dark legend   作:mathto

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剣士になるべく旅立ったジルは、

町に向かって歩いていた。

 ガサゴソ、ガサゴソと突然、草むらからオークが現れた。

「ガルルルゥ。」

オークは棍棒を手にし、やる気満々で待ち構えていた。

「おっ、さっそくモンスターが現れたな。

よし、俺の力を見せてやる。」

ジルは剣を鞘から抜き、オークに斬りかかった。

ガキィィン!

「あっ、剣がぁぁぁ。」

ジルの剣はオークの棍棒により弾き飛ばされた。

「く、くそぉ。」

ジルは情けないと思いつつもいそいそと剣を拾いに行き再び構えた。

「普通に斬りかかってもダメだな。どうしよう?

あっ、そうだ。こっちの剣の方がリーチが長いんだから

突いていけば、反撃されずにすむぞ。」

そして、勢いよくオークに向かっていき

オークの腹のあたりを狙って突いた。

ガシッ!

またしてもオークに払いのけられた。

オークは勝ち誇ったような表情をしている。

「そんなバカな。どうすりゃいいんだ。

もう考えたって分かんねぇよ。

ええぃ、当たって砕けろだ。」

ジルは何も考えずオークに向かって

剣を無茶苦茶に振り回したがあたることなく

逆に大きな隙ができてしまった。

ボコッ。

オークの棍棒がジルの腹に直撃した。

「げほっ、げほっ。」

ジルは左手で腹をおさえてしゃがみこんだ。

そこへオークの棍棒がジルの頭に振り落とされる。

「(やられる。)」

 

 

「ぐはっ...」

オークはドスッと地面に倒れた。

「う、うぅ。どうなったんだ。確かオークに

やられそうになって。あれ?

オークが倒れてる。もしかして俺が勝ったのか。」

ジルはどうやって倒したのか記憶に残っていないことを

疑問に思いながら、再び歩みを進めることとなった。

 

 

 

ジルはとことこと歩いているとようやく町に着いた。

「やったー、ついたぞー。」

喜びと期待を胸に抱きながら、

さっそく町の中を見てみることにした。

「町ってすっごい賑やかだな。」

今まで村から出たことがなかったジルは町の様子を

きょろきょろと眺め、ただただ驚いた。

人の往来は絶えることなく

あちこちに並ぶ露天商では果物、惣菜、装飾品といったものが

売られ活気を生み出していた。

「君、この町は初めてですか?」

突然一人の少年が横から声をかけてきた。。

「わぁ、ビックリしたなぁ。この町は初めてだぜ。」

「いや、驚かしてごめんなさい。私の名前はマルクっていいます、

よろしく。君がこの町を珍しそうに見ているから声をかけてみたんです。

私は魔法使いの修行中なんですが今はこの近くの診療所でお手伝いを

してるんですよ。もう少しで日も暮れますし、

寝る場所もあるんでよかったら来ませんか?」

気がつけば空は少し赤みがかり日が落ちつつあった。

マルクと名乗る少年は年はジルと同じくらいのようだが、

顔は穏やかで落ち着き丁寧な態度が幾分大人びた雰囲気をかもしだしていた。

白いローブで身を包み魔法使いであることは誰の目にも確かだった。

「うーん、じゃお言葉に甘えちゃおうかな。俺の名はジル。

剣の修行をしようと旅に出たばっかりなんだ。こっちこそよろしく。」

「そうですか、それでは案内しますよ。」

診療所にはすぐ着いた。中にはヒゲがモジャモジャと生えた

白衣を来た中年の男が椅子に座っていた。

「お、お客さんか?」

「いや、違うんですけど。この人をここに泊めてもかまいませんよね?」

「友達か。あぁ、お前が使っている部屋はもう一人寝れるからな。

別に構わんよ。俺の名前はアンセルっていうんだ、よろしくな。」

「俺の名前はジルです。お世話になります。」

「そうだマルク、お前がここに来てからそろそろ半年だ。

そろそろ別の所へ行って修行したほうがいいんじゃないか?

見たところ連れの奴も修行中だろう。いっしょに行ったらどうだ?」

「えっ、急にそんなぁ。少し考えさせてください。」

「俺は別にいいぜ。おもしろそうだし。」

「もう二人とも気が早いです。」

「はははははっ。」

焦るマルクを見てあとの二人は大笑いしていた。

その夜、ジルは楽しい一日を終えてぐっすりと眠った。

 

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