混血堕天使が幼馴染を邪悪な外道にNTRされたので、更生したおっぱいドラゴンとゆかいな仲間たちと共に、変身ヒーローになって怪人たちと戦いながら罪を乗り越えていくお話 旧題・ハイスクールE×E   作:グレン×グレン

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スーパービルデ眷属タイム第一弾となります。

まずはベルゼブブから


9話

 

 そして、ついにビルデの眷属達が動いた。

 

「んじゃ、歯応えのある蹂躙を楽しむとすっか!!」

 

 ビルデの騎士、二駒を必要とするベルゼブブ末裔、オギア・ベルゼブブが、やけにサイバーチックな剣を軽く振りながら、一歩前に出る。

 

「そうね。漸く乳龍帝に私の研究が成功するか試せるわね」

 

 ビルデの僧侶、同じく二駒使ったレヴィアタン末裔であるディナ・レヴィアタンが、魔法陣を展開しながらそれに続く。

 

「ふん。ビルデ殿の酔狂には困ったものだが、あの方の代役を頼まれた以上動かねばならないか」

 

 ビルデの女王スリエールの代役、王の駒の力を使い、レーティングゲームランキング3位にまで輝いた猛者、ビィディゼ・アバドンがつまらなさそうに前に出る。

 

「いいね。じゃあ、アーシアを今度こそ僕のものにしようとするかな?」

 

 ビルデの戦車エウクレイテスの代理、イッセー達にとっても因縁のある相手、ディオドラ・アスタロトが口元を歪ませて力を籠める。

 

「では、我ら大魔王派の誇るアーマーボディのデモンストレーションをするとしよう。」

 

 ビルデ・バアル・サタンの戦車のもう片方、魔王アスモデウスの直系にして、起動兵器アーマーボディを開発したラウバレル・アスモデウスが、専用に開発されたと思しき両肩のバインダーが目を引くアーマーボディに搭乗する。

 

「糞悪魔なんかに従うのは最悪だけど、めちゃ糞悪魔をぶち殺せるってんなら最高だぜぇ!!」

 

 ビルデの兵士四名の代役、二度に渡ってグレモリー眷属と殺し合いをしたはぐれ悪魔払い、フリード・セルゼンが剣と銃を構えて戦列に加わる。

 

「糞悪魔の赤龍帝に復讐できる!! 思えば、貴方に関わってから人生にケチが付きっぱなしだったもの!!」

 

 ビルデの兵士四名の代役、兵藤一誠のこの激戦だらけの物語の始まりとなった女、堕天使レイナーレが狂笑を浮かべながら、戦意に燃える。

 

「いやっほぉう! 手に汗握るスリリングな激戦が始まりそうだぜ!」

 

 そして愉快そうにポップコーンを口に放り込みながら、ナイアルは傍に侍らせた女性に目を向ける。

 

「どうよ? こういうのも乙なもんだろ?」

 

「うん。確かにこれって楽しいかも?」

 

 そう告げながら、その女性は……行仁伊予は頬を赤らめながらその光景を見る。

 

 そしてその情勢の中、激戦が勃発しようとしていた。 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一番やりいただくぜぇ!!」

 

 そう言いながら剣を片手に切りかかるは、オギア・ベルゼブブ。

 

 彼は魔力でハエを作り出してかく乱の攻撃を叩き込むと、その勢いで、ヴァーリへと踏み込む。

 

「ヒーラー潰すぜぇ!!」

 

 そして本命は、そのヴァーリの治療に意識を傾けているアーシア・アルジェント。

 

 回復役という、悪魔同士の戦闘で本来あり得ない存在は脅威以外の何物でもない。加えていえば、戦闘能力が低く殺す事そのものは比較的容易。

 

 故に狙わない理由が存在しない。

 

 ましてや、敵の最強戦力であるヴァーリ・ルシファーを回復しているのだ。最優先殲滅対象といっても過言ではなく―

 

「アーシアに―」

 

「―何しやがる!!!」

 

 それを見逃すゼノヴィアとイッセーでもない。

 

 赤龍帝の推進力と天閃の聖剣(エクスカリバー・ラピッドリィ)の瞬発力で割って入り、そしてアスカロンとエクス・デュランダルによる同時斬撃が迫る。

 

 並みの悪魔なら蒸発するレベルの攻撃力。如何に魔王血族といえど、未だ若手であるオギアにとっても致命傷確実の刃であり―

 

「おぉっと」

 

 -それをどうにかできる技術を、オギアもまた保有していた。

 

 赤龍帝の加護を宿したアスカロンと、最強格が融合したエクス・デュランダル。

 

 その同時斬撃を、オギアは両手で構えた一振りの剣で完全に受け止める。

 

 そしてその瞬間、その聖なるオーラは瞬く間に激減した。

 

「「なっ!?」」

 

「隙ありぃ!」

 

 一瞬だがその驚愕するべき事実に虚を突かれ、その瞬間にオギアの魔力砲撃が放たれる。

 

 かろうじて躱す事に成功するが、しかし余波で二人揃って弾き飛ばされる。

 

 上級クラスの悪魔や吸血鬼すら滅ぼし、更にその上の領域に到達し始めているイッセーとゼノヴィアを、余波で弾き飛ばす魔力砲撃。

 

 相手の虚を突いた抜き打ちでありながら、その火力は並みの上級悪魔の最大出力すら超える。

 

 更に、その反動を利用してオギアはアーシアに迫り―

 

「首もらい!」

 

「させません」

 

 薙ぎ払おうとした瞬間、アーサーのコールブランドが空間を切り裂いて突き出される。

 

 その不意打ちを回避して一瞬速度が緩んだオギアに、今度は祐斗が追い付き聖魔剣の斬撃が迫る。

 

 それを剣で迎撃するオギアだが、今度は祐斗が明確に押されているが、しかし弾き飛ばされずに拮抗する。

 

「……?」

 

「チッ! 切り殺しに拘るのは間違いか!!」

 

 速やかに惨殺を諦め砲撃に移ったオギアだが、その砲撃が届く頃にはアーシアとヴァーリは馬を駆る騎士に拾われ、安全圏へと対比された。

 

「ベルーガ! そのままヴァーリ・ルシファーとアーシア・アルジェントをカバーしろ!!」

 

「承知しました、サイラオーグ様!!」

 

 サイラオーグの指示に従い距離をとるベルーガの追撃をオギアは考えるが、しかしすぐに無理だと悟る。

 

 瞬時に祐斗が回り込み、そして素早く斬撃を振るう。

 

 再びかろうじて拮抗する刃のぶつかり合いだが、しかしその瞬間に祐斗は驚異的な事実に気が付いた。

 

「……そういう事か!」

 

「あ、気づいた?」

 

 種に勘付かれたオギアは面白そうに笑うが、その眼前に今度はアーサーが迫った。

 

「ヴァーリはやらせませんよ?」

 

 アーサーはこの場において剣士としては最強格。そして、振るう聖剣もまた最強格。

 

 最強のエクスカリバーである、支配の聖剣(エクスカリバー・ルーラー)。そして空間すら切り裂く最強の聖剣、聖王剣コールブランド。

 

 その斬撃は間違いなく魔王にすら届くが、しかしそのアーサーの耳に祐斗の静止の声が響く。

 

「駄目だ! 奴の剣に聖剣は効かない!!」

 

 その言葉通りに、オギアの剣はあっさりとコールブランドを弾き飛ばす。

 

 そしてその空いた腹に魔力砲撃を叩き込もうとしたオギアは、しかし祐斗が投擲したナイフ形の魔剣を回避する為に中断する。

 

 一旦距離をとって仕切り治した祐斗とアーサー。そしてオギアもアーシアの追撃を諦めたのか、剣を構えると、二人に意識を集中する。

 

 それを油断なく構えながら、アーサーは祐斗に尋ねる。

 

「先ほど、聖剣は効かないと言いましたが、どういう事ですか?」

 

「聖魔剣は威力に勝負ではエクス・デュランダルに劣るのに、しかしオギアの剣とのぶつかり合いで僕の方が拮抗できた。単純な攻撃力で僕はゼノヴィアに大きく劣るのに、だ」

 

 そこから発想を得た祐斗は、それを確信に変えるべく賭けに出る。

 

「……聖剣ではなく魔剣で切り結んでも結果は同じだった。なら、相手の剣は対聖剣の力を持つと考えるべきだ」

 

「正解。これが、ムートロンと大魔王派が開発して俺が適合した魔剣、バールゼブルだ」

 

 祐斗の言葉を肯定しながら、オギアは不敵に笑いながら魔剣を構える。

 

「……厳密には聖なる存在を侵すオーラを放つ魔剣だ。だから、聖剣だろうが天使だろうが、聖なる存在は俺には脆い」

 

 それは、これまでの常識を超える最悪の装備。

 

 天使は強い欲を持つ事が出来ない存在だ。しかし、それは先進的な問題点であり、肉体的な問題点は堕天使と同じでほぼなかった。

 

 そして聖剣は優れた装備だ。一定以上の性能を持つ聖剣は聖剣因子などの要素がなければ使いこなせないが、しかしそれ以外の弱点がほぼ存在しない巨力な武器だ。

 

 ……バールゼブルはそこに一石を投じる剣だった。

 

 天使と聖剣。その力に対する特攻存在。聖域を犯す魔の侵略。

 

 それなすは、大魔王派とムートロンの技術の結晶。

 

「んじゃ、そろそろ派手に殺し合おうかぁ!」

 

 その言葉と共に、オギアは大量のハエを具現化する。

 

 ハエの魔力を具現化し、そしてオールレンジ攻撃を行うはベルゼブブの特性。単純な数だけならシャルバの方が上だが、それはシャルバより彼の方が弱い事には繋がらない。

 

 一体一体が的確に砲撃で自滅しない位置に陣取る完全包囲。それを何の気負いも無しにやってのける精密制御は、シャルバを超えるだろう。

 

 そして、彼らがムートロンと手を組んでいるというのなら―

 

「そろそろエキスいくぜぇ!!」

 

『ホッパー』

 

 -当然の如く、イーツとしての力も運用するのだ。

 

 瞬時に変態するはバッタを擬人化したかのような外見のイーツ。

 

 その姿に警戒心を強める祐斗とアーサーだが、しかしその警戒は足りていなかった。

 

 ……バッタとは、優れた脚力を持つ生物である。

 

 ゆえに跳躍力を当然の如く警戒した二人だが、それはあまりにも軽い判断だと言わざるを得ない。

 

 ゆえに、オギアがいきなり二人な間にぽんとバールゼブルを投げた事で、反応が遅れた。

 

 そして、それが致命的だった。

 

 具体的には―

 

「んじゃ、そろそろ潰すってな」

 

 ―その跳躍力を蹴りに転用した際の威力の想定が足りていなかった。

 

 思考上の空白を具現化されての不意打ちに、二人は回避ではなく防御を選択するほかなく。してそんなものは織り込み済みで放たれた蹴りである以上。

 

「俺が血と武器頼りって思われたら困るぜ?」

 

 優れた鍛錬を積んだとしか思えない制度の蹴りに、二人は一気に50メートルは吹っ飛ばされた。

 

 オギアはその流れでバールゼブルを回収。更にそのタイミングでハエ達と共に一誠に魔力砲撃をついでに放つ。

 

 蹴りの威力に対応が遅れた祐斗達では会費が追い付かず、しかも一発一発が人間程度なら跡形もなく吹き飛ばされる威力。

 

 人間でしかないアーサーはもちろん、防御力を捨てた戦闘スタイルをとっている祐斗にとってもこれは致命的で―

 

「きついぞ耐えろ!!」

 

 -しかし急激に体が重くなると、そのまま二人は瞬間的に地面に叩き付けられる。

 

 その結果、砲撃はそのまま素通りして、激痛を引き換えに二人は辛くも難を逃れる形になった。

 

「……味方に使うような神器じゃないんだがな、俺の魔眼が生む枷(グラヴィティ・ジェイル)は」

 

 そう苦笑するは、サイラオーグのもう一人の騎士(ナイト)であるリーバン・クロセル。

 

 その姿を認めて、オギアは面白そうにクククと笑いだす。

 

「いいねぇ。歯応えの有りそうなのがより取り見取りってか?」

 

「……あまり、コールブラントと私を舐めないでほしいですね」

 

「全くだね。それに、イーツ化したジークの方の方が若干上みたいだし、負けるわけにはいかないか」

 

 重力偏重にふらつきながら、しかしアーサーと祐斗も立ち上がり、剣を構える。

 

 それを見て、オギアはあえてハエを数を減らす。

 

 敵の技量は非常に優れている。なら、制御できない数を出しても攻撃は荒くなり弾幕ごと吹き飛ばされて無駄に消耗するのみ。数を減らして敵の攻撃を回避できるようにした方がいい。

 

 その判断を理解し、祐斗達は更に警戒の度合いを強める。

 

 そして祐斗は観念したかのように息を吐いた。

 

「……出し惜しみをしている余裕はない、か」

 

 そして祐斗は聖魔剣を消して魔剣にすると、ひと呼吸を置いて宣言する。

 

禁手化(バランス・ブレイク)

 

「……っ!?」

 

 三者三葉に驚く中、具現化されるは聖なるオーラを纏った騎士団。

 

 聖剣を手に持った聖騎士団は、まるで聖剣創造の正当禁手である聖輝の騎士団(ブレード・ナイトマス)を思わせる。

 

 そして、それだけでオギアは種に気づいた。

 

「……あ~。聖剣因子の影響で、お宅は聖剣創造も合わせて持っちゃってるってわけか」

 

「その通りさ。この聖覇の龍騎士団(グローリィ・ドラグ・トルーパー)は聖剣創造の亜種禁手さ」

 

 そう静かに告げる祐斗に対し、オギアもまた苦笑したかのように肩をすくめる。

 

「むろん、貴方の魔剣には雑魚以下だ」

 

「だが、俺の蠅相手なら関係ねえか。ったく、俺は勝ち目が高い戦いで歯応えのあるのが大好きなんだがねぇ」

 

 ある意味最低な事を告げるオギアは、しかしそれゆえに敵を評価している。

 

 今の発言は裏を返せば。勝てるかどうか分からない戦いになっているという事を告げているようなものなのだから。

 

 そしてその推測通りに、3人の騎士を同時に相手取るオギアは、文字通りの命がけの激戦を強いられる事になった。

 




ハイアポでも登場した対神聖特攻ですが、実は設計ではオギアのバールゼブルのほうが先だったり。

大魔王派のネームドとして大一番で登場する予定なので、それに伴って相応の戦力にする予定でした。ついでに言うとビルデと同じく、素質と鍛錬だけでなくさらなる強化を得ることで魔王クラスにまで到達しています。オギアの場合はそれを武器に求めたわけです。

因みにオギアはビルデ眷属の旧魔王血統三人組の中では一番強かったりする裏設定があります。バトルイメージはアリー・アル・サーシェス
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