混血堕天使が幼馴染を邪悪な外道にNTRされたので、更生したおっぱいドラゴンとゆかいな仲間たちと共に、変身ヒーローになって怪人たちと戦いながら罪を乗り越えていくお話 旧題・ハイスクールE×E   作:グレン×グレン

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ついに覚醒、井草・ダウンフォール。

さて、その能力は―


7話

 

 そして、井草の姿は変化する。

 

 これまでのような、全身そのものが変異していたレセプターイーツとは違う。

 

 駒王学園の学生服を纏った、いつもの姿とも違う。

 

 例えて言うのなら、青と水色を組み合わせた、ボディスーツとプロテクター。

 

 頭部は井草自身の姿が出されているが、特徴としては髪が金色のメッシュ以外は水色になっている事だろう。

 

 レセプターイーツの受容体を模した円錐に近いパーツは健在。だがしかし、その姿はイーツとは言い難く、かと言ってデフォルトイーツとは違って肉体が変化している。

 

 その姿を見て、ナイファーザーは警戒の色を濃くした。

 

「……禁手(バランス・ブレイカー)になったことで、レセプターエキスとの一体化が進んだのか!」

 

 その警戒が籠った声に、井草は静かに頷いた。

 

 焦りはない。

 

 恐怖はない。

 

 困惑もない。

 

「ああ、そうだ。これが、受容の器(レセプターカーゴ)の亜種禁手。名付けて、進化せし受容体(カーゴ・レセプター・エボリューション)

 

 その声は、どことなく冷静だった。

 

 高揚はない。

 

 狂喜もない。

 

 興奮もない。

 

 あるのは、ただ一段進んだという自覚と、その能力による軽い頭痛。

 

 それらは、この力によって扱いが難しくなった事と、これでもまだナイアルには届かないと冷静に把握できた事が理由だ。

 

「目指した果てには未だ届かず……か」

 

 そう苦笑し、しかし井草は静かに拳を構える。

 

 まず狙うは、井草達を狙うナイファーザーの分隊の第二班。

 

 彼らと向き合う伊予の肩に手を置き、井草は前に出る。

 

「任せて。ちょっと慣らし運転がてらに叩き潰してくる」

 

「……え、あ、うん」

 

 その大人の様子に、伊予は少し顔を赤くして頷いた。

 

 それに微笑み―

 

「モードムサシ。そして、モードフェニックス」

 

 井草・ダウンフォールは一気に突貫する。

 

「舐めるな!」

 

「撃ち落とす!!」

 

 遠慮なく、正確に、第二班は攻撃を叩き込む。

 

 その射撃は正確かつ若干のゆとりがあり、回避が困難なレベルだった。

 

 だがしかし、そもそも井草は回避しない。

 

 遠慮の躊躇も微塵もなく、井草は弾丸を受け止め―

 

「フェニックスって言ったよね!」

 

 -その傷を、噴出する炎と共に回復させて無効化する。

 

「捕縛戦術に移行」

 

「囲んで仕留める」

 

 それに対して敵は瞬時に戦術を変更。近接戦闘での捕縛を選ぶ。

 

 しかし、それを容易くさせるほど、今の井草は甘くない。

 

「ムサシとも言ったはずだよ!」

 

 瞬時に二つの光剣を具現化すると、素早く連続で切り結ぶ。

 

 とっさに近接装備に変更したバイアクヘーイーツは凌ぐが、完全には凌ぎきれず裂傷を刻み込まれる。

 

 そして、それに気が逸れた瞬間を井草は見逃さない。

 

「モードホオジロザメ!」

 

 光の剣をかき消した井草は、最も近くにいる敵に接近。

 

 状況の変化に戸惑った敵は、ブレードでの接近戦を試みるが―

 

「遅い!」

 

 それを、井草は噛み砕いた。

 

「馬鹿な!? 大量生産仕様とはいえ、オリハルコンすら使用している我らがムートウェポンを―」

 

「ぼさっとするな馬鹿者!!」

 

 井草がとどめの光力攻撃を放つ瞬間、狼狽した部下をナイファーザーは蹴り飛ばして回避させる。

 

 更に振り返り様にブレードを一閃して井草を切るが、井草はそれを再生させながら再び噛みつき攻撃を放つ。

 

 しかし、噛みつかれた瞬間にナイファーザーは強引に肉を引きちぎらせながら離脱。炎と共に回復した。

 

「一端離脱! そして集合しろ!!」

 

「「「「「「「「はっ!」」」」」」」」

 

 ナイファーザーの指示に従い、分隊は速やかに散会して距離をとってから、ナイファーザーを中心に陣形をとる。

 

 そして、井草はそれらと睨み合いながら、自分の力を確信する。

 

「EEレベルの向上及び、肉体との合一化の補強。そして、保有するエキスのレベル2化……か」

 

 歯噛みする他ない。

 

 ただでさえ多様性強化が本質であるレセプターイーツ。それを禁手がさらに進化発展させたのだから。

 

「レセプターイーツだけではレベル2まではできんと結論が出ていたはずだ。……特化した禁手になる事で、それを保全するとは……っ」

 

「手札が多すぎて選ぶのも大変だけどね」

 

 歯噛みするナイファーザーに、井草は苦笑を返す他ない。

 

 多様性がありすぎて困っているところにこれだ。禁手も意外と融通が利かないようだ。

 

 だが、確かに新たな力は手に入った。そして、それは確かに使える能力だ。

 

 この力、ものにして見せる他ない。

 

「うわ、まさかここで覚醒とか惚れ直すわね。……井草、アンタ恰好つけすぎじゃない?」

 

「うわぁ。井草、貴方って凄い事するわねぇ」

 

 顔を少し赤くしながら、五十鈴とピスは感心しつつ、井草に並ぶ。

 

 そして、ちょっと遅れながら伊予も並び立った。

 

「……あの、井草君……」

 

「伊予」

 

 何か言いたげな伊予を遮り、井草は微笑んだ。

 

 きっとためらいがあるのだろう。

 

 だけど、その必要はない。

 

 何故なら―

 

「皆良い人達なんだ。きっと、歓迎してくれるよ」

 

 -ニングもリムもイッセー達も、伊予のことを心配してくれたのだから。

 

 その言葉に、伊予は僅かに涙を浮かべ―

 

「……うん。分かったっ!」

 

 満面の、笑顔を浮かべてくれた。

 

「さっきから黙っていれば、この状況下で睦言をするか!」

 

 頬を引くつかせながら、ナイファーザーは歯ぎしりする。

 

 そして、散弾銃型のムートウェポンを構えながら、殺意を叩き付ける。

 

「総員戦闘再開! 嘗められたままで終わらせるな!!」

 

「「「「「「「「了解!!」」」」」」」」

 

 全員が戦闘態勢をとる中、井草もまた光力の剣を構える。

 

 ナイファーザー達の好きにさせる気は、欠片もない。

 

 何故なら、これは中盤でも終盤でもないからだ。

 

 間違いなく序盤だ。これは、始まったばかりなのだ。

 

 井草・ダウンフォールの物語は、漸くここから始まるのだ。

 

 まず五十鈴がいる。

 

 伊予がいる。

 

 ピスがいる。

 

 リムがいる。

 

 そしてニングがいる。

 

 そして、イッセーやリアス達仲間達もまた、そこにいる。

 

 そんな物語は、ここから始まるのだ。

 

 そんな始まったばかりの物語を、いきなり死別で陰らせる気は、欠片もない。

 

 ゆえに遠慮は必要ない。此処ではっきり宣言する。

 

「ナイファーザー! 選んでもらう!!」

 

「何だ? 貴様の投降か戦死なら、選ぶのは貴様の方だぞ?」

 

 肩をプルプルと震わせるナイファーザーに、井草は挑発も兼ねて笑みを浮かべる。

 

「投降か戦死か捕縛か敗走か! 好きな選択肢を取らせてあげるよ!! 自分達で選べ!!」

 

 その言葉に、ナイファーザーが切れたのが分かった。

 

「未だ恒星系の惑星開拓すらろくにできん未発達文明如きが……よくほざいた!!」

 

 そして、ブレードを引き抜いて一気に接近する。

 

「実験動物として飼い殺しにしてくれるわ!!」

 

「いいだろう。神の子を見張る者(グリゴリ)の実験施設に叩き込んでやる!!」

 

 そして、ムートウェポンと光力の激突が切って落とされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方その頃、イッセーは帰還して一暴れを済ませていた。

 

 グレートレッドとの共闘で超獣鬼(ジャバウォック)を撃破したイッセーは、とりあえず疲れた。精神的に。

 

 なにせ、グレートレッドがしゃべったかと思えば―

 

「ぽちっとぽちっと、ずむずむいやーん」

 

 -である。

 

 ドライグはもはや現実逃避すらしている。流石のイッセーも頭が痛くなる。

 

 赤い伝説のドラゴンの関係者は、おっぱいドラゴンの歌が好きになる呪いでもかかっているのだろうか?

 

 隣でオーフィスまでもが歌っているが、これに関してはもう無視だ。

 

 とにかく意識を切り替えて、どうしたものかと考えれば―

 

「イッセー様、よくご無事でしたね」

 

 と、グレイフィアが降り立って苦笑を浮かべる。

 

「あ、はい! 兵藤一誠、ただいま戻りました!!」

 

「グレートレッドに乗って戻ってくるなど想定外です。生存の可能性はアジュカ様から聞いていましたが、本当に驚かせてくれますね、貴方は」

 

 そう苦笑するグレイフィアに、イッセーも苦笑するしかない。

 

 というか死んだと思われていたらしい。驚きである。

 

「酷いですよ! 俺、一生懸命頑張って何とか生き残ったのに!」

 

「これまで死亡以外の前例のない事態が起きて、サマエルのオーラまで検出されては仕方がないでしょう。お嬢様方もたいそう気落ちなされてましたよ?」

 

 その言葉に、イッセーはびっくりする。

 

 変な夢を見た時沈んでいたのは覚えているが、まさかアレ、本当にあった事なのだろうか?

 

 グレートレッドの能力的にありえそうだ。戦闘中だった事を考えると、もしかしたら大変な事になっているのではないだろうか?

 

「あの、それでリアス達は大丈夫なんですか!?」

 

「分かりません。私共は先ほどまで、あの超獣鬼と命名された超巨大魔獣との闘いで手一杯でしたので」

 

 どうやら想像以上に大変な事態なようだ。

 

 イッセーはリアス達のことが心配になる。

 

 井草のことも心配だ。

 

 なにせ、いきなり現れた敵を引き受けて、そのまま転移してしまったのだから。

 

「あの、そう言えば井草さんは―」

 

 そっちに関してだけでも聞いておきたいとイッセーは問いかけるが―

 

『―いや、どうやらそっちは大丈夫そうだぞ』

 

 と、ドライグがそう言い切る。

 

 そして、何やら面白そうな気配を見せた。

 

『街の方から気配を感じる。それに、これは……ククク』

 

 楽しそうな声を上げるドライグは、イッセーに発破をかけるように声を出した。

 

『気合を入れ直した方がいい。井草・ダウンフォールの奴、どうやらついに至ったようだ』

 

「え、マジで!?」

 

「……なるほど。では、彼女と合流したようですね」

 

 グレイフィアはそう告げると、笑みを浮かべた。

 

「いい知らせもあります。……行仁伊予の意識が戻りました。どうやらそれを知ったようですね」

 

 その言葉に、イッセーはほっとした。

 

 一時期は見放した事もあるあの女性だが、それでも井草の大切な幼馴染。それに、それにも理由があった。

 

 その彼女が起きたことに関しては、井草だけではなくリアス達も喜ぶだろう。

 

 そんな彼女との再会が起きれば、勢い余って禁手に目覚めてもおかしくない。

 

 そう、それはきっと―

 

「俺がリアスの乳首をつついた時のような感動があるに決まってる……!」

 

「『いや、その例えは……』」

 

 何故かドライグとグレイフィアの両方から言葉を濁された。

 

 誠に遺憾である。イッセーはそう思ったが、しかし現実問題井草も突っ込みを入れたくなる内容ではあるのだった。

 

 




 井草の禁手は間違いなく強力なのですが、問題点も多々ある禁手です。

 極限まで纏めればレセプターイーツとの相乗効果特化型。その結果レセプターイーツがムートロンの想定を超えた独自進化に至り、性能だけでなく特性もぶっ飛んだ方向に至りました。ムートロンからしてもレセプターイーツが取り込んだイーツの特性をレベル2に至らせたのは想定外です。

 ですが、ウロボロス編で描写した通り手数が増えるということはイコールで強くなるのではなく、それを適切に取捨選択する判断力がなければいけないわけで、レセプターイーツの段階でそれを懸念していた井草からすると、手札が一気に増えすぎて困ったもんでもあります。今後迂闊にレセプターイーツの手数を増やすことは不可能なレベルでブーストされましたね。

 そして、それをもってしても総合力で真女王を超えるが、基本性能では真女王に若干劣るレベル。真女王が原作最終章で「魔王クラスと勝負になる」レベルなので、現段階では主神クラスのナイアルと戦うにはさらに手札が必要です。











 ……まあ、後先考えなければあるのですけどね
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