dark legend   作:mathto

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「おや、わしの修行をもう受けないというのか?」

「ああ、そうだよ。じいさんの修行を受けなくたって俺は

十分強いしな。」

「ほう、そうか。もしまたわしの修行を受けたいなどと

言ったら今度は厳しい条件を課すぞ。それでもいいのか?」

「いいに決まってるだろ。しつこいなぁ。じいさん、俺のこと

好きなのかよ。」

「いんや、お主のためにと思って言っとるだけじゃよ。

もしお前がここで辛抱すれば間違いなくいい剣士に

なれる素質があると思ったからな。」

「またそんな話かよ。おい、マルク、メアリー行くぞ。」

ジルは2人を呼んでニムダの家をばたばたと出て行った。

「え、ちょっと待ってくださいよ。」

マルクは慌ててジルの後を追う。

「ごめんね、ニムダ。あいつちょっと頭悪いからさ。」

「はっはっは。お前が謝ることではない。まだ若いから

そういうこともあるじゃろうて。気にするな。ほれ行ってやれ。」

「うん、ありがとう。また来るわ。」

メアリーもニムダに挨拶するとジルを追った。

 

「もうなんであんなことするわけ?」

ジルに追いついたメアリーが言った。

「だってよ、あんなこと10年も続けるとか言うんだぜ。

お前らだってあんなことばっかりの修行なんて嫌だろ。」

「それはそうですけど修行は大変なものですから好き嫌い

を言っていたら何も成長しないと思いますよ。ましてや

剣聖ニムダさんの修行だったら間違いはないと思いますけどね。」

「俺だって嫌だからだけで言ってるんじゃないんだぜ。

こだわりってもんがあるんだよ。俺は実戦派だからな。

強い奴と戦うことで強くなるみたいな。」

「強い奴と戦うことで強くなる?何適当なこと言ってんの。

ばっかじゃない。」

メアリーがジルをばかにして言った。

「なんだとぉ!」

ジルはメアリーの態度に怒った。

「(何でメアリーは私たちと一緒に旅しようと思うんだろう?)」

マルクはジルと喧嘩しているメアリーの様子をみて不思議に思った。

が、すぐに2人の喧嘩を止めに入った。

「もう2人ともやめてください。仲間同士争ってたって前に進めないでしょう。

それより次どこへ行くか考えましょうよ。」

「マルク。」

ジルが喧嘩を止め、マルクの方を向いた。

「お前、いいこと言うよな。悪かったな、メアリー。」

ジルはメアリーに素直に謝った。

「そう素直にこられると、許さないわけにはいかないけど。」

「よかった。これで仲直りですね。」

マルクはほっとした。

 

 

 

「ニムダの修行を蹴ってこれからどうするの?」

メアリーがジルに尋ねる。

「どうすっかなぁ。やっぱマルクの精霊探しをやるか。

でもどこにいるかとかの情報が何にもないんだよな。」

「やっぱりそんなことだと思ったわ。そしたら情報屋に

行きましょうよ。」

「情報屋?」

ジルが聞く?

「そうよ。お金を出して貴重な役に立つ情報を買うのよ。」

「へぇ~。そんなところがあるんですか。」

マルクが感心して聞いていた。

「情報屋っていうのは結構隠れた場所とかにいて

きちんと信頼の出来る情報を持ってる人を探すのって

大変なのよ。でも私、知り合いの子で情報屋と繋がりが

あるって子がいるの。その子に頼めば大丈夫だから。」

「決まりだな。」

ジルはマルクとメアリーの顔を見て確かめるように言った。

 

ジルたちはメアリーの知り合いという子に会いに行った。

「え、この子?」

マルクは自分の目を疑った。

そこにいたのは言葉がようやく普通に喋れるようになった

ばかりというくらいの小さな男の子だった。

「この子シャムはこう見えてもすっごく利口なのよ。孤児だけど、落ちたもの

とか絶対拾って食べたりしないのよ。」

「お姉ちゃん、そんな恥ずかしい話はしなくていいよ。

もう早く用件を言ってよ。」

「ごめん、ごめん。あのね、私たち情報が欲しいの。」

「どんな?」

「それはね、...。」

メアリーが喋ろうとしたとき、

「ちょっと待てよ。こいつに聞くのか?こいつが情報屋を

紹介してくれるとかじゃないのか?」

「こいつって言うな。僕にはシャムって名前があるんだぞ。」

「分かった、分かった。それで、こいつ、いやシャムが情報屋

なわけじゃないんだろ?」

ジルは落ち着いてメアリーに質問した。

「情報屋もいろいろと危険なところから情報を仕入れてたりして

いきなり直接会うっていうのは出来ないのよ。そこでシャムが

仲介として依頼主と情報屋の間に入るの。」

「でもシャムがきちんと聞いたことを覚えて伝えること

が出来るのか?」

シャムは少しむっとした顔をしてジルとメアリーの会話を聞いている。

「だからシャムは利口って言ったでしょ。間違いなく正確に伝えてくれるわ。」

「そうか。なら別に言うことはないよ。悪かったな、シャム。

疑うようなこと言ったりして。」

「もう。僕の機嫌が悪いときだったらここでかえってるからね。」

「話、戻していい?」

メアリーがシャムに聞く。

「いいよ。」

「このジルは剣士なんだけど修行できるようなところはないかって

いうこと。それとこっちのマルクは風の魔法使いでもっと魔法のことを

知るために風の精霊を探したいの。それでどこにいてるかを知りたいの。」

シャムは頷いて聞いていた。

「うん、分かった。聞いてくるよ。あさってまたここに来てね。」

そう言うとシャムはどこかへ走っていった。

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