「頼むぞ、マルク。」
「はい。」
4人はジャックが去るときに割った窓から同じように飛び降りた。
「『ウインドガード』。」
マルクは風の防御壁をクッションのように広げ、4人を落下の衝撃から守った。
「さぁ、さっさとここを出るぞ。」
4人は走ってビル=テイラーの屋敷から逃げ出した。
「はぁはぁはぁ...。」
逃げ出した4人は膝に手をついて休憩していた。
そこでジルは立ち上がり、レインボーダイヤモンドの入った袋を手にとる。
「よし、こいつを持ってヒヨルド博士のとこに行くか。」
「では...、『エアループ』。」
マルクの魔法でサンアルテリア王国へ飛んだ。
4人は少しの休憩をとった後、ヒヨルド博士のいる研究所へ向かった。
「いらっしゃい...。って、久しぶりですね。どうしたんですか?
遊びに来てくれましたか?」
嬉しそうな笑顔で出迎えるヒヨルド博士。
「ヒヨルド博士、もって来たぜ。『レインボーダイヤモンド』を。」
ジルは手にしていた袋から出して見せる。
「おお!!すごいですね。この輝き間違いありません。それでは
それを持って帝国領バトラスにいる鍛冶屋のところに行きましょう。」
マルクの魔法で今度は帝国領バトラスへとヒヨルド博士を連れて飛んだ。
「すごいですね、こんな一瞬で着けるなんて。一度魔法について研究してみたいものです。
どうです?マルクさん、今度体を調べさせてくれませんか?」
ヒヨルド博士は興味深々でマルクの顔を見る。
「い、いえ、遠慮しておきます。」
マルクは若干怖くなり断りを入れた。
「(マルク、大丈夫か?今日2回もその魔法使ってるぞ。結構きついんじゃないのか?)」
ジルはマルクの体を心配しそっと声をかける。
「(大丈夫です。ただ今日はこれ以上この魔法を使うのはつらいですけどね。)」
マルクはジルの気遣いに喜びながら返事をする。
「で、どこなの?その鍛冶屋がいるとこは?」
メアリーはヒヨルド博士に問う。
「あぁ、はい。こちらです。」
ヒヨルド博士はジルたちを鍛冶屋のいるところまで案内する。
ガチャ。
ジルたちはバトラスの鍛冶屋のドアを開ける。
「誰じゃ!」
中ではタンクトップ姿の老人が横になっていた。。
「私です。ガンテさんに剣作りを依頼したヒヨルドです。」
「あぁ、またお前か。何度来ようがわしは剣を打つ気はないぞ。
...ん!?」
ガンテはヒヨルドの後ろに立っていたメアリーの姿を見つける。
「あっ!お前はメアリーか。」
「あっ、あなただったの!?ジルの剣を作ってくれる鍛冶屋って。」
「そういうことか...。」
ガンテは横になった状態から起き上がり座る。
「あの時わしはお前のためなら剣を打つと約束したからな。
よし、ジルとやらの剣を今から打ってやろう。」
「ありがとう。」
「ジルというのはどいつじゃ?」
「俺だけど...。」
ジルは一歩前に出てガンテに言う。
「お前がジルか。よし、今から最高の剣を作ってやろう。
幻の鉱石、オリハルコンも預かっているしな。わしにかかれば
間違いなく世界一の剣が出来るじゃろう。」
「本当に!!ありがとう、ガンテさん。」
ジルは喜び、ガンテの手を握る。
「うむ、それでは3日だけ待て。3日後には完成させてやろう。」
「分かった。楽しみにしてるよ。」
「では、私はここで剣製造のお手伝いをしますので一旦別れましょうか。」
「そうだな。」
ジルたちは剣作成を鍛冶屋ガンテとヒヨルド博士にまかせて後にした。
その頃、ヴェロニス帝国はアルテリア連合国を次々と落とし残るはサンアルテリア王国
だけとなり帝国軍はもう間近まで迫っていた。
「我々にもう敵はない。このまま一気に攻めて悲願の世界統一を成し遂げるぞっ!」
ラングが本国へと戻り、帝国軍の指揮を任せられたフォルテが兵たちに檄をを飛ばす。
そして、帝国軍が遂にサンアルテリア王国国境前までやってきたとき。
ガンガンガンガンガンガンガン!!
地面より巨大な石の板が次々と飛び出し一面に壁を作る。
「な、何だ!?これは...。」
フォルテたち帝国軍はそれらを見て、戸惑い立ち尽くす。
目の前の壁は強固で高く何物も受け付けないことは誰が見ても明らかだった。