そして今回イチャつきません。そういう回はたまに挟むよ。
今回は学校から場所が変わってあの場所から。メンバーも初登場。
「みんなで音合わせするの久しぶりだね!」
CIRCLEのスタジオにて、ハロハピ印の元気っ子ことベース担当の北沢はぐみが声を大にする。
定期テスト期間中は個々での練習のみとしてバンドでの練習ははぐみの言った通り久しぶりだ。
「でもみんなごめんねー。テスト明けすぐはぐみがソフトボール部の試合があったからなかなか集まれなくって」
「いいのよはぐみ。いつでもまたこうやって集まれたもの」
「わーいありがとうこころん!」
この2人の会話は元気でとてもポジティブ。でもそれが仇となり疲れがたまってしまうこともしばしば。
「かのシェイクピアもこう言っている。物事に良いも悪いもない。考え方によって良くも悪くもなると」
はーいそこ追い討ちかけないの。
今そこでシェイクピアの言葉を引用しているシェイクスピア大好きウーマンのギター担当の瀬戸薫さん。あたしやこころ、はぐみとは違う女子校の羽丘女子学園に在籍しているけど、こころのスカウトで運命を感じたのかハロハピメンバーの1人となった。演技の天才であり、努力を怠らない秀才。でも引用している文がその時その時に合っていないことが多い。
こころ、はぐみ、薫さんを合わせて「3バカ」と呼び、その3バカが久しぶりに揃った。あたしはこの3人が集まるたびに参っております。
「ほ、ほら。スタジオの時間も長くないんだし、早く練習始めよ?」
「花音さん……ありがとう」
ハロハピ唯一の良心の松原花音さん。こころがバンドを始める際に初めて仲間……仲間?当初は被害者……まあいいや。仲間(?)になった人で内気。でもハロハピとして活動するにつれて少しずつ変わっているのがよくわかる。ドラム担当で、彼女が居なければあたしはすでにここから抜け出してたよ。
そしてクマのミッシェル。の中に入ってますあたし奥沢美咲、被害者2号です。ただアルバイトするためにミッシェルの中入ってたのに、今となってはDJになってます。
そんなこんなでハロー、ハッピーワールド!世界を笑顔にするために頑張ってます。多分。
テスト明け初の音合わせ終了。期間が空いていたにも関わらず基本的にメンバー全員腕は鈍っておらず、自主練はしっかりとしていた模様。行動が突飛な集団でも、やるべきことをやってくれるのは不幸中の幸いだ。
練習終わって即解散。ではなく、はぐみの提案によりCIRCLE近くにあるファミレスに向かうことになった。
ファミレスに到着。練習後に空調の効いた室内に移動すると少し寒さを覚える。
店員に五人で座れる席に案内してもらい、席についた順々に席に着いた。
「まずはメニュー頼みましょうか。みんなはなににするか決めた?」
「はぐみはねーチーズインハンバーグにドリンクバーセット!」
「私もドリンクセットをつけようかな。料理ではなくデザートを頂こうか、ケーキセットAを頼もう」
「あ、薫さんの頼んだやつ私も食べたかったやつ。んーでもセットのBも美味しそうだなあ……」
「なら花音、私の分を分けてあげるよ」
「本当?ありがとう薫さん。ならわたしはケーキセットBで。ドリンクバーも付けるよ」
「はいはいチーズインハンバーグにケーキセットAとBねー。あたしはナポリタンでセットドリンクバーにしようかな。こころはなににするか決めた?」
「このお店にある食べ物全部にしましょうかしら!」
「はいはい、ポテトフライにドリンクセットでいいね」
ボケのような本気のような発言を軽くあしらい注文をする。無茶無謀な注文はダメ。ゼッタイ。
各々ドリンクを選び、料理がとどくまでの間はテストの結果で一喜一憂。届いた後は食べさせあいっこなどをしていた。
「あ、みんなに伝えなきゃいけないことがあったわ!」
突然にこころが立ち上がりみんなに目を向ける。そしてそのこころを見るあたしたち。
何かと発的なアイデアでも浮かんだのだろうか。今度はライブは武道館でやるなんて言うのかな、さすがに言わないよね?……いや、黒服さんたちが本気を出せば、その程度の願いなら叶ってしまいそう。もし本当に言われたらこっちも全力をもって阻止せねばならない。
「どうしたのこころちゃん?」
「あたし、最近美咲t」
「はいストップこころ!ちょっとドリンクのおかわり取りに行こう?!ね!?あーみんなの分も取ってくるよ。こころと、ね」
何このデジャブ。今日といい、このまえといい、この娘は本当に目を離すと危険だ。
というか最近、反応速度が上がってる気がする。この前もテスト明けだったのけどテニス部でいい反応できてたし……もしかしてこれのせい?
「みんななに飲むー?」
「はぐみはコーラ!」
「私はコーヒーにしようかな。ミルクはつけてくれると嬉しいな」
「私は紅茶にしようかな」
「はーい了解。さ、いこうこころ」
「美咲ちゃん……?」
後ろを気にせず、ひたすらこころをドリンクバーコーナーへと連れて行く。とりあえずは離れられた……。
「急にどうしたの美咲?あんなに慌てて」
「ねえこころ、1つ約束つ作ろう?」
「約束?」
「そう約束。あたしと付き合ってることを内緒にして」
あらかじめ言って手を打たねばならない。そうしなければ今後もこんな状況が続いてしまい、いずれバレてしまうかもしれない。本当ならあの日に約束しておくべきだったけど、そこまで頭が回ってなかった。
「……美咲はなぜそこまで周りに教える事を嫌がるのかしら?このまえもそうだったわ」
○○さんとの時ことか、こころが気にかけていると思わなかった。正直あの出来事のことさえ忘れているのかと思ってたから。
何度でも言えることだし、確認しなければいけない。あたし奥沢美咲と弦巻こころは女同士なのである。あたしたちが仮に日本一幸せカップルであっても女同士。ここは日本だ、他の国と違ってまだ批判的、軽蔑的視線は少なからず存在する。むしろ歓迎される方が少ないまである。その環境下で、公にするメリットよりもデメリットのほうが多いことは誰が見ても分かることだった。
それに、それにだ。あたしたちは恋人と呼ぶにはまだ相応しくない。「恋人ごっこ」とでも言うのだろうか。ごっこですらおこがましいかもしれない。
こころ自身が恋を理解するか男の人に好意が芽生えれば、この関係はきっと終わる。それなら尚更、他人に恋人であると知らせるだけ後処理も面倒というもの。知られず過ぎて終わればいい。
……と、言ってもこころはきっと理解してくれない。頭にはてなマークを浮かべながら首をかしげる。今の話で理解できないなら、こころが理解するよな言い訳を言ってあげよう。
要はあたしは、今から弦巻こころに嘘をつく。
「恋人だってことはまだ言わないでおいて、もうすこししたら言って驚かせよう。要はドッキリ」
嘘も方便とも言う。この先も笑顔でいるための嘘だ。
「……ドッキリ!いいわねそれ!」
「しっ、声抑えめにして。付き合ってたの知らなかった〜って思わせたら楽しそうじゃない?」
「楽しそうね!わかったわ。そのことは内緒にしておきましょう!」
「絶対だからね?ほら指切りげんまん」
指切り拳万、嘘ついたら針千本飲ます。指切った。約束事した時に小さい頃やってたけど今思うと凄く怖い。1万回殴って針千本飲ませるのだから。約束は守ることが前提とはいえ、極端すぎるでしょ……ちなみにこの歌の後は「死んだら御免」らしい。余計怖い。
「あんまり時間かけると疑われるし、さっさとドリンクとって席に戻ろう」
えっと、コーラにコーヒーに紅茶……紅茶とコーヒーならマグカップだよね。
「……」
「……ねえ美咲?」
「……なに?」
「コーラー持つわよ?」
「…………お願いします」
自身の含めて4人分。1人で持つのはちょっと無理でした。
アフグロ2章始まりましたね。自分はガチャに70連敗くらいしてる最中です。当たらないなあ……
MVのワンシーンを見て一瞬新宝島を連想したのは自分だけではないと思う
さて本編に関してお話を。
今回は前書きの通りイチャコラはなしです。でも今回の話には一応テーマ的なものは組み込んでいます。後書きではお話しませんが、気になった場合にはTwitterにて返答します。もちろん「こうなんじゃね?」と思ったら感想にて書いてもらっても構いません。
次回は土曜日投稿。投稿切らさないよう頑張ります!まあでもその前に金曜日に沙綾SSの方を投稿させていただきます。
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