混血堕天使が幼馴染を邪悪な外道にNTRされたので、更生したおっぱいドラゴンとゆかいな仲間たちと共に、変身ヒーローになって怪人たちと戦いながら罪を乗り越えていくお話 旧題・ハイスクールE×E   作:グレン×グレン

68 / 157
感想欄で伊予と五十鈴に関する重要なインスパイア元が遂に割れましたので、もうある程度隠さずに行きます。

〇ラクニド、アラクニ〇をしらべてみましょう。其れでヘイトはだいぶ下がると思います。








それはそれとしてホーリー編の最終決戦スタート。

覇龍の力をもってして、血統に縋りつくだけの魔王擬きを打ち倒せ!!



16話

 一瞬で殴り飛ばされたシャルバは、その一瞬で一気に怒りの沸点を超えた。

 

「赤い汚物風情が、この私をぉおおおおおお!!!」

 

 遠慮なく、全方位から、魔力の蠅による包囲殲滅を行う。

 

 もはや目の前の汚物を屠ること以外に思考が回っていない。

 

 ゆえに、シャルバの攻撃が相殺されるのは当然の結論だった。

 

 炎、氷、雷、岩、光、闇。

 

 あらゆる属性が乱舞し、シャルバの攻撃をかき消してイッセーを守り切る。

 

 そして更にその瞬間、何かに引っ張られるようにシャルバの体が動き、イッセーの目の前まで引っ張られる。

 

「なっ!?」

 

「ちょっとそこの魔王さん? 何人に喧嘩を売ったのか忘れたのかい?」

 

「俺達は、特にあんたを叩きのめしたくて堪らないんだよね」

 

 攻撃全てを迎撃したデュリオと、抜け目なく糸を付けていた井草。

 

 その二人の怒気の籠った声を聞きながら、シャルバは目の前のイッセーの顔を見る事になる。

 

「……覚悟はいいか、クソ野郎」

 

 其れこそは、逆鱗を踏み抜かれた龍の怒り。

 

 初めて見る事になるそれに、シャルバは一瞬だが戦慄した。

 

 そして、更に打撃を喰らう。

 

 一撃でアバラの一本が砕け、そして再び引き寄せられる。

 

 クルゼレイとカテレアは援護に走ろうとするが、しかしデュリオが発生させた竜巻で妨害を受ける。

 

 そして三度打撃が叩き込まれ、しかしシャルバ・ベルゼブブは意地で体を動かした。

 

「汚物如きが私に触れるなぁあああああ!!!」

 

 怒りと共にオーラを剣の形に形成。

 

 そして、オーラで形成された剣は、正真正銘の聖剣へと姿を変える。

 

「アスカロン!!」

 

 その斬撃はカウンターとなり、イッセーの鎧を切り裂き、肉にまで届く。

 

 そしてのその一撃はイッセーの肉体そのものをかき消し、そして全身を焼いた。

 

「ぐぁあああ!?」

 

 その悲鳴が憂さ晴らしになったのか、シャルバはイッセー嘲笑い、更に斬撃を繰り返す。

 

「ヴァーリを黙らせる為に宿したゲオルギウスイーツの力はどうだ? 私のEEレベルなら、アスカロンの再現も可能なのだよ!!」

 

 そして斬撃を叩き込み、シャルバは一方的な戦闘を開始する。

 

 そしてそれに乗じるように、クルゼレイとカテレアも攻撃を再開する。

 

 カテレアが魔力結界とシールドイーツの力でデュリオの攻撃を防ぎ、そこをクルゼレイが桁違いの魔力量の砲撃を乱れ討つ。

 

 その出力は、最早魔王クラスすら凌いでいた。

 

「アザゼルの一撃すら防いだシールドイーツの鎧を、紛い物の天使が突破できると思わない事です!!」

 

「そして我がデビルイーツによって増幅された魔力! 神すら殺せる力に平伏するがいい!!」

 

 その猛攻にデュリオは一瞬押されかけ―

 

「いや、だからアンタ達は―」

 

「―ケンカを売った相手の数ぐらい把握してほしいね!!」

 

 ―後ろに回り込んだ井草の姿を見て、笑みを浮かべた。

 

 そして井草は、手に持った剣を全力で振るう。

 

 それをクルゼレイは魔力障壁で防ごうとするが、しかし、あっさりと切り裂かれて背中に裂傷を刻み込まれた。

 

「なぁあああああ!?」

 

「クルゼレイ!? よくも―」

 

 その光景にカテレアはカッとなって井草を切ろうとするが、しかしそんな余裕を与えるほど、こちらも愚かではない。

 

 その背中にデュリオの光の連撃が叩き込まれ、不意打ちだった事もあってカテレアは負傷する。

 

 そして更に動きが止められた隙をついて、井草は再び剣を構える。

 

 そのタイミングになって、漸くクルゼレイもカテレアもその剣に気が付いた。

 

 そして、同時に驚愕の声を叫ぶ。

 

「「―デュランダル!?」」

 

「ああ、ゼノヴィアちゃんから借りてきた!!」

 

 井草・ダウンフォールは人工聖剣使いである。

 

 つい先日の夏休みにおいて、受容の器の能力を最大限に活かすべく、バルパーの置き土産である因子を取り込んだのだ。

 

 とは言え肝心の強力な聖剣のあてに困っていたが、しかしそこは何とかなった。

 

 なにせ、グレモリー眷属にはアスカロンとデュランダルの二つの伝説クラスの聖剣がある。

 

 必要な時にそれを借りる事ができるというだけでも、十分すぎるほどの戦術的価値がある。

 

 事実、天然物の聖剣使いであるゼノヴィアはイッセーからアスカロンを借りていた。聖剣因子を取り込んで聖剣使いの適性を得た祐斗も、ゼノヴィアの了承の下、デュランダルを借りて戦った。ならば人工聖剣使いである井草がそれをなせない理由はない。

 

 今この場において、オカルト研究部の中でも圧倒的身体能力を発揮する井草に、敵に対する特攻作用のある矛を持てるという価値は非常に大きい。

 

 今この一点において、井草・ダウンフォールはこの場で最強格の攻撃力を手にしていた。

 

「死なない程度に切り刻む!!」

 

「OK。じゃ、俺もしっかり援護するよ」

 

 井草に攻撃を一旦任せ、デュリオは反撃の為の手段を作り上げる。

 

 そして生成されるのは、巨大なシャボン玉。

 

 それがシャルバ達三人を包み込むが、彼らの心には何の作用もされない。

 

 それは、彼らが大切な思い出を持っていないというわけではない。

 

 何故なら、これは虹色の希望にあらず。あまねく敵を叩き伏せる、上位神滅具の禁手による絶望なのだから。

 

禁手化(バランス・ブレイク)聖天虹使の(フラジェッロ・ディ・)必罰(コロリ・デル・アレコバレーノ)終末の綺羅星(スペランツァ・ディ・ブリスコラ)!!」

 

 その瞬間、シャボン玉に包まれたシャルバ達に、天罰が襲い掛かる。

 

 遍く属性の天罰が一斉にシャルバ達に襲い掛かり、その強靭な肉体を痛めつけた。

 

「「「ぐあぁああああああ!?」」」

 

 思わぬ攻撃に絶叫を上げる三人は、其れゆえに致命的な隙を晒してしまう。

 

 そして、その隙を逃すほど、イッセーも甘くなかった。

 

「……アスカロン!!」

 

 籠手からアスカロンを引き出し、そして全力でシャルバの腕を切り落とす。

 

 そして返す刀で、その脇腹に聖剣を突き刺した。

 

「がぁあああああ!?」

 

「オリジナルのアスカロンはこっちにあるんだよ、この糞悪魔ぁあああああ!!!」

 

 絶叫を上げるシャルバの顔面に、あらゆる感情を込めたイッセーの右の拳が叩き込まれる。

 

 そして、シャルバはイーツ化を維持できず爆発して、通常の状態へと戻ってしまった。

 

「シャルバ!?」

 

「―隙を見せたね?」

 

 そして、その事実に驚愕したクルゼレイもまた、致命的な隙を見せる。

 

 その瞬間、井草は大上段にデュランダルを振りかぶり、そして因子を収束させる。

 

 文字通りの全力中の全力。これを外せば井草はすぐには動けないだろう。

 

 ゆえにこそ、この一撃は外さない。

 

「眠ってろ、三下魔王!!」

 

「……しま―」

 

 最後まで言わせず、井草の渾身の一撃がクルゼレイを叩き切る。

 

 かろうじて致命傷だけはしのいだクルゼレイだが、こちらもイーツ化を維持できず爆発。そしてシャルバ以上のダメージにより、意識を失って地に落ちた。

 

「クルゼレイ!? ……貴様らぁあああああああ!!!」

 

 そして、2人の同士を傷つけられ、カテレアが怒りに燃える。

 

 全力中の全力で、ボロボロになりながらもデュリオのシャボン玉を粉砕、そしてデュリオを蹴り飛ばすと、井草に掴みかかる。

 

 文字通りの全力を出した井草は躱し切れず、首を掴まれ持ち上げられた。

 

「ぐ……っ」

 

「よくもクルゼレイを!! その首をへし折ってあげましょう!!」

 

 怒りによって目を血走らせたカテレアは、そう言い放つ。

 

 そして、それを確かに実行するべく、掴んだ右手に力を籠め―

 

「……その殺意、今の私達全員があなた達に持っていると気づきなさい!!」

 

 ―そのがら空きの背中に、リアスたちの一斉攻撃が叩き込まれる。

 

 彼女達が今まで何もしようと思わなかったわけがない。

 

 アーシア・アルジェントはそう思わせるだけの価値を持つ。グレモリー眷属の大切な仲間だった。

 

 しかし、正攻法で今のカテレア達を倒せるわけがない。其れもまた分かっている事だった。

 

 だからこそ、力を込めてそれを解放する瞬間を狙っていた。その為に雌伏して、隙を伺っていた。

 

 そして、その隙をカテレアは見事に晒したのだ。

 

 その攻撃によって生まれた隙。それを見逃すほど井草も愚者ではなかった。

 

「……ゼノヴィアちゃん!!」

 

 奮起してカテレアに組み付くと同時、井草はデュランダルを投げて返却する。

 

 そして、ゼノヴィアはそれを掴むと飛び上がった。

 

 その光景を見て、イッセーもまたアスカロンを射出する。

 

「使え、ゼノヴィア!!」

 

「ああ、使うとも!!」

 

 二振りの聖剣をその手に構え、ゼノヴィアはそれを振りかざす。

 

 増幅された莫大なオーラは、まさに天を衝く柱の如し。

 

「アーシアは、私を赦してくれた。アーシアは、私の無二の友達だった」

 

 そして、涙をこぼしながら、カテレアを睨みつける。

 

「そのアーシアの仇だ!! その身で受けろぉおおおおおおお!!!」

 

「ま、待ちなさい! 今放てばあなたの仲間も―」

 

 その瞬間、井草はカテレアから離れ、その体を暴風が掬い取る。

 

「―そんなミス、流石にしないって」

 

「そういう事だよ、お姉さん」

 

 ざまあ見ろとでも言いたげな、井草とデュリオの言葉と同時に、ゼノヴィアの斬撃が叩き込まれる。

 

 そして、胴体に深い斬撃の痕を残しながら、カテレアはシャルバの居たところにまで吹き飛ばされた。

 

 未だかろうじてイーツを維持してはいるが、しかし大きな負傷を負っている。

 

「おのれぇ……っ! この、真なるレヴィアタンのこの私を……っ!!」

 

「ありえん! あり得るわけがない!! 私達は、オーフィスの蛇とエボリューションエキスによって、前魔王を超える力を手にしたのだぞ!?」

 

 何とか戦意を残すカテレアに、信じられないとばかりに狼狽するシャルバ。

 

 そして、その二人に審判の一撃が叩き込まれる。

 

「アーシアを、アーシアを、アーシアをよくも!! あんな事して……っ」

 

 涙をこぼしながら、赤龍帝の鎧の胸部装甲が開くと、そこから砲身が出現する。

 

「転生悪魔如きに……! この、私がぁあああああ!!!」

 

 その砲身に嫌な予感を覚えたのか、カテレアは激昂しながら突貫する。

 

 だがしかし、砲身から砲撃が放たれる方が一瞬だけ早かった。

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!!』

 

「ただで済むと思ってんじゃねえええええええええ!!!」

 

『Longinus Smasher!!!!』

 

「ぁあああああああああああああああっ!?」

 

 その砲撃は、既にボロボロだったシールドイーツであるカテレアを一撃で爆発させ、そしてシャルバすら包み込む。

 

「馬鹿なぁあああああああああ!? 真なる魔王の血筋である、この私がぁあああああ!?」

 

 シャルバは渾身の魔力でそれを防ごうとするが、しかしその拮抗は一瞬で崩れる。

 

「ヴァーリにまだ一泡も吹かせていないのだぞ!? ベルゼブブはルシファーより偉大だというのに! 真の偉大なる魔王だというのに!! おのれぇええええええ赤い龍めぇえええええ白い龍めぇええええええええええええええええええ!!!!!」

 

 その叫びと共に、シャルバは砲撃の中へと消えていった。

 

 そして、かろうじて戦いは終わったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、あまりにも壮絶な激戦ゆえに、誰もが失念していた。

 

 ディオドラ・アスタロトの姿が消えていても、戦闘の余波で消滅していたと思い込んでしまっていたのだった。

 




大激戦、決着。





あ、ディオドラは余波で消し飛んだわけではないのでご了承ください。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。