DUAL BULLET   作:すももも

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11.影使い

△△△△△△△△△△△△△△△

 

 

 

 

「3人もいるのか、面倒だな・・・。」

 

 

 男は嘘を言って、針を投げてその場を立ち去さろうとした。

 

 

 今回の仕事は、依頼主のヒソカと目的の人物を2人だけにすること。

 そして今の男の任務は、団員を引き付けることだった。

 

 シドリアという男の情報では、ターゲットは誰かと2人きりの筈だった。

 

 情報と違い、ここには3人と寝ている男の1人しかいなかったが、引き付けるには充分な人数だと男は判断したのだ。

 

 

―――!!!!

 

 

 瞬間、男は咄嗟にガードをする。

 

 辛うじて気付いた「隠」で隠された弾丸をガードしたのだ。

 

 

(攻撃?具現化した弾丸か?随分脆いな。)

 

 

 既に走り始めていた男がそう考え、チラリと見ると、先程まで寝ていた小柄な男が、2丁の拳銃を構えている・・・。

 

 

(針に気付いて目を覚ましたのか。)

 

 

 小柄な男の足元の床には他の3人が回避した針が刺さっていたのだ。

 

 男はそう考えながら、自分の腕の黒い模様に気付いた。

 

 何らかの念を仕掛けられたことに強い殺意を抱いたが、男は任務の為に走り続けた。

 

 

「おい、コラ!待てえ!!」

 

 

 巨躯の男が、尋常ではない声で叫んだのが聞こえた。

 もちろん、待つ訳はない。男は走り続ける。

 

 

 だが、突然妙なオーラに身を包まれた――。

 

 

――――!!?

 

 

 一瞬にして景色が変わり、すぐ目の前には、巨躯の男が渾身のオーラを右拳に集中させていた――。

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 薄暗い部屋に、視界を封じられたマチとパクノダがいた。

 

 マチは、今までに感じたことのない強い殺意をヒソカに対して抱いていた・・・。

 

 

 クロロは、焦ることもなくヒソカと会話をしている・・・。

 

 

「―――そうか・・・。お前のせいで、俺の獲物は壊れたんだな?」

 

 

 最後にそう言ったクロロのオーラが、急激に高まった―――。

 

 ヒソカはそれを見て、不気味で喜色満面な表情を浮かべる。

 

 

―――ゴキンッ!

 

 

 強く、鈍い音が暗い部屋の中に響き渡った。

 その直後、壁に強く何かが当たる音が聞こえる。

 

 

(勘で殴ったけど、感触から、それなりの急所に当たったみたいね。)

 

 

 マチが「硬」で、ヒソカの腹部を殴ったのだ。

 ヒソカがクロロのオーラに反応すると同時に―――。

 

 

「絶妙なタイミングだったな。マチ、よくやった。」

 

 

 クロロの言葉が冷静さを取り戻し、オーラも通常の状態になっている。

 

 あるいは、クロロがオーラを高めたのは、ヒソカの注意を逸らせる為のフェイク―――。

 

 マチが攻撃するのを予想していたのかもしれない。

 もしくは、「タイマンの相手をしない」ことがクロロ流の仕返しなのだろうか。

 

 

「無性にムカついただけだし。気色悪いオーラだから、目が見えなくてもなんてことないね。」

 

 

 マチは、ぶっきらぼうにそう言った。

 

 

「く・・・♥ やられた・・・よ◆」

 

 

 部屋の壁際に倒れているヒソカは息が絶えそうな声でそう言った。

 マチが顔をしかめて返事をする。

 

 

「ほとんど念でガードできてなかったのに、タフね・・・。」

 

 

「ヒソカ、お前には相応の罰を負ってもらおう。」

 

 

 クロロが不敵な笑い声をあげて言った。

 

 同時に、マチ達の視界を覆う影が晴れた―――。

 

 マチが周りを見渡すと、サングラスをかけた男が、部屋の入り口に立っていた・・・。

 

 

「失敗か・・・。悪いがそいつを渡してもらおうか。」

 

 

 男が自身のサングラスを外しながら、そう言った。

 

 

「私は、シドリア=ブライトだ。情報(インフォメーション)ハンターをやっている。以後よろしく頼む。」

 

 

 シドリアはそう言って、僅かな笑みを浮かべた。

 

 

 

 

★★★★★★★★★★★★★★★

 

 

 

 

 ウボォーギン、ノブナガ、シャルナークは、その男を囲みながら、隙なく構えていた・・・。

 

 ガルナは能力を使ったオーラの消費による疲労で、座り込んでいる。

 

 

「まいったな。強制的に瞬間移動させる能力者か・・・。これじゃ、逃げられそうもないね。」

 

 

 長髪の青年が、ガルナに冷たい目線を投げて淡々とそう言うと、その視線を塞ぐように仁王立ちしたウボォーギンが言った。

 

 

「てめえ、さっきのパンチ、もう1発喰らうか?」

 

 

「いや、かすっただけで腕折れたしね。できれば、やめてほしいかも。」

 

 

 青年は悪びれもなく、そう言うと、シャルナークの方を向き、続けて言った・・・。

 

 

「一応言っておくけど、操作は効かないよ。常に自分に針を刺してるから――。」

 

 

 人間を操作する能力の場合、先に操作系能力を使った者の支配下となる。

 それは、操作系能力の強弱に左右されない。

 

 

「なるほど、ね。そして絶対に目的や仲間のことは喋らないってことか・・・。」

 

 

 シャルナークは素早く青年の言葉を理解した。

 

 

「どうでもいいぜ。ウボォーを操作しやがったこいつを斬りたくて、ウズウズしてるんだ。」

 

 

 ノブナガがそう言って、居合いの構えを取る。

 

 シャルナークは少し考えてから言った。

 

 

「敵の人数や目的が不明だし、ガルナとウボォーの手当てもしなきゃね。まずは、この男を――。」

 

「ギタラクル。」

 

 

 長髪の青年は、シャルナークの言葉に素早く反応し、自ら名前を名乗った。

 

 

「・・・自分から名前を言うとは意外だな。」

 

 

 ウボォーギンが驚いて言った。

 それに対し、ノブナガが溜め息をつきながら言う。

 

 

「どうせ偽名、だろ。」 

 

 

 ノブナガの言葉にシャルナークは頷いて言った。

 

 

「とにかく、ギタラクルを団長のところに連れていこう。話はその後だ。」

 

 

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 

 

 私、シドリアは、かつての念の師匠から、私が変化系であることを言われて、ガッカリした覚えがある。

 

 

 

 

 私の眼は見えなかった。

 

 

 願わくば、視力を取り戻せる能力が良かったのだ。

 肉体治療系の能力、操作系か、具現化系が理想だったのだが・・・。

 

 オーラによる自然治癒で視力が回復するとは思えないしな。

 

 

 しかし、すぐに自分の能力は決まった。

 

 変化系、オーラを別な形状、性質に変化させる系統・・・。

 

 

 私は「影」を手に入れた。

 

 

 オーラを影に変化させるメリットは少ない。

 だが、何故かそれが自分に合っていると感じたのだ。

 闇に慣れている私に合うと考えたのかもしれない。

 

 そして初めてオーラを影に変えたとき、感じたのは違和感。

 だがすぐに、それが「矛盾」から来ることに気付いた。

 

 

 影とは本来、光源の光を物体が遮る際に生じる像だ。

 

 

 しかし、オーラを影に変えるという現象は、本来のそれとは根本的に違うものだったのだ。

 

 遮蔽物も何もないところに、無害なただの影としての(イメージ)をつくりだす・・・。

 

 

 結論としては、「光を吸収するオーラ」それが、私の能力の根元。

 

 すなわち、「視力」を有する「オーラ」

 

 

 何度やっても影を立体的にイメージすることができず、水面やガラスに影を展開することもできなかった。

 

 悩んだ私は師匠にアドバイスをもらい、能力を昇華させた。

 

 

 影に変化させたオーラは、面積や平面の形は変えられるが、光を通さない物体に貼り付けるようにしか展開や伸縮ができない。

 

 光を吸収する効果は、影の濃さに比例する。

 また影の濃さは、影の面積が大きい程、薄くなる。

 

 私の身体から分離した影のオーラは光を吸収するが、「円」の効果と共に「視力」を失い、さらに一定時間で消えてしまう。

 

 

 これらを能力の制約と認識することで、イメージが固まり、結果的に能力の性能は上がった。

 

 今となっては、「円影」なら、平面の床の面積にして1000平方メートルは広げることが可能だ。

 もちろん、床に手をつけて動かずに集中した状態ならば、だが・・・。

 

 

 こうして私は、「()」を手に入れたのだ。

 

 

 かつての私の念の師匠の名前は、ヒソカ=サクラバ、変化系能力者だ。

 

 

 

 

「――『ブリッツ』?」

 

 

――――!?

 

 

 先程、依頼主を殴った女が、呟くようにそう言った。

 突然言われて、驚きを顔に出してしまうところだった。

 

 

「アンタって2人組の『ブリッツ』ってチームじゃないの?アマチュアハンターの――。」

 

「なるほど。ガルナの以前のチームか・・・。」

 

 

 女の言葉に、依頼主のターゲットの男がそう呟く。

 

 

――なんだ。そっちの「ブリッツ」のことか・・・。

 

 

 私はそう考えながら、自嘲気味に笑いながら答える。

 

 

「元、だな。2人組と言っているということは、情報屋に聞いたということか。」

 

「は?本当は違うの?」

 

 

 私の言葉に女が訝しげな声で言った。

 

 

「ガルナに聞けばいいだろう。」

 

 

 最後に私がそう言うと、女の気配が僅かに戸惑ったのを感じた。

 

 

――妙な反応だな。ガルナとはただの利害関係ではないのか?

 

 

 私がそう考えていると、女が言った。

 

 

「アンタさ、ガルナをチームから解雇したり、セコいことして濡れ衣着せたり――。」

 

「『ブリッツ』を解散したのは事実上、奴だ。俺の大事なものを紛失しやがったしな。

 それから、あの爆発は、奴の過失だろう。わざわざ奴のせいにする理由はない。」

 

 

 

 私が女の言葉を遮ってそう言うと、空気が変わった。

 

 

 瞬間、女が私に攻撃を仕掛けてきた。

 

 その拳は鋭く、無駄のない洗練された強いオーラを纏っていた。

 

 

 運が良かったのは、もう1人の女と男が動く気配がないことだ・・・。

 おそらく、目の前の女の実力に絶大な信頼を寄せている証。

 

 

 

 

 今の私は、ただ眼が見えない、不完全な念使い。

 

 相手の動きは気配でしか察知できず、オーラを扱うことはできるが、事実上「隠」を見破る「凝」が使えないのだから、やはり不完全だろう。

 

 

 女の拳を受け止めて尋ねた。

 

 

「そういえば、『ブリッツ』というチーム名の由来は知っているか?」

 

 

「は?弾丸(BULLETS)じゃないの?」

 

 

 女は困惑した声で、そう言った。

 

 

「違うな。雷影(BLITZ)だ。」

 

 

 そう言った瞬間、私は能力を発動した――。

 

 

 

 

 目的は、依頼主の回収。

 

 まだ、金も受け取っていないしな。

 それ以外の理由は存在しない・・・。

 

 

 

 そう自分に言い聞かせた。

 

 

 

 

△△△△△△△△△△△△△△△

 

 

 

 

「なんだ?どうしたって言うんだ?」

 

 

 ノブナガは、部屋に入るなり、壁が派手に破壊された部屋に驚いて、そう言った。

 

 それに対し、マチは苛立ちながら、忌々しく吐き捨てるように答えた。

 

 

「結局、全部ヒソカが仕組んだことみたいね。ヒソカは虫の息だけど、もう1人の奴が、連れて逃げた。」

 

 

「逃げただと!?テメエら、3人もいたのにか!?」

 

 

 ウボォーギンが吠えるようにそう言った。

 

 

「仕方なかったのよ。あの男の動きが速すぎて、誰も姿すら捉えられなかったもの。」

 

 

 パクノダがそう答えると、クロロも頷く。

 

 

「シドリアといったか、奴の能力は変化系の筈だ・・・。そして、あの動き――。」

 

 

 クロロが考えながら、そう言った。

 

 

「ふーん。ま、とりあえず、こいつは捕まえたんだけど・・・。」

 

 

 シャルナークがそう言って、ギタラクルを指差してた。

 

 

「その男は!?」

 

「・・・ゾルディック家か。」

 

 

 パクノダが驚きの声を上げると同時に、クロロが静かに呟いた。

 

 

「ゾルディック・・・!?」

 

「前の8番のときの!?」

 

 

 部屋にいたメンバーは、それぞれが驚きの声を上げた。

 

 

「何それ?ゾルディックって?」

 

 

 ガルナが弱々しい声で聞いた。

 

 

「後で教えてやるよ。それよりも、テメエは早く身体を治せ。」

 

 

 ウボォーギンは、そう言って自分の背後にガルナを座らせる。

 

 油断さえしなければ、ウボォーギンの鋼の肉体に針は刺さらない。

 むしろ、油断していた時も、浅く刺さっていた程だ。

 

 そして、ガルナがいる限り、ギタラクルは逃げられない。

 

 

 ガルナは弱々しくウボォーギンに感謝を言うと、「絶」を使って身体を回復させて、遂には眠ってしまった。

 

 マチは、ガルナに何かを聞こうとしていたが、状況的に諦めた・・・。

 

 

 

 

――――ピリリ、ピリリ

 

 

 クロロがギタラクルの前に立って問い掛けようとしたとき、ギタラクルの懐から着信音が聞こえた。

 

 

「出ろ。」

 

 

 クロロがそう言って、ギタラクルに促した。

 

 ギタラクルは頷くと、通信機を取る。

 

 

「――うん?そうだよ。依頼主って、ヒソカが?

 うん、そっか・・・了解。」

 

 

 ギタラクルは通信機を切ると、クロロを見て言った。

 

 

「依頼がキャンセルになったってさ。」

 

「あ?どういう意味だ?」

 

 

 その言葉を聞いて、背後からノブナガがそう言った。

 

 

「俺の仕事は終わりだから、帰らせてくれない?」

 

 

 ギタラクルがゆっくりと振り向きながらそう答えると、ウボォーギンが怒鳴った。

 

 

「テメエ! ただで帰らせるとでも――。」

 

 

 クロロは無言でウボォーギンを制止し、男に言った。

 

 

「帰っていい。ただし、仕事を頼むときの連絡先を教えてくれないか。」

 

 

「うん、いいよ。」

 

 

 団員がそれぞれ文句を言っていたが、クロロは聞く耳を持たず、連絡先を受け取りながら名乗った。

 

 

「俺は、クロロ=ルシルフルだ。」

 

 

「よろしくクロロ。俺はイルミ=ゾルディック、以後よろしく。」

 

 

 イルミが折れていない方の片手を軽く挙げながら、あっさりと自分の本名を名乗り、部屋から出ていった。

 

 

 団員達はそれぞれ警戒心を露に睨み付けていたが、クロロの無言の圧力によって、誰も動かなかった・・・。

 

 

 

 

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

 

 

 

 

 シドリアは、イルミとの通話を切ると、寝ている依頼主の方を見て言った。

 

 

「連絡したぞ。キャンセル料も立て替えておくか?」

 

 

 ヒソカは僅かに笑みを浮かべて、首を横に振った。

 

 

「いや♣後で自分でやるよ◆」

 

 

「そうか・・・。」

 

 

 シドリアは短くそう言うと、部屋の出口に向かう・・・。

 

 シドリアは途中で思い出したように、振り向いて言った。

 

 

「そういえば、さっきの女の攻撃、なんでわざと喰らったんだ?」

 

 

「おや♠バレたか◆」

 

 

 シドリアの問い掛けに、ヒソカが驚いた声で返事をした。

 

 

「――今のお前のセリフでな。」

 

 

 シドリアは、ニヤリと笑いながら言った。

 

 ヒソカは、目を丸くして、即座にカマをかけられたことに気付いて、笑いながら説明する。

 

 

「実は、自分でも分からないんだ◆

 彼女の殺気にヤられたのと、キミのアレが見たかったからかもね♥」

 

 

「お前・・・早死にしそうだな。目的からも脱線してるし・・・。

 そもそも、私の雷影(ブリッツ)には条件と準備が必要なんだ。無駄話で時間が稼げたから、なんとかなったが――。」

 

 

 シドリアはそう説明しながら、ふと自分も誘導されていることに気付き、話をやめた。

 

 

(必要以上に能力を説明するところだった・・・。)

 

 

 シドリアは、そう心の中で呟きながら無言で部屋を出た。

 

 

 

 

△△△△△△△△△△△△△△△

 

 

 

 

「そういえばノブナガ、さっき聞いたけど・・・。なんであの時、ガルナのこと助けに行ったの?」

 

 

 シャルナークが目の前に座っているノブナガに言った。

 

 

 ガルナを除くメンバーが酒を交わしながら、小さく語り合っていた・・・。

 

 それは宴会というよりは、憂さ晴らしに近いものだった。

 

 

「うるせえな、なんでもいいだろ。」

 

 

 ノブナガがそう言うと、隣にいたウボォーギンがニカッと笑って言った。

 

 

「あいつ・・・似てるよな。ノブナガに。」

 

 

「どこがだ!?」

 

 

 ウボォーギンの言葉に、ノブナガが反論する。

 

 

「好きな奴の為に命張るところとかか?」

 

 

 ウボォーギンがそう言うと、ノブナガは何も言わずにムスッとした。

 

 そこに背後から声が掛けられる。

 

 

「なるほどな。悪かった・・・。俺もあの時はやり過ぎたと思う。」

 

 

 少し離れたところから、クロロが言った。

 

 すると、シャルナークが何かに気付いて言う。

 

 

「もしかして、団長のアレって八つ当たり――?」

 

「・・・あの時使った能力は、罪の重さに比例して大きく、そして重くなる。あれがあの程度の大きさの時点で、実は察していた・・・。もちろん、完全に白ではないこともな。」

 

 

 シャルナークの言葉を遮り、クロロが静かに説明した。

 

 それを見たパクノダがクスリと笑ってから、周りを見渡して言った。

 

 

「そういえば、マチは?」

 

 

「・・・どうせ、ガルナのとこだろ。」

 

 

 パクノダの問いに、ノブナガがムスッとしたまま答えた。

 その様子を見て、ウボォーギンが笑いながら言う。

 

 

「まだ怒ってるのかよ。そういえば、知ってるか?あいつら結構――。」

 

 

「男女の関係だってのは、見てりゃ分かるっつーんだよ!!」

 

 

 ノブナガの叫び声に、ウボォーギンが戸惑いを見せる。

 

 周りのメンバーもそれぞれが頷いていた。

 

 

「あの2人だけだよね。バレてないって思ってるの。」

 

 

 シャルナークがそう言うと、ノブナガが答える。

 

 

「でも、あいつらを見ていてムカつくのが、お互いに自分の気持ちを言ってねえってことだ!!」

 

 

 ウボォーギンはそれを聞いて、語り出す・・・。

 

 

「ああ、マチはあの性格、何よりも素直じゃねえから、自分からは絶対言わねえな。ガルナの場合は――。」

 

 

 ウボォーギンの話の途中で、ノブナガがハッとして言った。

 

 

「まさか、あの野郎!自分の気持ちに気付いてないんじゃねえか!?」

 

 

「――かもな。」

 

 

 ウボォーギンが笑いながらそう言うと、ノブナガは怒りをあらわにした。

 

 

「なんだそれ、余計腹立つ!!おい、シャル!飲みが足りねえぞ!!」

 

 

 ノブナガは、そう言いながら、笑って見ていたシャルナークの酒を継ぎ足した。

 

 

 憂さ晴らしの酒盛りは昼過ぎまで続いた・・・。

 

 

 

 

★★★★★★★★★★★★★★★

 

 

 

 

 ガルナが目を覚ますと、そこにはマチが深刻そうな表情で座っていた。

 

 

(なんか凄い嫌な予感がする。)

 

 

 ガルナがすぐに目を瞑って寝たフリを試みると、声が聞こえた。

 

 

「団長、パク!!ガルナが起きたよ!」

 

 

 マチが鋭く気付いて、言ったのだ。

 

 

 ガルナはゆっくりと目を開けると、マチとクロロとパクノダがガルナを見ている・・・。

 

 おもむろにマチが口を開いた。

 

 

「ガルナ?聞きたいことが一杯あるんだけど――。」

 

「『ブリッツ』『シドリア=ブライト』これらについて、簡単に説明しろ。」

 

 

 傍にいたクロロが、マチが聞くよりも早くそう言うと、ガルナは頷いてゆっくりと説明を始める・・・。

 

 

「えーと、『ブリッツ』は、3人組のチームだった・・・。

 活動内容はアマチュアらしく、情報屋の下請けみたいな感じで。

 まあ、俺のミスで解散しちゃったんだけど・・・。」

 

 

「ミスって何?」

 

「ん?メンバーの1人が行方不明になっちゃったんだ。」

 

 

 マチの言葉にガルナが笑ってそう答えた。

 

 

 3人は、唖然として声を出せずにいる・・・。

 

 苛立ちながら、クロロは聞いた。

 

 

「その話は後だ。『シドリア=ブライト』については?」

 

 

「えーと、シドリアは、『ブリッツ』の情報収集担当だった。

 さっき言った俺のミスに激怒して、本気で俺をぶっ飛ばすような奴だよ!

 今は何してるか知らない。」

 

 

 ガルナがそう言ったのを聞き、クロロは溜め息をついて、背後を振り返って言った。

 

 

「全く要領を得ないな。パクノダ頼む。」

 

 

 パクノダは頷くと、ガルナの肩に触れて、質問をした――。

 

 




 皆様いつもありがとうございます(。≧∇≦。)



 次回から、過去編行きます!

 章管理はいずれネットカフェでやります(^o^;)よろしくお願いいたしますm(__)m

 次回【12.親友】
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