混血堕天使が幼馴染を邪悪な外道にNTRされたので、更生したおっぱいドラゴンとゆかいな仲間たちと共に、変身ヒーローになって怪人たちと戦いながら罪を乗り越えていくお話 旧題・ハイスクールE×E   作:グレン×グレン

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ついにエクスカリバー編もバトル展開突入!


5話

 

 

 

 

 コカビエルの行動はまさに予測の通りだった。

 

 本格的な戦いをせずに小競り合いを続けている状況に業を煮やし、戦争を再開させる為にエクスカリバーを利用してリアスとソーナを殺す算段だ。

 

 そんな事になれば、戦争再開派を止める事は不可能になるだろう。火薬庫の中に火のついたライターを投げ込むどころか、ロケットランチャーを叩き込むような真似だ。

 

 アザゼルがこれを逆手に取る精神もぶっ飛んでいる。火薬庫の中でファイヤーダンスを取るような所業だ。

 

 堕天使はこんなのばっかりか。井草はそんなことを思うと、微妙に引き気味に自分の思考に呆れる。

 

 とにかく、コカビエルは派手に開戦の狼煙を上げたいらしい。この駒王町ごと吹き飛ばすと宣言した。

 

 最悪なのは、同時多発的に残存していた堕天使とはぐれ悪魔祓いが暴動を周囲で起こしている事だ。

 

 これで、ピス達はそちらの火消しに力を注ぐしかなくなった。

 

『そういうわけでぇ、あと一時間ぐらい耐えてくれなかしらぁ? 白い龍(ヴァニシング・ドラゴン)も向かってるから、間に合うと思うけどぉ』

 

「OK義姉さん。死んでも抑えるよ」

 

『追加発注よぉ。死んだらダメだらかねぇ』

 

 それは難しい事だ。

 

 とは言え、それぐらいしなければいけない事もよく分かる。

 

 相手はコカビエルなのだ、それも、エクスカリバーが6本も確保された。

 

 イリナは戦闘不能の状態でイッセーの家に投げ込まれた。ゼノヴィア達の詳細は不明だが、エクスカリバーがない以上、ゼノヴィアは戦力としては換算できない。

 

 念押しの一つでもされないと、自分は確実に特攻しそうだ。その辺この義姉はよく分かってる。

 

「ま、やるだけやってみるよ」

 

『……あらかた片付いたら部下に全部投げて行く事にするわぁ』

 

 どうやら信用もないようだ。

 

 まあ、自分如きにそんなものがあるわけがないし、当然といえば当然だが。

 

「まあ、死なない程度に頑張るよ。……データも取らなきゃいけないしさ」

 

『…‥今はそれでいいわぁ。其れじゃあ、できるだけすぐ行くからぁ』

 

 通信を切り、そして井草は振り向いた。

 

 そこには、決意の表情を固めたリアスがいた。

 

「……行くのかい?」

 

「もちろんよ。ここは、私が魔王様から任されたのだから、この街の危機は私が未然に防がなければならないわ」

 

 言っても聞きそうにない。

 

 状況は最悪だと言ってもいい。

 

 戦力差は莫大。エクスカリバーが6本全てが敵の手の内にある。バルパーの存在により、それら全ての使い手を見繕う事も可能だろう。そしてコカビエルは現状この辺りでは文句なしに最強の存在だ。

 

 だが、だからと言って負けるわけにはいかない。

 

「俺はいきますよ、井草さん」

 

 イッセーもまた、左腕に赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を具現化させると、その手を強く握りしめる。

 

「アイツの退屈しのぎなんて理由で、俺の親や友達を殺させてたまるか!」

 

 その言葉に、井草もまた決意を新たにする。

 

 この街には、何人もの友達がいる。

 

 自分なんかを大事な友達だと思ってくれる、立派な人達。彼等を異形達の勝手な都合に巻き込むなんてまね、許されるわけがない。

 

 こんな塵屑の命を対価にしたところで高が知れているが、しかしそれでも譲れないものはある。

 

 それに、自分は検体として生き残る必要性もある。今後の状況打破の為にも、自分のデータはより多くとり実験もする必要があるだろう。

 

 ここで逃げ出すなどもっての他だ。堕天使側が起こした問題を、堕天使が解決に尽力しなくては、どう転んでも事態は悪化の一途を辿るだろう。

 

 負けるわけにはいかない。死ぬわけにもいかない。逃げるわけにもいかない。

 

 井草は決意を込めて、イッセー達に頭を下げる。

 

「今回は、神の子を見張るもの(グリゴリ)の監督不行き届きにより迷惑をかけるね。レイナーレの時といい、堕天使は君達に迷惑をかけっぱなしだ」

 

「全くですわ。もっと反省してください」

 

 堕天使嫌いも極まっている朱乃はそういうが、リアスは苦笑でそれを流す。

 

 そして、強い戦意に満ちた目で、まっすぐに駒王学園を覆う結界を見せた。

 

「まあ、その制裁を加える為に尽力しているあなたにまで、今文句を言う気はないわ。イッセーの友達に理由もなく酷い事はしないわよ」

 

 そう言うと、リアスは一歩を踏み出した。

 

「今は、コカビエルを倒す事に全力を尽くしなさい!!」

 

「ああ。身内の恥は堕天使()が注がないとね!」

 

 そして、前回の戦いとはあらゆるものが段違いの、駒王町の命運をかけ戦いが勃発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 井草たちが駒王学園の校庭に足を踏み入れるのと、そこで強い輝きが放たれるのは同時だった。

 

 そこにいるのは三人の男。

 

 一人はコカビエル。校庭の上空に玉座を生み出し、その光景を睥睨していた。

 

 一人はバルパー・ガリレイ。彼は魔方陣を用意し、一振りの聖剣を宙に浮かべている。

 

 そして、最後の一人は―

 

「てめえ、フリード!!」

 

 イッセーが指を突き付け、その者の名を叫ぶ。

 

 それに反応して、白髪の少年が下品な笑みを浮かべた。

 

「やっほほい、イッセー君! 数十分ぶりぃ!」

 

 片手をあげ舌を出して返答する男が、フリードだと井草は認識した。

 

 そういえばあんな顔立ちをしていたはずだ。廃教会地下ではイーツの状態の姿しか目にしていないが、あとで写真を確認した覚えがある。

 

「エックスカールィーブァーちゃんが融合して一本になっちゃったし、これはあれかな? 俺様ちゃん、リベンジの時かなぁ?」

 

 などと興奮しながら、フリードはエボリューションエキスを手に持った。

 

 どうやら速攻で戦闘を開始するものと判断したが―

 

「待て、フリード。ここは私にさせてくれ」

 

 ―と、バルパーがそれを制する。

 

「なんだよ爺さん。俺様ちゃんに使わせてくれるっつー話じゃなかったっけぇ?」

 

「一度でいいのだ。その為に態々これまで貰ったのだし、後で使わせてやる。……一度だけでいいから振るいたかったのだよ」

 

 フリードの文句にそう答えながら、バルパーもまたエボリューションエキスを取り出す。

 

 そして、躊躇なくそれを突き刺した。

 

『ケンゴウ!』

 

 その合成音声と共に、バルパーの姿が偉業へと変わる。

 

 そこにあるのは、文字どおり剣豪を化け物へと変質化させたような姿の怪人。

 

 そして、バルパーは一振りの聖剣を手に取った。

 

「この合一化したエクスカリバー。オリジナルにあと一歩のところまで迫ったこの聖剣を、思う存分振るってみたいのだ。私の夢ともいえるのだから、当然だろう?」

 

「っちぇ~! だったら一人ぐらい残してちょ? 俺っちも色々大変で、そいつらには恨みがあるんだからね~」

 

 その執念を感じ取ったのかフリードはそう言って引き下がる。

 

 このままいけば、まずバルパーと殺し合いをする必要に迫られるとも判断したのだろう。意外とその辺りの機微はできるようだ。

 

「俺は別に構わん。余興ぐらいにはなりそうだしな」

 

 コカビエルは平然としている。

 

 バルパーが勝つのを確信しているのか。フリードが後に控えているから余裕があるのか。其れとも、そんなものに関係なく自分が全て終わらせるから問題ないと思っているのか。

 

 そのどれにしろ、あるいはそれ以外の理由にしろ、これ以上の行動を見逃すわけにはいかず―

 

「……あ、ぐ……っ!?」

 

 井草は、しかしそれどころではなくなった。

 

 ドーナシーク達と戦っていた時と同様だ。

 

 自分の体の中にある何か。それが、目の前にいる怪人とかしたバルパーと共鳴している。

 

 そして、再びその姿が変化する。

 

 両肩に円錐状のパーツを取り付けた、有機的な形状の怪人へと変化し、そしてさらに変化が訪れる。

 

 両手の甲に、四対の虫の足のようなレリーフが追加されていた。

 

 その姿の変化に、リアスと朱乃は怪訝な表情を浮かべるが、井草はそれを気にしない。

 

 というより気づいていない。誰しも自分の姿を自分でしっかりと確認する事はできないのだ。そもそもイーツと化していたこと自体気づいていなかった井草では、それに気づくのは酷というもの。

 

 そして、其れを目ざとく見つめるのはコカビエルだった。

 

「……フリード。あれが例の奴か?」

 

「らしいっすわ~。あっちからは確保しとけって言われましたけど、どうしますぅ、ボォス?」

 

「捨て置け。俺の目論見通りに行くのならば、奴らのところに行く必要もないのだからな」

 

 その会話に、リアスは警戒心を強くする。

 

 あの時現れたアリのイーツもそうだったが、どうも井草がイーツと化していることは想定外の部分があるらしい。

 

 どうやら堕天使側がイーツを生み出したわけではないようだ。堕天使側の者達ばかりイーツになっているが、それなら態々こんな事をする必要がない。

 

 イーツの性能があれば、悪魔と聖書の教えを同時に敵に回したうえで、各神話勢力に牽制球を放つ事もできるはずだ。それをせずにこんな回りくどい真似をする時点で、堕天使がイーツを生み出した可能性は低い。

 

 なら、イーツとはいったい誰が生み出したのか。

 

 少なくとも三大勢力ではない。悪魔側でこんな大きな成果が上がったのなら自分の耳にも入っている。天界や教会が開発したにしても、聖書の教えを信仰している国などでイーツが暴れるなどという自爆行為をするわけがない。

 

 なら、他の神話体系の介入なのか。其れもまた疑問が残る。

 

 なぜなら、態々堕天使にそれを与える理由が分からない。

 

 自分達で使用して、其の力で三大勢力を襲えばそれだけで済むのだから。

 

 そして、それ以上考えている時間をバルパーは与えてくれなかった。

 

「まずは上級悪魔からだ!」

 

 その切っ先が視界に入ったのは、完全に間合いに入られた後だった。

 

「……部長!?」

 

 赤龍帝の籠手を高めていたイッセーが反応するが、しかし遅い。

 

 その斬撃が、リアスの首を狙って振るわれた。




バルパーがイーツ化し、そしてリアスに迫る。

果たしてリアスの運命は!!
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