混血堕天使が幼馴染を邪悪な外道にNTRされたので、更生したおっぱいドラゴンとゆかいな仲間たちと共に、変身ヒーローになって怪人たちと戦いながら罪を乗り越えていくお話 旧題・ハイスクールE×E 作:グレン×グレン
「いや、面白い現象を見させてもらった。実に興味深い」
そう告げるアジュカは、元に戻ったイッセーの悪魔の駒を興味深そうに見る。
「それで、調べてほしいのはこれかな?」
「その通りです。この駒の持ち主が今どうなっているか、それを知りたいのです」
「いいだろう。ついでに調べたい事もいくつもあるし、ちょっと時間をもらう」
そう言ってから数分間、アジュカは駒に魔方陣を近づけて色々と調べていた。
「……八駒中四駒が
そうぶつぶつ呟いていたアジュカだが、しかし満足したのかいい表情でこちらに視線を向ける。
「とりあえず、君達が聞きたい事だけは伝えよう。……兵藤一誠は、魂だけで現存できるのなら生きている可能性がある」
……またよく分からない状況になった。
異形は基本的に、死亡したら魂も消滅する。
なので、魂まで滅びてないのなら手の施しようはあるのかもしれない。かもしれないが―
「それ、死んでるのと同義では?」
「確かにそうだが、駒の最終記録は「死」と示していない。肉体は崩壊したが魂が消滅した可能性は低い。もしかしたら次元の狭間に漂っている可能性はあるだろう」
……つまり、リアスの乳を露出して次元の狭間を漂っていればいずれで会える。
そう考えた井草は、自分が疲れているのだと思った。
「うわぁああああん!!」
「イッセー……よかった……ぁっ」
アーシアとリアスは感激のあまり涙すら流しているが、しかしちょっとシュールな光景でもある。
苦笑する井草は、しかしどうしたものかと考える。
……今、次元の狭間を捜索する余裕はないだろう。
なにせ自分達は実力者だ。精神的な問題点が解決した以上、解決に尽力しなければならない。
放っている間に魂が次元の狭間の無に当てられて消滅……などという事にならなければいいのだが―
「まあ、それは俺が手を回しておこう」
と、アジュカは先手を打つように告げる。
「超巨大魔獣用の術式は完成した。まあ、それ以外にもやる事はあるが、冥界はサーゼクスや君達が最終的に救ってこそ上手く回る。俺の派閥は深入りしない方がいいだろうしな」
そう告げ、アジュカは転送魔方陣を展開する。
「グレモリーの城に繋げておいた。さあ、冥界の英雄達はこういう時こそ動くべきだ」
そして、気分が僅かながらに晴れた井草達は、グレモリーの城に帰還した。
井草は軽くシャワーを浴びて、気分を切り替えてから皆と合流する為にロビーへと向かう。
そろそろ本格的に動くべきだ。こういう時に動かなければ、アザゼルの血を継ぐ者にして
とはいえ、少し気分は晴れた。
イッセーが必ず生きているとは言えない。なにせ次元の狭間とサマエルの毒である。
半端な希望は返って事態を絶望に導く事もある。駒だけが帰還した後に死亡した可能性もあるのだ。そも、体が滅びた後で霊魂だけが無事というのも難しいだろう。
しかし、同時に兵藤一誠はそういう一パーセントの可能性を勝ち取る事ができる猛者でもある。
だから、今はできる事をしよう。そうするべきなのだ。
そしてリアス達が集合している部屋に着くと、そこにはギャスパー以外のオカルト研究部員が集合していた。
「イリナちゃんにゼノヴィアちゃん! ロスヴァイセ先生も!」
「やっほー井草さん! お互い無事で何よりね!」
イリナが真っ先に井草に反応して、片手を振る。
そして、ゼノヴィアとロスヴァイセも頷いた。
「イッセーのことは聞いている。私達の乳を恋しがっている頃だろうね」
「そうですね。まあ、死んでないなら生きて帰ってくるでしょう」
その信頼っぷりに、井草は苦笑した。
「……それで、状況は?」
「いい感じね。アジュカ様とファルビウム様のおかげで、事態はだいぶ解決に進んでるわ」
リアスがそう言いながらテレビに視線を向ける。
井草も、そちらに目を向けた。
確かに情勢は好転している。
対抗術式と対抗戦術が編み出された事。各勢力からの増援部隊が派遣された事。更に冥界の最強戦力である魔王までもが動き始めている事。
それら三つの追加要素によって、超巨大魔獣も
一部では撃破に成功した場所もあり、情勢はこちら側に動いているようだ。
「……既に大魔王派側の領地の豪獣鬼も、何体か撃破されているようですわ」
朱乃がそう告げるように、既に大魔王派も対抗策を講じたようだ。
どうやら、シャルバの怨念は大した結果を残さずに終わりそうである。
物的被害は甚大だろう。だが、幸いにして人命に関してはそこまで酷くない。
なら、きっと復興できる。きっと立ち直れる。
井草はそう確信した。
「じゃあ、俺達はどうする?」
「そうですね。まだ
そう祐斗が告げる。
最強の獣鬼にして、最大の獣鬼であろう超獣鬼。
これに関してだけは、いまだゆっくりとだが進行しているらしい。
今はルシファー眷属が総力を挙げて対応している。だが、それでもしぶとく前進しているようだ。
超巨大魔獣に対する対抗戦術と対抗術式。それを持った最強格の眷属悪魔が総力をあげて、なお苦戦。
それだけの存在ともなれば、最終的に同盟の部隊は総力を挙げてそれを潰す事になる。
おそらく、その後詰めをする事になるのだろうが―
「皆様! 大変ですわ!」
そこに、レイヴェルが血相を変えて飛び込んできた。
「避難活動が進んでいる現魔王派首都リリスに、多数の禍の団の部隊が確認されました! 今、避難誘導の為に派遣されたソーナ様達若手悪魔達と戦闘中とのことです!!」
……どうやら、やるべき事は決まったらしい。
速やかに転移した井草達は、ルシファードの各地から戦闘の音が聞こえてくる事に気づいて、眉をしかめる。
「確か、避難がほぼ完了していた企業の近くで確認されてるんだっけ?」
「……間違いなく、火事場泥棒ですね」
井草にそう答える小猫は、呆れ半分といった表情だった。
どうやら禍の団は、首都という、悪魔関係の大手企業がビルを構えている場所で避難が起きているのを良い事に、記録媒体の類をかすめ取れないか考えたらしい。
動いているのは末端の組織が中心との事だが、どうも英雄派の構成員が確認されてもいるらしい。
実に面倒な事だ。可能な限り速やかに撃破するべきだろう。
「とりあえず、私達はソーナと合流しましょう。……確か、子供達の避難の護衛を担当していると聞いたけれど―」
リアスがそう言って辺りを見渡した時だ。
「り、リアス部長ぅうううう!」
聞きなれた声が聞こえた。
振り向けば、そこにはギャスパーの姿があった。
「ギャスパー! あなたも来ていたのね?」
「はいぃ。此処に行けば部長達に会えると、
そう告げるギャスパーに、リアスは微笑んだ。
「神の子を見張る者で得たもの、ここで発揮してもらうわ。期待してるわね?」
その言葉に、ギャスパーは肩をびくりと震わせる。
「は、はい……」
その姿に、井草は一瞬だけ違和感を覚えた。
気弱でよく振るえるのはいつもの事だが、最近はだいぶ根性がついてきているのがギャスパーだ。
リアスに期待されて、気合を入れてない様子なのには違和感がある。
見れば他のメンバーの中にも違和感を覚えている者がいるようだ。
だが、それについて指摘するより先にギャスパーは首を傾げる。
「あれ? イッセー先輩は……?」
その言葉に、イッセーの事情が説明されてない事を全員が理解した。
さて、どこから説明したらいいものかと、皆が考え―
『緊急連絡!』
無差別連絡魔方陣が展開し、慌てている悪魔の声が響く。
『ソーナ・シトリー様とその眷属から増援要請! 敵は英雄派幹部の、ゲオルク、ジャンヌ・ダルク、ヘラクレスです!!』
その言葉に、井草達はすぐに顔を見合わせると頷く。
どうやら話をしている時間がない。そう考えた井草達はすぐにでも助けに行こうとして―
「見つけたぞ! グレモリー眷属だ!!」
―それより先に、魔法使いの一団がこちらに敵意を込めた声と視線を向けて接近してきた。
その状況に、井草はすぐに判断する。
「先に行って! こいつらは俺が片付ける!!」
敵の戦力は大した事はないが、しかし数が多い。
いちいち相手をしていたら時間がかかる。無視してソーナ達のところに行っても、敵をソーナ達のところ―すなわち避難民―に誘き寄せるだけだ。
故に、倒せるだけの戦闘能力を持った者が一人残って殲滅する。それが一番手っ取り早い。
合理的な判断を井草はして、リアス達も頷いた。
「すぐに追いついてきなさい!」
「任せましたよ、井草さん!」
リアスと祐斗の声に、井草は振り返らない。
ただ、親指を上げてそれに答えた。
首都リリスでの戦闘開始。そして意外とこっすからいムートロンですが、これはある意味でウォーミングアップです。