混血堕天使が幼馴染を邪悪な外道にNTRされたので、更生したおっぱいドラゴンとゆかいな仲間たちと共に、変身ヒーローになって怪人たちと戦いながら罪を乗り越えていくお話 旧題・ハイスクールE×E 作:グレン×グレン
作品が調べてみる限りどう考えても自分と作風会わない人からも「あ、コレ正論」的な意見をもらってしまって、かなりダメージでかいですOTZ
この高い精神ダメージを解消するためにも、お気に入り胃に登録してくれた皆さんのご声援という名の評価がほしくてたまらない今日この頃。もう平均評価を上げてくれるのなら、5ですらいいと思っております。
まあ、そんなおねだりばかりせずに評価を上げたくなる話を書くのが当然といえば当然。
何とかこっからが五十鈴と伊予のフォローを始めていくつもりです。
そして、灼熱の奔流に吹き飛ばされたイッセーと、気流を利用しての連続打撃に弾き飛ばされたデュリオが激突する。
「「あ痛ぁ!?」」
こう頭部を強打して悲鳴を上げる二人。
そして、追撃してきた伊予と五十鈴は、お互いを発見する。
「あ、伊予じゃない。そっちも順調?」
「結構苦戦しちゃった。でも、乳語翻訳は効かなくなったよ?」
そう和やかに会話した二人は、しかしそこから即座に飛び跳ねるように移動。
そして、そのタイミングで数々の攻撃が追加する。
「イッセー君! 大丈夫ですか!?」
「無事かデュリオ!!」
朱乃の雷光とディートヘルムの光力が、連続攻撃を受ける窮地を打破する。
そして、グレモリー眷属と御使いがあつまり、2人のアウターイーツと相対する。
しかし、クトゥグアイーツとかした行仁伊予も、ハストゥールイーツと化した枢五十鈴も、警戒はすれど恐れの感情はない。
勝機はある。十分ある。負ける可能性よりは勝てる可能性の方が大きい。
それがわかっているからこそ、2人はまだ負ける気がなかった。
「ナイアルさんの頼みだもん。負けないよ?」
「正義の味方がぞろぞろと……! 悪党冥利に尽きるってものね」
かわいらしく気合を入れる伊予と、どこかうれし気に戦意と滾らせる五十鈴。
その二人を前に多くの者たちが警戒心を高ぶらせる。
……しかし、最も深く戦闘を行っていたイッセーとデュリオは、不快感を示していた。
「……いやぁ、ほんとここまでのろくでなしは初めて見たよ。さすがにイラってきたね……!」
「……本気であんたらの胸の内を知りたくねえ。心の底から吐き気がする!」
「デュリオ? どうした?」
「イッセー? 彼女の胸の内は何を言っていたの?」
その態度に、ディートヘルムとリアスが怪訝な表情を浮かべる。
だが、その返答より先に状況が新たに動いた。
きっかけは、小さな風切り音だった。
しかし、それは徐々に大きくなり、騒音に近くなる。
そして次の瞬間、何かが自分たちの真後ろに激突した。
「……っこの、野郎!」
そして、飛び跳ねるのはレセプターイーツ、井草・ダウンフォール。
そして、それをなしたものが追撃を開始するために接近する。
そのものの姿をみて、全員が目を見開いた。
「ふははははは!! たかが混じり物の堕天使風情が、このアスタロトのディオドラに勝てると思ってるのかい?」
莫大極まりない魔力を構えながら接近する、その存在は―
「―ディオドラぁあああああああ!!!」
イッセーが激怒と共に吠えたとおりの、ディオドラ・アスタロト本人だった。
一方そのころ、アザゼルは思わぬ人物と合流していた。
「おいおいサーゼクス、お前はこっち来ていいのかよ?」
「すまない。だが、無理だとわかっていてもどうしても説得がしたかったのだ」
サーゼクスがそう言う相手を、アザゼルはすぐに予想する。
旧魔王派の幹部、シャルバとクルゼレイだろう。
すでに二人はこの戦場に出撃している。カテレアもまた戦場で戦っているという情報があったので、旧魔王派の発覚している幹部は全員が動いているのだろう。
魔王血族ゆえに彼らはなんだかんだで強い。少なくとも、並の上級悪魔眷属では勝てないだろう。蛇によって高められた力は魔王クラスに届くと推測されている。そこにイーツまで加わっているのだから難易度が非常に高い。
それに対抗できる悪魔は、単独でという条件を付ければそれこそ魔王クラスのみだろう。
そして、確実に勝てるのは超越者たるサーゼクスとアジュカのみだ。
この二人が悪魔の中でも規格外なのは証明されている。それほどまでの実力者がいたからこそ、旧魔王派は追放されたのだから。
そして、サーゼクスは確かに甘いかもしれないが、それでも悪魔の王だ。
限度を超えた者を倒すことに、躊躇はあっても中止はない。事実、彼は初代ベルゼブブの実子を消滅させている。限度のラインをどこに敷いているのかの差はあるが、それでも彼は王なのだ。
ゆえに、サーゼクスが本気を出せばシャルバたちを滅ぼすことは不可能ではない。
むろん三人が同時に動けば状況は変わる。だが、それでもそれだけでなければ勝ち目は十分にあるのだ。
この場合はアザゼルの存在だ。人工神器を併用すれば、アザゼルの戦闘能力は魔王クラスを超える。単独で一人をどうにかすることも可能だろう。そのあいだにサーゼクスが残りのうち一人を集中攻撃で倒せば、あとは時間の問題である。
そう、勝ち目は十分にある戦力がそろってしまったのだ。ゆえに―
「あっぶねー。言われた通りに来て正解だったぜ」
―対抗戦力を送り込むのは、当然のことだった。
そして、其の声に真っ先にアザゼルは反応する。
「……無有っ!」
殺意を込めた光力の一撃が、振り向きざまに放たれる。
その威力、まさに魔王クラス。光力そのものが悪魔にとって天敵であることを考慮すれば、最上級悪魔クラスも下位の存在なら一撃で滅ぼせるだろう。
だが、それをナイアルは生身のまま、素手で迎撃する。
そして轟音と共に光の槍が破壊される。
そして、軽く赤くなっている手を振りながら、ナイアルは地面でため息をついた。
「うっへー。サーゼクス・ルシファーの足止めを命令されたら、アザゼル総督までいるじゃねえかよ。ついてねぇなぁ」
そうため息をついた瞬間、ナイアルは再び飛んできた光力の一撃を蹴りで破壊する。
そして、今にも憤死しそうな表情のアザゼルに半目を向ける。
「おいオッサン。いい歳こいて落ち着きねえぞ?」
「お前を殺すのに躊躇はねえよ死ね」
速攻で三発目が飛んできた。
今度はナイアルも流石にまずいと思ったのか、莫ステップで直撃を避ける。
地面に当たった光力の一撃は隕石の衝突を思わせるクレーターを作り上げた。その破壊力、正真正銘魔王クラス。
ナイアルも余波で空を舞うが、即座に空中で態勢を整えると、空に浮かんで制止する。
見ればベルトがわずかに起動音がしている。どうやらムートロンの科学技術によるものだ。某猫型ロボットのプロペラ付き飛行装置よりは理にかなっている。
「総督さんよぉ。ここはエースクラスと指導者クラスの戦闘前会話とかしね? ナイファーザーほど口軽くねえけど、いろいろ解禁されたし、少しぐらいはしゃべれるぜ?」
「半殺しにしてとっつ構えてから、拷問まがいの尋問してやるから安心しな。いやなら死ね」
子馬鹿にしているとしか思えないナイアルに、アザゼルは速攻で堕天龍の閃光槍を取り出す。
それを、サーゼクスは手でつかんで静止した。
「……一応言っておこう。投降するというのなら、捕虜として最低限の人道は保障する」
サーゼクスとしても、アザゼルから井草に関する事情は聞いている。
目の前の男が侮蔑に値する手合いであることは間違いない。リアスたちは殺意を覚えているのも聞いている。サーゼクス自身、必要とあれば消滅させることに躊躇はないし、消滅させた後も一瞬たりとも苦悩しないだろう。
だが、犯罪者といえど人権はある。
少なくともサーゼクスはそう思う主義だ。投降するものを殺すのは虐殺でしかないのだから、それはやめるべきだと思っている。
甘い意見なのだろうが、それでも人権だけは保障したい。若い者には更生の可能性も与えたい。それそのものはある種の正論であるはずだ。
ゆえにサーゼクスは本気でそうする気であり、しかし内心では断ってほしいとも思う。
そして、ナイアルは―
「……やだね。俺はこっちの方が性に合ってんだ。気に入った女を好きにできる生活を捨てるぐらいなら、死んでやるよ」
―その返答に、サーゼクスは一切の躊躇をしないことを心に決めた。
この男は、大義も正義もない外道だ。
ゆえに、良心の呵責もなく、サーゼクスは消滅の魔力を大量に形成する。
それを見て、ナイアルは静かに一つのエボリューションエキスを構える。
「……言っとくが、ナイファーザーは確かに強いし相性も良かった。だが、俺は相性以外は上を行くぜ?」
その言葉に嘘はないのだろう。
ナイファーザーを差し置いて、わざわざ出撃命令が下されたのだ。それだけの能力があるということは間違いない。
その自信が余裕を生んでいる。ゆえに油断は一切なく―
「ムートロン戦闘序列20位、ナイアル。EEレベル7,5以上が変身できる上位イーツであるアウターイーツの力、デフォルトイーツ込みで試させてくれや」
『クイーンアント』
『クトゥルフ』
そして、この戦場における最強同士の戦いが勃発した。
と、いうわけでナイアルももちろんアウターイーツ。それもバイアクヘーではない特別仕様。クトゥルフ神話を参考にしているだけあり、主人公の宿敵なだけあり、クトゥルフ神話の代名詞、クトゥルフそのものです。
ナイアルのアウターイーツがクトゥルフな時点で、なぜ伊予と五十鈴がクトゥグアとハストゥールなのかもうすうす予想がつくでしょうが……。此処から怒涛のフォローラッシュ入れる必要があるんだろうなぁ……(滝汗
ついでに言うと、ナイアルのデフォルトイーツが「アント」ではなく「クイーンアント」なのも重要です。某漫画を参考にした特殊能力なのですが、これに関してはまだまだお待ちください。