魔道士を倒し、村の漬物石を取り戻したジルとマルク。
「どうやってこの石持って帰る?転がしていこうか?
重そうだしな。」
「ダメですよ、転がしたりしたらどこかにぶつかって
割れてしまうかもしれませんよ。ちゃんと手で持って
帰りましょう。」
「じゃあさ交代で持って帰ろう。」
「はい。」
というわけで2人は途中、休憩をしたりしながら、
ゆっくりと村へと帰っていった。
着いた頃にはもう日が沈みかけていた。
ギィ...
村長の家の扉を開いた。
「お帰り。遅かったのぉ。」
村長が笑顔で迎えてくれた。
「あ、それはまさか..漬物石じゃないか。
取り戻してくれたんじゃな。ありがとう。
本当になんとお礼を言っていいものやら。うぅぅ。」
村長は嬉しさのあまり突然泣き出してしまった。
「そんな喜ばれるとちょっと恥ずかしいけど、
まぁよかったかな。」
「そうじゃ、せっかくじゃからこの石で漬けた漬物
を食べてみなされ。」
そういって村長は夕食といっしょに漬物を2人に出した。
「あ、けっこううまいな。」
「ホントに普通の漬物とは違う感じがしますね。」
「そうじゃろ、この味はこの石を使わないと出ないんじゃ。」
こうして和やかな雰囲気のまま夜が更けていった。
チュンチュン
朝になり外では小鳥が囀りをしている。
「さてお二人さん。これからどうするのかな?」
朝食を食べてる所で村長が尋ねた。
「どうって何も行くあてがないんだな、今のところ。」
ジルが開き直ったように答えた。
「そうくると思って、情報を用意しておいたよ。」
いっしょに食事していた村人が口を開いた。
「お前達がやってきた道の反対側をず~と進んでいくと
クラレッツ城がある。そこに行くのが一番いいだろう。
あと、これは別に進める気はないが、あっちの山の方向にある
森の奥にガイコツのお化けが出るって噂だ。あそこは
食べれるきのこが採れるんだが噂が広まってからは
誰も森に近づかなくなったよ。で、どうする?」
「城の方は後からでも行けそうだし、森のガイコツを
倒しに行こうぜ。なぁ、マルク。」
ジルは話を聞き、気持ちが昂ぶってきた。
「えぇ、森に行くんですか?お化けですよ。そんな得体の
知れないもの危ないですって。」
マルクは恐がって少し体を震わせていた。
「なんだよ、石を取り戻しに行くときはあんなに
やる気出してたくせに。じゃ俺一人で行ってみるよ。
危なくなったらすぐ逃げて帰ってくるから安心しろよ。」
「分かりました。私は村で待ってますよ。いいですか、
村長さん?」
「ああ、かまわんよ。お主らは恩人じゃしいつまで
いても面倒みさせてもらうぞい。ただ待ってるだけじゃ
退屈じゃろう。畑仕事でも手伝ってみんか?」
「喜んで。」
マルクは快く答えた。
「よし決まりだな。俺はさっそく森に行ってみるよ。」
こうしてジルは一人で森に向かっていった。