やきうの時間だァァァあぁああああ!!!!
ps.UA8000!?うせやろ!?
「あの……」
次の日、マクギリスが昼食を学食で食べている時に唐突に声をかけられた。顔を上げるとセシリアが和食をトレーに乗せて立っていた。
「……なんだ?」
「その、相席構いませんか?」
「構わんよ」
マクギリスが席に座るように促すと、セシリアは対面の席に座った。もじもじと、何かを躊躇うような素振りをみせるといきなり深呼吸をした。そして、意を決したようにマクギリスに言葉を発した。
「あの……この度は申し訳ございませんでした」
「ん?……ああ、侮辱の事か?」
「はい、そうです……ヒステリックになっていたとは言えど、あのような発言は許されざることですから」
セシリアが切羽詰まったようにそう述べるとマクギリスは笑って自分のトレーのエスカルゴのオリーブオイル揚げを口に入れる。
「いや……言われてみて考えたのだが、実際私の家系は父の代でモンターク商会という会社を立て、大成功を収めて貴族の位を買った成り上がり貴族でな。正直反論の仕様がなかった」
「……で、ではなぜ……?」
「表向きは、侮辱されたままでは私の面子がボロボロのままになってしまうことだな。流石にそれだけは避けたかった」
では裏は?と聞こうとしたセシリアを遮りマクギリスはこう続ける。
「ただ戦いがしたかったからだ」
「……は?」
「……そんな顔をするな。男性の操縦者だからという理由だけで入れられたんだ、戦闘経験なんて私にはほとんど無い。故に……」
「私と戦うことで経験値を得たかった、ということですわね……はぁ、利用されただけでしたか」
セシリアはため息をつくと味噌汁を一気に飲み干した。
「……はぁ、全く貴方という人は……」
「私はこういう人間だからな、それでも良ければこれからも仲良くしてくれ」
「ええ……いつか私が弄んで差し上げますわ」
「……それは楽しみだ」
ここに、二人の友情が芽生えたのだった。
――――――
セシリアがクラスで受け入れられ、春万がクラス代表に持ち上げられ、授業が終わり、放課後になった時にはマクギリスは整備室に居た。セシリア戦の時に関節部をどうやらやってしまったらしく、今日の模擬演習で右肘が干渉しあってしまった。
「……うっわぁ、だいぶ酷い使い方しましたねぇ……これじゃあ機体も泣いてますよ?」
泣きたいのはこっちだと叫びたい心を抑えて、マクギリスは整備士に話を聞く。
「そうか……何時ごろ直りそうだ?」
「まあ、この位なら2日あれば直りますよ」
「2日か、わかった。よろしく頼むよ」
整備士に一礼して出て行こうと思った時、格納庫で一人ISに機材を繋げて調整をする少女が目に入った。
「……あれは誰だ?」
「あぁ、あの子ですか。あれ、あの子の専用機で未完成なんですよ」
「未完成?専用機なのにか?」
「ええ、どうやら織斑春万の機体である白式を作るために倉持技研が彼女の専用機の開発を途中で放り投げたとか何とかで」
マクギリスはここで1つ気にかかることがあった。本来、専用機というのはその人の為に企業が一体となって取り組む、言わば技術の見せ所のようなもので、手短に言えば強ければ企業のイメージアップに繋がる一大企画なのだ。
倉持技研が、なぜ彼女の機体開発を放り投げて織斑春万というド素人の機体を作ることに集中したのか。それがマクギリスには分からなかった。
気になってしまったが故に、マクギリスは彼女の元へ近づく。
「……何をしているんだ?」
「……あなた、誰?」
棘を過分に含んだ、正しく誰も寄せ付けようとしない冷たい声だった。マクギリスは前世で司令官の立場にあった以上多くの政敵や兵士たちと話してきたが、ここまで冷たい声を出す者はいなかったと記憶している。だが、マクギリスは怯むことなく話しかける。
「……機体を作っているのか、一人で?」
「……あなたには関係ないでしょ」
「まあ、無いといえばないのだが、ここでこうやって話している以上関係はあると言っても問題ないと思うが?」
屁理屈をこねると水色の髪の少女はため息をついてマクギリスを睨みつけた。
「……邪魔」
「邪魔、か。言わせてもらうが、機体は1人で作るものでは無いだろう?」
「……煩い」
「なぜ1人で作っているんだ?」
彼女はそう聞かれると立ち上がり、180cmはあるマクギリスを下から睨みつけた。
「……あなた達男性操縦者のせいで、私の機体の開発は凍結した!」
「悪いが、それに私を巻き込まないでくれるかな。生憎、私の機体はイタリア政府が作ったものでね」
この発言自体イタリアの代表候補生に聞かれれば処罰モノなのだが、そんな人間は今の時間の格納庫には存在しなかった。水色の髪の少女はさらに続ける。
「それに、私には1人で作らなければ理由がある!」
「……意地、か」
「……そう、だから私に近寄らないで」
「いいや、断る。俄然興味が湧いてきた」
「……はぁ?」
顔を顰めてこちらを見る水色の髪の少女。マクギリスは右手で携帯を操作しながらこう告げた。
「君がそこまでしなければならない理由、それが気になるし何より……」
「……何より?」
「君一人の力では確実にその機体は組みあがることは無い」
「……!」
怒る少女を手で押し止め、マクギリスは「だが」と続ける。
「私の機体を作った博士に相談すれば、一発で解決するかもしれんな」
「……でも、お姉ちゃんは……!」
「……君には姉が居るのか。だが、君の姉は恐らくだが一人で作ってなんか居ないと思うが?」
「嘘を言わないで!」
「嘘ではないと思うがね。恐らくだが、それはプロパガンダと言われるヤツだろうな。一人でISを組み上げられるものなどよっぽどのメカニックの天才しか出来んよ」
「じ、じゃあ……」
少女は顔を青ざめて、マクギリスを怯えたような目で見ている。マクギリスは、そのまま言葉を続けた。
「そう、君が追いかけ続けた姉の姿はただの幻想だったんだよ。だからもう、その幻想に怯えることなく誰かと協力し合っても問題ないはずだ」
「……協力」
「そうだ……折角だ、名前を教えてはもらえないだろうか。私はマクギリス・ファリド、君は?」
「……簪、更識簪」
「簪……確か、日本の髪留めだったか。よろしく頼む……では、始めようか。既に博士との電話は繋がっている、あとは君が覚悟を決めるだけだ」
――――――
問題はすぐに解決した。マルチロックオンシステム『山嵐』を発動した瞬間機体出力が下がる問題を、博士は一瞬でCPUの問題だと見抜き、簪にどうすればいいかを指示した。
それにより問題は解決したどころか、何故かカタログスペック以上の出力が出るようになっていた。マクギリスが博士に聞くと『いやぁ、無駄が多すぎてなぁ……コレばっかりは仕事の癖だ、許してくれ』と言われた為にしょうがなく許した。
――――――
1-1の代表就任パーティーがあるらしいと、本音から誘われたマクギリスは丁重にお断りした。パーティーは嫌いではないのだが、如何せん主賓の織斑春万との折り合いが悪い為に急遽出ないで、トレーニングを続ける事にした。
春万との対戦を休んだマクギリスは、その後千冬にこっぴどく叱られた。理由として、トイレに行ったら右腕が痛んだために休んだと説得したら巫山戯るなと一蹴され、反省文5枚という刑を喰らった。無論真面目にやるつもりはなかったマクギリスは、スコールに相談しすぐ様亡国機業に居る計画担当の人間に投げつけた。元々、書くのが好きな人種だから大して困っていないだろうというスコールの目論見だった。
時計の針は20:00を指し示している。懐中電灯を片手に学園の敷地内を走り回っていたマクギリスは、謎の人影を見つけた。
「うー……この学校広すぎ……事務所は何処なのよ、もう!」
「……?」
聞き覚えがあるようなないような声を聴いたマクギリスは首を傾げて、其方へと向かう。無論懐中電灯を付けることを忘れずに。
「おい、そこで何をしている」
「ひぇっ!?あ、怪しいものじゃありませんよ!ただ事務所がわからなくて迷子になっていただけで……」
マクギリスは、たどたどしく言い訳を並べるその人を知っていた。小学校で編入してきて虐められていた中国人。凰鈴音、その彼女であると。
どうも、ティッシュの人です。
さて、今回はサイドストーリーっぽい感じでまとめてみました。
ちなみに、セシリアは鉄血のオルフェンズでいうカルタ・イシューのポジションです。まぁ、それっぽいよね。マッキーに恋心は抱いてないしどっちかと言えば友情に近いけど。
そして、簪ちゃんと楯無会長の和解シーンはこの作品にはございません。というか和解させちゃうとマッキーが興味を惹かれた理由が1つ減っちゃうからね。仕方ないね。
そして鈴ちゃん。可愛いよね、元気なツンデレっ娘は二次元属性としては最高だよね。現実だとめんどくさいことこの上ないないけど。
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マッキー面倒なこと絶対やりたがらないと思う。