dark legend   作:mathto

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ジョーカーは続ける。

「薬にしてもそうだ。確かに薬に溺れたものは苦しみ破滅の道を辿る。

しかし、薬を作る者、売る者は潤っていく。なぁ、嫌なことばかりじゃ

ないだろう。」

ジョーカーは嬉しそうに話した。

「違う。そんなのはそもそも前提が間違ってるんだよ。誰かが苦しむことに

なることをやっちゃいけない。そんな簡単なことが抜けているんだよ、お前らは。」

ジルは真剣な表情でジョーカーに言う。

「ふふ、君とはどうやら根本的に考え方が違うようだね。いいだろう。

君が僕たちを間違っているというのなら全力で否定するがいい。

僕らは僕らのやり方を続けるだけだからね。」

ジョーカーはそれだけ言い残すとヒュッと去って行った。

 

「ふぅ...。」

ジルはジョーカーが去って張りつめた空気を解くように一息ついた。

「やることが見えてきたみたいね。あの死神のおかげっていうのは

気に食わないけど。」

メアリーはみんなに話しかける。

「そうですね。ヘルヘブンを止めないと世界がとんでもないことに

なってしまいますもんね。」

マルクも頷いて言った。

「ちょっと今日は疲れたな。宿で休んで明日からまたどうするか考えようか。」

ジルは疲れた表情でみんなに言う。

「そうね。とりあえず今日のところは片がついたしね。」

メアリーはジルに同意する。

マルクとパティもうんうんと頷く。

4人は宿へと向かった。

 

 

とあるうす暗い洞窟の中。数本の蝋燭が中を照らしている。

そこに数人の人影があった。

「おい、てめぇ!どういうつもりだ!!俺たちの情報をばらすなんて!」

死神ジョーカーに詰め寄るのは甲冑に身を包んだギルガメッシュ。

「さて何のことかな?」

ジョーカーはとぼけるように言う。

「ふざけるなよ。お前の行動は筒抜けなんだよ。お前が

人間に情報提供をしたことはな!」

ギルガメッシュはジョーカーを追い詰めるように言う。

しかし、ジョーカーは意に介せずといった感じで、

「確かに情報提供をしたね。」

さらっと答えた。

「『したね。』じゃねぇよ。お前がしたことは俺たちへの裏切りだ。

分かっているだろうな。」

ギルガメッシュは声を荒げながら言った。

「さぁ、なぜ裏切りになるのかさっぱり分からないねぇ。」

興奮するギルガメッシュに対してジョーカーは至って平静を保っていた。

「言って分からないなら、体で分からさせてやろうか。」

ギルガメッシュは剣を手にしてジョーカーに突きつける。

 

 

 

「おい。やめろ、ギルガメッシュ。」

これまで2人のやりとりを見ていたシドが前に出てきた。

「何だよ、今更。まさかシドまでこいつが俺たちを裏切って

ないとか言うんじゃないだろうな。」

「ジョーカー。俺たちの目的は何だ?」

「う~ん。世界を混沌としたおもしろいものにすること、かな。」

「正確ではないが、ニュアンスは合っている。なぁ、ギルガメッシュ。」

「まぁな。」

ギルガメッシュは軽く頷く。

「それでギルガメッシュ。俺たちの裏切りとはその目的に背くことだな。」

「そりゃそうだ。」

ギルガメッシュはもう一度頷く。

「人間に俺たちの情報を漏らすことが目的に反することになるか?」

「いや、それはそうだろ。俺たちの情報が渡れば人間は俺たちの行動を探る

動きを強める。そうなれば俺たちは動きが取りにくくなる。完全に目的に

反するじゃないか。」

「気をつけろ、ギルガメッシュ。お前の返答次第では俺たちへの反乱と

見なすぞ。」

シドは剣を手にしギルガメッシュに剣先を向けた。

「何言ってやがるんだ。」

シドの言葉にギルガメッシュは怒りを露わにする。

「俺たちは人間に簡単に止められるほど弱い存在か?いつまでもその存在を

隠していなければ行動できないと思っているか?俺はジョーカーの行動に

賛同するわけではないが、ジョーカーの行動が特に問題があるとは思わない。

ジョーカーが情報を人間に提供することでさらに我々の目的が果たし易くなると

考えたのだろう。それは裏切りには当たらないと考える。」

「そう言われればそうだが...。」

ギルガメッシュは渋々納得する。

「だがな、ジョーカー。お前を認めたわけじゃないぞ。お前はいつか俺たちを

落としいれるかもしれない。その時は絶対にお前を潰す。」

ギルガメッシュは気迫を込めて言った。

「あぁ、怖いねぇ。そんなことになれば全力で逃げさせてもらうよ。」

ジョーカーは相変わらずの余裕ぶりで答えた。

「もう、いいだろ。直に次の計画が動き出す。これまで以上に大きな計画がな。」

シドは先を見据えるように言った。

 

 

「あ~あ、まさかこれほどとはなぁ。」

ジルは両手を後頭部で組んでだれるように言った。

「どこの情報屋に聞いても『ヘルヘブン』の情報がかけらも出てこないとは参りましたね。」

マルクもお手上げといった表情になっていた。

「ここまでくると本当に存在するのか疑ってしまいそうだよな。」

「で、どうするのこれから。」

メアリーも困った顔をしながら促す。

「う~ん、そうだな。もうこうなったら向こうがまた動き出すまで待つしかないよな。」

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