ハンスとミウは花の話で盛り上がっていた。
「バーベナってかわいいよね。」
「ああ、なかでも赤色のが好きだな。」
最初はお互いに緊張していた部分があったが、
かなり和らいできた。
...それからしばらくして、
「あ、えーと。ミウはどんな男が好きかな?」
ハンスは思い切って聞いてみた。
ミウはドキッとして急に顔が赤くなった。
「優しい人。ハンスのような。」
ミウは少し下向き加減で答えた。
「えっ!」
ハンスも顔を赤くした。
「私はミウのことが好きだ。」
ハンスはついに告白した。
「私も好き。」
ミウはハンスの告白をすぐに受け入れた。
しばらく2人は寄り添って座り続けた。
「もう日が暮れる。帰ろうか。」
「うん。また会えるよね。」
「もちろんだ。」
ハンスはミウを手を振って見送った。
ミウが見えなくなるとジルとマルクが草むらから出てきた。
「やりましたね、ハンス王。」
ジルとマルクは声を揃えて祝福した。
「これも全てジルとマルクのおかげだ。ありがとう。」
ハンスは2人に心から礼を言った。
「そんなことはありませんよ。ハンス王が頑張った結果ですよ。」
マルクがハンスにそう言葉をかけると、
「そうだ。今晩、城に泊まっていかないか?歓迎するぞ。」
「え、いいんですか?それじゃお言葉に甘えまして。」
ジルは飛び切りの笑顔で答えた。
そして3人は城へと向かって歩き出した。
ハンスとジルとマルクが一緒に城に
向かって歩いていると、
ブンッ!
突然、目の前に黒いローブを着た男が現れた。
「まさか王が肌身離さず持っていたとはなぁ。
いくら城の中を捜しても無いはずだ。」
黒ローブの男は独り言を言った。
「誰だ、お前!」
ジルは思わず叫んだ。
「私の名はカルトル。さぁその首に下げてる
石をもらおうか。」
カルトルはハンスの胸にある石の首飾りを
指差した。
「この石に何があるのかは知らないが、
お前にやる義務はない。」
ハンスは妖しいカルトルを見て、断った。
「お前に選択する権利など最初からないのだ。」
そう言うとカルトルは掌をハンスに向け、
電撃を発した。
バチッ。
電撃はハンスの石に直撃し、砕け散った。
「うわぁぁぁ。」
電撃の衝撃でハンスは後ろに倒れこんだ。
ジルとマルクはすぐにハンスに駆け寄った。
「大丈夫です。命に別状はありません。」
マルクはハンスの容態を見て言った。
「てめぇ、何しやがるんだ!」
ジルはカルトルに対して吼えた。
「最後の封印はエトールか。」
カルトルはジルたちを無視しフッと姿を消した。