dark legend   作:mathto

232 / 279
464,465

「まずどうしようか?」

メアリーが意見を聞く。

「そうですね。まずはこの国の異常な状態を調べる必要がありますね。」

「異常な状態って?」

「あぁ、モンスターの大量発生だな。」

「はい。これは自然的なものではなく、人為的なものではないかと

考えています。」

「誰かが呼び出していると。」

「そうです。それを確かめるためにモンスターの出現場所を

調べてみましょう。」

 

ジルたちは自分たちが倒したモンスターのいた場所、モンスター討伐の依頼が

出ている場所について調べ、それらを地図に書き込んでいった。

 

「ここね。」

メアリーはモンスター発生が集中している箇所に指を差す。

「見事に集中しているのが分かるよな。」

メアリーが指差した箇所を中心にモンスター発生は周囲に広がっていた。

「ここはどういう場所なんですか?」

マルクがメアリーに尋ねる。

「え~と、ここは確か占い師が集まる通りね。うん、確かに怪しい感じが

するわ。」

「じゃあ、早速ここに行くんだね。」

パティがおもしろそうに言う。

「ああ。だが、気を引き締めといた方がいいかもな。ここにニムダを

殺した奴がいるかもしれない。少なくとも関係している奴がいる可能性は

かなり高そうだからな。」

 

ジルたちは占い師が集まるブラード通りへと向かった。

「着いたな。」

「なんだか怪しい雰囲気ですね。」

日が沈みかける中、営業を続ける占い師たちの明かりが

ぼんやりと光っていた。

「少し歩き回って見ましょうか。」

「そうだな。」

4人はブラード通りを歩きながら怪しい場所、人がないかを調べて回る。

 

クンクン。

パティが突然鼻を鳴らす。

「パティ、どうした?」

ジルが尋ねる。

「えぇとね、こっちの方からモンスターの臭いがするの。」

そう言ってパティは指し示す。

「パティちゃん、犬みたいね。」

「幻獣と触れ合っているからこういうことに敏感なんでしょうか?

まぁ、とにかく行ってみましょう。」

パティが指差した場所には一人の男が店を構えていた。

「ここ。ここがすごい臭いがする。」

「ここはモンスター発生のちょうどど真ん中ですよ。」

マルクは持ってきた地図を確認して言った。

「ビンゴだな。後はあいつからどうやって聞きだすかってとこか。」

 

 

 

「まずは客を装って接触してみるか。」

ジルたちは男のところに近づいた。

「すいません、占ってもらえますか?」

ジルが男に声をかける。

「じゃあ、ここに座って。」

男はそっけなく手を差してジルを座らせる。

残りの3人は付き添いという感じで後ろに立つ。

男もそれは理解しているようだった。

「では何を占おうか?」

「そうだなぁ。じゃあ、俺の金運とか診てもらえませんか?」

「分かった。」

男はそう言って、数枚のカードを取り出す。

そのカードをシャッフルしてその場に一枚をめくり見せる。

「死神のカード。」

ジルがそう呟いた。

「さよう。これはあなたに不吉なことが起こることを意味する。

十分お気をつけて。」

男は僅かに笑ったように見えた。

ジルたちはそれだけでその場を立ち去った。

 

「これでいいんですか?」

帰り道にマルクがジルに尋ねる。

「まぁな。後は待つのみかな。」

しばらく歩いているとパティがくんくんと鼻を鳴らす。

「ねぇ、モンスターの臭いがする。それも段々と濃くなってる。」

「来たか。」

ジルは剣の柄に手をあてる。

グゥゥォォォ!!

凶暴なモンスターがジルたちに襲い掛かる。

 

ズバッ。

ジルはモンスターを一太刀で切り落とした。

「いるんだろ?出てこいよ。」

ジルは建物の陰から感じる人の気配にむけて言った。

すっと出てきたのは先程の占い師の男だった。

「おとなしくモンスターに喰われればいいものを。」

「お前は何物だ?」

ジルは問いかける。

「そんなことはどうでもよかろう。」

「あっ、そ。なら無理やりにでも吐かせてやるよ。」

ジルは剣を手にする。

対する男はそのまま立ったまま何かをぶつぶつと唱え始めた。

男の目の前の地面が光出し、円形の図形を描き出す。

「魔方陣。」

パティがそう呟くと、その魔方陣から数体のモンスターが顔を出す。

「召喚士か!?」

「少し違うわ。このモンスターたちは幻獣じゃない。おそらく魔界のもの。

魔界から直接、又は捕えていたものを放っているみたい。」

ジルの言葉に対して、パティは冷静に判断して答えた。

「ご名答。だが、ここで死ね。」

現れたモンスターは男の言葉と共にジルたちに襲い掛かった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。