混血堕天使が幼馴染を邪悪な外道にNTRされたので、更生したおっぱいドラゴンとゆかいな仲間たちと共に、変身ヒーローになって怪人たちと戦いながら罪を乗り越えていくお話 旧題・ハイスクールE×E 作:グレン×グレン
「「うぉおおおおおおおお!!!」」
ビルデはその時声を聞いた。
否、それは声なんていう生易しいものではない。
闘志に満ちた雄叫びだ。
「「ビルデ・グラシャラボラス・サタン!!」」
血まみれになりながら、普通なら死んでもおかしくないダメージを受けながら、しかしヴァーリ・ルシファーとサイラオーグ・バアルは、立ち上がった。
「やられっぱなしは性に合わない。それに
ヴァーリは闘志を燃やしながら、同時にニングに対する対抗心を燃やす。
喪失しかけていた意識で、しかし聞こえていた。
この大一番でとんでもない事をしでかしたニングに、ヴァーリは同じルシファーとして対抗心を燃やす。
少なくとも、ビルデにやられたままでは格好がつかない。ルシファーとして格付けがされてしまう。
「ビルデ! お前の言う未来に冥界の輝きはない!! 俺は、母上に誓った未来の為にも、お前の好きにはさせん!!」
サイラオーグは闘志を燃やしながら、そして決意を新たに決めていた。
母の言葉が聞こえた。母の叱咤激励が聞こえた。
そして、その言葉を聞こえさせるまで頑張ってきた眷属達の戦いも見た。
なればこそ、ここで倒れるという選択肢だけはない。
しかし、それに対してビルデは吠える。
貴様ら程度がそんな事をなそうなど言語道断。千年早いと知るがいい。
「ぬかすがいい! 貴様らの実力は見切っている。既に負傷し疲労困憊の貴様らでは、私に勝てん」
それは油断ではなく余裕でもなく確信だった。
かつてのサイラオーグとの闘いと、ロキと戦ったサイラオーグの情報がある。禍の団で調べていた白龍皇の情報と、先ほど一蹴した時のヴァーリとの戦いの感覚がある。
それが全てあれば、相手の実力を測る事は十分だ。
故に警戒こそしているが、それを脅威と認識する事は一切ない。
だが、サイラオーグもヴァーリもそれを見て失笑する。
「……なんだ? 何か失念したかね?」
「ああ、とても大事なことを失念している」
くっくっくとヴァーリはそう笑いながらビルデに答え、そしてサイラオーグも肩を震わせる。
ああ、お前は大事なことを何も分かっていない。
あの男を直接拳を交えてないがゆえに、あの男がどういう男かを理解できていないのだ。
「……そろそろ起きろ。俺達の出番だぞ?」
そのサイラオーグの言葉と共に、赤が目覚める。
「―我、目覚めるは…………」
ふらりと、兵藤一誠が立ち上がる。
ふらつきながら、しかし祝詞を上げる。
それを見てビルデは僅かに距離を取ると構え直す。
「ここで赤龍帝が覇龍か! なるほど、ここまで読んでいたか」
当然覇を使うものだと考えていた。それ以外に手はないと考えていた。
覇を使ったヴァーリすら蹂躙した自分を相手にするなら、彼はヴァーリより弱いからこそ、尚更覇龍を使うほかない。当然の判断であり、普通に考えられる事だった。
「―王の真理を天に掲げし、赤龍帝なり!!」
ゆえにビルデは瞠目する。
「無限の希望と不滅の夢を抱いて王道を往く」
そう、彼は理解をしていなかった。
「我、紅き龍の帝王と成りて―」
兵藤一誠という男は―
「―汝を真紅に光り輝く天道へと導こうっ!!」
-断じて普通の言葉で片付けていい存在などではない事を。
その祝詞と共に、兵藤一誠の体とリアス・グレモリーの乳が紅に輝く。
そして、その光を浴びた赤龍帝の鎧は生まれ変わっていた。
「イッセー、あなた、その鎧の色は……?」
リアスの言葉に、イッセーは軽く自分の体を確かめる。
そう、その鎧の最大の特徴は、形成色の変化だろう。
赤ではなく紅に変わったその鎧は、まるでリアスの髪の色を映したかのように美しいストロベリーブロンドだった。
「……惚れた女のイメージカラー、か」
「………え!?」
ぽつりとつぶやいたイッセーの言葉にリアスが度肝を抜かれるが、そんな事をしている場合でもなかった。
『おい相棒! 大丈夫なのか!? 意識が神器の最奥にまで飛ばされたあげく、怨念達が濃くなって手が付けられなかったんだが』
ドライグがそう心配する声を上げるが、そこに関しては何の問題もない。
「ああ! 歴代のアルビオンの一人が助けてくれたんだ」
『アルビオンの? 歴代赤龍帝達の怨嗟の呪いが消失して、しかも
言われてみて、イッセーは漸く自分が女王に昇格している事に気が付いた。
そんな事をした意識はないのだが、意外な展開ではある。
「いいね。覇を凌駕するどころか克服するとは。俺の宿命のライバルは予想外の塊だ」
ヴァーリはとても嬉しそうに笑うと、イッセーに並び立つ。
「
サイラオーグも感心しながら、反対側に並び立つ。
「ヴァーリ、大丈夫なのか? それにサイラオーグさんも」
二人ともかなりやられていたはずだが、大丈夫なのだろうか。
しかし、そんな心配をされた二人は異口同音に苦笑した。
「「こちらのセリフだ」」
言われてみれば、イッセー自身ボロボロにされていたのを忘れていた。
なんとなく馬鹿らしくなって、苦笑してしまう。
そして、それを収めると一歩前に出る。
そこではプロテクターに身を包んだニングとリムがビルデと向き合っていた。
プロテクターの性能はそこまで高くないようだ。今のビルデ相手に食い下がったのは心から凄いと思うが、流石に荷が重い。
だから、イッセーは二人の肩に手を置くと下がらせる。
「待たせたな、二人とも。……あとは任せろ!」
イッセーは真紅の鎧の調子を確認しながら、そう発現する。
「リアス・グレモリーを見ているといい。真のルシファーの戦いを享受してやろう」
ヴァーリ・ルシファーは治療された身体に満足しながら、そう宣言する。
「後はこちらの役目だ。このレーティングゲームを汚した報い、俺達が味合わせなければならないからな」
サイラオーグ・バアルは拳を握り締めて決意を込めながら、そう断言した。
その三つの言葉を受け、ビルデは静かに一歩前に出る。
「よかろう。手負いの獣ほど恐ろしいものはないという。蜥蜴と小猫がどれほど恐ろしくなるのか、私に享受してくれたまえ」
この状況下ですら、ビルデは余裕。
それは厳然たる戦力差を把握しているからであり、しかし油断だけは一切ない。
構えに一切隙はない。真剣という言葉がにじみ出るほどに、ビルデはイッセー達を敵として認識している。
体術では圧倒。魔力でも苦戦。そして何より、装備によってその差は大きく引き離されている。
神滅具三種を同時に相手取ってなお勝てると豪語するその妄言ともとれる言葉は、しかし虚言でも何でもない。
その圧倒的強者の宣言を前に、しかしイッセーは怯まない。
「舐めんなよ、ビルデ」
もはや彼に怯えはない。
圧倒的脅威を前にして、一欠けらの恐怖もないとは言い切れない。それだけの相手であり断言できるほどの勝機を持っているわけでもない。
しかし、イッセーはあえてビルデから視線を逸らして一人の少年に親指を立てる。
「ありがとうな、リレンクス!! キミの声、心強かったぜ!!」
「…………っ! ……おっぱいドラゴン、がんばれー!!」
そのリレンクスの感極まった声とともに、一斉に観客席中から声援が届く。
『『『『『『『『『『おっぱいドラゴン! おっぱいドラゴン!! おっぱいドラゴン!!! おっぱいドラゴン!!!!』』』』』』』』』』
その声援に加護はない。だが、願いはある。
ゆえに、気力は十分だ。
「任せてくれ、みんな!! 惚れた女のイメージカラー背負ってんだ、こんなところで負けたりしねえよ!!」
そう、イッセーははっきり言った。
誰もが退避するほどに似通っているリアスの髪と同じ紅を、惚れた女のイメージカラーだと。
そして、はっきり宣言する。
「ビルデ・グラシャラボラス・サタン!!」
指を突きつけ、イッセーははっきりと宣戦布告する。
「俺を求める冥界の子供たちと、惚れた女の目の前でお前をぶっ飛ばす!! 俺の夢のため、子供たちの夢のため、そしてリアス・グレモリーの、俺の惚れた女の夢のため!! 俺はお前を告白ついでにぶっ飛ばす!! 俺は、リアス・グレモリーが、大好きだぁあああああああ!!!」
公開告白。
今までため込んでいた者が、色々と高まり切ったテンションと共に開放した。
あまりに全方位告白に、観客のテンションまで暴走寸前にまで高まる。ついでにリアスの顔も赤面という言葉が生ぬるいほどに赤くなっている。
「「ふははははははははは!!!」」
ヴァーリもサイラオーグも思いっきり笑い出した。
「こ、これは凄い事になってしまったのです!」
「うっひょー。井草もこれぐらいする度胸があってほしいですなぁ、……いやちょっと恥ずかしいかも」
ニングもドキドキしながら様子を三目、リムは流石に我に返ったのか、ちょっと恥ずかしそうにしている。
「ついに告白したか、いいだろう。なら俺は従妹の恋愛成就に力を貸そうか」
「君は本当に面白い。なら、俺は君の成長祝いに勝利をあげるとしようか」
そして、三人の視線はビルデに向けられる。
そこに込められた莫大な戦意に、ビルデもまた不敵な笑みを浮かべて向き直った。
「よかろう。この大魔王サタンの首、告白祝いに取れるのなら取ってみるがよい!! 私は逆に君達の首をもって、大魔王派の民に祝いの品をふるまうとしよう!!」
そして、大魔王に向き合う悪魔達の、激戦の幕は切って落とされた。
イッセーも真女王に無事覚醒。
さあ、次がライオンハート編のラストバトル!! 盛り上がり時なので、一話でしっかりとバトルを描き切ります!!