混血堕天使が幼馴染を邪悪な外道にNTRされたので、更生したおっぱいドラゴンとゆかいな仲間たちと共に、変身ヒーローになって怪人たちと戦いながら罪を乗り越えていくお話 旧題・ハイスクールE×E   作:グレン×グレン

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イッセーに正体を明かすことにした井草





そしてそのころ、レイナーレ達に異変が!!


4話

 

 井草は、あえて翼を広げてオカルト研究部の部室へと入る。

 

 警戒されるかもしれないが、それができる限りの誠意だと思ったからだ。

 

「井草さん……ってええ!?」

 

 当たり前だが、まだ聞かされてないだろうイッセーは度肝を抜かれた。

 

 この翼に度肝を抜かれるのは果たして何回目だろうか。

 

 夕麻の殺された時が一回目。ドーナシークとかいう男の堕天使に襲われた時が二回目。そして、信頼する人物である井草で三回目だ。

 

 ある意味、この三回目が一番衝撃だと言っていい。

 

「い、い、井草さんって、堕天使だったんですか!?」

 

「それについては後で説明するよ。その前に……」

 

 井草は、両手に何かを構えると、そのままお辞儀をする。

 

 いや、それはお辞儀ではなく謝罪だった。

 

 ついでに言うと、その手に持っているのは駅前の供給洋菓子店のお菓子詰め合わせだった。

 

 何が何だか分からない。

 

「……今回の件、暗殺そのものはともかくその手段は全面的にこちらの落ち度だ。堕天使統括組織、神の子を見張るもの(グリゴリ)の一員として、本心から謝罪させてくれ」

 

 いきなりだった。

 

 というか、堕天使の業界ではぐりごりというのが動かしているということ自体、さっき知った。

 

 訳が分からないが、しかし分かる事もある。

 

 つまり―

 

「―井草さんは、夕麻ちゃんの行動を知らなかった?」

 

「っていうか、君が神器保有者だって事すら知らなかったよ。流石は俺って言いたくなるぐらい愚かだった」

 

 ……いつも思うが、井草はなんで自分の評価が低いのだろう。

 

 二言目には「俺ごとき」だの「俺なんか」だの言っている。謙虚と言えば聞こえはいいが、時々卑屈にすら思える時がある。

 

 まあ、それは置いておいて―

 

「でも、俺って危険な神器を持ってたからその堕天使に殺されたんですよね? それは?」

 

「そこは仕方ないところがある。だけど、だからといって更生した覗き魔をあんな殺し方するのは、悪趣味を通り越して外道だ」

 

 頭を一切上げることなく、井草はそう言ってより深く腰を折り曲げた。

 

 心から申し訳ないと思っていることがよく分かる。心底すまなそうな謝り方だった。

 

 これは流石に予想外だったのか、リアス達もきょとんとしている。

 

「思った以上に素直に謝るわね」

 

 リアスにそう言われるほど意外だったらしい。

 

「か、顔を上げてください、井草さん!」

 

 イッセーは井草の肩に手を置いて、何とか顔を上げさせようとした。

 

 確かに堕天使に殺されたというのは事実で、ぶっちゃけいえば堕天使に悪印象を覚えたのも事実だ。っていうかこれで好感触を持てというのが無理である。

 

 だが、兵藤一誠と井草・ダウンフォールとの間にはそれ以上の何かがある。

 

 少なくともイッセーはそう思っている。

 

 だから、井草個人を恨む気はなかった。

 

「井草さんは井草さんです。俺にとっては、堕天使である前に頼れる井草さんなんですから、そんなに頭を下げないでください」

 

「だが、俺なんかでももっと早く知っていれば、あんな殺され方は流石に……」

 

 井草はまだ気にしていたが、イッセーはこの際完全に気にしていない。

 

 今の言葉でよく分かる。

 

 井草は、今回の件に一切関わってない。イッセー自身から話を聞いて、ようやく事情を把握したのだ。

 

 なら、堕天使という種族はともかく井草を嫌う必要だけはなかった。

 

「俺は堕天使には嫌な印象しかわきませんけど、井草さんには堕天使という印象はいだきませんから! 井草さんは、俺にとっては井草さんです!!」

 

「イッセー……。俺ごときをそんな風に……」

 

 言葉だけ取れば、感動した風に見えるだろう。

 

 だが、井草はむしろ痛みに耐えているかのような表情を浮かべていた。

 

 それだけ責任感が強いのだと思い、イッセーはどうしたもんかと思う。

 

 とりあえず話を変えるべきだ。このままの流れだと、いつになっても井草はすまなそうな表情を浮かべてしまうだろう。

 

「あ、それにこの菓子めちゃくちゃ高い奴じゃないですか! これ、井草さんのお金で?」

 

「え? あ、いや……。一応上も「殺すのともかく殺し方はアレ」ってことで、後で金出してくれるって言ってくれてるけど……」

 

「んじゃ、ここで食べちゃいましょう! 井草さんも食べましょうよ、一応オカルト研究部の部員でしょう?」

 

 そうイッセーは言って、リアスの方を向いた。

 

 リアスはちょっと意外そうな顔をしていたが、しかし微笑を浮かべると肩をすくめる。

 

「まあ、一応部員だから交流を深めるのは悪くないわね。義理堅い堕天使は嫌いじゃないわ」

 

 そして、井草はあれよあれよという間にソファーに座る羽目になった。

 

 その隣に座りながら、イッセーは井草の肩を叩く。

 

「俺達、友達でしょ? そういうの話でいきましょうよ」

 

 その言葉に、井草は顔をくしゃくしゃに歪める。

 

「俺なんかにそんなことを言ってくれるなんて……! お前、いいやつだなぁ……」

 

 因みに、その菓子はかなり美味しかったことを伝えておく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方その頃、レイナーレは歯ぎしりをしていた。

 

 あと一歩で至高の堕天使として神の子を見張るもの(グリゴリ)の幹部にも匹敵する立場になれるかと思った矢先に、突然の査問会。

 

 寝耳に水にもほどがある。それも、上層部は怒りを覚えているという状態だ。

 

 なんでこんなことになったのか、欠片も分からない。

 

 ただ命令の通りに危険な神器保有者と認識したものを殺しただけ。殺し方だって、ただ楽しんで殺しただけだ。仕事を楽しみながらする程度の事で、何の問題があるというのか。

 

「ど、どうしますか、レイナーレ様」

 

 自分に付き従う堕天使の一人であるカラワーナが、動揺を隠しきれない声でそう指示を求める。

 

 その表情も焦りに満ちており、状況を理解しきれていないのが明白だ。

 

「お姉様! もしかして、ウチら悪魔に売られたんじゃ……」

 

「滅多なことを言うな! 悪魔如きに我々を売るほど、堕天使は誇りのない種族なわけがないだろう!!」

 

 動揺するミットルテをドーナシークが一喝するが、然しその声も動揺が隠せていない。

 

 しかし、井草・ダウンフォールとかいう上級堕天使の顔は真剣だ。加えて上層部からも査問会までの行動の禁止を通達されている。

 

 信じられない。どこで何を間違えたのかが分からない。

 

 配下のはぐれ悪魔祓いの者達も動揺している。

 

 この状況下、明らかにあれでしかないのだが……。

 

「それで、どうするのです?」

 

 はぐれ悪魔祓いの一人が、とりあえず建設的な意見を口にした。

 

 確かニングとか名乗っていたはずだ。新入りである。

 

「……どうするって、そもそもなんでこうなったかが分からないのに―」

 

「―それは分かり切っているのです」

 

 アッサリと、レイナーレにニングは答えた。

 

「ようは、上層部は快楽殺人を許容しない人物で構成されているということなのです。今のままでは、計画が成功しても上はレイナーレさまを認めないのです」

 

 その冷静な指摘に、レイナーレは愕然とした。

 

 衝撃的な推測だった。しかし、そうだとするならば納得できる。

 

 レイナーレにとって堕天使とは、人間を好きにする生き物だ。

 

 人を利用し、楽しみ玩具にする。至高の堕天使として上層部に食い込むことができたら、人間の村の一つや二つを遊び場にすることすら考えていた。

 

 だが上層部がニングの言う通りなら、そんなことをすれば確実に殺されるだろう。そもそも許されるはずがない。

 

 否、それどころかニングの言う通り、本来の計画が知られてた時点で終わりだ。その時点で処罰を受けることは間違いない。もし実行に移していたとしたら、どうなるかなど想像したくもない。

 

「そんな、これじゃあ至高の堕天使だなんて―」

 

 中級堕天使にして優れた美貌を持つ自分が、そんなことになるなんて考えられない。

 

 この詰んでいる状況に、レイナーレは足元から崩れ落ちそうになり―

 

「だったらさっさとおさらばした方がいいじゃないっすかねぇ」

 

 などという、緊張感のない声が響いた。

 

 視線を向ければ、そこには白髪を伸ばした少年が一人。

 

 フリード・セルゼン。このチームにいる悪魔祓いの中では最強の使い手。教会でも天才と称されていたらしい。

 

 だが態度は明らかに質が悪い。下品極まりない性分もあり、評価そのものはかなり低かった。

 

「どういうこと?」

 

「だって、そんなクソ詰まらねえ組織に居たって楽しいぶっ殺しタイムができないでしょ~ん? だったらさっさとおさらばした方がいいと思うでゲス~」

 

 ある意味正論だが、不可能な事だ。

 

 自分達末端の組織がそんな事をして、組織の本部がタダですますわけがない。

 

 最強戦力であるレイナーレですら中級堕天使どまりなのだ。上級堕天使はもちろん、魔王とすら渡り合える最上級堕天使を何人も要する神の子を見張るものを敵に回して勝てるわけがない。

 

「無茶なこと言わないでよ!! そんなことしたって、勝算が―」

 

「ありますぜぃ?」

 

 さらりと、フリードはそんなことを言いきった。

 

 そのあまりの自信に、レイナーレは疎かその場にいた者達全員がぽかんとする。

 

 それを愉快そうに見て、フリードはにやりと笑った。

 

「イーツってやつ、知ってますかい?」

 

 その言葉は、まるで悪魔の囁きだった。

 

 




フリードの甘言にレイナーレはどう動くのか!








……まあ、普通に予想できるとは思いますけどね。D×Dのストーリーが進みませんもん。
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