「ジルのターンだよ。」
「俺のターン。こい!」
ジルは念を込めて、カードを1枚引く。
「よし。俺のカードは『暗黒騎士セシル』ST1200、DF1000。
『パペット』を攻撃、撃破。そしてミルトのLPも0になる。」
「うわぁ。やられた。」
ミルトは残念そうな顔をする。
しかし、すぐに平静を取り戻してジルのもとに来る。
「楽しかったよ。ありがとう。またね。」
「こっちこそ、ありがとう。」
ミルトとジルがあいさつをするとミルトはどこかへ行ってしまった。
「また、勝ったね。」
メアリーがジルを祝福する。
「そうだな。」
「ところで、結構強いカードを持っていますよね。」
マルクが感想を述べる。
「そうだろ。頑張っていいの揃えておいたんだぜ。」
「この場合の『頑張る』ってお金を使ったってことじゃないの?」
メアリーは少し怪訝な顔をする。
「まぁ、そこは...。俺たちが食べたり寝たりするだけのお金は
確保した上でだなぁ...。」
ジルは言葉に詰まる。
「でも、この調子で優勝までいけたらいいね。」
パティが笑顔で言う言葉で険悪になりそうな空気を元に戻してくれる。
「う~ん。どうだろ?相手も結構強い奴が多いしな。
まぁがんばるよ。さて、次の相手は?」
ジルはまた次の対戦相手を確認しに行く。
「次の相手はロカって奴か。...、お、次勝ったらもう決勝なんだな。
って、ちょっと気が早いか。」
「当たり前よ!あんた私にもう勝った気でいるんじゃないでしょうね。」
両手を腰に当てジルの前に立ちふさがるのは一人の少女だった。
「へぇ、女か。」
「あ、今ちょっとバカにしたでしょ。女のくせにって感じで。」
ロカは喧嘩口調でジルに言う。
「それは被害妄想だろ。別にバカにするようなことは言ってないけど。
あ~、めんどくさいな。ほら、もうさっさとやろうぜ。」
ジルは関わりたくないといった感じでロカにデュエルを促す。
「言っとくけど、私はそんな簡単にやられたりしないからね。」
ジルとロカは共に席に着く。
「先攻は譲ってあげるわ。」
「それじゃ、お言葉に甘えて。俺のターン。」
ジルは山札からカードを1枚引く。
「俺は『見習い剣士』ST400、DF300を守備表示で場に出す。ターンエンド。」
「私のターン。ドロー。」
ロカはカードを1枚引く。
「私は『メデューサ』ST650、DF550を召喚。『見習い剣士』を攻撃、撃破。
さらにカード1枚伏せてターン終了よ。」
「俺のターン。」
ジルは山札からカードを1枚引く。
「俺は『騎兵』ST700、DF550を攻撃表示で場に出す。
(さて、ここで攻撃力が高いからと単純に攻撃していいものか?あの伏せカード
が罠だとしたら一変してピンチに陥る。う~ん...、よし。これでいくか。)
そして俺もカードを1枚伏せて、『メデューサ』を攻撃。」
「私はここで伏せていた魔法カードを発動。それは『ゴーゴンの眼』この
魔法カードは『メデューサ』とのコンボで敵を石化させることが出来る。
これで『騎兵』は...。」
とロカが言い終わる前に
「俺はここで伏せカードを使う。そのカードは『反射鏡』。
これで相手からの魔法の効果を相手に返すことが出来る。」
「え!」
ロカは驚く。
「これで『ゴーゴンの眼』の効果は『メデューサ』に移り、石化する。」
「そ、そんな。」
「ロカの場にクリーチャーはいなくなった。さらに『騎兵』でプレイヤーに直接攻撃。
ロカのLPは残り300になる。俺のターンは終了だ。」
「私のターン。」
ロカは闘志を燃やしながらカードを1枚引く。
「私はこの『魔女デリダ』ST550、DF600を召喚。さらに装備カード
『弱体化の杖』を装備。このカードは戦闘する敵のST、DFをともに200ずつ
下げる効果がある。これで『騎兵』を攻撃、撃破。さらにプレイヤーに50
のダメージを与える。ターン終了。」
「俺のターン。」
ジルはカードを1枚引く。
「俺は『重装歩兵』ST550、DF800を攻撃表示。そしてこちらも装備カード
を使わせてもらう。『光の剣』。このカードは戦士系クリーチャーのST+500
する効果がある。これで『弱体化の杖』の効果を受けても『魔女デリダ』の
STをこちらが上回る。攻撃、撃破。そしてロカのLPは0になる。」
「負けた。」
ロカは呆然としている。
「よしっ。」
ジルはガッツポーズをする。
「そ、そんな。私がこんなあっさりと負けるなんて...。」
「あっさりじゃねぇよ。結構きわどかったと思うぜ。」
「それ、慰めてるつもり?」
ロカは不満そうにジルを見る。
「素直に言っただけなのにな。まぁいいや。もう行くそ。」
ジルはデュエルが終わり、その場を離れようとする。
「待って。」
「何だよ。」
「ありがとう。楽しかったわ。」
ロカの言葉にジルは笑顔で答えた。
「ちょっと。」
そんなジルの耳を引っ張っるメアリー。
「な、何だよ。」
「何、いい感じになってるのよ。」
「何もねぇよ。」
「あ、メアリー姉ちゃん、やきもち焼いてる。」
「ジルのことが気になるんですね。」
パティとマルクはメアリーを微笑ましく見つめる。
「2人とも!勘違いしてるわよ。もういいわ。」
ふんとメアリーは首を振る。
「何だかなぁ。」
ジルはやれやれと言った感じでトーナメント表を見に行く。