混血堕天使が幼馴染を邪悪な外道にNTRされたので、更生したおっぱいドラゴンとゆかいな仲間たちと共に、変身ヒーローになって怪人たちと戦いながら罪を乗り越えていくお話 旧題・ハイスクールE×E   作:グレン×グレン

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それではライオンハート編開幕です!!

まずは、原作でも真っ先の起きたあのイベントから!!


学園祭のライオンハート
1話


「どうしたおっぱいドラゴン! スイッチ姫の力がなければこの程度か!」

 

 イッセー扮する乳龍帝おっぱいドラゴンを圧倒する、木場祐斗扮するダークネスナイト・ファング。

 

 その後ろではリアスが扮するスイッチ姫が、宙づりになっていた。

 

「お、おっぱいどらごーん。が~んばってー」

 

 的確に棒読みであるが、これに関しては仕方があるまい。

 

 別に俳優でも何でもないリアスに、乗り気でないスイッチ姫の演技をプロ並みにしろというのが無理だ。難題すぎる。

 

 ……とまあ、今イッセー達は「乳龍帝おっぱいドラゴン」のショーをやる事になっている。

 

 色々と面倒な事になっている冥界の不安定な情勢。それは時として、子供達にも悪影響を与えるのだ。

 

 子供は大人の事情など理解しないとは決して言えない。時にはその直感で、大人の雰囲気を読んでしまう事もある。社会全体の暗さを感じてしまう事もあるだろう。

 

 だからこそ、明るいイベントを時には行って晴れにする事が重要なのだ。少なくとも、サーゼクス達四大魔王はそう考えている。

 

 故に子供達(一部大きなお友達含む)が見守る中、おっぱいドラゴンのショーを時々本人達で行っているのである。

 

「負けるものか! 冥界の子供達が、そしてスイッチ姫が見守っている中で、負けるわけにはいかないんだ!!」

 

 そしてイッセーは意外とある演技力で、ふらつきながら立ち上がる。

 

 だが、それはあまりに遅く、ダークネスナイト・ファングには隙だらけにしか見えない。

 

 祐斗は子供達にも見える速度で迫ると、手に持っている剣を振りかぶる。

 

「終わりだ、おっぱいドラゴン!!」

 

 そして、その件が振り下ろされようとした、その瞬間。

 

「そうはいかない!!」

 

 ステージの上の方から、誰かが飛び降りた。

 

 青を基調とし、両肩に円錐状のパーツがついた、おっぱいドラゴンと比べてスタイリッシュな形状の戦士。

 

 彼はダークネスナイト・ファングを蹴り飛ばすと、おっぱいドラゴンに手を伸ばす。

 

「さあ立つんだ、おっぱいドラゴン」

 

「お、お前は! 仮面ファイターレセプター!! どうしてここに?」

 

 仮面ファイターレセプター。イッセーが乳龍帝おっぱいドラゴンのモデルになったように、井草・ダウンフォールがモデルになったヒーローである。

 

 冥界版VシネであるDシネマのヒーローで、具体的には牙〇とか的なダークな側面もあるヒーローものではあるが、そのヒロイックなデザインが受けている事もあり、こうしてコラボ企画が舞い込んできたのだ。

 

 なので、井草も今回はセットを着用して参加している。

 

「闇の世界の住人だからこそ、光が闇に侵されるのを見過ごせないのさ。さあ、今回は特別に共闘しよう!!」

 

「すまない、仮面ファイターレセプター! 力を借りる!!」

 

「気にするな、共に戦おう、おっぱいドラゴン!!」

 

 そして二人が同時に構えをとると、ダークネスナイト・ファングの周りに戦闘員が現れる。

 

「1人が二人になった程度で何ができる!! ゆけぇ! あの二人の首をとれ!!」

 

『『『『『『『『『『アイアイサー!!』』』』』』』』』』

 

 そして、二人のヒーローによる大立ち回りが巻き起こり、子供達(何割か大人)の歓声が響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてショーはつつがなく終了し、井草はスーツを脱いでシャワーを浴びてから外の空気を吸っていた。

 

 普通に変身してショーをする事も考えられたのだが、それだと井草やイッセーの身体能力が高くなりすぎてセットが壊れる恐れがあったのでこうなったのだ。

 

 スーツアクターの苦労が身に染みて分かった。今度機会があったら、菓子折りでも送るとしよう。井草はそう思う。

 

 そして井草は外を見ると、ふとため息をつく。

 

 ……最近、ニングは別件で休みがちだ。

 

 大魔王派に対抗する為、ニングはルシファーとして公言される事が決定されていた。

 

 既に残された遺伝子情報からルシファーの末裔である事は確定している為、そこに関しては問題がない。

 

 旧魔王派や大魔王派の一部は、正当な魔王の決闘の持ち主の命令だからこそ従っている者も多い。実際、旧魔王派の中にはそういうのに興味が薄いヴァーリを新たな指導者に据える事を目論んでいた者もいたらしい。

 

 なので、正当なルシファーの末裔であるニングが表舞台に立てば、今の情勢に楔を打ち込む事ができるかもしれない。

 

 それは分かっている。それが必要なのも分かっている。それを否定するのは、堕天使という組織の都合と世界の安定を守る事にも繋がる以上、神の子を見張る者(グリゴリ)の一員である井草がどうこう言う事はない。

 

 だが、井草・ダウンフォールという個人としては、ちょっとだけ止めたくなるのも事実なのだ。

 

 ニングのことを思い、彼女との短いけど濃密な思い出を思い返す。

 

 初めて会った時の可憐な姿。コカビエル達に果敢に立ち向かう強い姿。そして、井草を許してくれたあの優しさ。

 

 井草・ダウンフォールはニング・プルガトリオのことが大好きだ。そこに偽りな何もない。

 

 だからだろう、神の子を見張る者の一因ではなく、私人としての井草・ダウンフォールはそれが気になってしまって仕方がない。

 

 魔王ルシファーの血統を堂々と飾る事になれば、ニングは今よりは自由がなくなってしまうのだから。

 

 高校生として学生生活を楽しんでいるニングが、それが難しくなる事になるかもしれない。

 

 それが、どうしても気になってしまう。

 

「……はぁ。自分でも何言ってんだろうって思うんだけどなぁ」

 

 そう言い聞かせるように呟きながら、井草はふと空を見上げる。

 

 人間界の空に慣れている井草としては、どうも紫の空は時々違和感を覚えてしまう。

 

 堕天使としても冥界ではなく地球で活動しているので、慣れがないのだ。

 

 何というか紫の空にほっとできない自分に困っている、その時。

 

「あらぁ。悩んでるのぉ?」

 

 むにゅっと柔らかい感触と共に、後ろから抱きしめられた。

 

「ピス姉さん? どうしてここに?」

 

 井草は全然慌てない自分に内心で苦笑しながら、当然の質問をする。

 

 最近ピスとは顔を合わせていない。なので久々な所為か、最近味わってないピスの体の感触がむしろ懐かしくて心地いい。

 

 そしてピスも同感なのか、ほっこりした表情を浮かべて、井草をぎゅっと抱きしめ直す。

 

「ようやく暇ができたからぁ、井草のカッコいいところを見に来たのよぉ? もちろん子供達と一緒におっぱいドラゴンに声援も送ったのよぉ?」

 

「は、恥ずかしいやら嬉しいやら」

 

 苦笑しながら、しかし井草はそこまで言うほど恥ずかしいとは思っていなかった。

 

 思えば、ピスにはそれ以上に恥ずかしい姿を何度も見られているのだ。

 

 泣いているところも、落ち込んでいるところも、無気力なところも、色々見せた。

 

 ついでに言うと性的関係を何度も結んでいる相手なので、そういう意味でも恥ずかしい事には慣れている。

 

 そう。ピスには色んな情けない姿を見せていた。

 

「……ごめんね、ピス姉さん。ずっと心配かけた」

 

 井草は、本心からそう謝った。

 

 そして言葉をどう続ければいいか考えている時だ。

 

「……よかったわぁ」

 

 ピスは、涙ぐみながら井草に微笑む。

 

 それにちょっと面食らった井草に、ピスは心から安堵したものの表情を浮かべる。

 

「ずっと、井草は自分のことを底辺においてたからぁ。そういう風に、自分のことを大事に思ってくれてる事を認められるようになって、嬉しいわぁ」

 

 その言葉に、井草ははっとする。

 

 そういえばそうだろう。井草はあの日からずっと、自分のことが大嫌いだった。

 

 だから、ピスが心配してくれている事に気付いたとしても、自分なんかを心配させてしまっていることが情けなくなるだけで、心配されるだけの価値があるような言い方はしなかっただろう。

 

 そう、ピスはずっと井草のことを心配してくれた。

 

 アザゼルから井草の親代わりを命じられてから、十年以上井草と一緒に過ごしてきたのがピスだ。

 

 最初は命令だからかもしれない。だけど、いつかは絆ができた。

 

 だから、井草はちゃんと言わないといけない事がある事に気づいた。

 

「ピス姉さん。本当に、ゴメン」

 

「ん~?」

 

 ピスは、あえて深く聞かずに井草を抱きしめる事で促す。

 

「ずっと心配かけてゴメン。心配される価値がないだなんて思い続けてきてゴメン。その所為で、ずっとピス姉さんに苦労させてきたと思う」

 

 ああ、そうだろう。

 

 ずっとずっと大切な家族が、自分を屑だという前提のもと、死に場所を探すような生き方をしてきたのだ。

 

 見ていてつらかっただろう。見放した方が楽だっただろう。

 

 だから、まずは謝る。

 

 そして、次に言うべき事は決まっている。

 

「そしてありがとう。ずっと一緒にいてくれなかったら、俺はきっと、前を向けなかった」

 

 あの手この手で井草を前向きにしようとしてくれた。それができなくても、決して見放したりしなかった。

 

 それがあったからこそ、ニングとリムが間に合ったのだ。その言葉が届く程度には、井草は自分を追い詰めきれなかったのだろう。

 

 だから、お礼を言う。

 

 そいて、最後に言う事は決まっている。

 

「だから、もう大丈夫」

 

 そう、その今までがあったからこそ、今がある。

 

 ピスが支えてくれたからこそ、ニングとリムに許されるまで心が持った。

 

 救う一撃を叩き込んだのは二人だが、それまで奮戦し続けてきたのは、ピスなのだ。

 

 だから、もう大丈夫だと伝えよう。

 

 それが、きっと恩返しだから。

 

「例え五十鈴や伊予(二人)と悲劇に終わったとしても、俺はきっと前を向ける。ピス姉さんが支えてくれて、リムとニングが引き上げてくれて、そしてイッセー達が一緒にいてくれる、この道を進んで見せる」

 

 振り向いて、抱きしめ返して、そして告げる。

 

「もう大丈夫。俺は、ちゃんと歩いて行ける」

 

 その宣言に―

 

「そっか、安心したわぁ」

 

 ピスは、心から可憐な花のように微笑んだ。

 

「うん、井草はもう大丈夫ぅ。本当に、よかったわぁ」

 

 その笑顔は、きっと報われた者だけが見せれる笑顔なのだろう。

 




そんなこんなで二人のヒーローが現実だけでなく特撮でも共闘といった感じですね。

そして井草の親代わりのピス、井草の更生をきっかけになんか別の関係にもなりかねない勢いになってたりするの巻。本当にするかはまだ決めてません(キリッ
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