フェラード商会によりたくさんの被害者が生まれてしまったが、
一応は市場も落ち着きを取り戻してきた。
D=クラプターは自室で考え事をしていた。
「ふぅ。被害者が出たことは残念だが、フェラード商会の幹部は
横領の罪で指名手配はされた。これが捕まれば少しは金も戻るか。
被害者も自業自得な部分はあるのだし、これでいいだろう。
欲に駆られれば損をするということだな。」
ジルたちはまた仕事探しへとパーラムにやってきていた。
「そんじゃ、俺らは地道に仕事をこなして金を稼ごうぜ。」
「うん。」
メアリー、マルク、パティ共に頷いて一緒に中へと入った。
「え!?」
入ってすぐに4人は驚いた。
「何ですか?このすごい求人票の数は...。」
マルクが指差した先には掲示板にびっしりと重ねて貼られた
求人票があった。
「これはどういうことかしら?」
「急に景気がよくなったとかじゃないか?どれどれ。」
ジルは求人票に目を通す。
「『ゴブリンが暴れまわって困っています。』
こっちは『オークに家を壊されました。どうか退治してください。』
他には、『ガーゴイルに洗濯物を切り裂かれました。追い払ってほしいです。』
何だ、こりゃ。」
「全部、モンスターがらみね。」
「それもこんな街中のものばかりですね。」
「でも、レベル低そうだねぇ。」
「さて。どうするか?」
ジルは少し考え、
「片っ端から行くか。」
と意見を言うと、3人は頷いた。
そして、ジルたちはまず一つの依頼を受ける。
1匹のゴブリンを倒せば解決するという簡単なもので
それはメアリーの剣の一突きで終わらせることが出来た。
その後も1つ、また1つと依頼をこなしていく。
そうしているうちに街には仕事を求めてたくさんの傭兵たちが集まりだしていた。
「おい、あれジルだぜ。」
「あのモンスターハンターランキングトップのジルか。」
ジルたちは既にたくさんのモンスターを倒し一躍注目の的になっていた。
「う~ん、このみんなが注目してる感じ。悪い気はしねぇな。」
ジルはにやけ顔になっていた。
「何、調子乗ってるのよ。この街の状態、異常だと思わないの!」
メアリーは怒り口調でジルに注意する。
「何だか倒しても倒しても一向に街を襲うモンスターが減らない気がしますね。」
「そうだな。メアリーの言うとおり確かに異常だよな。
裏で誰かが何かをしてるって可能性が高いかな。
例えば、魔界から呼び出してるとか、こっちで生み出してるとか。
お金もそこそこ貯まったことだし、一度調べてみるか。」
「賛成。」
ここはニムダの庵。
バタンッ!!
「ひえぇぇぇ~。」
「まいりましたぁ~。」
その扉から逃げ帰っていく男たちがいた。
中では。
「全く、この街に傭兵が増えてから勘違いしてわしに挑んでくる
輩が多くなって困るわい。」
ニムダが椅子に座って休憩しようとした。
そして間もなく、トントンとドアがノックされる。
「やれやれ、また来おったか。休まる暇もないのぉ。」
ニムダがよっこいしょと立ち上がりドアに近づこうとした時、、
「!?」
ニムダは目つきが変わり素早く後ろに下がる。
ズバッ!ズバッ!
ドアが×印状に切り裂かれる。
ドアが崩れ落ちた後に2人の男が立っていた。
「ヘッヘ~。出てこいよ、じじい。」
両手に1本ずつ剣を持ち、甲冑に身を包んだ男がニムダを挑発した。
ニムダは自分の剣を手に真剣な表情で2人の前に現れた。
「何者じゃ?」
「じじいは黙ってさっさと死ねばいいんだよ。」
ガンッ!
二刀流の男はニムダに攻撃をしかけ、ニムダはそれを受ける。
「随分な扱いじゃのう。名前も教えてくれんとは。」
「そうだな。冥土の土産に教えてやろう。俺の名はギルガメッシュだ。」
「!?」
ニムダはギルガメッシュの剣を払い、一旦後ろに下がる。
「何!ギルガメッシュじゃと。そんなバカな。太古の英雄がなぜ
今ここに...。」
「ほぉ、俺を知っているのか。そいつは光栄だな。」
ガンッガンッ!
ギルガメッシュの攻撃をなんとか防ぐ。
「有り得ん。どうせ偽物じゃろう。」
「俺を偽物扱いするか。愚かなじじいだ。その罪、身を以って償え。」
ギルガメッシュは僅かな怒りを込めて、その攻撃は激しさを増していく。
ニムダは最初こそ押されていたが、徐々に互角の態勢に変わっていく。