがスコールちゃんが出してくれた計画だ」

「IS学園?」

 

 マクギリスが悩む素振りを見せると、博士は蓄えた長い髭を撫で始めた。マクギリスがいつもやっている前髪を弄る行為と良く似ている。どうやら仲良くできそうだ、そう思った。

 

「詳しい話は、スコールちゃんかオータムちゃん……いや、マドカちゃんの方がよく知っているかもしれんな。まあ、いいか。そこに紙があるだろう?そこにISの形や武装の案を二つ書きたまえ」

「二つ?何故だ?」

「IS学園で使うものと、いつもの仕事で使うものだ。IS学園には代表候補生と呼ばれる優秀な生徒達が来ると言われている。だから、マクギリスくんが出来る最前の方法は、これからの任務でマドカちゃんやオータムちゃんの様にISで最前線に行ってもらう……ってのがベストなんだが」

「…………了解した、多少なりとも時間が欲しい」

「無論だとも、一週間以内に出してくれれば私も困りはしない」

 

 マクギリスはまだ髭を撫で続けている博士に一礼すると部屋を出た。マクギリスが欲していた力は、すぐそこまで来ていた。

 

――――――

 

 設計図を書いて提出すると、スコールが『家族に会ってきなさい』と言い始めた。マクギリスが訝しく思い、何故と聞くと『男性操縦者なのに親や家系が何も無いなんておかしいでしょ?元よりイタリアは私達亡国機業の傀儡政権みたいなものだし、戸籍とか家柄とかは誤魔化せるから平気よ』とスッキリした顔で言われた。どうやらこの世界の女性は皆強いのだろうか。

 スコールに指示された場所に行くとそこには大豪邸があった。警備員がマクギリスを人目見るとお辞儀をして門を開けた。どうやら入れということらしい。昔からファリド家の養子として雇われ、次期当主となって、親友のガエリオの家にもお邪魔したりしていたマクギリスではあったが、まさか生まれ変わった先でも貴族になれるとは思ってもいなかった。家のドアを開けると豪勢なシャンデリア、総勢20名の執事……そして、よく知った顔が2人。

 

「隊長……お久しぶりです」

「元気だったかしら?坊や……いや、マッキー?」

「マッキーは辞めろとあれ程……まあいい。久しいな、ミルコネン、藍那」

 

 2人はマクギリス直轄の実働部隊、『ギャラルホルン部隊』の兵長を務めていた。風の噂で仲良くなった、とは聞いていたがまさか自分の茶番にまで付き合えるほどだとは思わなかった。

 

「今日から俺らは家族……ってことらしい。俺がミルコネン・ファリドで……」

「私が藍那・ファリドってことらしいわよ?」

「……君たちは……いいのか?」

「何が?」

「その……家族になるということがどういうことか分かっているのか、ということだが……」

 

 マクギリスが遠慮気味にそう言うと藍那は部隊で笑う時と同じような声を上げてこう述べた。

 

「だって、私達もう結婚したもの」

「…………は?」

「隊長には、まだ言ってませんでしたっけ。今回俺達が来たのは、ギャラルホルン部隊の人間だからってだけじゃありません。俺達が夫婦になったって聞いたスコールさんに『はい、これお金上げるからイタリアで貴族夫婦やってきなさい』って言われたんですよ、その方が都合がいいからって」

 

 幾ら人生で山ほど災難を経験してきたマクギリスとはいえ、これには絶句だった。それと同時に、逆にこの二人が来てくれてありがたいとも感じていた。元々ギャラルホルン部隊の下で働いていた彼らの事だ、確実に他の人間より信用に足る。

 

「……そうか、おめでとう。何かプレゼントでもあげることが出来ればいいんだが……」

「いいのいいの!ファリド家って苗字と……」

「隊長が我々の養子になってくれるってだけで十分ですよ!」

 

――――――

 

 程なくして、博士からマクギリスに連絡が入った。ISが出来たから、見に来てほしいという事だった。

 

「おお、良く来たな!ささ、これがお前さんのISだ。気に入って貰えるといいんだが」

「…………こ、これは!」

 

 目の前にある2つのISの形には確実に見覚えがあった……というより自分の使いたいものを再現してもらっただけなのだが、ここまで再現率が高いとはマクギリスは思ってもいなかったので、純粋に感嘆が零れた。

 方や真紅に染まり、両手の盾に内蔵されたブレードとマシンガンが目立つ機体。もう片方は二つの短剣を持ち、背中にマウントされた巨大な電磁砲が鈍く光る白き機体。

 IS版にオミットされているとはいえ、マクギリス・ファリドという人間からは切っても切り離せない機体が揃ったのだ。

 

「よく再現できたな!」

「そりゃあ、君たち戦士の要望に応えるのが我々製作側の仕事だ。さぁ、自分の機体に名前を付けたまえ。用意周到なマクギリスくんのことだ、もう付ける名前は決まっているのだろう?」

「ああ、当然だ。真紅の機体は『Gurimugerude(グリムゲルデ)』そして、白い機体は

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――『Bael(バエル)』だ」




 皆様昨日ぶりですね、ティッシュの人です。

 さてさて、次回から本格的にマッキーがIS学園に絡んできます!さぁ、マクギリスはあの時のイズナリオのように自分を痛めつけた織斑家に復讐は果たせるのか、そして自らが望む伝説になれるのか!今後ともこの作品のマッキーを見守って頂けたら嬉しいです!

 感想など、軽いことでも構いませんので是非書いていただけるとアグニカポイントあげます!よろしくお願いします!では!
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