混血堕天使が幼馴染を邪悪な外道にNTRされたので、更生したおっぱいドラゴンとゆかいな仲間たちと共に、変身ヒーローになって怪人たちと戦いながら罪を乗り越えていくお話 旧題・ハイスクールE×E 作:グレン×グレン
まあ、この辺は原作とほぼ変わらないですが―
転移魔方陣が展開され、一人の男性悪魔が姿を現す。
どこかやんだ雰囲気を漂わせるその悪魔の姿は、その倍居る誰もが見おぼえがあった。
英雄派は一応同胞なので当然知っている。そして、井草たちも殺しあった仲なので当然覚えている。
代表する形で、ゲオルクがけげんな表情を浮かべる。
「シャルバか。独断で動いているとは聞いてたが、なぜここに?」
シャルバ・ベルゼブブ。大魔王派に吸収されたかつての派閥、真なる魔王の一族こと旧魔王派の幹部だった男だ。
英雄派と協力しての大規模作戦を引き起こすも失敗。自身も同胞であるクルゼレイやカテレアとともにその原因となった井草たちを殺そうとするが、イッセーの覇龍発動などの要因が重なり敗北。捕縛されたカテレアやクルゼレイとは違い逃亡に成功するも、魔王血族三名に支持されるビルデに実験を奪われ、権限が大幅に削減された男だ。
その男が、ここにきて単独で姿を現している。
それが気になり警戒心をあらわにするイッセーたちを無視するように、シャルバは愉快そうな表情を英雄派に向ける。
「ああ、諸君らのおかげで傷も癒えたのでな。蛇もエキスも失ったが、それでも魔王の血を継ぐ私なら相応に動くことはできる」
そう告げるシャルバに、ジークフリートは警戒心を浮かべた表情を見せる。
「それで? 助けに来てくれた風でもなさそうだけど、何をしに来たんだい?」
その言葉に、シャルバは実に醜悪な笑顔を浮かべた。
「なぁに、ちょっとした戦線布告だよ」
その言葉とともに、シャルバはマントを翻す。
そして、そこから術式に操られていると思しき、子供が姿を現した。
その姿を見て、ゲオルクとジークフリートは息をのむ。
そして、イッセーたちも表情を切り替えた。
ただし、井草はよくわからない。
おそらくは英雄派の構成員なのだろう。可能性としては、京都で英雄派がイッセーたちに宣戦布告しに来た時のメンバーと思われる。
そしてただのメンバーというわけでもないだろう。シャルバのようなタイプがわざわざ連れてきたのだ。ジークフリートやゲオルクが驚いているのだ。イッセーたちも反応する以上、相応の能力を持っている可能性が高い。
「……簡潔に説明して。彼は一体?」
「一言で言ってやる。
井草の質問にアザゼルが答え、そしてシャルバもまたうなづいた。
「そう。上位
「シャルバ! 何でレオナルドがここにいる!? そもそも、彼は別の作戦に参加していたはずだ!!」
ジークフリートはグラムの切っ先を突き付けて、シャルバに問いただす。
うすうす井草も勘付いていたが、どうやらこの少年の登場は想定外らしい。
シャルバが独断で動いているといっていたことも考えれば、彼が連れ出したと考えるべきだ。
そして、それを肯定するかのようにシャルバは胸をを張り、魔法陣を具現化する。
「こうするためだ」
その瞬間、レオナルドと呼ばれた少年から、絶大なオーラが放たれる。
……断言してもいい、明らかにまともなことを考えていない。
「ぅぁああああああああああ!?」
レオナルドは絶叫し、そしてその体が~闇が広がる。
それらは次第に魔獣の姿をとってくるが、実際のところ大きな問題が勃発していた。
……一言で言おう、大きすぎる。
200メートルを超える巨体が一体。さらに、十体以上の一回り小さい個体が生み出されていく。
大きいことと戦闘能力はカナずしも直結しないのがこの世界の業界だが、しかし巨体の存在で下級以下の実力などというものも存在しない。
これだけの巨体の魔獣、戦闘能力も大きさに比例すると考えるべきである。
そして、空に浮かび上がったシャルバは高笑いをした。
「フハハハハハハハハハ! 魔獣創造はとても理想的な能力だ! しかも彼はアンチモンスターの創造に特化しているそうじゃないか! 君たちの行動を調べ上げ、彼を拉致させてもらったよ!! 邪魔した別動隊の物は殺させてもらったがね!!」
明らかに暴走しているといわんばかりの内容に、井草たちはもちろん英雄派も苦虫をかみつぶした表情を浮かべる。
それを愉快気に見下ろしながら、シャルバは宣言した。
「さあ見るがいい! 魔獣創造の禁手によって生まれる、冥界を滅ぼすための怪物を!!」
その言葉とともに、巨大な魔獣たちは魔法陣に包まれる。
「冥界全土にこ奴らを転移させてもらう。この規模の悪魔用のアンチモンスターなら、忌々しいビルデやサーゼクスたちの子飼いどもを滅ぼしてくれるだろうさ!」
そう断言するシャルバに、ほぼ全員が表情を引くつかせる。
神滅具の禁手は絶大な力を発揮するのは、誰もが知っている。
しかもまともな方法を使っていない発動だ。覇龍クラスの絶大な力を持っていると考えていい。レオナルドを使い捨てにするつもりで発動したとしか考えられない。
それだけの力を、シャルバは敵であるサーゼクスたち現魔王派だけでなく、味方のはずのビルデ達大魔王派の悪魔たちすら殺すために使うといったのだ。
「ゲオルク! 結界を!!」
「協力しろ、グレモリー!」
ジークフリートの言葉にうなづきながら、ゲオルクはリアス達にも協力を要請する。
シャルバの発言が本当ならば、もはやあの魔獣は現政権にとっても、禍の団にとっても脅威だ。
リアス達もすぐにそれをさっして一斉攻撃を放つが、しかし魔獣たちは意にも介さない。
ゲオルクの結界も強引に突破し、そして一体ずつ確実に転移していく。
「やらせるか!」
井草はとっさに飛び出そうとするが、カウンターで大量の魔力砲撃をたたきつけられる。
すでにかなりのダメージを受けていたこともあり、不意打ちで喰らった攻撃に井草は吹き飛ばされる。
そして次の瞬間、最後の一体も転移してしまった。
「……まずいぞ、あんな化け物がもし市街地に転移したら……っ!!」
アザゼルが歯噛みするなか、ゲオルクたちはすぐに割り切ったのかレオナルドを回収する。
「引くぞ、ジークフリート。シャルバがレオナルドのキャパシティを超える力を発動させた余波で、この空間も持たない」
その言葉お通り、白い空に断裂が生まれ、空間のきしむ音が響く。
激戦でただでさえ近かった結界空間の限界が、今の力の発動で一気に到達したのだ。
ジークフリートもそれを理解して、ため息を付いた。
「頃合いのようだね。プルート、貴方も引いた方が―」
ジークフリートはそう言って振り返るが、すでにプルートは姿を消している。
その瞬間、英雄派は何かに気づいた表情を浮かべる。
「……あの骸骨神、シャルバを支援していたのか。くそ、レオナルドの力はゆっくり高めようとしていたのに、これでは……」
そうジークフリートは漏らしながら、英雄派は霧に包まれて離脱する。
……敵は撤退した。だが、状況はさらに悪化している。
冥界に大いなる危機が迫ろうとしている。その事実に、井草は寒気すら感じていた。
そして、次の瞬間シャルバは魔力砲撃を後衛に向かって放つ。
とっさに迎撃態勢をとる後衛だが、消耗の激しいヴァーリは攻撃を集中されていたこともあって大きくダメージを受けて崩れ落ちた。
「どうした? ご自慢の魔力と白龍皇はどこに消えた!! 初戦真なる魔王に混じり物は勝てないということだなぁ!!」
総統うっぷんがたまっていたのか、シャルバは心から愉快そうに高笑いをする。
「……他者の力を借りてまで魔王を名乗る貴様に言われる筋合いはない」
ヴァーリはダメージを受けながらもそう切り捨てるが、シャルバは愉快そうにそれを見下して嘲笑う。
「だから貴様はビルデごとき若造に、公衆の面前で一蹴されるのだ! 覇龍まで使って蹂躙された貴様はとても愉快だったぞ!!」
そう告げるシャルバに、今度はイッセーの砲撃が放たれる。
「人のライバルを馬鹿にしてんじゃねえ! っていうか、ビルデは少なくともお前より頑張ってるよ!!」
イッセーはそう断言してシャルバを糾弾するが、そんなイッセーにシャルバは指を突きつけると狂気に満ちた目を見せる。
「下賤な転生悪魔の宿敵にはふさわしい評価だろう? 私を崇めぬ腐敗した悪魔の餓鬼どもに慕われる貴様にはな!」
そしてその狂気が伝染したかのように、表情もさらに狂気に満ちたものに変わる。
「ついでだ! 貴様の守る冥界の子供たちは、わが呪いで滅ぼしてやろう!! せめてもの情けだ、差別のない平等な冥界とやらを、下級中級上級の区別なくわが呪いで絶息させることで実現してやろう!!」
そして、シャルバは周りが見えていないのか、声を荒げる。
「これは呪いだ! この私を拒絶する冥界を私自身が毒となって滅ぼしてくれる!! このシャルバ・ベルゼブブ、最期の力で忌々しい存在へとなった冥界を滅ぼしつくしてくれるわ!!」
「……そんなロクデナシだからお前は崇められないんだよ!!」
さすがに切れそうになり、井草は光力を放つ。
腐っても魔王なのかそれをさらりと回避したシャルバは、ふと何かを思い出したかのように視線をさまよわせる。
そして、オーフィスを見つけるとにたりと笑った。
「おっと、忘れていた!!」
瞬時にシャルバは捕縛の魔法陣を展開させる。
その瞬間、オーフィスは魔力の拘束具で動きを封じられた。
「パワーダウンを補うためにも蛇は必要なのでな! それに、私に協力してくれたものたちへの土産も必要だというものだろう? 弱体化で捕縛できたのは僥倖だ!!」
そう言いながらオーフィスを引き寄せるシャルバ。
そして、その間も空間の崩壊は進み、開いた穴から瓦礫が吸い込まれ始める。
このままだと、時間がない。
「このままだとまずいにゃん! これなら転移できるから、逃げるわよ!!」
「急いで集まって、みんな!」
黒歌とリアスの大声を聞いて、皆が黒歌の展開する魔方陣へと集まっていく。
井草もそれに続こうとして、しかしイッセーが動かないのに気付いた。
「イッセー! 急ぐよ!!」
「……いや、俺はいきません」
思わず、耳を疑った。
イッセーの視線は、シャルバと彼がとらえるオーフィスに注がれている。
その意味に気づいて、井草はすべてを察した。
「……イッセー。オーフィスは禍の団の親玉で、俺たちは内輪もめに巻き込まれただけだ。わかってる?」
「そんなことは、どうでもいいです」
その返答は、遠回しな井草の質問に対する雄弁な答えだった。
イッセーは、シャルバからオーフィスを救い出すつもりなのだ。
「オーフィスはイリナとアーシアを助けてくれた。シャルバは冥界の子供たちまで巻き込もうとしている。……どっちも見過ごすことなんて、俺にはできません!!」
これは言っても聞かない。そして強引に連れ戻して揉める時間もない。
井草はあきらめ―
「わかった。さっさと終わらせるよ」
-仕方ないので協力することにする。
「先生! イッセーは俺が見てます!! 転移してから引き戻し準備をお願いします!!」
「おい正気か!?」
速攻でアザゼルからツッコミが来るが、しかしこれはもう仕方がない。
「いってもイッセー聞きませんよこれは! ほら、俺は次元の狭間の探索任務に志願したこともあったから、短時間なら持つ術式は習得してます!!」
「ヴァーリが次元の狭間で活動できてたんなら、赤龍帝の俺だって少しはいけるはずです!! 先生たちは急いでこのことをサーゼクス様たちに伝えてください!!」
何の根拠もなく次元の狭間という危険地帯に行くわけではない。それを二人とも伝える。
イッセーも多少は考えているようで、少しは安心した。
とにかく、イッセーはこうと決めたらてこでも動かないタイプだ。こういうところは欠点でもあるが、ただの我儘じゃなくて人のために動くこともあるから責めるに攻めきれない。
ならばサポートできるものがするしかないだろう。そして、それができるのは井草ぐらいだ。
今のシャルバなら、憑依せし赤龍帝を使えば確実に勝てる。いや、真女王があれば負けることはまずないだろう。
あとは井草がサポートすればそれでいい。外部からの転送魔方陣で転移することはできるだろうし、とりあえずシャルバはここで倒しておこう。
井草は冷静にそう判断すると、静かに光の槍を形成する。
「ヴァーリ! おまえの分もあのバカ殴ってくる!!」
イッセーはヴァーリにそう告げると、拳を構える。
「……イッセー!」
転移の光がアザゼル達を包み込むその瞬間、リアスが声を上げた。
「必ず帰ってきて!!」
「勿論です、リアス!!」
そしてその言葉とともに戦闘が開始され―
「ほぉ。どうやら余興が楽しめそうだ」
想定外の方向から、大量の光の槍が放たれた。
ここでイレギュラー乱入。
果たして、井草はイッセーをフォローしきれるのか!?
因みに今は結構な速度で執筆ができています。
この話も含めて合計180kbほどかけました。ちょうどヒーローズ編を書き終えたところですね。