dark legend   作:mathto

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頭が潰され暴れ狂うヨルムンガンドだったが、やがてその動きを

完全に止めた。

「次はお前の番だ。」

ジルは占い師の男に剣を向ける。

「ぐ...。」

占い師の男は冷や汗を額に浮かべながら後ずさる。

「ひ、ひ、来、来る。」

「(!?)。」

ジルたちは占い師の男の様子がおかしいことに気づく。

「ど、どうかお許しを...。」

そこで占い師の男は首がガクッと下に垂れる。

そして顔を上げるとさっきまでの恐怖の表情とは全く違っていた。

白目をむき冷酷といった感じだった。

「失敗には死を。」

ボンッ!

男の頭が弾け飛ぶ。

「きゃっ!」

その様子を見ていたメアリーとパティは気持ち悪さで目を背ける。

「どういうことだ?」

ジルは理解が出来なかった。

「何かに操られているようにも見えましたけど。」

マルクは考えて言う。

「さっぱり分からないな。このことは一旦忘れよう。」

ジルはあっさりと言う。

「え!いいの?そんなんで?」

メアリーは驚きジルに尋ねる。

「だっていくら考えたって分かりそうにないだろ。いつまでも悩んでたって

疲れるだけだぞ。」

「いや、まあ、そうでしょうけど。この件はあやふやにしたままにしておくのは

危ないと思うんだけど…。」

「まだ何かあるとすれば、また問題がおこってくるだろう。今はそれを

待つしかないな。」

「確かにそうですね。今のままでは手がかりが何もありませんからね。

ジルの言うとおり待ちましょう。」

マルクはジルに同意して言った。

「それにしても今日は疲れたな。早く宿に戻って休もうぜ。」

「賛成!」

4人は笑顔で宿に戻り、休息を取ることにした。

 

次の日。ジルたちが街の広い通りを歩いていると、前から男が一人ふらふらと歩いてくる。

「ん?昼間っから酔っ払いか?」

ジルが男の様子を眺めていると、男はジルにすがりついてきた。

「く、く、くすりをくれ~~。」

男の目は真っ赤に充血して、体はやせ細っていた。

「お、おいおい。大丈夫か、おっさん。」

そこへ治安隊が2人やってきた。

「お前を違法薬物使用の容疑で逮捕する。」

そう言って治安隊は男を連れて行こうとする。

「あの、その人は?」

ジルが治安隊に男のことを尋ねる。

「ん?知らないのか?今流行りの違法薬物だよ。」

それだけ言うと治安隊は行ってしまった。

 

 

 

「違法薬物?何だろう?」

ジルたちはまだ理解が出来ていなかった。

「調べてみる?」

メアリーがみんなに聞く。

「そうですね。」

皆頷き同意した。

 

そうしてジルたちは街で行きかう人に尋ねてみる。

「違法薬物?…あぁ、『ソネル』のことか?」

「『ソネル』?」

「ああ、今流行りの薬だよ。それを飲むと心地よくなれる

らしいが…。副作用があって幻覚を見たり思考能力がなくなったり、

身体がボロボロになったり、とにかく人をダメにしてしまうらしい。

効力から別名『ドリームイリュージョン』とも呼ばれている。」

「へぇ~、そうですか。ありがとうございます。」

ジルたちは教えてくれた人に礼を言って別れた。

 

「なんか、かなり危ない薬なんだな。『ソネル』っていうの。」

「でも、この状態を政府が放っておくとも思えないけどね。」

メアリーは考えて言った。

「さっきみたいに使用者を捕まえたりしててもなくすまでには

追いついていないというのが現状じゃないですかね。」

マルクは言う。

「さて、それでどうするかだよな。」

ジルたちは考えこんだ。

 

ここは魔道連盟本部の一室で向かい合って腰をかけている2人。

一方はD=クラプターが、もう一方は年老いた魔法使いがいた。

「魔道連盟最高司祭であるあなたの意見を聞きたい。

ネルフさん、この国の現状をどう思われる?

モンスターの大量発生が収まったかと思えば、今度は違法薬物が広まっている。

大きな国だけに色々な問題も起こるのは当然かもしれないが、

この頻度は異常だとは思いませんか。何か大きなものが裏で動いているような

気がしてならない。」

「ふむ、何か大きなものか…。ところでD=クラプターよ。お主は

『呪術師キュリオン』を知っているか?」

「『呪術師キュリオン』?さぁ、聞いたことはないが…。」

「我々も偶然知ったことなのだが、奴が裏で動いている事件がたくさんあってな。」

「今回もそいつが関わっていると…。」

D=クラプターはネルフに尋ねる。

「確証があるわけではないが…、恐らくは…。我々は今、『キュリオン』を

追っている。奴を見つけなければ解決はないと見ている。」

「そうか。この国のためにもよろしくお願いしますよ。

こちらでも出来ることがあれば協力するので。では失礼。」

D=クラプターは席を立つ。

「何か分かったら知らせよう。」

ネルフの言葉に頷き、D=クラプターは部屋を後にした。

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