dark legend   作:mathto

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ヒヨルド博士が作ろうとしている剣の完成を目指すことにしたジル達。

「え~と、グリーンサファイアだっけ。必要なのは?」

「それと盗賊団のシャドウラビッツが持っているレッドエメラルドも

必要ですよ。」

「そっか。やっぱ難しいよな。」

「ねぇねぇ、グリーンサファイアとかレッドエメラルドって何の話?」

パティが2人の会話に割ってはいる。

「あ、そうだ。パティは知らないんだったな。実はすごい剣を作るために

レインボーダイヤモンドって宝石を手に入れなきゃいけないんだが、

それはビッグジュエルって呼ばれる3つの宝石をまず集めなきゃいけないんだ。

で、その内の一つブルールビーはたまたま手に入れたんだけど、レッドエメラルド

ってのは盗賊が持ってて、グリーンサファイアについてはどこにあるのか

分からないっていう状況なんだ。」

「へぇ~。」

パティはジルの説明を頷いて聞いていた。

「グリーンサファイアがどこにあるのか分からないっていうんだったら

一回情報屋に聞いてみてもいいんじゃない?」

「あっ!その手があったか!!」

ジルはメアリーの提案にはっとした。

「でもこの辺で知っている情報屋はいるんですか?」

マルクがふと尋ねる。

「う~ん、こういうのは大抵路地裏とかにいるんだけど...。」

そう言ってメアリーは路地裏の方へ歩き出す。

ジルたちもメアリーについていく。

メアリーが入った暗い路地裏の中で、

「あっ、あった。けど...。」

そこには情報屋と書かれた大きな看板を手にした初老の男が1人座っていた。

男はみすぼらしい格好をして長い髪に丸い帽子を被っていた。

「あの看板、怪しすぎないか?」

ジルの言葉は皆の心の感想だった。

「確かに。路地裏とは言え分かり易すぎますよね。」

「でもあの人に聞くしかないんじゃない?」

「う~ん、そうだな。」

パティの意見にジルは仕方なく納得し男に近づいてみた。

「あの~、すいません。」

男は自分を呼んだジルに顔を向ける。男の顔は長い髪で隠れていて表情が見えない。

「教えて欲しいことがあるんですけど...。」

ジルは男の具合を伺うように言った。

「え?」

男は耳に手を当て聞こえなかったという風な仕草をする。ジルたちはこの老人は

耳が遠いのだとすぐに理解した。

 

 

 

「あのぉ。俺たちグリーンサファイアって宝石を探してるんですけど

知りませんか?」

ジルは声を大きくして老人の耳元でゆっくりはっきりと話した。

「あぁあぁ、知っとる知っとるよ。ばあさんは去年亡くなったんじゃ。」

老人の言葉にジルたちは落胆した。

「ダメか。じいさん、ボケてるもんな。」

「誰がボケてるか!」

老人は突然怒り出した。

「悪い、悪い。あんま怒るなよ。それじゃあな、じいさんありがとう。」

ジルは溜息をついてその場を立ち去ろうと老人に背を向けたとき、

「グリーンサファイアの情報なら、50,000Gじゃぞ。」

「え?」

老人の呟きにジルは思わず振り返る。

ジルはすぐに老人に駆け寄る。

「じいさん、本当に知ってるのか?」

「知ってるのかって、この看板が見えんのか?」

老人は怪訝そうな表情を覗かせながら持っている看板を指差す。

「さっきのは一体何だったんだよ、もう。」

「あれは退屈しのぎで遊んでただけじゃ。情報を聞き出すときの練習と

客をよくみる為も兼てな。」

「おもしろいじいさんだな。俺はジル。じいさん、名前は?」

「わしはボブじゃ。で、さっきの情報はどうする?」

「それは買うよ、もちろん。ところでマルク、俺らの所持金ていくらだ?」

「最近はほとんど働いてませんから全然ありませんよ。残念ながら50,000Gなんて

もっての他です。」

「まじかよ。ボブじいさん、もっと安くならないか?」

「グリーンサファイアの価値を知っとればこの値段は高くないはずじゃぞ。」

「ちっ、足元見やがって。仕方ないな、仕事を探して稼がなきゃな。

ボブじいさん、あんたはいつもここにいるのか?」

「さぁな。気分次第といったところじゃの。運がよければまた会えるじゃろうて。」

「それじゃ困るんだよ。何とか連絡を取る方法はないのかよ。」

「わがままじゃのう。しょうがない、週一回はここにいることにしよう。

それでいいかな?」

「ありがとう、助かるよ。」

ジルはほっとした表情で礼を言う。

「そしたらまた来ることを楽しみにしとくよ。」

「それじゃ、またな。」

ジルたちはボブと別れた。

 

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