dark legend   作:mathto

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「あぁ、おかげさまで体力は回復している。しかし、敵から受けた

呪いの類のせいだろう。俺の命はもうそれほど長くはない。」

「何だと!!」

エウドラは驚きを隠せない。

「俺は命が惜しいわけではない。ただ命を落とす前にやっておきたい

ことがある。エウドラ、お前に協力してもらいたい。

構わないか?」

「当然だ。俺はそんなに情が深い方ではない。

しかし、今のお前のために俺が出来ることがあるなら協力は惜しまない。」

「すまない。俺はあいつに会っておかねばならない。そこへ

付いてきてもらいたい。」

「あいつ?大事な奴か?」

「ああ、そうだ。俺と全く違う道を歩んではいるが、行きつく先は

同じところなのだろう。」

「なるほど。分かった。」

エウドラはカフィールの心を察してあまり問い詰めず協力することにした。

 

 

マルクとメアリーは精霊たちがいたロドニエル大陸へと来ていた。

「何でしょう、この感じは?精霊の気配がするのですが、

何か違うような。」

マルクは大きな違和感を感じていた。

「とにかく歩き回って調べましょう。」

「そうですね。」

メアリーの提案にマルクは同意する。

そうして歩いている内にイーシャと出会う。

「あ、君は...。」

「私は『ヘルヘブン』の実行部隊『アビスメーツ』のイーシャといいます。

あなたたちと会うのは2度目ですね。顔は覚えているかと思います。」

イーシャは丁寧に説明した。

「君にはなぜか精霊の気配を感じます。どうして?」

マルクは違和感を口にする。

「そうですね。それも説明した方がよろしいでしょうね。

その通りで私には『マナ』という力があります。これは自然を操れるもの。

そして、精霊を封じ自身を精霊のように扱うことが出来るのです。」

「そんなことが...。ということは風の精霊ルービンの気配が感じられない

のは封印されているということなのか。」

「はい。私はそのように命じられていますので。」

「あなたは聖女と呼ばれていたこともあるのでしょう?

なぜ、こんなことをするの?」

メアリーはイーシャに尋ねる。

「あら、そんな事。周りから勝手に呼ばれていただけよ。人が何かをきっかけに

主義主張を変えることなんて別に珍しいことじゃないでしょ。」

「そ、それは...。」

メアリーは言葉に詰まる。

「人間の残虐な行動を目の当たりにしたら戒めが必要と思うのは当然でしょ。」

「しかし、人間には良い面もたくさんあるはずです。」

「その辺の天秤は人それぞれということよ。私は人間は悪いという思い

に傾いているということ。十分納得できるでしょ。」

 

 

 

「納得は出来ますが、それを支持することは出来ませんね。」

マルクはきっぱりと言った。

「あなた、見た目は綺麗で態度も悪くないけど、

根本が気に食わないわね。」

「そうでしょうね。あなたたちの立場は分かっているつもりよ。

で、どうするの?私を倒すの?」

「そうするしかありませんね。」

マルクとメアリーは戦闘態勢をとった。

「いくわよ、マルク。」

「はい。」

メアリーは両手を体の前にもってくる。

「『ファイアボール』。」

火の玉をイーシャ目掛けて放つ。

「『エアフロー』。」

マルクが魔法でメアリーの火の玉に風を送る。

それにより火の玉は燃焼が強く大きくなり、また加速させる効果

が出た。

「ふふ、見事な連携ね。でも無駄よ。『ウォーターウォール』。」

イーシャが魔法を唱えると水の壁が現れ、攻撃してきた火の玉を

打ち消した。

「残念だったわね。私には『マナ』の力を持ちながら、水の精霊

ウンディーネと仲がいいの。」

そう言うと、イーシャの隣に水の精霊ウンディーネが姿を現す。

しかし、すぐにその姿を消した。

「そういう訳で水の魔法は得意なのよ。そちらのお嬢さんとは

相性が悪いかもしれないわね。」

「あらそう。今の攻撃は消されたけどね、私の闘志はまだ

燃え盛っているのよ。」

メアリーは負けじと言う。

「元気でいいわね。それでは今度は私から攻撃させてもらいますね。

『オクトパス』。」

イーシャが魔法を唱えると、2本の水の足が現れ伸びていき、

マルクとメアリーを襲い巻きつく。

「ぐばっ。」

身体が締めつけられ、息苦しくなる。

「くっ、『ウインドカッター』。」

マルクはなんとか魔法を発動させ、水の足を切断。解放される。

「メアリーも。」

マルクはもう一度魔法を使い今度はメアリーを救う。

「はぁはぁ。ありがとう、マルク。」

「いえ、とんでもない。」

マルクは険しい表情でイーシャを見つめる。

「これは準備運動のようなものです。それでは、全力でいきますね。」

イーシャは両手を広げて掌を下にすると、地面から多数の尖った岩が浮き上がってくる。

さらに空中には火の玉、黄色い風の円盤、尖った氷の結晶が次々と現れる。

「マルク、これってかなり危険よね。」

メアリーは目の前の光景に危機感を覚える。

マルクはすでに対応について頭を悩ませていた。

「ここは逃げた方がいいかしら?」

メアリーは冷や汗をかいてマルクに尋ねる。

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