「おっと、ここで俺の伏せカードを使う。」
そう言ってダバンは伏せカードをめくる。
「罠カード『茨の十字架』。このカードは敵クリーチャー1体の動きを止める。
これで『暗黒騎士セシル』は封じた。」
「しかし、『特攻兵士』が『ビッグベア』を攻撃、撃破。『ビッグベア』を守備表示
にしたのは失敗だったな。」
「だが、お前のターンはこれで終わりだろ。」
「甘いな。このターンでお前を倒す。俺の伏せカード、オープン。」
ジルはカードをめくる。
「俺のは魔法カード『追撃』。このカードは攻撃を行ったクリーチャーにもう一度攻撃
させることが出来る。これで『特攻兵士』はプレイヤーに直接攻撃。」
「ぐぅあ。俺のLPが0にぃ。」
「俺の勝ちだ。」
「く、くそぉぉ!!」
ダバンは下を向いて悔しがる。そんなダバンにジルは近づき手を差し伸べる。
「楽しかったぜ。」
ダバンはそんなジルの手をパシンと払いのける。
「今日はたまたま引きが悪かったんだ。次にデュエルすることがあれば
けちょんけちょんに負かしてやるからな。覚えとけよ。」
そして、ジルに背中を見せる。それから一度振り返る。
「じゃあな。」
ダバンは決まりが悪そうな顔してそう言い残すとそのまま去っていった。
「あ~、いっちゃったな。」
ジルは去っていくダバンの様子を眺めていた。
「なかなかドキドキする戦いでしたね。」
「ほんと。負けるんじゃないかと思ったわよ。」
「うん。勝つか負けるかは紙一重みたいな気がするな。」
「これって勝ったらどんどん戦っていくんでしょ?」
パティはふと尋ねる。
「ああ。また次の対戦が待ってる。」
「相手を確認しにいかなきゃね。」
ジルたちはトーナメント表を見に行く。
「次の相手はこの横の勝ち上がりの奴で、えぇと、『ミルト』って名前か。」
ジルはトーナメント表を指で差しながら相手を確認する。
「ん?ということはきみが『ジル』?」
そう話しかけてきたのは小さな男の子だった。
「お前がミルトか?」
「うん。そうだよ。よろしくね。」
「ああ。よろしく。」
「じゃ、さっそくデュエルをするテーブルを探そうか。」
ミルトは辺りを見回して空いているテーブルを見つける。
「あそこにしよう。いい?」
「もちろん。」
ミルトとジルはミルトが見つけた空いているテーブルに向かい
席に着いた。
「それじゃ、ジルからどうぞ。」
ミルトはジルに先攻を譲る。
「よし、分かった。俺のターン。ドロー。」
ジルは山札からカードを1枚引き手札に加える。
「う~ん、まずは『見習い剣士』ST400、DF300を攻撃表示。
ターンエンドだ。」
「じゃ、僕の番だね。」
ミルトも山札からカードを1枚引き手札に加える。
「僕は『パペット』ST300、DF300を攻撃表示。さらに
魔法カード『急造の城壁』を出す。このカードは
2ターンの間、相手からの攻撃を防ぐことが出来る。ターン終了。」
「俺のターン。『騎兵』ST700、DF550を攻撃表示で出し、
ターン終了。」
「僕のターン。もう一枚『パペット』を攻撃表示。ターン終了。」
「(また弱いカードを出してきた。ただ弱いだけなのか?それとも?)
俺のターン。カードを1枚伏せてターン終了。」
「僕のターン。『急造の城壁』の効果が切れる。ここで『パペットマスター』
ST100、DF150を攻撃表示で召喚。このカードは自分の場に『パペット』が
いる限り相手は攻撃をすることが出来ない。さらに自分の場の『パペット』のSTを500
上げる効果を持っている。僕の『パペット』はそれぞれST800となる。」
「ミルトはこれを狙っていたのか。『パペット』のSTは俺のクリーチャーのST
を上回っている。」
「2体の『パペット』でジルのクリーチャーを攻撃。」
「伏せカードオープン。」
「!?」
「俺のカードは罠カード『落とし穴』このカードは攻撃してきたクリーチャー
を1体落とし穴に落として葬り去る。これで『パペット』が1体に
になる。」
「でも、1体は攻撃できる。『騎兵』を攻撃、撃破。さらに
プレイヤーに100のダメージを与える。僕はカードを1枚
伏せてターン終了。」
「俺のターンか。ドロー。」
ジルは山札からカードを1枚引きそのカードを確認する。
「(よし。)俺はこの魔法カード『洗脳』を使う。」
「何だって!?」
「このカードは1ターンだけ敵1体を操ることが出来る。操るのは『パペット』だ。」
ミルトの『パペット』がジルの方に移る。
「これで『パペットマスター』を守る『パペット』はいなくなる。」
「しかし、『パペットマスター』の効果はなくなりSTはもとの300に戻るよ。」
「『見習い剣士』で『パペットマスター』を攻撃、撃破。さらにプレイヤーに
300のダメージ。そして、『パペット』でプレイヤーに直接攻撃。
またさらに300のダメージだ。」
ミルトのLPは400になった。
「ターン終了。これで『パペット』はまたミルトのクリーチャーに戻る。」
「僕のターンだ。ドロー。」
ミルトはカードを引いて確認する。
「うん。僕のこの『凶暴なパペット』ST550、DF150を攻撃表示。
そして当然。『見習い剣士』を攻撃する。撃破し、プレイヤーに150のダメージ。
さらに『パペット』で300のダメージ。ジルのLPは残り450だ。」
「げ。この状況。LPはほぼ互角だけど、俺の場にクリーチャーがいない。
結構やばいかも。」