森の中に入ったジル。
「くそー、全然道が無いじゃんか。
草が生い茂ってて進みにくいったらありゃしないぜ。
これで何もなかったらショックだな。」
ぶつぶつと文句をいいながらもたくさんの木が立ち並ぶ中で
長く延びた雑草を押しのけながら奥へ奥へと進んでいく。
「こんなんじゃ疲れても休むことが出来ないな。ん?」
少し離れたところの一部分だけ雑草が伸びていないところがあった。
不思議に思い、ジルは近づいてみた。
「わぁっ!これは人の頭蓋骨じゃないか。誰かがここに
迷い込んで餓死したとかかな。ガイコツのお化けの正体
はきっとこいつのことだろうな。謎も解けたしそろそろ
帰ろうか。って俺どっちから来たんだっけ?
まさか道に迷ったとか。勘弁してくれよ。
大丈夫、たぶんこっちに進めば戻れるはずだ。」
全く適当であったが無理やり正しい道と信じ込ませ
進んでみた。
「あれ、来たときこんな景色だったっけなぁ。
くそぉ、さっきの頭蓋骨みたいになるのだけは嫌だからな。」
森から出ることを願い、がむしゃらに進んでいると
とうとう森から抜け出ることが出来た。
「やった、森から出れたぞ。だけど、だけど
村から見てた山がこんなに近くにあるなんて
思いっきり反対に進んでたんじゃん。
まあいいか。これをまた逆に行けば村に戻れるって
ことだし。ちょっとこのへんで休憩しようかな。」
ジルは近くにあった座るのにちょうどいい大きさの岩に
腰をかけた。
「なんか変な感じがするな。」
と腰を上げたジルは岩をよく見てみた。
するとそこには溝があった。
「剣がちょうど突き刺さりそうな溝だな。
ちょっと刺してみるかな。どれ。」
ザクッ。
ジルは持っていた剣を突き刺した。
ピカッ。
岩から強烈な光が発せられジルを包み込んだ。
岩から発せられた光に包まれたジル。
一瞬気を失い、意識が戻ったときには
どこかの洞窟の中に立っていた。
太陽の光は無く、明かりも
見つからなかったが、妙に明るかった。
「ここは、どこだ?森を抜け出たとこまでは
覚えてるんだけど...そうだ!岩に剣を
突き刺したらすごい光が出て...ダメだ。
そっから記憶が飛んじまってる。
しかし、これからどうするか。どうなってるのか
分からないけど、とにかく出口を探さないとな。」
ジルは周りを見回した。
「後ろは行き止まりだから前に進むしかないな。」
少し不安を抱きながら進んでいく。
すると明るい洞窟の中でも真っ暗で底が見えない
大きな穴が道いっぱいに広がっていた。
その中央には人の片足の幅より少し広い程度の
細い床が一本橋のように延びていた。
「まさかこれを通れと。落ちたら死んじまうのかな。
それよりこんな細い道、途中で崩れたりしないかな。」
心の中の不安は増大したが、覚悟を決め進むことにした。
「行くしかないよな。ゆ~っくり、ゆ~っくりと。」
慎重に片足から一歩ずつすり足のようにして進んでみる。
冷や汗を額に浮かべてバランスをくずさぬように。
そしてついに
「やったー、渡りきったー。もう疲れた。
ちょっとここで休憩しよ。」
神経を使い切ったジルは地面に倒れこんだ。
「さて休憩もしたしそろそろ行くか。」
狭い通路を抜けると、大きな広間に出た。
「わっ、なんだこりゃ。何にもない広い空間だ。
向こうに人がいるのか?いや違う。あれはスケルトンナイトだ。」
目の前に3体のスケルトンナイトが片手に剣を持って現れた。
「戦うしかないな。」
ジルは剣を抜いて構えた。
ところがスケルトンナイトは3体の内2体が立ち止まり、
残りの1体だけが剣を構え近づいてきた。
「1体で十分ってことか?おもしろい、やってやるぜ。」