混血堕天使が幼馴染を邪悪な外道にNTRされたので、更生したおっぱいドラゴンとゆかいな仲間たちと共に、変身ヒーローになって怪人たちと戦いながら罪を乗り越えていくお話 旧題・ハイスクールE×E 作:グレン×グレン
その言葉に、思わず足を止めた。
そして気づいた。
後ろから、赤い輝きが放たれている。
そしてその輝きを浴びた者達が、悲しみではなく喜びの涙を流す。
そう。そのオーラは、その言葉は―
『馬鹿な! 赤龍帝のオーラだと!?』
狼狽するジークフリートの目の前で、更なる異常現象が巻き起こる。
リアスの手の中にあった
「……ああ、そうだ。行こう、イッセー君!!」
そして、一瞬の輝きと共に、祐斗の全身は赤い軽装鎧に包まれ、その右手には聖剣が宿る。
「
赤い龍の鎧に身を包んだ祐斗が、手に持つアスカロンの切っ先をジークに向ける。
「赤龍帝は、兵藤一誠は、死んだ程度では僕達の中から消えたりしない!!」
それは、極大なオーラだった。
真なるアスカロンが、赤龍帝の力を宿した龍殺しが、そのオーラがジークの全身を焼き、怯ませる。
そしてその隙を突いた斬撃が、ジークの体に明確な負傷を作り出す。
「これは……真なる、アスカロン!?」
「みたいだね!!」
そして井草が素早く蹴りを叩き込み、ジークを蹴り飛ばす。
イーツ化と業魔人の使用で頑丈なジークはそれでも即座に態勢と整えるが、しかし異変が起きる。
ジークが右手に持つ魔帝剣グラムが、そのオーラを増大化させる。
一瞬警戒する井草達だが、しかし異変をきたしたのはジークも同様だった。
そのオーラは、ジークの全身を焼き始める。業魔人はグラムを全力で扱う為にジークが使用しているというのにだ。
『これは!? まさか、
明らかに動揺を見せるジークの手から、グラムが飛んでいく。
そして、その切っ先は祐斗の足元に突き立った。
「……力を、貸してくれるのかい?」
その祐斗の言葉にグラムはオーラを注ぐだけだ。
それこそ雄弁な答えだろう。魔帝剣グラムは、ジークを見限り祐斗に力を貸す決心をしたのだ。
だが問題は、今の祐斗は腕を切り落とされて片腕だという事だ。
……どうしたものか。
そう井草と祐斗が思慮した瞬間、何時の間にか動いていた者達がいた。
小猫が祐斗の腕を回収し、レイヴェルが祐斗のふらつく背中を支え、そしてアーシアが回復させる。
『持ち直した!? させるかっ!!』
流石に妨害を試みるジークだが、それをさせるほど井草も愚かではない。
速やかに剣を構えると、魔剣とぶつかり合う。
『ふざけるな! 何だその訳の分からない奇跡は!!』
「そこは同情するよ。だけど、なんで今起きたのかは分かる!!」
激昂するジークに、井草もまた吠える。
これはジークには分かるまい。そして、井草にも完璧に分かるわけではない。
だが、それでも、今起きたのかだけは分かる。
「兵藤一誠という男は、仲間が絶望しているところを黙って見ている様な男じゃない! 彼は気持ちのいいバカだからね!」
「ええ、その通りよ!」
その言葉に応えるように、左右から雷光と魔力がジークに襲い掛かる。
それを四本の魔剣の力で相殺するが、しかしその相手にジークは舌打ちする。
明確に目に炎を灯したリアスと朱乃が、それぞれ悪魔と堕天使の翼を広げながら戦闘態勢をとっていた。
そのオーラは、先ほどまでの弱ったものでは断じてない。
「悪かったわね、ジークフリート。……でも、ここからは楽しませてあげるわ」
そう皮肉気に宣言し、リアスは声を張り上げる。
「さあ、私の可愛い下僕達! グレモリー眷属として、目の前の敵を消し飛ばしてあげましょう!!」
「了解です、部長!!」
その言葉と共に、祐斗は一瞬でジークに接近する。
それを四本の魔剣とゲオルギウスイーツによる疑似アスカロンで迎撃するジークだが、祐斗はそれに当たらない。
龍殺しの魔剣と聖剣をふるい、全ての攻撃をいなし躱す。
そして次の瞬間、ジークの背中に井草が迫る。
「……ちょうどいい。ヴァーリ対策にアスカロンを貰っておくよ!」
組み付き、そして躊躇なく光力を叩き込む体制をとる。
そしてそれと同じタイミングで、祐斗はジークの懐に飛び込んだ。
そして左右からはリアスと朱乃が最大出力の攻撃態勢をとる。
「さあ! これで―」
リアスの言葉を無視して、ジークは魔剣で防御を試みるが、しかし足りない。
井草は翼まで使っての高く攻撃を行っている。広範囲攻撃できる魔剣を使っても二本いる。
リアスと朱乃の攻撃力は絶大だ。こちらも二人合わせて二本いる。
そして、アスカロンとグラムは一本ずつ必要だ。
そして、今のジークには、防御に使えるレベルの剣は五本しかなかった。
その事実を叩き付ける様に、祐斗と井草がリアスの言葉を継いだ。
「「
ジークフリートという男に、致命傷を叩き込んだ。
そして、ジークフリートは苦笑する。
「……殺しても脅威とは、今代の赤龍帝は、本当に曹操以上のスペシャルだね」
そう言いながら、ジークフリートは自分を貫くグラムをなでる。
グラムはそれを受け入れない。敵意のあるオーラを放って、ジークフリートのその手を焼く。
その事実を見て、ジークフリートは苦笑を深めた。
「……フェニックスの涙は、持ってないのかい?」
井草はそう聞く。
フェニックスの涙の生産体制は、禍の団でも確立されている。既に幹部クラスなら確実に確保できるはずだ。
それを使わない。使わせる気もないが、使う気配もないのは違和感があった。
「……
つまり、業魔人を使わせれば回復は気にしなくていいという事だろう。
危険な切り札ではあるが、しかし付け入るスキはあるという事のようだ。
井草がこの事実を報告する為に脳内で纏める中、ジークフリートは空を見上げる。
その体はボロボロと崩れつつあり、確実な死を予期させた。
「……まあ、こういう終わりか。所詮フリードにしろ僕にしろ、シグルド機関の出身は、ロクな死に方をしないのさ………」
その言葉を辞世の句に、ジークフリートは完全にチリとなる。
ここに、英雄派の最高幹部の一角は撃破された。
そしておそらく、これこそが魔獣騒動と称される一連の事件の趨勢が変化した瞬間なのだろう。
ここから、自他は一気に解決に向かう事となる。