dark legend   作:mathto

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「あぁ、着いたわね。幻獣界は久しぶりね。」

パティは幻獣界独特の風景を懐かしむ。

「フェンリル、ありがとう。ここでいいわ。」

フェンリルから降りて歩き出す。

「さてと...。」

パティは小さな小屋の前へ来た。

トントンとドアをノックして中へ入る。

中には白い髭を生やした老人が椅子に座っていた。

「おお、パティか久しぶりじゃな。」

「ラムウ、教えてほしいことがあるの。」

「おや、なんだか切羽詰まっておるようじゃの。何じゃ?」

「バハムートはどこにいけば会えるの?」

パティは間髪いれずにラムウに尋ねる。

「バハムートの力が必要なのか?よほどの敵が現れたのじゃのう。

しかし、わしもその所在は知らんなぁ。力になれずにすまんが...。」

「そう...。」

パティはさっきまでの勢いがすっとなくなり落ち込む。

そんなパティの様子を見たラムウは少し考えてから口を開いた。

「...パティ、リヴァイアサンに会いに行くか?」

「え、どうして?」

「リヴァイアサンならバハムートの所在が分かるかもしれん。」

「うん、なら行こう。」

パティは再びその目に希望の光を灯す。

「(しかし、そう簡単にいくかどうか...。)」

パティはラムウの案内でリヴァイアサンのところへと向かう。

 

その頃、ジルたちは宿で待機をしていた。

「ジル、珍しいわね。本を読んでいるなんて。何の本?」

「ニムダの秘伝書だよ。」

興味深そうに覗くメアリーにジルは読みながら答える。

「今まで読めてなかったからな。読書はすっごい苦手なんだけどな。

すぐに頭が痛くなっちまう。その上、この字の汚さが読みにくさに

さらに拍車をかける。」

「で、どんなことが書いてあるの?」

「...えぇと。剣士としての心構えとかだな。

『剣士である前に一人の人である。人としての道を踏み外すことの

なきこと。』

『剣は凶器。振れば必ず何かを傷つける。大切な物を守ることも

傷つけてしまうことも出来る。使い方を誤らぬよう。』

へぇ。あのじいさん、けっこうまともなこと書いてるよな。でも今は

こういうのは読まなくてもいいか。」

ジルはページをパラパラとめくる。

「この辺は剣術の基礎だな。

『ここぞという攻撃をするときには足の踏み込みをしっかりすること。

踏み込みにより攻撃の威力が増すことになる。その分隙も大きくなる

が、狙いすましたときには一切考えるな。迷いをなくせば踏み込みも

強くなる。』

まぁ、分かることだがこれも今はいいか。」

ページをさらに何ページかめくっていく。

「 『必殺技について』

これだ!」

 

 

 

ジルは眺めるようにしていた秘伝書を食い入るように見だした。

「本、読むの苦手そうにしてたのによっぽど気になることが

書いてあるのね。」

メアリーは横でジルをあたたかい目で見ていた。

一方、マルクは魔道連盟のメンデルの元を訪れていた。

「おや。マルク、いらっしゃい。」

「お久しぶりです、メンデル先生。」

マルクはメンデルにこれまでのいきさつを全て話した。

「そんなことがありましたか...。」

メンデルはマルクの話に神妙な面持ちで聞いていた。

そして、重い口を開きだした。

「我々は、呪術師キュリオンが様々な問題の元凶であると考え、追っています。

その『ヘルヘブン』という組織にキュリオンは所属している、または

大きな関わりがあるのでしょう。ありがとう、マルク。

あなたがたが私たちの助けを必要とするときは言いなさい。

何でも力になれるとまでは言えませんが、いくらかは助けになれるでしょう。

また、私たちがあなた方に助けを求めることもあるでしょう。

その時は...。」

とメンデルがいいかけたとき、

「わかってます。そのときは喜んで協力します。」

マルクは笑顔で力強く答えた。

それを聞き、メンデルも笑顔になった。

「私はいい弟子を持ったようです。さぁ、行きなさい。あなたはやるべきことが

もうわかっています。」

「はい。」

マルクは笑顔を魔道連盟を後にした。

 

そして、パティはラムウと共にリヴァイアサンの住む海岸へとやってきた。

「ここにリヴァイアサンが...。」

パティは息を呑んで海を見つめる。

すると、突然ザバッーーーン!!と大きな波しぶきが上がり現れた。

巨大な海竜リヴァイアサン。

「私に何の用だ?」

リヴァイアサンはパティを見下ろし問いかける。

「私はパティ。バハムートの居場所を教えて欲しいの。」

パティはリヴァイアサンの顔を見つめて率直に答えた。

「ほぉ、バハムートの助けが必要とは相当な困難を抱えているのだろうな。」

パティはリヴァイアサンの言葉に黙って頷く。

「しかし、それには自身にもそれなりの力を持っていなければならない。

分かるだろう。幻獣と契約するには幻獣が召喚士を認めることが条件だということを。

すでにそばにいるラムウと共にいるのだから。」

「それは、あなたと戦って勝てということ?」

「さぁな。それは単純な力だけとは限らないが...。俺もバハムートもお前を召喚士としての

力を認めることになれば協力はするはずだ。では見せてみろ。」

「『見せてみろ』って言われても...。普通に攻撃するしか思い浮かばないわ。

ええぇい、ラムウ。リヴァイアサンを攻撃よ!」

パティは若干やけになりながら、ラムウに攻撃を命じる。

「『さばきのいかずち』。」

ラムウは手にしている杖に魔力を込めてリヴァイアサンに向けて雷を放つ。

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