混血堕天使が幼馴染を邪悪な外道にNTRされたので、更生したおっぱいドラゴンとゆかいな仲間たちと共に、変身ヒーローになって怪人たちと戦いながら罪を乗り越えていくお話 旧題・ハイスクールE×E   作:グレン×グレン

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そんなこんなでライオンハート編のエピローグです。

ようやく過去を取り戻した井草。そして取り戻した過去はどういう未来を手にするかというと―


22話

 

 そして、夜が明けて次の日。

 

「……え? 昨日は楽しまなかったの?」

 

 井草は教室でイッセーから詳しく話を聞いて、目を丸くした。

 

 告白に関しては当然のごとく成功。その後みんなでお祝いもした。

 

 井草はてっきりそのあとイッセーとリアスが初夜を迎えたものだとばかり思っていたのだが、どうも違うらしい。

 

「いや、昨日はいつも通りリアスにアーシアと一緒に寝たけど? アーシアもせがんできたし」

 

 などときょとんとして言うイッセーに、井草はため息を付く。

 

 そして、アーシアにもジト目を向ける。

 

「アーシアちゃん。そこは譲ってあげようよ」

 

「だめです! イッセーさんのベッドは私とリアスお姉さまが一緒に温めるんです!」

 

 アーシアとしてはそこは譲れないらしい。まあ、リアスも留めなかったようなのでまあいいのだろう。

 

 しかし、そこで食って掛かる物もいる。

 

「まてアーシア! たまには私とイリナに譲ってくれてもいいじゃないか!!」

 

「え、私も!? あ、でもそうなれば主とミカエル様のためにもなるし……バッチ来いよ!!」

 

 ゼノヴィアとイリナがそんなことを言ってくるが、しかしアーシアも譲らない。

 

 即座にイッセーに抱き着くと、ぶんぶんと頭を振った。

 

「だめですぅ! ベッドは私とリアスお姉さまの物なんですぅ!!」

 

 徹底抗戦の構えである。自分の領域が侵されることには、誰しも拒否感を覚えるものであった。

 

 なお、イッセーがリアスやアーシアと寝床を共にしている事実を聞いたクラスメイトが混乱を期待しているが、これどうしたものかと井草は記憶操作すら視野に入れ始めている。

 

 しかも取り合いが勃発しているのまで知られたのはまずい。これは早く対処しなければ学園中に広まって大混乱だろう。

 

 松田と元浜に至っては失神しかけるほどショックな様子だ。死ぬんじゃないかと本気で心配になってきた。

 

「はいはいとりあえず落ち着きやがりなさい。TPOをわきまえて喋りなせぇ」

 

 見かねたリムが止めに入るなか、イッセーは困り顔でしかし笑っている。

 

「ははは。ったく、モテる男はつらいってか?」

 

 その声は調子に乗っている風にも見えるが、しかし事実をきちんと認識している。

 

 どうやら、告白に成功したことで恋愛恐怖症をある程度払しょくできたようだ。

 

 少し前なら、ただ女子がなぜか集まっているだけでモテているなどとは考えなかっただろう。行為を向けられているという自覚すらなかったはずだ。

 

 それが改善しただけでもいいことだ。やはり、トラウマの克服は同系統のプラスで相殺するのがいいのだろうか。

 

 ……いや、性的なトラウマをS〇Xの経験で解決するのは良くないような気がする。

 

 イッセーには自分の荷の轍は踏んでほしくないので、ピスにはくぎを刺しておこう。井草はそう決意した。

 

「……あ、なのです!!」

 

 と、そこでニングがかばんを除いて声を上げた。

 

 割と切羽詰まっている表情に、井草たちは何事かと警戒する。

 

 まさか、禍の団がこっそり侵入して脅迫状でも仕掛けたのだろうか?

 

 だとするなら大問題だ。すぐにでもアザゼルやリアスに連絡しなければならない状況である。

 

「ニング! どうしやしたか?」

 

「……カバンの中に何があったの!?」

 

 リムとともにニングに駆けよれば、ニングは涙目で此方を向いて、カバンの中をみせる。

 

 特に変なものは入っていない。教科書やノートなどの学生に必要なものとあとはちょっとした生理用品などといった校則に引っかからない小物である。

 

 そして、ニングはうつむいてぽつりと言った。

 

「……今日のお弁当、入れ忘れたのです」

 

「「「「「「あ゛」」」」」」

 

 一斉に井草たちも確認するが、自分達もだった。

 

 余計な物はなかった。だが、必要な物もなかった。

 

 これは大問題である。食べ盛りの学生にとって昼の弁当がないのは大騒ぎだ。

 

 特に今日の弁当は、冥界政府からレーティングゲームが台無しになった慰めにと貰った、高級和牛を使用した焼肉弁当だ。かなりおいしそうだったので、実に期待していた。

 

 これはきつい。マジでキツイ。

 

 地味にブルーになる一同だが、しかし取りに帰っている暇もなかった。

 

「……学食で、食べるか」

 

「そうだねぇ……」

 

 苦笑いしながら、イッセーと井草が顔を見合わせたその時―

 

「―その心配には及びません」

 

 と、教室のドアが開くと同時にメイド服が現れる。

 

「……メイドさん!?」

 

「メイドさんだと!? まさか、メイドカフェによる宅配サービスか!?」

 

「んなもんあるか! あったとしても学校で頼むか!!」

 

「っていうか、タイミング的に井草さん関係?」

 

 クラス中が騒がしくなるが、そのメイドは半ば無視してニングのもとに近づくと、一礼した。

 

「失礼しますお嬢様。昼食をお忘れになっていたので、お届けに参りした」

 

「ありがとうなのです、シアリー」

 

 恭しく一礼するメイドと、それをにこやかに受け止めるニング。

 

 その光景に、誰もが目を見開く。

 

 そして、集めまくっている視線を受け止めながら、そのメイド―シアリー・ルキフグスが一礼した。

 

「お初にお目にかかります。私はニング・プルガトリオ・ルシファー様付きのメイド、シアリー・ルキフグスと申します」

 

『『『『『『『『『『『はいぃ!?』』』』』』』』』』

 

 当然教室が大混乱になるが、しかし状況はさらに続く。

 

 シアリーは軽くため息を付きながら扉の方に鋭い視線を向ける。

 

「むろん、お嬢様以外の方の昼食も届けに来ております。……五十鈴、早く入って配りなさい」

 

「は、……はい」

 

 と、そこからさらに入ってくる人物。

 

 軽く外にはねた、肩にかからない程度の髪を持つ、二十歳程度の女性。ついでに言うと、当然のごとくメイド服を着ている。因みに弁当を満載した袋を手に持っていた。

 

 単刀直入に言おう。恥ずかしそうに入ってきたのは五十鈴だった。

 

「「「……いい」」」

 

 イッセーが思わず見とれる。微妙なギャップが逆に萌える感じだった。

 

 絶望に沈んでいた松田と元浜も思わず見とれる形だった。下手にメイドとしてしっくり来ているシアリーではこの味は出せない。

 

 だが、それがとあると男の逆鱗に触れる。

 

 静かに、そして鋭い殺気がイッセーたちを貫き、三人を凍り付かせる。

 

 そしてそれにはとどまらない。正確無比な殺気が教室中の見とれていた男子たちに突き刺さった。

 

「……誰に色目を使ってるのかな、ん?」

 

 井草の本気の殺意が、その場にあふれる。

 

「え? なに? あのメイドさん、井草さんの彼女!?」

 

「井草さん、メイドが彼女なの!?」

 

「っていうか意外と独占欲強い?」

 

 被害にあわなかった女子たちがひそひそと話す中、イッセーは即座に頭を下げる。

 

「すいませんでした!」

 

「……コホン」

 

 その対応で我に返った井草が、気恥ずかしそうに視線を逸らした。

 

 だが、それがよくなかった。

 

 からかいがいのあるタイミングと判断したリムが、そっと井草の背中に寄り添う。

 

「ずるいでさぁ。昨日はあんなにはしゃいだのに、井草さんはほかの女に目を向けやがるんですかぃ?」

 

『『『『『『『『『なにぃ!?』』』』』』』』』

 

「普通のダンスです!! ニングと一緒だったし!!」

 

 状況がやばくなる前に真実を暴露するが、しかし状況はさらに悪化する。

 

 シアリーが何を言っているのかと小首をかしげ、しらっと告げる。

 

「問題ないではありませんか。サーゼクス様からは「立場上これは譲らせられない」とお嬢様を正室にすることは絶対条件としていますが、そもお嬢様がルシファーを受け入れたのは五十鈴とリムさんをあなたの妻に迎えられるようにするためなのですから」

 

「メイド長! ここ日本! 一夫一妻が前提!!」

 

 慌てた五十鈴が大声を出すが、しかしもう遅い。

 

『『『『『『『『『『…………へ?』』』』』』』』』』

 

 沈黙がいたい。

 

 だが、もはや隠すことはできない。

 

 というより、そもそもシアリーは隠す気が無いようだった。

 

「……ああ、そういうことですか」

 

 しかしすれ違いの原因を理解したのか、はたと手を打った。

 

「説明いたしましょう。ニングさまはこちらの学生であるリアス・グレモリー様の故郷の国の王族の血を継いでいるのですが、わが国は一定の実力があれば一夫多妻も一妻多夫も認められています。ニングさまはルシファーを受け入れる条件として、此方の五十鈴を身元保護を、私の以前の主であり、リアス・グレモリー様の兄君であるサーゼクス様に要求なされ、それは政府運営陣から了承されました」

 

 ……勘違いの方向性が見当外れだったが。

 

「あ、あはは……。ニングお嬢様のメイドとして更生活動中の枢五十鈴っていうの。井草・ダウンフォールとは幼馴染なので、以後よろしくぅ……」

 

 もうヤケクソ一歩手前の表情で、五十鈴も一礼した。

 

 それでも沈黙が響く。

 

「……シアリー。あとでジャパニーズセイザなのです。説教なのです」

 

「……何か失敗をしてしまったようですね。申し訳ありません、お嬢様」

 

 後ろではニングがシアリーを正座させているが、もはや手遅れである。

 

 そして、井草も腹をくくった。

 

「……王族に入り婿がほぼ確定の上に、ニング(婚約者)からハーレム結成の許可どころか下準備までされました。ニングもリムも大事にするし、五十鈴とはいちゃつくつもりなので今後ともよろしく」

 

 否、これは自棄という。

 

「い、いいい井草!? あの、ちょっと人前!!」

 

 五十鈴は顔を真っ赤にしてしどろもどろだが、しかしそんな事をする資格もない。

 

 ため息交じりに、リムがその肩に手を置いた。

 

「……数万人規模の見ている前でキスまでしといて何を今更ですかい」

 

「ああ、あれはなんていうか感動で涙出たなぁ」

 

 イッセーまで乗っかった。

 

 ……この後、流石にまずいので記憶操作がある程度なされたのは言うまでもない。

 

 ロスヴァイセとリアスから説教された事も、分かり切っているが一応伝えておく。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……で? 俺に新しい仕事ってなんだよ、ホテップ」

 

「感謝しろ、ナイアル。汚名返上の機会だからな」

 

「ああ。任務にかこつけた処刑とかじゃねえといいんだがよ」

 

「それは安心しろ、お前は確かにオフェンスの一角だが、今回の作戦は大規模だ。お前はあくまで敵主力を抑え込んでくれればそれでいい」

 

「具体的に誰だよ」

 

「ああ、最上級死神プルートとタナトスを抑えろ。可能なら殺して構わんが、足止めができればそれでいい」

 

「……何する気だ? ハーデスは曹操が話付けたんじゃねえのかよ?」

 

「それがどうもキナ臭くてな。ハーデスはどうもそこからツテを得て、他の派閥と接触を行っているようだ」

 

「正気かよあの爺。ばれたら殺されても文句言えねえぜ?」

 

「現政権では難しいだろう。あの老人は冥府の神、迂闊に滅ぼせば人間界は大いに混乱する」

 

「自分の立場を的確に盾にする老害って始末におねえなぁ。俺が言う事でもねえけどよ」

 

「そういう事だ、だから、現政権にある意味で恩を売れるかもしれん」

 

「どの口が言うんだか。マジギレされるのが目に見えてるじゃねえか」

 

「だが橋頭保確保という本命に成功しているとはいえ、このままイミテーションイーツとやらで盛り上げ返されてもたまるまい? それなりに冷や水をかける程度はしなくてはな」

 

「了解。で、いつ動くんだ?」

 

「まだ気を見計らっている状態だ。何分誰をどうそそのかしたのかも分からんのでな。だが―」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そそのかされたバカが動いた時点で、ハーデスには報復の名目でこの世から退場してもらう。6,5以上のレベル到達者を総動員するぞ。準備だけは万端にしておけ」

 

「了解だ、司令官。しっかり手柄を上げて失態分を取り戻すとするぜ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




メイド見習い枢五十鈴。すでに主の旦那にお手付き(笑

こんなとんでもない展開から始まる新生活ですが、五十鈴にとってはかけがえなのない日常になってくれるでしょう。









そしてムートロンも裏でこそこそと動きます。

なにせこの作品のラストはキバみたいな感じで終わりますからね。必然的に厄介な連中を間引く必要もあるのですよ。
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