dark legend   作:mathto

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「(体全体からオーラを感じるんだ。)」

ジルは座禅を組んで体の中のオーラを探っていた。

「(ふむ、かなり自然な形で座禅を組めるようになってきたな。

オーラを感じるようになるのもそう遠くないじゃろう。)」

ニムダはジルの様子を少し感心しながら見ていた。

 

それから3日が経とうとしたころ。

「体が何か温かいもので覆われているみたいだ。

不思議だ、布やお湯とかじゃない変なものが全身を

包んでいるっていうのかな。何ていうんだろ?

そうだ、あえて近いものを挙げるなら蒸気なんだ。

それが体中を巡ってるんだ、きっと。」

ジルは不思議に思いながらあれこれと考えていた。

その体からは薄っすらと白いオーラが発せられていたが、黒い筋上の

オーラもいくらか出ていた。

「よし、合格じゃ。よくそこまで気づけるようになったな。

たった3日でクリアするとは大したもんじゃわい。

これで一旦修行を終了する。今はお前にもやるべきことが

あるじゃろう。それを全て終わらせて暇になるか、もっと修行を

する必要が出てくるかしたときにまた戻ってくるがいい。」

ニムダはジルを笑顔で褒めた。

「サンキュー、じいさん。俺、じいさんのおかげですごい

成長できた気がするよ。」

「ばかもの。成長はこれからもっと今まで以上の経験を積んで

初めてするものじゃ。わしが教えたのはほんのさわりだけじゃ。

くれぐれも自惚れるんじゃないぞ。」

ニムダは舞い上がるジルに釘を刺すように言った。

「わ、分かってるよ。じゃあな、じいさん。またくるぜ。」

ジルはニムダの小屋を出ようとドアを開いた。

「あ、そうそう。絶対にメアリーちゃんのお尻さわらせてもらう

こと忘れんじゃないぞ。」

ニムダはさっきまでしていた真面目な顔を一気に崩して

力の抜け切ったような表情になった。

「(このエロじじい。せっかくのいいムードを台無しにしやがって。)

はいはい、じゃあな。」

ジルはさっさと小屋を出て行った。

「結局自分自身のオーラの中にも黒いオーラが紛れ込んでいた。

人格を変えるほど表には出てはおらんかったが、このままこれ以上修行を続けるのも

危険じゃしな。まぁ、直に解決の方向に向かうじゃろう。運命がそのきっかけを

与えるはず。それが険しいものかどうかはまだわしには分からんが。」

ニムダはジルに対して思いを馳せた。

「よし、これからマルクたちと合流するか。」

ジルはマルクたちがいているはずであるロドニエル大陸へと向かうこととした。

 

そしてジルがロドニエル大陸行きの船に乗って数日が経ったころ、

「やったー。着いたわね。」

「そうですね。」

メアリーとマルクはロドニエル大陸にたどり着いていた。

「うーん、2人だとなんか静かで落ち着くわね。」

メアリーは少し寂しそうに言った。

「メアリー、ジルがいなくて物足りなさそうですね。」

「何言ってんのよ、マルク。それじゃまるで私がジルのことを好き

みたいじゃない。冗談じゃないわよ、誰があんな奴!

ほんとに真面目に修行してるのかしらね。」

メアリーはむきになってマルクに言った。

「心配はないと思いますよ。ジルは飽きっぽいとこもありますが

やるときはやる人ですから。」

「マルクってジルのこと信頼してるんだね。」

メアリーは笑顔で言った。

 

 

 

メアリーとマルクが船から降りた先には小さい町があった。

「ロドニエル大陸ってさ、無人島みたいなとこかと思ったら

町があるんだね。」

「そうですね。ここは謎に満ちた神秘の大陸ですからね。

いろいろなものを探しに来る人が多くて自然と出来てきたの

かもしれませんね。」

「へ~、そうなんだ。なんだかちょっぴりわくわくしてきたね。」

「そうですね。それじゃあ、まずはここで情報を集めましょうか。」

「賛成。」

こうしてマルクとメアリーは精霊についての情報を聞いて回った。

「すいません、精霊がどこにいるか知りませんか?」

「精霊?それなら精霊の森に行けば会えるよ。ただ、今精霊の森は

大変なことになっているがね。まあ行ってみれば分かるよ。」

一人の男が情報を提供してくれ、マルクたちは

「ありがとうございます。」

と礼を言った。

「それでは、精霊の森へ行きますか。」

マルクと、メアリーは町の外へ出ようとした。

「で、精霊の森ってどこにあるのかしら?」

「あ!どこでしょう...。」

マルクははっと気づいた。

「もう、しっかりしてよね。どうして森の場所までちゃんと

聞いとかないのよ。」

メアリーは少しあきれ気味で言った。

「すいません。」

マルクは反省して謝った。

「ちょっと待って。あそこに矢印のついた看板があるわ。」

メアリーがそう言うと、2人は看板に近づいた。

看板には『精霊の森』と書かれていた。

「この矢印の方向に進めば、精霊の森へ辿りつけるということですね。」

「そうね、さっそく行きましょうよ。」

2人は精霊の森へと向かった。

「こ、ここが精霊の森......?!」

2人の目に前にあったのは枯れかけた木々が立ち並び、精霊はおろか

小動物たちも見当たらなかった。そして辺りは異様な空気を漂わせていた。

「ここって死の森の間違いじゃない?」

「そんな感じですよね。空気がすごく悪いですよね。」

2人は困惑していた。

「情報をくれた人が言ってた大変なことというのはこのことでしょうか。」

「こうなったら原因を突き止めてやりましょうよ。」

メアリーはやる気を出していた。

「もっと先に進んでみましょうか。」

2人は森の奥へと足を進めた。

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