dark legend   作:mathto

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「ジルの村まで行くのにまた船を使いますか?」

マルクが尋ねる。

「いや、ずっと船旅もしんどいだろ。マルク、頼めるか?」

「はい、いいですよ。ジルの村はまだ行ったことがないので

まずはランターナまでですけどね。」

マルクは笑顔で答える。

「『エアループ』。」

マルクの魔法で3人は一気にランターナへと飛んだ。

「え、もう着いたの?」

「さすがだな、マルク。ランターナか、懐かしく感じるな。」

「ええ、随分久しぶりですよね。」

「マルク、アンセルさんに挨拶くらいしてきたらどうだ?」

「え、いいんですか?」

「ああ、お世話になった人だろ。俺たちはぶらっとしてから町の出口で

待ってるからな。」

「ありがとうございます。」

マルクはアンセルの元へ向かった。

「ねぇ、アンセルって誰なの?」

「歩きながら話してやるよ。あれは俺が初めてマルクと出会ったときだったなぁ...。」

ジルはメアリーに話を聞かせた。

しばらくしてマルクはジルたちと合流した。

「どうだった?」

メアリーはマルクの顔を覗きこんで尋ねた。

「はい、相変わらず元気そうでよかったです。」

マルクは嬉しそうに答えた。

「そっか、アンセルさんも喜んでたろ。」

「そうですね、話がなかなか止まりませんでしたよ。

さぁ、次はいよいよジルの村へ行きましょう。」

「うん。」

「よし、行くか。」

3人はジルの村へ向かって歩き出す。

そうして日が落ちる頃に到着した。

「ちょっと疲れたわね。」

メアリーは額に汗を浮かべる。

「ここがジルの村ですか?」

「あぁ、そうだ。本当に懐かしいな。剣士目指して旅立ってから一度も

帰ってなかったもんな。2人とも疲れただろ、すぐ俺の家に案内するよ。」

ジルは嬉しさを表情に表してマルクとメアリーを実家へと案内する。

「ただいま~!」

ジルは扉をバタッと開けて元気よく言った。

「え?」

家の中にいたジルの母、マーサは驚きの声を上げた。

「母さん、久しぶり。」

「ジルじゃないの、ホント久しぶりね。どうしたの?」

マーサは嬉しさで今にも泣き出しそうな笑顔をしていた。

「たまには帰らなきゃと思ってさ。そうだ、俺の仲間を紹介するよ。」

そう言ってジルは2人を家の中に入れる。

「初めまして、ジルのお母さん。私はマルクと言います。」

「初めまして、メアリーです。よろしくお願いします。」

2人はペコリとお辞儀をして挨拶をする。

「マルクくんとメアリーちゃんね。こちらこそよろしく。」

「なぁ、母さん。俺たちしばらくここにいてもいいかな?」

「別にいいけど、こんな村退屈ですぐに飽きるわよ。ジルもそれで出ていった

部分もあるでしょ。」

「まぁ、ちょっと事情があってね。今はのんびりしたいんだよ。」

「すいません、お世話かけます。」

マルクは少し申し訳なさそうに言う。

「いいのよ。気にしないで。こんなジルと仲良くしてもらってありがとうね。

こんなところで立ち話もなんだから椅子に座ってゆっくりして。」

3人はマーサに言われる通りに椅子に腰をかける。

 

 

 

「...でね、この子ったらこの村を飛び出るまでは悪さばっかしてたのよ。

本当村の人に謝って回るの大変だったんだから。」

4人はマーサが作った食事を口にしながら話をしていた。

「へぇ~、今もそういうところあるわよね。」

メアリーは意地悪そうな笑みを浮かべてジルの顔を覗く。

「今のどこが悪いんだよ。母さんも昔の話はいいだろ、恥ずかしいじゃんか。」

「ふふ、でも心の中はいい子なのよ。」

マーサは嬉しそうに言う。

ジルは顔を赤くして席を立つ。

「もう今日は疲れた。先に寝かしてもらうからな。」

そう言ってジルは隣の寝室へと向かった。

「ところでメアリーちゃんはとっても美人よね。もしかしてあの子の彼女?」

マーサはメアリーに面白おかしく聞いた。

「え、彼女!?そ、そんな、私は...。」

メアリーは顔を赤らめて言葉に詰まる。

「母さんっ!!いい加減にしろよ!」

隣の寝室からジルの怒鳴り声が聞こえる。

「はいはい、分かりましたよ。でも2人ともこれからもジルと

仲良くしてやってね。」

「はい、もちろんです。」

「ええ、喜んで。」

マルクもメアリーも笑顔で答えたことにマーサは満足そうにしていた。

マーサはマルクとメアリーの布団を用意して皆眠ることになった。

 

「陛下...。」

ヴェロニス皇帝の前に家臣が現れる。

「どうした?軍師は決まったか?」

「いえ、それもすぐに決まることになるとは思いますが別のことです。

実は聖騎士カフィールが陛下に会いたいと来ておりまして...。

どういたしましょうか?」

「そうか、来たか。余も会いたいと思っていたところだ。

すぐに通せ。」

皇帝は目を輝かせて家臣に命令する。

「は、畏まりました。」

家臣に連れられてカフィールが皇帝の前に現れた。

「カフィール、何故に余に会いに来たのだ?」

「皇帝、お前が悪かどうかを確かめに来た。」

カフィールは皇帝の率直な問いに堂々と答えた。

「な、カフィール...。いくら貴方が聖騎士であっても陛下に

そうような暴言許されると思うな。」

家臣は怒りを込めて言う。

「よい、お前はもう下がっていろ。」

「え、しかし...、はい。畏まりました、それでは失礼します。」

家臣は一瞬戸惑ったがすぐに皇帝の恐怖にかられ言うとおり部屋を出ていった。

 

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