混血堕天使が幼馴染を邪悪な外道にNTRされたので、更生したおっぱいドラゴンとゆかいな仲間たちと共に、変身ヒーローになって怪人たちと戦いながら罪を乗り越えていくお話 旧題・ハイスクールE×E 作:グレン×グレン
イッセーと井草の同時進行で激戦が続けられます!!
ナイアル? すでにこの章での役目は終わっているので、魔王クラス三人相手に頑張って足止めしてます。
「開幕速攻! クリムゾンブラスター!!」
イッセーは速攻でキャノン砲を展開すると、大出力のオーラの砲撃を放つ。
その威力はドラゴンショットの比ではない。直撃すれば並みの上級悪魔なら一発で消滅させれるだろう破壊力が込められていた。
疑似京都で井草が放った光の槍よりも威力は大きいだろう。あちらは連発できるから更に格上だが、イッセーが単独で放てるか力という意味では十分規格外だ。
「誰が当たるか」
それをビルデは呆れながら回避する。
いきなりこんな溜めのある砲撃を放たれても、そんなものを喰らうほど間抜けなつもりはない。
喰らったところで致命傷にはならない自信はあるが、必要以上の負傷をする気は欠片もなかった。
ゆえにその砲撃はかすりもせず―
「ああ、ここまでは想定範囲内だ」
-二段目の矢であるサイラオーグの拳を、ビルデは素早く受け止める。
あり得ない。そう判断し、そして何かあると結論した。
獅子の鎧を具現化したサイラオーグの能力は既に把握している。ロキとの闘いより更に強く硬く素早くなっているが、しかしそれも既に見た。
本来なら余裕をもって躱せた。そのはずが、防御を必要としてしまった。
そう。今サイラオーグは明確に強くなっている。計算が狂ったのはその為だ。
「何をした?」
「貴様が行った事を参考にしたのさ。すなわち、
その瞬間、サイラオーグではなくサイラオーグが纏う鎧と化したレグルスから、力の奔流が流れる。
そして、その瞬間ビルデは全てを察した。
「……レグルスの駒の昇格を、自身に適用させているのか!」
「そうだ!
これこそがサイラオーグの奥の手。
仕組みそのものはイッセーの真紅の赫龍帝と大差ないが、よりひと手間くわえる必要はあった。
なにせサイラオーグには魔力が一欠けらもない。ゆえに僧侶と女王ではロスがある。
そのため、騎士と戦車の同時発動で強化を行う事を前提としている。そのアンバランスをどうにかする為に様々な技術も取り込んでいる。
「
そして、空中で打撃戦が展開される。
「これが、俺の覚悟だ!!」
「やればできるではないか!!」
そして空中で打撃戦が展開される。
その身体能力の強化度合いは、赫龍帝に匹敵する程にまで高まっている。
故にこそ短時間ならビルデにも通用する。
だが、短時間しか通用しない。
覇を発動させたヴァーリすら圧倒したビルデを突破するには、これでもまだ足りない。
「まずは一人―」
そう言いながら貫手の構えを見せた、その瞬間。
「いや、そうはいかない」
空間が圧縮され、ビルデの動きが僅かに乱れる。
「―まだ
ビルデが驚きながら視線を向ける先、覇龍を発動させたヴァーリはその力全てを空間圧縮に向けていた。
ビルデが疑似覇獣を使っていなかったからこその隙。だが、その隙は明確な好機となる。
「―捕まえたぞ、ビルデ」
ビルデが疑似覇獣を発動させるその直前に、サイラオーグはビルデに組み付くと動きを封じる。
疑似覇獣の出力は絶大だ。その力があれば、サイラオーグを振りほどく事は十分可能。ヴァーリの空間圧縮から逃れる事も十分可能。
だが、同時に仕掛けられればすぐには逃げられない。
そして、それはあまりにも致命的だった。
「
「――ッ!!」
その言葉に背筋が寒くなったのは、当然だろう。
そして、目の前に紅が映り込んだ。
「……なあ、ビルデ? お前は算数の計算を間違えたんだ」
最大出力のクリムゾンブラスターを溜めながら、イッセーは告げる。
一対一なら誰か相手でも一蹴されていただろう。三連戦の形では絶対に勝つ事などできなかっただろう。
だがしかし、戦争という手段を選びにくい状況において、強敵相手の三対一など、自分達でも十分とってきた手段である。
「1と3なら
渾身の力が込められたクリムゾンブラスターが、ビルデ・グラシャラボラス・サタンを弾き飛ばした。
一方その頃、井草と五十鈴は数も出力も絶大な砲撃網をしのいでいた。
「多い! 多い多い!!」
「ごめん、私出力落ちてるから躱さないと死ぬ!!」
トールセイバーで井草が強引に弾き飛ばすが、それでも数が多すぎる。五十鈴に至ってはEEレベルが弱体化したのか、性能が低下して迎撃が困難な状態だった。
逆に、行仁伊予は桁違いに強化されている。
五十鈴が行ったのと同様の過剰投薬によるオーバードーズ。それによって疑似的に7,0にまで引き上げられたEEレベルは、神クラスの領域へと五十鈴を至らせていた。
力任せの砲撃しかしてこないから何とかなっているが、しかしそれだけで圧倒的に強いのがクトゥグアイーツの利点。一種のミスで灼熱の大瀑布に飲み込まれ、跡形もなく焼き尽くされるだろう事は間違いない。
だがそんな中、五十鈴は気づいていた事がある。
「な、なんか速さだけは低下してないんだけど! どういう事?」
「あ、転生悪魔になったからじゃないかな!
忘れられがちではあるが、騎士の駒で転生する者は足が速い者が選ばれるというのは勘違いだ。
長所を伸ばす為に選ばれる事も多いが、短所をカバーする為に騎士の駒を宛がわれる事だってある。
ちなみにシアリーの場合は非戦闘要員ゆえに生存力を上げる為に、頑丈な戦車の駒が宛がわれている。
五十鈴が騎士の駒を宛がわれたのは、高速機動戦闘をとっていたので、その長所を伸ばす為という側面だ。
何をどうするかはやり方次第。そういう事である。
そして、それゆえに何とか戦線は膠着していたが、そうも言ってられない。
「あの出力で薬が切れたら、余熱で伊予の体が燃え尽きるかもしれない! 急いで、井草!!」
「分かってる!! だけど・・・…」
想像以上に砲撃に密度が大きい。
五十鈴の会費も井草の迎撃も拮抗状態に持ち込むのが限界だ。このままでは間に合わない。
その事実に歯噛みし―
「そーゆーことなら増援参上ですぜぇ?」
「待たせたのです、井草さん!!」
-そんな井草の力になってくれるものは、すぐ近くにいる。
「ニング、リム!?」
「お嬢様達!? あの、ビルデは!?」
井草と五十鈴の懸念は、リムが首を振ってあっさり解決させる。
「こっち側の三強が抑えてまさぁ。今はこっちですぜ」
そう言うなり、リムは一振りの魔剣を引き抜く。
そして同時に、ニングもまた同じ魔剣を構える。
その魔剣の名は、エクストラカリバー。
ニング・プルガトリオ・ルシファーの禁手によって生み出される魔剣。
それが、ニングだけでなくリムの手にもあった。
「……井草さんをこれ以上悲しませるわけにはいかないので、禁手を仕立て直したのです」
今凄い事をさらりと言われた気がする。
一応
知っているが、自分の婚約者が同じ事するとか想定外だ。
「縁ある物にエクストラカリバーを与える亜種禁手、
「ふっふっふ。このエクストラカリバーこそ、ニング・プルガトリオ・ルシファーの盟友の証ですぜ!! 大活躍ですぜ!!」
そんな事を言いながら、放たれる砲撃を切り裂き躱し迎撃する。
そしてかろうじて距離が縮む。数メートル程度だが、確かに距離が縮んだのだ。
それを理解してニングははっきりと言い切った。
「一発勝負です。道は切り開くので、井草さんと五十鈴さんは伊予さんを助けるのです!!」
「しっかりエスコートしてやがるんですから、助けやがって見せなせえよ!!」
「「……了解!!」」
そして、五十鈴は井草を抱えると、最大出力で突撃する。
井草もまたトールセイバーを盾にし、自分の推進力も併せて一気に飛ぶ。
そして、その突出した敵に向かってクトゥグアイーツの砲撃が集中し―
「「
リムとニングの力が、その砲撃を強引に捻じ曲げる。
捻じ曲げた時間は僅か数秒。
だが、その数秒が一気に距離を詰める。
超音速の加速が距離を詰める。
物理的な距離を詰める。
そして、心の距離を詰める為に二人は手を伸ばし―
「―いや、あまいって」
そのナイアルの嘲笑と共に、クトゥグアイーツは動く。
獣としての前足を動かし、二人を叩き落す動きを取る。
クトゥグアイーツの力は砲撃戦だけにあらず。
その圧倒的な灼熱を叩き付ける方法はぶっ放すだけではない。纏って叩き付ける事でも、その威力は絶大になっているのだ。
そして、攻撃の種類が全く違うがゆえに支配の力も通用しない。
「井草! 五十鈴!!」
「二人とも!!」
リムとニングの悲鳴が飛び、そして両足は振り下ろされ―
「―――女は度胸よぉ!!」
その両足に、ピスの砲撃が直撃する。
龍のオーラと光力が混ざり合ったそれは、神クラスの砲撃としてクトゥグアイーツを弾き飛ばした。
そう、そしてそれをなすピスの姿はいつもと違う。
封印系神器の一つ。日本に住む龍種の中でも高位に属する八面王を封印したそれは、最上級クラスに匹敵する火力を放つ事ができる、絶大な力だ。
そしてその正当禁手、
そして、ピスはそれに自身の光力を閃光の超人すら上乗せして放つ。
……否。
ピス・ダウンフォールは、この奇跡に全てを賭けた。
その結果、彼女は数段飛ばしでついに覚醒する。
そう、この土壇場で…………彼女は神器を二つも禁手に覚醒させていた。
全ては奇跡を掴む為。失われたあの日々に、ほんの少しでも近づく為。
あの井草達が仲睦まじかった頃を、ほんの一欠けらでも戻らせる為に、ピス・ダウンフォールは全力を出す。
「………行けぇえええええええ!!」
「「―勿論っ!!」」
そして、井草と五十鈴はクトゥグアイーツに組み付いた。
振りほどこうと暴れるクトゥグアイーツにしがみつきながら、五十鈴は磔になっている行仁伊予を抱きしめる。
今度こそ、大事なものを間違えない。
その決意で焼かれながらも、五十鈴は伊予を抱きしめる。
「伊予。あなたは本当に優しすぎるわ。ナイアルに背中を押されたにしても、自発的に井草とあなたを裏切った私を憎まないんだもの」
伊予が聞こえているかは分からない。
だけど告げる。それがケジメだと信じて。
「だけど、だから生きて。私が生きる事を許されたのなら、貴方はもっと許されないとダメなんだから。出ないと……井草も笑えない」
全身を焼かれながらも、そんな激痛は無視する。
こんなもの、一気に襲い掛かってきて苦しんでいる伊予に比べれば軽いものだ。散々悪として生きてきた自分が背負うのは当然の苦しみでもある。
そして、苦しいだけじゃない。
これからは、井草と一緒に生きていける。そんな最高の報酬があるのなら、罪人としての罰ぐらい受けてたとう。
そして、それは伊予にだって許されるはずだ。だから、彼女は救われるべきなのだ。
虚ろな伊予の目を覗き込みながら、五十鈴は本心から涙をこぼしながら微笑んだ。
「一緒に帰ろう、伊予」
「…………た……い……ぉ」
ぽつりと、伊予が言葉を漏らす。
そして涙を零しながら、目に光を取り戻し、心からの願いを口にする。
「また……一緒に、生きていたいよぉ、五十鈴ちゃん……井草君っ!!」
その涙に、答える者はここにいる。
「……うん、任せて」
今ここに、決意はなった。
お膳立ては整えられた。
諸問題に楔は打たれた。
居場所もちゃんと作られた。
あとは、そこに彼女を連れて行くだけだ。
そして、それをなす剣に五十鈴が手を添える。
弱体化しても、その能力が使える事には変わりない。圧倒的な出力に対抗する為には、それが必要で頼もしい。
「やろう、井草」
「うん、五十鈴」
そして、井草と五十鈴は心からの全力を振り絞る。
「井草さん!」
「井草!」
「井草ぁ、五十鈴ちゃぁん!!」
ニングが、リムが、ピスが声を飛ばす。それが力になってくれる。
そして、ぽろぽろと涙をこぼす伊予の言葉が、二人に飛ぶ。
「……助けて、二人とも!!」
今ここに、二人の勝利が確定した。
「「任せて、伊予!!」」
その瞬間、過去最大の出力を発揮したトールセイバーが、クトゥグアイーツを真っ向から両断した。
イッセーたちはビルデに一発かまし、井草と五十鈴は伊予を取り戻した。
……とりあえず、ライオンハート編のバトルはこれにて終了です。ナイアル達の撤退に関しては次の話で分かります。
次回、井草による天然スケコマシタイム